古川に沿って港区の交通不便な地域を走る都市新バス路線
都06 渋谷駅⇔新橋駅 (経由)天現寺橋・赤羽橋 目黒営業所
路線keyword:古川,麻布十番・広尾界隈,「○○橋」停留所のオンパレード,明治通り,グリーンエコー
渋谷-新橋間には、六本木・溜池経由の都01系統(グリーンシャトル)と天現寺橋・赤羽橋を経由する本系統の2路線が存在する。本路線はかつての橋85系統であり、交通不便な一の橋(麻布十番)などの地域を走ることから、乗客数の多い路線である。
新橋駅を発車すると、ゆりかもめ・東京臨海新交通の高架橋下から第一京浜(国道15号)を南に走っていく。都営地下鉄浅草線大門駅を通り、首都高速が上に覆い被さり、左手川面に屋形船の浮かぶ古川を金杉橋で渡って右折する。
バスはここから終点渋谷駅まで、古川(渋谷川)沿いをずっと走っていく。本路線の停留所の名前は古川に架かる橋名を付けたものが多く、半数近くが「○○橋」という停留所名になっている。古川は、新宿御苑の池を水源とする渋谷川、明治神宮内苑の南池を水源とする南の池川、代々木公園西側の宇田川がそれぞれ渋谷駅付近にて合流して渋谷川となり(渋谷駅から上流は全て暗渠となっている)、天現寺を通って青山墓地付近を水源とする川を合わせて古川となる。南麻布・麻布十番・三田・浜崎橋ジャンクション下を通って東京湾へ注いでいる。
左手に済生会中央病院が現れて赤羽橋、東京専売病院が現れて中の橋、古川を一之橋で渡って一の橋・麻布十番となりバスは左折する。古川も直角に川筋を変えて流れている。一の橋では営団地下鉄南北線の駅工事を行っており、将来は「麻布十番駅」として地下鉄が開業する予定である。(H12,9開業)
この辺りは地下鉄のアクセスの良くない地域であり、それ故に四方八方から多くのバス便が設定されている。一の橋を通るバスは6系統存在し、その行き先を全て挙げてみると、東京駅、新橋駅、田町駅、品川駅(品川車庫)、五反田駅、目黒駅、渋谷駅、新宿駅、四谷駅となり、多くのJR線の駅に向かうことができる。
麻布十番とは、延宝3(1675)年の幕府が古川の改修工事をしたときの十番目の工区であり、さらに後の将軍の南麻布の別荘建設に伴う工事で、この地域から十番組の人手を出したことから、十番と呼ばれるようになった。現在も麻布十番商店街は山の手の高級地にある下町的な商店街として麻布十番温泉と共に賑わっている。
二の橋・三の橋と過ぎて、古川橋にて明治通りに右折する。ここが明治通りの起点である。バスは古川と首都高速に沿って、四の橋、光林寺と走り、天現寺橋となる。道路拡張工事の進む広尾五丁目、広尾一丁目を過ぎて渋谷橋となる。東となって、沿道に飲食店等の商業施設が多くなると、明治通りの上下線が分かれて、その中央部分に都バスのターミナルが現れて、終点渋谷駅前に到着する。