豪徳寺(招き猫発祥地)【東京考察#256】

Gotokuji ( The place of the manekineko origination )


豪徳寺の入り口


 世田谷区豪徳寺に存在する曹洞宗の寺院である.住所も豪徳寺である.歴史は古く,1480(文明12)年に吉良政忠が伯母で頼高の娘である弘徳院のために建立した小庵が始まりで,当初は臨済宗に属していた.その後曹洞宗に転じ,1633(寛永10)年に彦根藩二代目藩主・井伊直孝が井伊氏の江戸菩提寺として伽藍を創建し整備した.幕末,江戸城桜田門外で暗殺された井伊直弼(彦根藩城主)は当寺に葬られており,お墓は都指定史跡となっている.
また,豪徳寺は招き猫発祥の地として言い伝えられており,井伊直孝が門前を通りかかったときに手招きをする猫がいて,寺に立ち寄り和尚の話を聞いていると雷雨となった.この雷雨をしのげた幸運を喜んで,福を招く猫のいる寺として菩提寺とし,これが招き猫発祥の地としていわれる所以である.家内安全・営業繁盛・心願成就に御利益がある.ちなみに,豪徳寺では「招福猫児(まねぎねこ)」と称している.また,豪徳寺の名称は,井伊直孝の戒名を取って名付けられているという.東急世田谷線宮の坂駅からが近い.小田急線豪徳寺駅からも便利である.

境内

仏殿
仏殿は掃雲院が藩主直澄の菩提を弔うために建設したもの
1677(延宝5)年に完成

本殿
 
招猫殿 招猫観音を祀っている
招福猫児は本殿脇の受付でご祈祷・購入することができる