只見線ナイトクルーズトレイン(その1:若松→川口)【会津考察#63】

只見線は,会津若松駅から小出駅までを結ぶ全長135.2kmのローカル線である.2022(令和4)年10月1日に,新潟福島豪雨により運休していた会津川口・只見間が10年ぶりに再開通した.鉄道に復旧するにあたっては,福島県が第三種鉄道事業者となり,会津川口・只見間の線路や施設を県が管理する上下分離方式を採用し,JR東日本は鉄道の運行を行う第二種鉄道事業者となった.

なにしろ全線を乗り通す普通列車は1日に3往復しか走っていないため,利用者を増やすのも容易ではないが,少しでも楽に,楽しく乗車するには,臨時列車が大変お勧めである.

シーズンに応じて臨時列車が運行されており,今回は,2025(令和7年)年8月12日に運行された,夜の景色も満喫できる「只見線ナイトクルーズトレイン」のチケットが取ることができたので,それに乗車した.


旅のスタートは会津若松駅.大きな赤べこが出迎えてくれる.

改札口前の受付カウンターで乗車票やパンフレットをもらう.

乗車記念証と首からぶら下げる乗車券.

自動改札機は通れないため,右側の有人改札を通りホームへ.

発車ホームは3番線.14時18分発の会津川口行きとなる.今回の臨時列車は,新潟福島豪雨から復旧した会津川口から先の只見までは走らない.ダイヤ時間の都合だと思われるが,只見まで走る臨時列車の場合は,午前10時頃に出発することが多い.

これが乗車記念賞証.銀河鉄道999・銀河鉄道の夜みたいな感じ.車両は窓のないトロッコ車両である「びゅーコースター風っこ号」.ん~,今日は雨模様なので,どうなるのでしょうか?

記念乗車証の裏には,行程などが書いてある.今回の只見線ナイトクルーズトレインは,昨年度実施された只見線高校生・大学生サミットで最優秀賞を受賞したアイデア(桐蔭学園高校鉄道研究部であることが乗車するとわかる)を盛り込んだ特別列車であるらしい.

パンフレットを見てみた.
会津川口駅前では「かぼまるしぇ」というイベントが開催されているようで,これは楽しみ,楽しみ!

いろいろと車内販売があるようで,これも楽しみ,楽しみ.


列車が入ってきました.窓が開いている.小雨が降っているようだが,開けて走るらしい.

車内は,このような感じで木目調の椅子とテーブル.この椅子は長時間座っていると痛くなるので,座布団を持参したほうがよいとの記載があった.なるほど,これは長時間だとお尻が痛くなるかもしれない.

駅員さんなどのお見送りがあって,会津若松駅を発車した.

車内放送に,今回のアイデアを提案した桐蔭学園高校の鉄道研究部部員が登場し,沿線の案内を行っていた.クラブ活動でここまでできるのはすごい体験だと思う.

会津盆地の水田地帯を走っていると,ペンライトが配られた.夜になって暗くなったら,みんなでピカピカ振るとのこと.

ペンライト.ちょっと安っぽいような気が.一応電気はつく.

今年は米不足になりませんように(祈)

会津坂下駅を過ぎると山の中に入る.雨が降っているので枝がバシャバシャと窓枠にあたり,そのたびに水滴が顔面に降り注ぐ!これはこれでスリリング!

記念撮影の時間となり,桐蔭学園高校鉄道研究部の方がヘッドマークとともに写真撮影を行ってくれました.

スタークルーズ只見.ヘッドライトとともにパチリ.

会津柳津駅に到着.荷物積み込みのために停車する.

乗降する人はいないのに,歓迎のセレモニーがある.柳津町のみなさん,ありがとうございます!

滝谷川橋りょう.只見線で最も高いところにかけられている橋だとか.今回の列車は,橋の上ではすべて徐行してくれる.

徐行する橋の上では,みんなカメラやスマホを構えて,撮影大会となる.

霧が出てきた.これは川霧も見られるかも.

第一只見川橋りょう.いい感じに川霧が出てますね~.

第二只見川橋りょう.こちらも川霧がちらりちらり.

この橋でも大撮影大会!!

駄菓子を売っていた.

車内販売では,いろいろなお菓子,お土産を売っている.お勧めは,「枕木バー」「ぽんせん」「南郷トマトジュース」です.

トンネルを抜けると,あの霧幻峡のある早戸駅となる.

早戸駅を通過.左手には霧幻峡となる.金山町観光協会では,木の渡し舟乗船ツアーを行っている.

ここでも大撮影大会となる.只見線沿線の自治体では,「只見線に手を振ろう条例」が制定されているので,渡し舟の船頭さんにみんなで手を振った.

そして,このアーチ橋が右手に見えてくると,終点会津川口駅となる.

金山町の押部町長もお出迎え.