恵比寿ガーデンプレイス【東京考察#45】

Ebisu Garden Place (redevelopment of a beer factory former site)

 


 恵比寿ガーデンプレイスは、サッポロビール恵比寿工場の跡地に1994年に開業した、ミックスドユースの複合再開発である。
敷地内には、サッポロビールの本社をはじめ、オフィス地区、レストラン街、デパート、映画館、東京都写真美術館、ホテル、そして住宅まで、職・住・商が一体となった再開発である。都心では、インナーシティー問題として、夜間における居住人口の減少が問題となっており、近年の再開発では必ずといっていいほど、居住地域が併設される開発が行われるようになっている。


サッポロビールステーション 煉瓦調の建物である。

 サッポロビール恵比寿工場は、日本における最初のビール発祥の地であり、1889年に創業が開始された。恵比寿駅もビール出荷のために設置されたものであり、駅の名称もエビスビールからとってつけられたものである。近年は、増産における工場敷地の手狭及び環境基準の強化により対応できなくなり、移転(千葉県船橋)によって閉鎖したのである。


恵比寿工場(麦酒記念館の模型展示より)

 事業主はサッポロビール㈱、運営管理はエビスガーデンプレイス㈱が行っている。イベントなどを随時開催しており、中央の広場ではヨーロッパ民族衣装の生演奏などが行われており、日本でもこのような光景が見られるのは非常にうれしい。ロンドンのアップルマーケットのようである。また、サッポロビールということもあって、新発売のビールの無料サービスが振舞われたりすることもあり(GW中)、ビール党にはたまらないものとなっている。


ビールの無料サービスには長蛇の列・・・。コップ1杯、350ml。新発売の発泡酒。


センター広場ではイベント等が行われている

センター広場での演奏(動画でお送りします)

 

恵比寿麦酒記念館というビールの博物館がある。入場は無料であり、ビールの製造工程や歴史について展示が行われている。その中で、ビールの利き酒ならぬ利きビールがあり、400円を払うと4種類のビールを飲み比べることができる。


麦酒記念館入口(無料)


ピアノ生演奏をやっていた


恵比寿ガーデンプレイスの開発テーマは「水と緑」である。敷地内には水の流れと緑の木立が配置されており、「ガーデンプレイス」との名のとおり、庭をイメージして設計が行われている。


両脇には水が流れている。

  
センター広場


天井から吊り下げられているアートワーク 「空からの声」
敷地内には全部で20種類のアートワーク(モニュメント)が存在する。