東京タワー【東京考察#47】

Tokyo Tower


世界貿易センタービルから見た東京タワー

 


 東京タワーを知らない人はいないだろう。東京のランドマークである。
昭和33年に完成した東京タワー、本来の目的は、テレビやラジオ、業務無線等の電波を関東一円に飛ばす総合電波塔なのである。東京タワーの持ち主も、そのものずばり「日本電波塔株式会社」。高さは333mで自立鉄塔としては世界一、150mに大展望台、250mに特別展望台がある。

  
下から眺めた東京タワー

 東京タワーの下には、東京タワービルが存在しており、お土産屋や名店街、蝋人形館、水族館、トリック・アートギャラリー等がある。
これらの施設が、良くも悪くも現在の東京タワーのイメージとなっており、珍しい存在ではなくなっている東京タワーにわざわざ行こうとは思わせないのである。東京に住んでいない人だって、初めて東京にくる人以外は、わざわざ東京タワーに2回も3回も行こうとは思わないであろう。子供に登らせるために行くといった程度である。その原因が、まさにこの東京タワービルの「陳腐化」、この言葉に尽きる。昭和30年代そのままの雰囲気なのである。流行のおしゃれな雰囲気・開発とは程遠い、昔にタイムスリップしたような錯覚に陥る。ある種、貴重な施設である。東京タワーは、このままの路線を貫いてもらいたい。


大展望台行きエレベータのりば ゴールデンウィークということもあって大混雑


みやげ物売り場。
プラスチックの東京タワー付き日めくりカレンダーを買った人は多いはず。


東京タワービルの中にはこのような休憩室もある
パイプの椅子と事務用机が並んでいるのみ


混雑時は、大展望台(150m)まで階段でも上れるときがある。
とはいっても、入場料は一緒。

 夜になると日付の変わる午前0時までライトアップされる。昔は、鉄塔のラインに沿って電球が取り付けられている電飾のライトアップだったように思うが、現在のライトアップは、下からライトを照らしてタワー全体を光らせるものとなっている。夏と冬では色が異なっており、秋~冬~春にかけてはオレンジ色っぽいものが、夏は白っぽい色となっている。