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どっきん!四国へついに突入[四国旅行記#4]

 16時26分、和気で山陽本線に乗りかえ、岡山に着いた。いよいよ瀬戸大橋を渡る時が来た。しかし、天気は曇り空で今にも雨がふりだしそうな模様である。16時45分発の『マリンライナー43号』に間に合う時間だったが、座れなかった為、30分後に発車する『マリンライナー45号』(17時15分発)に乗ることにした。

 16時59分、ステンレスにブルーの帯びの電車が入ってきた。席は勿論確保。そして、17時15分発車。電車は左にカーブし宇野線を走り、早島、茶屋町と停車する。車内は春休みに入ったとあって、子供連れの客で混雑していた。

 17時30分、茶屋町を発車すると、宇野線に別れを告げ、灰色の高架橋をグングン走って行く。本四備讃線(瀬戸大橋線)に突入した。右に大きくカーブして、左眼下に宇野線が見えた。そして、一目で新線とわかる直線のトンネルを何回も、物凄いスピードで突っ走る。

 10分後、児島に到着。1/3位の客が下車した。茶屋町より大きい町に思えた。後で地図で調べてみると、倉敷市であることがわかり、少々意外であった。

 児島を出ると、左手に児島ボートレース競技場が見え(駐車場が広い)、マリンライナーはどんどん加速していった。車掌が瀬戸大橋の説明らしき事を言っているようだが、ボリュウムが小さくてあまり聞こえない。まだか、まだかと外を見ているが、青函トンネルに入る時もこんな気持ちだった。すると『ゴー』といって(そんなに大きな音ではない)瀬戸大橋を渡り始めた。天候が芳しくないため、遠くは見えないが、海の上を列車が走っている、と考えると「銀河鉄道999の哲郎」のような気分になる。しかも、下を覗くと「海」なので、なおさらである。

 橋の途中にある与島パーキングエリアが見えてきたが、その車の高架橋(灰色)が随分高いところにあってカーブしており、よく折れないものだな、と感心してしまった。

 橋も渡り終わったようで、瀬戸中央自動車道は左に別れていった。周りは工場地帯で、いよいよ四国に突入して、17時55分、坂出に着いた。立っている人がいなくなる。ついに雨が降りだして、列車は高松に向かった。しかしまあ、よく飛ばすこと・・・。そして、18時12分、四国随一の都市、高松に到着した。

高松駅

フェリーで四国にさようなら[四国旅行記#11]

 帰りはフェリーで本州の宇野に渡ることにした。宇野までのフェリーは、宇高国道フェリー、日通フェリー、四国フェリーと3つあり、我々は宇高国道フェリーに乗ることにした。特別な理由はないのだが、待合室や桟橋がきれいで、見た目一番しっかりしていそうだったから、という単純なことからだった。

 いよいよ四国を離れると思うとやはり空しいような寂しいような気分になってくる。そして、船に乗り込み、17時50分、たった4日間ではあったが、私たちを楽しませてくれた島【四国】を離れ、フェリーはゆっくりと後ろに進んで回頭し、一路本州宇野をめざして海を渡るのであった。

宇高国道フェリーの甲板にて

 船内はガラガラで2~30人程しかいない。半分はトラックの運転手で、みんな毛布をかぶったりしながら真ん中のビニールの長椅子に横になって、僅かばかりの休息時間を有効につかっていた。我々は窓側のソファーに荷物を置いて、甲板にでた。後ろには高松の町が大きく見え、同じ宇野行きである四国フェリーが航海していた。あのフェリーはこの国道フェリーの3分後に出港したフェリーである。

鬼ヶ島(だと思う=昔撮影したもので記憶がなく・・・)

 右手に「鬼が島」が見えた。あの桃太郎がきびだんごを持って行った鬼が島である。そして、左手を見ると夕日が鮮やかに輝いており、我々の四国への別れと同時に、一日を終えようとしているのであった。私はうしろに見える四国の島を見ながら、より一層四国での旅行を回想し、空しさを感じていた。

夕日とともに

 前方を見ると右、左から何隻もの船が行き来しているのが見えた。これからこの船もあの海の交差点を通っていくのだろうが、このまま進んだら衝突するのではないか、と心配になることがあった。しかし、周りに何もないため遠近感が鈍るのか、船の速度が遅いのか、しばらくするとその船は目の前から通り過ぎてしまい、『全然余裕じゃないの!』と思う事が時々あった。

 夕日も沈みかけた頃、瀬戸大橋が見えないかと左手を見たが、かすかに見える程度で殆ど見えないと等しいものだった。そして、寒くなってきたので下の船室に戻ることにした。

 約1時間で本州宇野に到着した。日は沈みあたりは真っ暗である。宇野駅まで10分程歩き、19時28分発の茶屋町行きに乗って岡山に向かうことになった。宇野駅はひっそりとしており、かつての賑わいを見せていた面影が、駅の造りから何となく伺うことができた。そして、1両編成で荷物車の改造電車という、いかにも宇野線は寂れてしまった、と物語っているような電車に乗って茶屋町まで行き、四国琴平からの湘南色電車岡山行きに乗って、岡山へと向かった。岡山到着、20時28分。

宇野駅