Tokyo Metro(The privatization in the Teito Rapid Transit Authority)
2004年4月より営団地下鉄が民営化して「東京地下鉄株式会社」,通称「東京メトロ」に生まれ変わった.今まで「S」を形取ったマークだったのが,メトロの「M」をイメージしたものに変更され,地下鉄の出入り口や車両にはこのマークが掲げられるようになった.
もともと「メトロ」という言葉には地下鉄という意味はなく,首都という意味だけだったが,イギリス・ロンドンの地下鉄がメトロポリタン鉄道という名でスタートさせたことから,ヨーロッパ各国でメトロという言葉で地下鉄を呼ぶようになり,意味が定着していったという.今でも,パリやモスクワでメトロという言葉が使われている.ちなみにロンドンではアンダーグラウンド,アメリカではサブウェイである.
この東京メトロの誕生にともなって,外国人観光客などに位置を把握してもらいやすいように,「駅番号」を付けることにした.これは,韓国・ソウルの地下鉄では既に実施されているものであり,国際観光都市「東京」を目指す石原都知事の一声により実施されることとなった.アルファベットが路線名,その後の番号が駅番号となっており,たとえば銀座線の渋谷駅は「G-01」という具合である.ホーム駅名看板や路線案内図,車内電光掲示板などに駅番号が記載されるようになったが,今後は東京の旅行ガイドブックなどにも盛り込まれていき,旅行者にも周知されていくことであろう.ただ,欲を言えば,地上にある地下鉄の入口(降り口階段の部分)にも駅番号を記載した路線の○マークを入れると,もっと外を歩いている旅行者には分かりやすいのではないかと思われる.ソウルでは地下鉄入り口にも番号が記載されている.
ちなみに,営団地下鉄の正式名称は「帝都高速度交通営団」であった.銀座線を運営していた地下鉄会社を役所が引き取り,帝都東京を走るのでこのような名前になったというが,今まで軍国主義日本を連想される「帝都」という言葉が陰ながら脈々と生き続けてきたところに,戦前の軍国主義的なものを垣間見ることができて,なんか不思議なものを感じる.「帝都」とは皇居のある都という意味である.でも,そんなことをいったら,「帝国ホテル」や「帝国劇場」も同じことか. |

かつての営団地下鉄の「S」マーク
馴染みのマークだった.

駅番号の入ったホーム看板
Nは南北線を表す

こちらは銀座線(G)

銀座駅では,背景をダークブルーにした看板にリニューアルされていた
(日比谷線銀座駅)

丸ノ内線はこんな感じ

電車の先頭には「M」のマークが付けられている

車内の路線図にも番号が入った

ソウルの地下鉄出入り口
ソウルでは駅入り口にも駅番号が付けられている
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