臨海副都心から中央防波堤ゴミ埋立処分場までを結ぶ路線
海03 東京テレポート駅⇔環境局中防合同庁舎(経由)テレコムセンター駅 深川営業所
路線keyword:中央防波堤,ゴミ処分場,埋立地,臨海副都心
ゴミ処分場(埋立地)の合同庁舎に勤める東京都環境局職員や来訪者のために設置されている路線であるが、合同庁舎の1階には処分場やゴミについての展示がされており、その見学のために利用する人もいる。中央防波堤埋立処分場は近未来的なお台場・臨海副都心の南側に位置するが、ここに降り立つとかつての13号埋立地(いまのお台場である)を彷彿させるような埋立地特有の殺伐とした風景が広がっており、首都東京の環境問題を考える上でも、お台場にショッピングやレジャーで来た人に是非寄ってもらいたい場所である。
東京では昭和初期よりゴミの埋立てが行われてきたが、処分場が満杯になる度に海側へ海側へと処分場が広がっていき、その変遷は、潮見(8号地)から始まって、夢の島(14号地)、若洲(15号地)、中央防波堤内側埋立地(このバスの終点、合同庁舎が建っている所)、羽田沖(羽田空港拡張による沖合展開工事部分)と続けられ、現在埋立てが行われているのが、合同庁舎の南側に位置する中央防波堤外側埋立処分場である。この中防外側埋立処分場も平成15年には満杯になるということで、さらに南側の新海面処分場が新たなゴミ埋立地として設置されている。しかし、この新海面処分場は東京湾における最後の処分場として考えられており、この新海面処分場までも満杯になってしまうと、東京都ではゴミの処分場が無くなってしまうことになる。遠い将来、東京湾はなくなってしまうかもしれない。
あまりにもきれいに整備された東京臨海高速鉄道の東京テレポート駅のロータリーを出発すると、パレットタウンの世界最大級の大観覧車、そして美しいワイヤーの張られた斜張橋を見て、巨大なビルと巨大な駐車場に囲まれている臨海副都心をバスは走っていく。
船の科学館前で左に曲がり、テレコムセンター駅で新交通ゆりかもめと接続すると、バスは右折し、青海埠頭へと入っていく。ここには、外貿(外国貿易)定期船埠頭があり、四角い巨大な倉庫群が壁のように立ちはだかっており、緑や朱色のコンテナが山のように積まれている光景が続く。近未来都市・お台場とはがらりと風景が変わる。
そして、青海埠頭から中央防波堤内側処分場の埋立地までを結ぶ第二航路海底トンネルへ入る。
海底トンネルを出ると、ススキなどの背の高い雑草が広がり、かつての何もなかった13号埋立地(お台場)を彷彿とさせる。左に曲がると、建物が見えてきて終点となる。
バスを降りると、腐った生ゴミの臭いがツンと鼻をつく。合同庁舎の隣には、粗大ゴミ破砕処理施設やゴミを分別してリサイクルに回す施設などが広がっており、消費社会の末路を全身で感じ取ることができる。