ツール・ド・猪苗代湖(サイクリングイベント)【会津考察#62】

 ツール・ド・猪苗代湖(TOUR DE INAWASHIROKO)は,猪苗代湖を自転車で一周するサイクリングイベントである.東日本大震災被災地の復興支援のため,震災翌年の2012年より開催されている.

 2024(令和6)年は9月28日(土)に開催され,今年のコースは3コース,私は磐梯熱海の郡山スケート場から猪苗代湖を一周(イナイチ)して戻ってくる85kmコースに参加した.

 もともと自転車乗りではなく,近所の買い物にママチャリを乗っていた程度なのであるが,中学生の息子がロードバイクにはまってしまい,子供一人では危ないので僕も参加することになったのがコトの始まり.

 ママチャリでは絶対無理,かといってあのロードバイクでは体力的にも乗り心地的にも自信がない!,ということで,今後も息子のサイクリングに付き合っていくことも考え,ブリジストンの電動アシスト付きシティサイクル「TB1e」を購入して参加することにした.

受付はゼッケンNoごとに行う.ゼッケンなどを受け取る.

会場の雰囲気.

これが私の愛車(?)の「TB1e」.ブリジストンのシティーサイクルで電動アシスト付き! 下り坂などは発電ブレーキにより充電を行ってくれるという優れもの.

 息子の自転車は輪行袋に入れてきたので,ロードバイクを駐車場で組み立てる.ブリジストンのTB1eは分解できないので,そのまま車の中央部に入れてきて,息子のロードバイクは輪行袋に入れて後ろに積んできたということ.

 ホンダフリードの独立シートタイプの6人乗りだと,前列と後列シートの中央がウォークスルーできて自転車1台はそのまま積めるのでとてもありがたい.2024年のカー・オブ・ザ・イヤーにフリードが選ばれたのも納得できる.

 ツールド猪苗代湖のコースは3コース.スタートとゴールは磐梯熱海の郡山スケート場でみな一緒.

 一番長いコース(赤色)は100kmで石筵をとおり母成峠を越えて沼尻・中ノ沢温泉・115号線を走って猪苗代湖に合流する.このコースは峠越えがあって,なかなか厳しい.

 逆に最も短いコース(緑色)はサイクルバスで会津レクリエーション公園まで移動して猪苗代湖を50km走るコース.磐梯熱海から中山峠の登り坂を走らなくても良い.

 最も参加者が多いのは約85kmのコース(青色).猪苗代湖一周をぐるりと走れるのはこのコースのみ.いわゆる「イナイチ(INAICHI)」ができるということ.最初の中山峠を越えさえすればOK.僕もこのコースに参加した.

 このイベントのもう一つの楽しみは,エイドステーションと呼ばれる休憩所が設けられていて,そこで地元名産の食べ物がいろいろともらえること.

 85kmコースでは,5カ所の休憩ポイントがあって,中山(中山峠の登りの途中(登坂車線の手前)),レイクサイド磐光(志田浜のところ),会津レクリエーション公園(国道49号から左折したところ),黒森トンネル前(少し登り坂が続いた最後のトンネルの手前),少年湖畔の村(湖南地区の館浜の近く)にある.

最初の給水ポイントである「中山」.アクエリアスがもらえる.

志田浜(レークサイド磐光)では,あかべぇサブレと天ぷらまんじゅう,お茶がもらえる.

 国道49号を走ると途中に長浜があってちょっと休憩.遊覧船の白鳥丸も復活できて,冬になると白鳥が見られる.国道49号は幹線の国道で,自転車で路肩を走るのはちょっと怖いと思われるかもしれないが,走ってみるとそう心配するほどでもない.

 ただし,車のドライバーからしたら大変走りづらく邪魔かと思われますが,そこは年に1回のイベントですので,ご理解いただきたいですね.そもそも自転車は車道を走ることになっています.

会津レクリエーション公園では,あの人気の「酪王カフェオレ」と,あの人気の「クリームボックス」が配られた.これは小腹がすいたところでありがたい.

広々とした芝生の上で心地よい.すごい自転車.こうして見ると圧巻でもある.

こちらは黒森トンネル前.バナナとゼリーとアクエリアスが配られた.

 湖南(猪苗代の南側)になると,湖面を間近に見ながら走ることになる.天気が良ければ磐梯山を望めるが,今日は曇り空で残念ながら磐梯山は見えなかった.

 そして鬼沼.ここは生き物の宝庫で,いろいろな水生生物が見つけられるところ.アップダウンがある.でも,電動アシスト自転車では楽ちん楽ちん.

 ここで,電動アシスト付き自転車の走り心地についての感想を少し.バッテリーを積んでいるため,自重が20kg弱となり,ママチャリよりも少し重い.電動アシストは速度が速くなるとアシスト力が弱くなり,さらに時速24kmを越えると切れる(つまりアシストしない)仕組みのため,スピードは約20km/hが適度なスピードとなり早く走ることができない(怪力の人ならペダルをこげると思うが僕では無理!).
 スピードを出すロードバイクの人と一緒に走っていると,つまりはおいていかれることとなる(遅いよ~と文句を言われる)ので注意が必要.
 ただし,登り坂では威力を発揮する.普通にこぐだけで楽々に上れるので,これはとてもありがたい.
 電動アシスト自転車は,バイクとは違うため,全く疲れないわけではない(思ったよりも疲れる)ことも新たに気づいたところ(疲れないとサイクリングとは言えないか!).

黄金色の稲穂がたわわに実っていた.稲刈りが始まっている.

 最後のエイドステーションである少年湖畔の村では,湖南そばが振る舞われた.このそばがとても美味しい.湖南地区の方による打ち立てのそばで,こんなに美味しいそばが食べられるなんて,とても幸せ!!

湖南そば.これが美味しい.薄皮まんじゅうもデザートで.

最後は,中山峠をグングン下り坂でくだっていき,磐梯熱海の郡山スケート場に戻ってきた.おじさんには,いい運動になりました.

サイクリング用のシャツとピンバッジももらいました.

最後におやつも.


地元新聞の福島民報の記事(2024年9月30日付け)


ちなみに,バッテリーの残量は55%でした.85km走っても半分は充電が残っているので,電池切れの心配はない自転車だということがわかりました.