東42乙 南千住⇔秋葉原駅[都バスで東京発見]

白髭橋から蔵前まで隅田川に沿って走り、南千住・秋葉原間を結ぶ路線

東42乙 南千住⇔秋葉原駅(経由)駒形橋 南千住営業所

路線keyword:隅田川橋梁群,隅田川リバーサイド,靴履物問屋街,玩具問屋街,浅草松屋前


東42甲系統と同じく、後ろにJR貨物線、営団地下鉄日比谷線南千住駅の高架駅舎を眺められる停留所から発車する。
泪橋交差点にて左折し、明治通りを東に走る。左手に丸いガスタンクが建ち並ぶ東京ガス工場を眺めて、白髭橋手前にてバスは右に曲がる。ここからは一方通行路となる。従って、往路と復路では運行ルートが違っており、南千住へ向かうバスは西に300m程行ったところにある北向きの一方通行路を走っていく。
バスは橋場、今戸といった隅田川のリバーサイド地区を走っていく。沿線は中小工業の集まる地域であり、毎年7月最終土曜日に開催される隅田川花火大会の時には、打ち上げ第1会場に近いことから大いに賑わう所でもある。隅田川の堤防といえば、かつてはコンクリート製の俗に言うカミソリ型堤防と呼ばれる無味乾燥としたもので水面を見ることが出来なかったが、隅田川の水質が向上したこともあって、近年では堤防の川側に散策路等のテラスを設けて水に親しめるように整備された堤防を多く目にするようになった。左手にはリバーサイドスポーツセンター、隅田公園が過ぎ去る。桜橋は左手奥に存在する。<説明>そして、言問橋西詰より江戸通り(国道6号)となって、花川戸の靴履物問屋街を走り、浅草松屋前・東武浅草駅となる。
秋葉原行のバスは浅草雷門前を通るルートとなる。上路アーチ橋である吾妻橋と金色の炎のオブジェを左手に見ると右折し、大きな赤い提灯のぶら下がる浅草雷門を右手に見ると左折し、浅草雷門停留所となる。本路線には、浅草雷門折返しとなる便が多数設定されている。
続いて中路アーチ橋である水色の駒形橋を左に見てバスは直進し、ビルの多くなった駒形を走っていく。厩橋交差点に差し掛かると、左手には下路アーチ橋である厩橋が現れバスはさらに直進する。玩具問屋街が現われて、かつては国技館が近くに存在していた都営地下鉄浅草線蔵前駅前となって、バスは蔵前一丁目交差点を右に曲がるのだが、左手を凝視しているとほんの一瞬だけ上路アーチ橋である蔵前橋を見ることができる。ここで隅田川とはお別れである。
ここで橋について少し触れておこう。橋梁は、自動車や歩行者の渡る通路を橋の側面から眺めた位置によって、上路橋・中路橋・下路橋の3種類に分けられている。つまり、通路が橋の上側にあるアーチ型の橋を「上路アーチ橋」、通路が橋の中央付近にあるアーチ橋を「中路アーチ橋」、通路が橋の下側にあるアーチ橋を「下路アーチ橋」と言う。中路アーチ橋や下路アーチ橋はバスの車内から眺めてみて、アーチ橋であることが一目で分かるが、上路アーチ橋の場合、道路がアーチの上側に設けられているので、川べりに行って橋の下側を眺めるか、川の上から橋を見上げないと、アーチの形を認識することは難しい。
隅田川に架かる6大橋(相生,永代,清洲,蔵前,駒形,言問)は関東大震災後の震災復興事業によって架け直されたもので、それぞれ異なった形式の橋をデザインし、現在でも東京の名所として有名な建造物である。
蔵前橋通りを東に走り、首都高速の高架道路が正面に見えてくると昭和通りへと左折する。しばらく高速の下を走ると、昭和通りにある終点秋葉原駅東口停留所に到着する。JR線の駅前からは少し離れており、駅東口はバスが向かっていた進行方向右手奥に存在している。