金沢・能登半島の旅1[金沢編]

金沢は人口約45万人,新潟と並んで北陸を代表する都市である.前田利家が加賀百万石の基礎を築き,城下町として街の繁栄を続けてきたことから,金沢には独特の文化が息づいている.日本再発見の旅として,北陸金沢と能登半島をぶらり旅してみた.

(旅行年月:2005年11月)


ほくほく線で金沢へ

東北から金沢へいくには,仙台空港から小松空港まで飛行機で移動する方法と,新幹線を利用して鉄道で移動する方法がある.JRのびゅうプラザで販売している宿泊セットプランを利用すれば,本数の多い新幹線を利用して手頃な価格で金沢に行くことができる.
東北新幹線で大宮まで行き,上越新幹線に乗り換えて越後湯沢へ.さらに特急はくたか号に乗り換えて,郡山駅から約5時間の道のりである.

越後湯沢からは特急はくたか号に乗って金沢へと向かう.直江津までは,ほくほく線という第3セクターの路線を走っていくので,その名にちなんだ「ほくほく弁当」を買って食べた.小千谷産コシヒカリを100%使用しているとのこと.

金沢駅前は整備されて,近代的な空間となった.鳥居のモニュメントとガラスの天井がマッチするかどうかは意見の分かれるところ.
金沢駅前は栄えておらず,中心部は香林坊,夜の繁華街は片町周辺となる.バスで10分程度.

兼六園・金沢城公園

金沢城と兼六園の間にある百間堀跡地.右手が金沢城側であり,写真では木々に遮られていて見えづらいが,高く積み上げられた石垣がすごくて見事.さすが金沢といったところ.

兼六園は,加賀藩5代藩主前田綱紀が庭を造り,13代藩主斉泰が完成させた庭園である.後楽園,偕楽園と並ぶ日本三名園のひとつで,庭園美・造園美はみごと.是非訪れておきたい名所である.

水の流れる風景

せせらぎの風景

冬の風物詩「雪つり」が始まった

金沢城公園・近江町市場・浅野川

金沢城跡地の金沢城公園.数年前までは金沢大学キャンパスであったが,今は移転しており,2001年に菱櫓・五十間長屋などを復元した.

金沢市民の台所して賑わう近江町市場.午後なので,ほとんどの店が閉まっていた.歴史は古く,享保6年(1721年)に各地の市場が集められて今のような形態になったとか.

市内を流れる浅野川.黒の瓦屋根と街路樹の配列と川面の広々とした空間が心地よい.ひがし茶屋街付近の橋場町.

ひがし茶屋街

ひがし茶屋街
かつて遊郭のあった花街で,格子戸のある家が今でも残る風情ある街が連なっている.

「志摩」
文政3年(1820年)に建てられた,国指定重要文化財に指定されている貴重な建物.2階が客間となっていたところで,入館料を払えば2階まであがることができる.築180年を経過した貴重な建物なので,是非入場したほうがよい.建物内の狭い空間が,なんとも懐古を体感できてよい.

「志摩」の中庭.
典型的な茶屋のお庭だそうである.

控えの間の襖が開くと,そこが演舞の場となっており,舞や三弦などの遊芸が披露されていた.

「懐華楼(旧越濱)」
こちらは文政3年(1820年)に建てられた旧越濱を修復して,茶屋を残した建物で,金沢市指定保存建造物に指定されている.お抹茶を味わうこともできる.

懐華楼の床の間.壁や柱は漆で塗られ,「色気」が感じられる空間が演出されている.

路地裏の風景

金沢周遊はレトロバスで

金沢市内には4ルートの小さな周遊バスが走っているが,観光で回るのなら,北陸鉄道が運行している「金沢周遊バス」がお奨め.15分間隔で,1回200円,1日乗車券は500円で購入できる.