西新井ラーメン(西新井駅構内立ち食いラーメン)【東京考察#296】

The Nishi-arai Ramen noodle ( The eating at a stand in the station premises)


西新井ラーメンの看板

 


 西新井駅のホームに降りると,「ぷ~ん」とスープの香りが漂ってくる.西新井ラーメンは,東武鉄道伊勢崎線の西新井駅構内ホームにある立ち食いラーメンで,1969(昭和44)年に東武鉄道の東武ラーメンとしてオープンしており,下りの3・4番ホームの階段下にある.昔,小学生の時に西新井に住んでいたことがあって,25年ぶりくらいにこのラーメンを食べてみたが,その当時と味は変わらなかった.味は,今流行の凝ったラーメンではなく,昔ながらの東京の醤油ラーメンであるが,駅のホームでキーキー音をたてて停車する東武電車の音を聞きながらすするこのラーメンは,とてもうまい!のである.ラーメンの値段が1杯400円(2018年9月現在は450円.2019年2月現在は500円)というのも嬉しい.

場所は,西新井駅の下りホームの階段下にある.
  
3・4番線の階段下にある.
店の目の前にあったベンチはなくなってしまったが,
カウンターでの立ち食いは8人程度まで可能である.
(ちょっと離れれば,待合いベンチがある)

食券を買ってカウンターで渡す
ラーメン400円 チャーシューメン600円 ミソラーメン600円,カレーラーメン400円 ワンタンメン450円 ワンタン400円,コーンラーメン450円 カレーライス400円 ミニカレーライス300円,キムチラーメン500円 ねぎラーメン450円 モヤシラーメン450円,メンマラーメン 450円 かけラーメン330円 ライス200円 玉子50円,(夏期のみ:冷やし中華600円 ざる中華400円 氷イチゴ・メロン150円),大盛りは現金払いで+50円
(2010年3月現在の料金)
ちょっと気になるのが,夏期メニューの「氷イチゴ・メロン」.

2010年2月17日より全品50円値下げが断行され,前の値段に戻った.(しかし,2018年9月現在,+50円アップされており,2019年2月現在,さらに+50円アップされて,ラーメン500円となっている)
 (2018年9月現在の料金)
すべて50円値上がりした.
ラーメン450円,チャーシューメン650円,ワンタンメン500円,カレーライス450円,ワンタン450円,みそラーメン650円,コーンラーメン500円,メンマラーメン500円,もやしラーメン500円,ねぎラーメン500円,キムチラーメン550円,カレーラーメン450円,冷やし中華650円,ざる中華450円,ミニカレーライス350円,氷イチゴメロン200円(2019年2月現在,さらに+50円アップされてラーメン500円となっている)

カウンター上部に並ぶメニュー写真

麺のみの「かけラーメン」は330円也.
かけラーメンは,立ち食いそばの「かけそば」と同じ発想.
(2018年9月現在,このメニューはありません)

これが「西新井ラーメン」.チャーシューもほど良い大きさ.
生麺からゆであげ,スープやチャーシューは手作りの本格的なラーメンである.
このラーメンをデジカメで撮影しようとしたところ,
お店のお姉さんが,どんぶりを動かしてくれて,
「チャーシューを手前にすると綺麗にとれるわよ.チャーシューがかわいそうだから」
といって,チャーシューが手前にくるようにしてくれた.
ラーメンに対する愛情が,長年の変わらぬ営業の秘訣であると感じた.

素朴な味わいの東京ラーメンといえる西新井ラーメン.
40年以上続く,懐かし味が楽しめる.
年中無休(正月のぞく).営業時間7:30から20:30頃まで.


[一口コラム] 懐かしの東武電車

○昔の東武電車は,停車したときにゴムのようなものが焼ける独特の匂いがホームに充満していましたが,新しいステンレスの車両になってから,匂いはなくなりました.
○さらに,クリーム色の時代には床が木でできた電車も走っていて, なんとも時代に翻弄されない奥深い東武沿線を,醸し出していました.
○昔の西新井駅では,電車が到着すると,独特の低音で案内放送をする駅員さんがいて, 「にしあらい~,にしあらい~,にしあらいです.大師線乗り換え~,にしあらいです. 西新井の次は,草加にとまります.途中の竹の塚,谷塚には止まりません.4番線,準急,幸手行きです」 と独特のリズムで案内が流れていました.
○時代は流れ,半蔵門線・東急田園都市線との直通運転が開始されてから,準急は急行へと名前を変え,駅の案内放送も,自動放送に変わっていきましたが,この西新井ラーメンの味だけは,脈々と受け継がれています.
○西新井駅は,複々線となって外側の線路を走っている急行・区間急行・準急・区間準急と 内側の線路を走っている各駅停車とが同じホームで乗り換えることができるため,この乗り換え時に西新井ラーメンを食べる人もいます.
○これからも,末永く東京ラーメンの素朴な味を残して欲しいお店でした.