ゴールデンウィークに念願の箱根へ1泊2日で行ってきた.「箱根」と聞くと宿泊料金が高いイメージがあって,だいたい日帰りで帰ってきていたのであるが,歴史ある保養地の箱根にも探せば手頃に泊まれる宿もある.個人旅行者にとっては,交通が便利で行きやすく,また様々な乗り物があって楽しい箱根の旅行記である.
(旅行年月:2009年5月)
■箱根登山鉄道■ [(小田原)~箱根湯本~強羅]
箱根登山鉄道は,国府津-湯本間に小田原馬車鉄道として1888(明治21)年に開業したのが始まりで,箱根湯本-強羅間が開業したのは1919(大正8)年である.翌年の1920年に東海道線の開通により国府津-小田原間は廃止されている.氷河急行などを走らせているスイスのレーティッシュ鉄道と姉妹鉄道を提携しており,日本を代表する登山電車となっている.小田原-強羅間の路線延長は15.0km,最高時速40km.
箱根湯本駅は,新宿からの小田急ロマンスカーが終着となるところである.ここから強羅方面へ向かうには,箱根登山鉄道に乗り換えなければならない.今日の宿泊地は強羅の国民宿舎なので,ホームの列に並んだ.さすが箱根のゴールデンウィーク,大勢の人で賑わっていた.標高108m.
箱根湯本を出ると,急勾配が始まる.箱根登山鉄道は日本で最も急な勾配を走る鉄道で,最高勾配は80パーミル(‰)=0.8%となっている.1000m進むと80m上がる勾配(12.5m進むと1m上がる)である.写真を見ても電車が斜めになって登っていくのが分かる.
新緑がまぶしい山が車窓に広がる.下に見える鉄橋は,今通ってきた箱根登山鉄道の線路である.
箱根登山鉄道は急な勾配を登っていくために,3カ所のスイッチバックがある.スイッチバックでは方向が逆になって,登山鉄道の気分が味わえる.
宮ノ下駅.
ここから歩いていくと,富士屋ホテルがある.
富士屋ホテルは,明治11年に創業したリゾートホテルで,クラシカルな雰囲気が人気となっている.ここでスイーツを食べた.
スイーツは食べきれない!
終点,強羅駅到着.急な勾配を登る箱根登山鉄道では,線路と車輪の摩耗を防ぐために水を撒きながら走っているのであるが,終着駅に到着すると係員が水を補給していた.
強羅駅の山小屋風駅舎.標高553m.ここで早雲山へ向かうケーブルカーに乗り換えることが出来る.
今晩の宿泊施設.民営の国民宿舎「太陽山荘」である.1泊2食付きで1万円.建物は,国の登録有形文化財の指定を受けていて,とても趣のある宿だった.温泉もGood.家族連れも多く泊まっていた.