Sumida Park of a cherry tree (Asakusa)
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隅田公園は隅田川を挟んで二つに分かれている.今回お伝えするのは隅田川西岸側であるが,隅田公園の歴史は隅田川東岸の墨堤に八代将軍徳川吉宗によって初めてさくらが植えられてから「桜の名所」となるようになった.その後,江戸時代には水戸徳川家の下屋敷で小梅御殿と呼ばれていたが,明治になって水戸徳川家の本邸となり,昭和6年に帝都復興計画により公園として開園したものである. ということで「本当に隅田公園に行った」と言えるのは,東岸の隅田公園に足を運んだときなのである. 西岸の桜は約1kmにわたってソメイヨシノが植えられており,毎年春になると花見客で混雑する.
「カミソリ堤防」と呼ばれたかつての無味乾燥とした隅田川の堤防は,河川の浄化が進んだこともあって人々が川面に触れられるように,堤防の川側にデッキを設けて散策できるように整備された.これによって川を見ながら散歩できるようになったのであるが,その場所に占拠しはじめたものが,ダンボールハウス(ビニールシートハウス)である.これによって逆に市民が心おきなくこの場所に立ち入ることをためらうようになり,今となっては上から川を眺めながら,「ずいぶん立派な家をつくっているねー.」などと一種の観光名所となっている.首都高6号線にのって北に向かっていると,車窓左側に色とりどりのハウス群を眺めることができるが,水が増水したときは堤防すれすれまで水が溢れる河川断面の計算となっているのだろうから,台風などの大雨後は命がけで逃げなければならない.
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