湯島聖堂【東京考察#132】

Yushima-Seido


大成殿(孔子廟)

湯島聖堂は,儒学に傾倒した5代将軍徳川綱吉が上野忍ヶ岡にあった孔子廟(先聖殿)を現在地に移して聖堂と称したものであり,儒教の教えを説いた孔子を祀っているところである.さらに,この地には孔子の生まれた地名をとって名付けられた「昌平坂学問所」が存在していた跡地であり,明治維新までの江戸時代において官立の大学として文教センターの役割を果たしたところでもある(道路を挟んで向かい側の東京医科歯科大学も昌平坂学問所の跡地).大成殿は土日のみ内部公開されている.都心における静寂な日本文化の空間として,外国人にも喜ばれる場所であろう.
聖堂(大成殿)は過去に4回の大火にあって焼失しており,現在の大成殿は関東大震災で焼失したものを,1935年(昭和10年)に鉄筋コンクリート造りで再建したものであるが,入徳門だけは1704年に建てられたものがそのまま残っている.
1922年(大正11年)に国の史跡に指定されている.


1704年に建てられた入徳門


孔子の銅像


絵馬には多くの合格祈願が書かれている


「合格」の文字