「■福島県の文化」カテゴリーアーカイブ

BANCHAN WORLD の福島県内をテーマにしたカテゴリーです.

ツール・ド・猪苗代湖(サイクリングイベント)【会津考察#62】

 ツール・ド・猪苗代湖(TOUR DE INAWASHIROKO)は,猪苗代湖を自転車で一周するサイクリングイベントである.東日本大震災被災地の復興支援のため,震災翌年の2012年より開催されている.

 2024(令和6)年は9月28日(土)に開催され,今年のコースは3コース,私は磐梯熱海の郡山スケート場から猪苗代湖を一周(イナイチ)して戻ってくる85kmコースに参加した.

 もともと自転車乗りではなく,近所の買い物にママチャリを乗っていた程度なのであるが,中学生の息子がロードバイクにはまってしまい,子供一人では危ないので私も参加することになったのがコトの始まりであった.

 ママチャリでは絶対無理,かといってあのロードバイクでは体力的にも乗り心地的にも自信がない!,ということで,今後も息子のサイクリングに付き合っていくことも考え,ブリジストンの電動アシスト付きシティサイクル「TB1e」を購入して参加することにしたのであった.

阿武隈川・みちのくサイクリングロードを走る【郡山見聞録#123】

みちのくサイクリングロード.郡山市側は土手の上を走る.


みちのくサイクリングロードは,福島県玉川村の乙字ヶ滝(国道118号乙字大橋付近)を起点として須賀川市内を通り,郡山市の日和田(磐越自動車道新阿武隈川橋付近)を終点とする約30kmの自転車専用道路である.中通りを南北に流れる阿武隈川に沿ってルートが設定され,郡山市内では土手の上を爽快に走ることができる.

今回は,郡山駅前のまざっせ(郡山駅前まちなか交流拠点)にてロードバイクをレンタル(息子)して,郡山駅前から行合橋(県道65号小野郡山線)まで一般道を走ってサイクリングロード(阿武隈川)に合流し,乙字ヶ滝までの往復54km(片道27km)をサイクリングした.

レンタル用のロードバイクは5台,クロスバイクは3台ある.今回,車種:SCHWINN FASTBACK1  シュウィン ファストバック1,サイズ・適応身長(カタログ値):480㎜/165-175をレンタルした(乗るのは息子.僕は息子の自転車TB1を借りる).1日4,000円(クロスバイクは2,000円).貸出し時間は10時~18時まで.日をまたぐことも相談可.

出発前にタイヤの空気圧を調整してくれる.

阿武隈川の土手の上を走るサイクリングロード.

一級河川阿武隈川ー管理は国土交通省.

水門と排水ポンプの施設が時々現れる.大雨の時は阿武隈川の水位が上がって逆流してしまうため,大雨時は水門を閉めて,排水ポンプで宅地側の水を阿武隈川に排水する.極度の大雨で阿武隈川がパンクすると洪水の大水害となる.

案内看板もある.

新御代田橋(県道110号田村安積線)を渡って左岸側にいくと,内陸に入って畑や水田の中を走る.

須賀川市に突入!

きれいになった休憩所もある.一昔前までは草ボウボウ,ベンチはひっくり返っているなど荒れ放題となっていたが,素晴らしく整備し直された.

一部,一般道路を走るルートがある.どうもネットのルートマップが間違っているみたいで...砂利道になってしまいました.阿武隈川の土手沿いだと間違いないので,土手に向かうことにした.

斜面は担いで登って,再び土手の上を走る.

一部,令和元年の台風19号の被災により迂回区間があるので注意.

なかなか味のある看板.「みちのく」の下には「あぶくま川」という文字があって,昔は「あぶくま川自転車道」だったようで.なぜ,「みちのく自転車道」になったのかな,「あぶくま川自転車道」の方が場所がわかりやすいのではないかと思う.

須賀川市小作田地区(JR水郡線川東駅周辺)には,昼食を食べられるお店が何軒がある.昼食はここで取るのがお勧め.
選んだのは「やぶき食堂」.ガッツリ昼食.ついついお腹がすいていたのでたらふく食べてしまったが,のちのち辛いことに.消化のエネルギーが胃袋にいってしまうため,たくさん食べてはいけないことがわかった.
でも,焼き肉丼はボリューム満点でおいしかったな~.

玉川村に入った! 終点(起点)はもう少しだ!

トラクターも走る.(地元の農耕車は許可をもらっているらしい?)

最後の上り坂を走ると・・・

乙字ヶ滝に到着.もう午後2時を過ぎていて,午後6時までに自転車を返さなければならないため,すぐに引き返すことに.そして,無事17時に郡山まで戻ってきたのであった.中1の息子はリュックを背負っていても楽々であったが,50歳過ぎの僕にとっては帰りはやすみ休みハカハカしながら走って帰ってきた.

あいづやないづモダン駅フェス(柳津散策と会津柳津駅)【会津考察#61】

JRからの譲渡によりリニューアルした会津柳津駅


 JR只見線の会津柳津駅の駅舎は,これまでJR東日本で所有し管理していた施設を,地元の柳津町が無償譲渡を受けて改修を進めていた.そして,2024(令和6)年4月13日に会津柳津駅情報発信交流施設としてオープンし,この日に駅前で第6回となるモダン駅フェスが開催された.

 駅舎内は,赤べこの絵付け体験もできる張り子工房「Hitarito (ヒタリト)」が入り,また,土日祝限定のカフェも営業する.これまで誰もいなかった無人駅から,赤べこ伝説発祥の地・柳津町の新たな交流拠点として賑わいを見せるに違いない.

 会津柳津の駅舎は,1927(昭和2)年に建築されたもので,まもなく築100年を迎える.木造平屋で建築面積は199.1m2,建物内は,待合スペース,赤べこ工房,ワークショップスペース,カフェスペース, 観光案内窓口,ジオラマ展示などで構成されている.

 柳津は,福満虚空藏菩薩圓藏寺を中心に栄えた門前町.まちなかの散策とあわせて楽しみたい.只見線は本数が少なく,鉄道で柳津町を訪れるにはちょっと不便である.そこで,行きは路線バスの会津バスを使って訪問した.ちなみに,路線バスは日曜祝日に全便運休となるのでご注意を.

 今回は,会津若松駅から路線バスに乗って柳津駅前までの旅路と,第6回あいづやないづ駅フェスを紹介します.


会津若松駅前の会津バスターミナルから路線バスは発車する.会津若松駅から柳津までの直通バスはなく,一旦,坂下(ばんげ.駅名では会津坂下)で乗り換えて柳津へ向かう.

バスターミナル内には,チケット売り場とお土産処,カフェも併設されている.高速バスは,東京新宿をはじめ郡山,仙台,新潟へと,次々と発車していく.

会津若松駅から柳津までのバス時刻表

 バスターミナルのチケット売り場で,柳津までのバスを聞いてみたところ,「柳津までの行き方」という時刻の書かれた紙をもらった.おそらく訪ねる人が時々いるのだろう.

 只見線で柳津まで行こうとすると,会津若松駅7:41→柳津駅8:42着 のあとは,午後の13時の若松駅発まで列車がない.

 そこで,午前の中間の時間帯で移動できる会津バスがあり,
会津若松バスターミナル9:40発→坂下乗り換え→柳津駅前10:50着で向かうことができる.(ただ,運賃は鉄道の倍となる)

9時40分発の坂下行き.行き先はざっくり「坂下」となっているが,坂下では町の中心部を走って終点は「坂下厚生総合病院」となる.柳津行きへの乗り換えは「坂下厚生病院」で大丈夫だが,乗り換え時間に余裕がないときは,手前の役場前の「仲町(なかまち)」で乗り換えると,時間に多少余裕がでると案内所で教えてもらった.まちなかのバスルートの関係らしい.

米どころ会津盆地のど真ん中を走っていく.

 終点の坂下厚生総合病院で乗り換え.やってきたバスは「柳津温泉」と書かれた行き先.
 バス停名の路線図や時刻表などには一切「柳津温泉」とは書かれていない.バス車体の行き先表示だけに「温泉」とついている.温泉と付いている方が,観光客などにはわかりやすく「あぁ,温泉があるところが終点なんだな」とワクワクする感じがする.
 ちなみにこのバスの終点は「柳津ふれあい館」というバス停.何か触れあえる施設があるのかな,と興味が湧く.

なんか懐かしい~車内.ちなみに日曜祝日のみ運休となるのは,病院が休みのため.通院のための路線バスなのである.

 国道252号を走り,終点「柳津ふれあい館」に到着.こちらは柳津町立の多目的ホールや会議室・展示室・図書室などを備えた中央公民館.買い物などをする場所は,数分歩いたところの国道沿いにある道の駅会津柳津(観光物産館清柳苑)が便利.

道の駅(清流苑)から只見川に沿って遊歩道が整備されており,温泉街まで散策しながらいくことができる.歩いて行くとバスの行き先表示にあった柳津温泉にたどり着くのである

英語の案内看板.

温泉街(圓藏寺の門前町)の様子.赤べこ堂では・・・

柳津産の黒ニンニクのジェラート(最中アイス)を購入.300円で手頃.紙も赤色.ニンニクといっても黒ニンニクで,くせのない柔らかな味.

温泉街を会津柳津駅に向かって歩いてく.ここからは緩い上り坂が続く.

駅前でイベントが開催されるときは,駅前までの県道は通行止めとなる.路線バスも国道を迂回する.ということは,通行止めではないときは会津バスはここの街なかを走っていくということ.


会津柳津駅に到着.

駅前でのイベントの様子.ミニSLはJR東日本の皆さんが実施していた.

そして,奥会津の各町村からも出店.三島町の会津地鶏,金山町の特産品,只見町のメーデルリーフ,只見線の走っていない昭和村のかすみ草など.柳津西山の手作りピザも!


駅舎の中へ.

赤べこ工房.絵付け体験もできる.様々な赤べこを購入することもできる.

「日めくり」カフェで注文ができるクリームソーダ,600円.ソーダは,いちご・めろん・ブルーハワイ・れもん・とうめい・さくら(期間限定)から選べる.珈琲もある.土日のみの営業.

JR東日本会津若松エリアのオリジナルキャラクター「ぽぽべぇ」.密かな人気者.

帰りは,会津柳津駅13:21発の会津若松行きJR只見線で.

皆さん総出でお見送り.車内の皆さんも手を振って感激していた.

皆さ~ん,柳津でお待ちしています~,また来てね~.

奥会津(只見線)二次交通マップ&時刻表【会津見聞録#12】

とても乗りやすい!とは言い難いのであるが,只見線の駅に接続している路線バスなどの二次交通について,マップにまとめてみた.

只見線から会津鉄道までを結ぶバス(ワゴンタクシー)が走っており,只見駅から会津田島駅までの路線は,会津田島駅で東武鉄道の特急リバティに接続して浅草まで,1回の乗り換えで行くことができ,これは首都圏と只見を結ぶ新たなルートである.

玉梨八町温泉から東京に向かう場合も,温泉宿に宿泊して朝7時44分発の川口駅行きの会津バスに乗り,只見線で只見駅まで乗車,只見駅から9時10分発の自然首都・只見号に乗って会津田島駅で乗り換え,10時46分発の特急リバティーに乗れば,浅草に14時15分に到着する.

只見線沿線の温泉宿に宿泊して奥会津を満喫していただければ,心が癒やされることでしょう.

この資料は自由にコピー・配布・二次使用していただいて構いません.

奥会津・只見線 二次交通マップ&時刻表[PDFファイル]

奥会津・只見線二次交通マップ(JPEGファイル)

春の飯盛山【会津考察#60】

白虎隊士の墓

 飯盛山は,戊辰戦争における白虎隊自刃の地として知られ,白虎隊十九士の墓をはじめ,イタリアやドイツから贈られた記念碑,さざえ堂,白虎隊引揚の戸口堰洞穴など,史跡名所が残っている場所である.

 会津若松の城下町を見渡す山で、もともとは約1700年前につくられた前方後円墳であり,滝沢村の地元住民の共同墓地でもある.

 幕末の白虎隊の悲劇は有名で,お墓の前の線香の煙りが絶えることがないという.2022(令和4)年のゴールデンウィークに訪れてみた.コロナ禍における3年ぶりに規制のないゴールデンウィークとあって,天気もよく人出も見込まれる陽気であった.

飯盛山ふもとにある「市営観光客専用駐車場」を利用すると便利.無料のうえ,公衆トイレ(写真右)も整備されている.

まだ朝早い時間のため,お店が開いていない.あわまんじゅう店の湯気が立ち上っていた.

頂上までは「動く坂道」(=エスカレーターのこと)があり,楽々に登ることができる.大人250円,小人150円.

夜は登れないらしい.

飯盛山はこんな感じの配置.

結構な急坂の階段.思った以上に息が上がる!

 はじめは「よし行くぞ!」と息巻いたものの,途中で苦しくなっても大丈夫.途中から動く坂道に乗車することができる.途中からだと大人150円,小人100円.

登ってから後ろを振り返ると,会津若松市街が望める.

山腹の途中にある飯盛分店のお店.ギャラリー(無料)があって,ここには松平容保公の晩年の写真が飾られている.

白虎隊十九士の墓.お線香の煙が絶えない.

 白虎隊士自刃の地は,少し離れたところにある.

途中に,飯沼貞吉翁のお墓がある.自刃した中で唯一生き残った白虎隊士.1931(昭和6)年に没した.白虎隊の話は,飯沼貞吉氏によって語り継がれることになった.

写真では分かりづらいが,緑の茂みの中に鶴ヶ城が見える.ここから町中の火事を見て,鶴ヶ城が落城したと見誤り,白虎隊は自刃することになった.

帰りは階段を使わず,右側のスロープを歩いて行くと,さざえ堂,戸口堰洞穴になる.

さざえ堂.正式には円通三匝堂(えんつうさんそうどう)といい,西国三十三観音菩薩を安置した六角三層の観音堂である.1796(寛政8)年に建立され,その形がさざえの殻に似ていることから「さざえ堂」と呼ばれている.
らせん通路となっており,上りと下りの人がすれ違うことなく一方通行で巡れる建築で,国の重要文化財に指定されている.

戸ノ口堰洞穴は,猪苗代湖の戸ノ口から会津盆地への用水を引くために掘られたトンネルで,戊辰戦争時に白虎隊士が戸ノ口原から潜ってここにたどり着いた洞穴である.

麓には白虎隊記念館がある.なかなか昭和レトロチックな管内であるが,在りし日の白虎隊を知ることができる.


【公共交通案内】
○会津若松駅から まちなか周遊バス「ハイカラさん」「あかべえ」で「飯盛山下」停留所下車.

春の只見線(雪と桜の車窓・その2)小出→会津若松【会津考察#59】

田子倉の車窓.まだまだ雪が残っている.
只見線の位置図(国土地理院地図を元に作成)

 只見線は会津若松駅を起点として小出駅まで,福島県会津地方と新潟県魚沼地方を結び,中山間地の自然の中をゆっくりと走る,延長135.2kmのローカル線である.

 区間によっては1日に3本しか走っておらず,さらに列車の接続を考えると,全線乗り通すには極めて難易度の高い究極のローカル線であると言える.

 それ故に,昔ながらの生活や美しい自然の風景を見ることができ,時間と効率を追い求める現代において,このゆっくりと流れる車窓を眺めながら,只見線を旅するスタイルは,至極贅沢な旅であると言っても過言ではない.

 日本有数の豪雪地帯である.春になると待ちわびていたように,植物や動物たちが一斉に活動を始める.今年(2022年)の冬は大雪に見舞われ,まだ積雪が残っている.田子倉では雪が見られ,柳津では桜が咲いているのである.

 そんな只見線に乗ってみました.小出から会津若松まで,車窓からの風景などをお楽しみください.

<前ページ>春の只見線(雪と桜の車窓・その1)会津柳津→小出【会津考察#58】


 長岡駅の駅ビルでへぎ蕎麦とカツ丼のセットを食べ,折り返し小出駅に向かった.今日は只見線往復の旅.小出駅で折り返しの只見線に乗るまで2時間半ほどの時間があったので,長岡駅まで足を伸ばし昼食をとってからとんぼ返りをするところだった.長岡駅での滞在時間は約40分間であった.

 ちなみに,只見線経由で郡山に向かうと,長岡12:34発→郡山18:36着で4,510円.乗り換え案内で検索すると新幹線大宮経由で長岡12:43発→郡山15:06着で14,250円.只見線経由の場合は3時間多くかかるが,約1万円安いということになる.

 13時15分,小出駅を出発した.

 入広瀬を出て,大白川駅に到着する手前左側に真っ赤なスノーシェッドが現れる.国道252号にかぶさる柿ノ木スノーシェッドである.雪崩から道路を守るために作られた構造物で,鋼製の部材は赤く塗られている.この色合いと線形が鮮やかで美しい.
 手前に流れている川は破間川(あぶるまがわ).ここから少し上流に上がったところに破間川ダムがあり,春になると「雪流れ」という流氷のような現象が見られるとのこと.見てみたい.

 只見駅で代行バスに乗り換えて,会津川口駅に到着.駅の中には金山町観光情報センターがあって,手作りのおにぎりが売られていた.土日には人気のヒメマス寿司も販売されている.

 会津水沼駅を出ると左手に見えるのが上田(うわだ)ダムである.重力式コンクリートダムで堤高34m,堤頂長283.7m,1954(昭和29)年に竣工した水力発電用のダムである.

 只見川は第二次世界大戦後,国土総合開発法に基づいて只見特定地域総合開発計画の対象地域に指定され,水力発電による電源開発が進んだ.
 春の雪解け水と上流と下流の高低差を利用し,数多くの水力発電用のダムが建設され,只見川はそのほとんどがダムの湛水域となっている.
 車窓から見える景色は,ほとんどがダムの湖水面であり,渓谷をさらさらと水が流れるといった風景はほぼ見られない.

 第3只見川橋りょうから見える風景.山腹に見える構造物(シェッド)は国道252号.自然環境の厳しいところを道路も鉄道も走っている.

 続いて,宮下ダムが現れる.こちらも重力式コンクリートダムで堤高53m,堤頂長168.5m,1946(昭和21)年に竣工した.只見線沿線にあるダム群の中では最も古い.
 ダム堤体の下流に水力発電所がある.ダム堤体手前に導水トンネルの流入口があって,県道と只見線の下を通って発電所まで導水されている.

 桜が満開である.

 春の只見線は,桜から雪まで一度に風景を楽しむことができる.

会津宮下駅の古い駅名看板.

第2只見川橋りょうからの眺め.右は国道400号.

第1只見川橋りょうからの眺め.中央右に見える鉄塔あたりに,道の駅「尾瀬街道みしま宿」から登っていく展望台がある.

塔寺駅を出ると飯豊山が見え,視界が開けて会津盆地に入る.これまでの山に囲まれた風景から一転,開放的なものとなる.そして,会津坂下駅に到着となる.

17時21分,終点,会津若松駅に到着した.

春の只見線(雪と桜の車窓・その1)会津柳津→小出【会津考察#58】

会津若松駅に停車中の只見線
只見線の位置図(国土地理院地図を元に作成)

 只見線は会津若松駅を起点として小出駅まで,福島県会津地方と新潟県魚沼地方を結び,中山間地の自然の中をゆっくりと走る,延長135.2kmのローカル線である.

 区間によっては1日に3本しか走っておらず,さらに列車の接続を考えると,全線乗り通すには極めて難易度の高い究極のローカル線であると言える.

 それ故に,昔ながらの生活や美しい自然の景色を見ることができ,時間と効率を追い求める現代において,このゆっくりと流れる車窓を眺めながら,只見線を旅するスタイルは,至極贅沢な旅であると言っても過言ではない.

 日本有数の豪雪地帯である.春になると待ちわびていたように,植物や動物たちが一斉に活動を始める.今年(2022年)の冬は大雪に見舞われ,まだ積雪が残っている.田子倉では雪が見られ,柳津では桜が咲いているのである.

 そんな只見線に乗ってみました.車窓からの風景などをお楽しみください.


朝の柳津駅ホーム.今朝は小雨の降る天気だったが,ホームの桜は満開で風に吹かれて花びらが舞っていた.7時04分発会津川口行きの列車を待ちます.(会津若松駅は6時05分発です)

 柳津駅前は桜の名所である.C11-244型の蒸気機関車(SL)が静態保存されている.

 柳津駅からは3名の乗車だった.ひとりは旅人,もう一人は高校生である.無人駅なので車掌さんから切符を購入するが,ローカル線でもSuicaでの精算ができるのは素晴らしい.さすがJR東日本!といったところである.

 小出駅では折り返しの列車まで時間が空いている.時刻表を開いてみると在来線で長岡まで往復できることがわかった.今日は長岡まで足を伸ばしてみることにした.

 6時37分に宮下駅に到着した.交換列車を待つために10分ほど停車する.駅舎に向かうためには急な階段を降りて線路を直接渡る.懐かしい施設である.

 只見線は1971(昭和46)年に全線開通して,今の形になった.

 まず,1926(大正15)年に会津線として,会津若松ー 会津坂下間が開業する.続いて,会津柳津までが1928(昭和3)年に,会津宮下までが1941(昭和16)年に開業する.
 そして戦後,会津川口まで1956(昭和31)年に延伸開業するが,会津川口から先は,水力発電用ダムの建設のための貨物専用鉄道として電源開発(株)により建設され,1957(昭和32)年からは貨物専用の輸送を行った.この区間で営業旅客するのは,1963(昭和38)年からとなる.

 一方,新潟県側は只見線として,1942(昭和17)年に小出ー大白川 が開業する.そして,福島県との県境(大白川ー只見間)が開通したのは,1971(昭和46)年8月29日.この日を境に,小出ー大白川間の只見線の名称を,会津線と呼んでいた会津若松-只見間にも適用して,新たな只見線が誕生した.

 この日からの「おかげさまで只見線開通50周年」なのである.

 宮下駅を出てトンネルを抜けると,パッと只見川の視界が開けて早戸駅となる.ここは霧の幻とかいて霧幻峡(むげんきょう)と呼ばれ,川霧が幻想的に発生して人々を魅了する.
 今日は残念ながら霧は出ていないが,霧幻峡では,対岸の三更(みふけ)地区から出ていた渡し舟が再現され,観光舟として乗ることができる.写真右側はその舟付き場(護岸)となっている.

 早戸駅から水沼駅にかけて,左側に国道と只見川が併走する区間がある.車窓からだと気がつかないが,ここの道路には工夫が凝らされていて,車が時速50km/hで走るとカントリーロードのメロディーが流れる.
 夏だと窓をあければメロディーが聞こえてくるのかもしれない.

まもなく細越橋梁を渡る.8径間連続コンクリートアーチ橋.

 そして,メロディーロードが終わるところで「細越橋りょう」を渡る.8径間の連続コンクリートアーチ橋で,1939(昭和14)年に竣工.選奨土木遺産として土木学会から認定されている.

 只見線には数々の土木遺産がある.選奨土木遺産とは,土木遺産の顕彰を通じて歴史的土木構造物の保存に資することを目的に公益社団法人土木学会が認定する制度で,只見線鉄道施設群として,2021(令和3)年9月17日に認定された.

 認定された施設は16橋梁と1トンネルで,施設名は次のとおり.
●橋りょう
 大川(会津若松市)
 宮川(会津美里町)
 滝谷川(柳津町・三島町)
 第一只見川、第二只見川、大谷川、阿寺沢、第二左靭、山中沢、第三只見川(三島町)
 細越、第四只見川、第五只見川、第二西谷(金山町)
 第八只見川(只見町)
 第四平石川(新潟県魚沼市)
●トンネル
 六十里越(只見町・魚沼市)

 上井草橋が見えてくると,まもなく終点の会津川口となる.今日は風もなく水面が穏やかで,逆さまに橋の姿が写っていた.

 会津川口駅から只見駅までの間は,2021(平成23)年の新潟・福島豪雨による災害により橋梁が流され,代行バスによる運行となっている.今年(2022(令和4)年)の秋に全線再開通を控えており,代行バスの運行もあと僅かとなっている.

 只見町に入ると,まだまだ雪が残っている.天気も悪くて霧が立ちこめており,春の陽気まで「まだまだ」といった感覚になる.写真は叶津川橋梁.カーブを描きながら叶津川を渡っている.そして代行バスは9時05分,只見駅に到着した.

 駅の待合室には,暖かい色合いの只見町インフォメーションセンターがある.ここで只見周辺の観光情報を入手することができる.
 駅前には,会津鉄道の会津田島駅までを結ぶ定期路線ワゴン「自然首都・只見号」が出発を待っていた.只見駅前9:10に出発すると田島駅で乗り換えて,東武鉄道の浅草駅に14:15に到着する.東京から只見へは,東武鉄道の特急を利用するという方法もあることに気がついた.

 只見駅9時30分発の小出行き.次の大白川駅までは29分間ノンストップで,長いトンネルを走って行く.田子倉トンネルは約3.7km,六十里越トンネルは約6.4km,福島県から新潟県へ,県境をゆっくりゆっくり走る.

 田子倉トンネルと六十里越トンネルの間に,少しだけ外を走る明かり部がある.田子倉はまだまだ残雪が多い.
 写真の建物は田子倉無料休憩所.夏のみの開設だが,24時間利用可能で簡易水洗トイレがついており,浅草岳の只見沢登山口の近くとなっている.昔は近くに田子倉駅があったが今は廃止されているため,この無料休憩所に只見線から降りて行くことはできない(只見駅から歩いて行けば別だが・・・).

 10時41分,上越線の小出駅に到着した.
 折り返し只見行きの列車は13時15分発であり,約2時間30分ほど時間が空く.時刻を調べてみると,長岡駅まで往復できる電車があり,約40分ほどの時間の内に昼食をとれる.長岡駅で昼食をとって戻ってくることにした.

<次ページ> 春の只見線(雪と桜の車窓・その2)小出→会津若松【会津考察#59】 

JA全農福島の直売所「愛情館」(朝日)【郡山見聞録#122】

 内環状線の走る朝日二丁目に,JAの直売所「愛情館」がある.JA福島さくら本店の脇になる.午前9時からのオープンとなるが,開店時間になると新鮮な農産物を求めて行列ができるほど,人気の高い直売所となっている.

 ホームページには,「JA全農福島が提供する、安全で安心な美味しい野菜や果物の直営農産物直売所です。福島県という恵まれた大地で育った、季節毎の商品の数々。ぜひ!ご自分の目で、舌で感じてください。」のとおり,近くでとれる農家からの野菜が並べられていて,安さと新鮮さでは,どのスーパーでもかなわないのではないかと思うほど.

 午前9時の開店前.日曜日なので100名ほどが並んだ.入れないことはないが,新鮮な品物を求めてみんな並ぶのである. 

 「葉もの」コーナー.鮮やかな緑色の野菜が盛りだくさん!

 赤い色の「トマト」.透明な袋に入れられているので,裏返すとヘタの部分も見ることができるので,鮮度を確認することができる.

 「大根」も山積み.

 果物も売ってます!

 お盆・お彼岸の時期には,花コーナーは人だかりに.

 生産者と生産地が表示されているので,とても身近に感じられる.

 レジも広々,たくさん並んでいる.

 最後に「ジェラート」はいかが?

 駐車場も広々.福島牛を扱う「牛豊」で焼き肉もGood.

ホームセンター山新の日本製表示(日和田)【郡山見聞録#121】

 日本人なら日本製を購入しなければ!! 少し高くてもMade in Japanを購入することは,日本の経済力アップにつながるし,長い目で見て日本の安定につながっていくのである.

 一目で見て日本製かどうか分かる商品陳列を行っているのがホームセンター山新(日和田店)である.これがとても見やすい.いちいち商品を裏返してとても小さな「Made in Japan」を探さなくても済む.
(ホームセンター山新は品揃えも豊富で,家具も取りそろえており,お気に入りのホームセンター.)

ここまで大きく表示してあると,自然と日本製を選んでしまうから不思議.やっぱり日本製は品質もよいし安心できる!

 日本の国力をあげるために日本製品を購入しましょう! すべてのお店に,日本製の表示を義務づけてはどうでしょうか.税込み表示が義務づけられているように.
 最終的に選ぶのは消費者の自由にして,買う買わないは委ねてよいと思います.

 日本の産業界のために.日本製を応援しましょう!

ヨークベニマルのスキャンカート(片平店)【郡山見聞録#120】

 2019(令和元)年8月末より試験的に運用が始まったスキャンカート.スキャンカートとは,自分で商品のバーコードをカートに取り付けられているタブレットにスキャンしながら買物して最後にセルフレジで一括清算するというもの.

スキャンカート

 まず自分の買い物かご(袋でもOK)をカートに設置する.タブレットに表示されているスタートボタンを押して買い物を始める.あとは,商品を手に取ってタブレット下部についているスキャンにかざしてかごに入れる.これの繰り返し!

 買っている途中で購入金額の累計が分かるのでとても便利.余計なものを買いすぎないよう抑制する効果があると思う.後で購入をキャンセルするときは,キャンセルボタンを押して再度スキャンすれば商品を戻せる.

 商品をスキャンし忘れたり,万引することへの対策は,カートの底に重量センサーが付いていて,スキャンしていない商品がカゴに入っていると(スキャンしたのに商品が入っていないと),アラームが出る仕組みになっている(これはセルフレジも同じ).

スキャンカート専用のレジ

 最後に会計をするときは,スキャンカートの専用レジがあって,カートを一旦指定の位置に止めて,タブレットに表示されたQRコードをレジの読み取り機で「ピッ」とやると,ダダダダダーっとスキャンした商品がレジの画面に表示されて合計金額を支払うという仕組み.

 なんといっても,かごに入れた商品を詰め替える必要がないことがとても便利.

 今のところ片平店でしか導入されていないようだが,順次拡大していくとの発表がされている.このシステムは,NECと野村総合研究所が開発に協力しているという.もっと各店で導入してほしいものでした.

からんころん茶屋の「まかないや」(火・水曜限定のランチ弁当)(三島町)【会津見聞録#11】

 JR只見線の会津宮下駅から徒歩1分,三島町観光協会の案内所観光交流館「からんころん」の中に,コーヒーなどが飲める茶屋がある.
 そこでは,毎週火曜日と水曜日には,曜日限定でランチ弁当の販売を行っている.この茶屋は,町内の方がオーナーとなって営業を行っている.

 「からんころん」の外観を見ても,ランチ営業をやっているようには見えないのであるが,中に入って奥に行くとランチメニューのボードが出ていれば営業中の証である.

ランチメニューの案内ボード

 メニューは日替わりである.弁当として販売しているが,そのまま弁当を店内で食べることも可能で,その時には水が出される.

天丼
ガパオライス
サラダ丼
ルーロー飯
タケノコとミートボール入りの「グリーンカレー」

 値段は700円.ボリュームを求める男性には少し物足りないかもしれないが,味と質は確かでありとても美味しい.弁当として出されることがどこにも記載されおらず,持ち帰れるのか不安になるかもしれないが,持ち帰りと伝えればビニール袋に入れてくれる.


隔週の土・日曜日の茶屋では,そばを味わうことができる.

赤べこカレー(ほっとinやないづ)【会津見聞録#10】

 道の駅やないづの隣に「憩の館 ほっとinやないづ」という物産館がある.物産の販売の他にも赤べこの絵付け体験や足湯体験,あわまんじゅうで有名な小池菓子舗の実演コーナーなどもあって,柳津に来た際には立ち寄ってみると面白い.

 そして,あわまんじゅう販売所の隣に食堂があって,そこにこの「赤べこカレー」がある.850円.

 ライスは,ケチャップの入ったチキンライス風(チキンではなくベーコンが入っている).
 そして,特徴的なのが「目」.白い部分はらっきょうを薄くスライスしたものだが,目玉の部分は・・・? 味付けのり?,漬物?,わさび・・・?
 結局わかりませんでした!

「赤べこ」の部分をアップ!

 サラダも山盛りで,らっきょうと福神漬けもいっぱい盛られ,おいしくいただきました.

奥会津から発信!【会津見聞録#9】

 今年(2020(令和2)年)の4月より,奥会津地方で勤務することになりました.会津地方に住むのは実に6年ぶり.以前は会津若松市に居住していましたが,今回は奥会津地方に居住します.

 この「会津見聞録」では,テキストのコメントを中心に,気軽に会津地方(#9以降,しばらくは奥会津です!)の情報を発信してまいります.生活も落ち着いてきて,気がつけばすでに11月となってしまいましたが,ようやくこのコーナーへの更新がはじまります.(最近,息子の釣りに付き合っていて,更新も息子の釣り情報がメインとなっていた感じでした!)

 この地域は,日本一のローカル線である只見線をはじめ,霧のかかる只見川,味わいのある小さな温泉群,金山の炭酸水,そして奥まで行けば田子倉湖,と観光資源も多くある地域です.

 一方で,福島県内でも過疎化が進んでいる地域でもあり,高齢化率も高く,中山間地の課題を抱えている地域でもあります.

 只見線の会津宮下駅や会津川口駅に行くと,国籍別にシールをはるボードが置かれており,昨年までは台湾やタイなどから多くの外国人観光客の皆様が来ているではありませんか!
 これほどまでに只見線に外国の方が来ていたとは驚きでした!

 ただいまコロナ禍の中で,高齢化率の高い奥会津地方ではありますが,これまで感染者を出すこともなく,日常の生活を続けております.

 そんな奥会津地方をメインに見聞録をお送りします.どうぞお楽しみに.

只見線の線路を横切るように参道がある「三島神社」(三島町)

熊倉経由・喜多方行(路線バス)【会津考察#57】

熊倉経由喜多方行き(会津バス)

 会津若松から米沢街道の宿場町・熊倉(くまぐら)を経由して喜多方まで走る路線バスがある.現在は平日は1日6本,土休日は1日4本が運行されているが,2020(令和2)年9月をもって一部廃止される見通しとなった.

「第2期会津若松市公共交通再編実施計画(案)令和2年8月(予定)」ホームページより抜粋.2020(令和2)年10月より実施予定とのこと

 詳しくは,会津若松市のホームページに「第2期会津若松市地域公共交通再編実施計画(案)」が掲載されているのだが,今から四十数年前,会津若松市内の中心部にある幼稚園に行くとき,毎日乗っていた思い出の路線である.会津若松市側は平日の朝夕のみ一部区間で運行されるようだが,もう乗ることができなくなってしまう前に,最後にもう一度乗ってみることにした.

 会津若松から喜多方までは2つの系統の路線バスがある.ひとつは,国道121号を走って行く塩川経由・喜多方行き.会津アピオや会津医療センター,旧塩川町内など幹線道路を走っていく路線で,本数も1~2時間に1本程度走っている.

会津若松駅バスターミナル時刻表
熊倉経由・喜多方行きは本数が少ない.土休日は1日4本.

 一方,熊倉経由・喜多方行きは本数が少なく,国道121号より東側に走る県道を走って行く.途中,狭い道路となる集落内を走ったりとローカルバスの醍醐味を存分に味わえる路線となっている.

会津若松バスターミナルでバスが来るのを待つ
国道49号から右折して県道に入り,坂を下って,これからJR磐越西線の踏切を渡るところ.

会津若松駅を出発すると,バスは北に向かい,国道49号に出てJR磐越西線の線路を跨線橋で渡って,すぐに県道北山会津若松線へと右折する.

乗客は5~6名程度.六丁を過ぎて広田郵便局を過ぎると,沢目で右に曲がって,最初の狭い道を走っていく.

広田駅付近で直角に左に曲がって広田駅前停留所.駅は後ろ側.

大和田鍛冶屋前停留所付近

バス停に「大和田鍛冶屋前」とか「田斗床屋前」などといった名前が残っているが,今はなくなっている(面影もない).昔の在りし日の思い出を残してくれているのが停留所の名前であった.

会津盆地の田園風景と猫魔ヶ岳の姿が広がる.この風景は昔も今も変わっていない.

江添地区に向けて,狭い道を再び走る熊倉喜多方線

日橋川を渡ると,会津若松市から喜多方市に入る.塩川別停留所を出ると再び狭い道となり,江添集落をゆっくりと通り過ぎる.しばらく旧道を走る狭路のルートを走っていく.

熊倉になると,米沢街道の宿場町の面影が残る町並みとなる.

塀ギリギリを左折!ドライバーの腕の見せ所.

塀ギリギリの直角の交差点を左折していく.

蔵の街,喜多方市小田付.

そして,蔵が見えてくると,終点喜多方駅となる.


「第2期会津若松市公共交通再編実施計画(案)「第2期会津若松市公共交通再編実施計画(案)令和2年8月(予定)」ホームページより抜粋.2020(令和2)年10月より実施予定とのこと

 2020(令和2)年10月からは,会津若松~熊倉~喜多方間の路線が会津若松市側と喜多方市側との2つに分割されて,市境を走らないことになる予定.

 喜多方市側は「塩川・熊倉線」として,塩川を会津若松などへの接続点とすることで対応予定としている.

「第2期会津若松市公共交通再編実施計画(案)令和2年8月(予定)」ホームページより抜粋2020(令和2)年10月より実施予定とのこと

 一方,会津若松市側は「河東・会津医療センター線」として,
①「会津医療センタ~広田駅~六丁~北柳原~会津若松駅~米代二丁目(かつての米代バスセンター)」
②「島~大和田~広田駅~六丁~北柳原~若松駅~米代二丁目」の2系統を走らせる予定.ただし運行本数が朝夕のみの2本程度になるとか.

「第2期会津若松市公共交通再編実施計画(案)令和2年8月(予定)」ホームページより抜粋
2020(令和2)年10月より実施予定とのこと

 では,それ以外(朝夕以外)の時間(旧河東町北部のエリア)はどうなるか.地元の広田タクシーが「河東地域内交通」として完全予約制でワゴンタイプのデマンド交通「みなづる号」で対応予定としている.

 このデマンド交通は,集落ごとに決められた待合乗降場所があって,そこから目的地乗降場所(広田駅やリオンドール河東店,会津医療センターなど)への移動が大人500円でできるのであるが,平日のみの運行であることと,会津若松市の中心部へは乗り入れしていない点が,これまでの路線バスと大きく異なる.

 集落内に細かく待合乗降場所が決められている点は便利であるが,会津若松市の中心部へ行くには,目的地乗降場所となる広田駅からJR磐越西線もしくは湊方面からくる路線バス,河東地域コミュニティバス「みなづる号」(こちらも「みなづる号」なので,デマンド交通の「みなづる号」と混同してしまうが,コミュニティバスは会津若松中心部から国道49号を経由し,広田中心部を走って会津村まで走るバス)に乗り換える必要がでてくる.

 いっそのこと,会津若松市中心部からやってくるコミュニティバス「みなづる号」を,会津村から一方向の循環ルートとして,東長原駅を経由して,空也原→茶臼森→冬木沢→北高野→柏原→田斗→島→大和田→熊ノ堂→金道などの集落を通って,広田駅(またはリオンドール河東店)を循環ルートの合流点として,会津若松中心部へ戻るようにすれば,若松中心部と旧河東町北部とを乗り換えなしで直接結ぶことができるのではないかと思うのだが・・・.

 これも,時代の流れである.


 そして2020(令和2)年9月7日に,会津バスのホームページに以下のとおり掲載された.

01_yonedai-shima

01_kumagura-kitakata

山忠碑【会津考察#56】

三忠碑

 三忠碑とは、猪苗代町の磐梯山の麓に広がる摺上原で繰り広げられた戦いで,戦死した蘆名氏の家臣3人の忠誠心を伝えるために,会津藩主松平容敬が古戦場跡地に立てた碑である.

 摺上原の戦いは,1589(天正17)年に,当時会津藩を治めていた蘆名義広のところへ伊達政宗が攻めたもので,午後から風向きが変わって伊達軍が有利となり勝利をおさめたもの.これによって,蘆名氏は滅びて会津は伊達藩に支配されるようになった.

 この碑は,県立猪苗代支援学校の奥(猪苗代町長田)にある.案内の看板が立っており,道は砂利道だが車で奥まで入っていくことができる.

これが三忠碑.説明の案内看板も建っている.

近くには旧二本松街道の松並木も残っている.

三忠碑へ通じる道路。車で入ってくることができる.奥は行き止まりだが,回転する広場がある。

入り口には案内看板が建てられている.

[Tokyo – Shirakawa – Sukagawa – Koriyama – Nihonmatsu – Fukushima – Sendai / JR Line ( local train ) ] Timetable

TRAIN
JR Tohoku Line(Local Train)(JR東北本線)

[Tokyo(Shinjuku) – AkabaneShirakawaSukagawaKoriyama – Nihonmatsu – FukushimaSendai]
[ 東京(新宿)- 赤羽 – 白河 – 須賀川 – 郡山 – 二本松 – 福島 – 仙台 ]

JR-EAST – East Japan Railway Company JR東日本

※東京や仙台から福島県内まで、東北本線の普通列車で移動する場合の接続列車がわかります。

tohoku-line_20200314

JAPAN RAIL PASS
JR East-South Hokkaido Rail Pass
JR EAST PASS (Tohoku area)
TOHOKU HIGHWAY BUS TICKET×
Aizu Gurutto Free Pass (会津ぐるっとカード
▲:Available section Inawashiro – Aizuwakamatsu – Kitakata
×
Koriyama Station Guide

[Aizu Wakamatsu – Yunokami hot spring – Aizu Tajima – Aizu kogen Oze guchi – Kinugawa hot spring – (Nikko) – Asakusa(Tokyo) / Aizu Railway / Yagan Railway / Tobu Railway]TIMETABLE

TRAIN
Aizu Railway / Yagan Railway / Tobu Railway

[Aizu Wakamatsu – Yunokami hot spring – Aizu Tajima – Aizu kogen Oze guchi – Kinugawa hot spring -(Nikko) – Asakusa(Tokyo)]
[会津若松 – 湯野上温泉(大内宿) – 会津田島 – 会津高原尾瀬口 – 鬼怒川温泉 – (日光) – 浅草(東京)]

Aizu Railway 会津鉄道
Yagan Railway 野岩鉄道
Tobu Railway 東武鉄道

aizu-railway_20200314

※2020年6月5日までは一部時刻が変更となっている列車があります。

Reservation is not required except for limited express 予約不要(特急を除く)

JAPAN RAIL PASS
JR East-South Hokkaido Rail Pass
JR EAST PASS (Tohoku area)
×
TOHOKU HIGHWAY BUS TICKET×
Aizu Gurutto Free Pass (会津ぐるっとカード
▲:Available section Aizu Wakamatsu – Aizu Tajima
Aizu Railway(At Yunokami hot springs Station)
Aizu Railway
Aizu Railway(Aizu Mount Express/Red Color Trains)
Aizu kogen ozeguchi station

[Koriyama – Inawashiro – Aizu Wakamatsu – Kitakata – Niigata / JR Ban-etsu West Line / Highway Bus]Timetable

TRAIN
JR Ban-etsu West Line(JR磐越西線)

[KoriyamaInawashiroAizu WakamatsuKitakata – Niigata]
[郡山猪苗代会津若松喜多方 – 新潟]

JR-EAST – East Japan Railway Company JR東日本

banetsu-west-line_20200314

JAPAN RAIL PASS
JR East-South Hokkaido Rail Pass
JR EAST PASS (Tohoku area)
TOHOKU HIGHWAY BUS TICKET×
Aizu Gurutto Free Pass (会津ぐるっとカード
▲:Available section Inawashiro – Aizuwakamatsu – Kitakata
Koriyama Station Guide
Aizu Wakamatsu Station Guide
JR Ban-etsu West Line Train(Photo at Aizuwakamatsu station)
JR Ban-etsu West Line Train(Photo at Aizuwakamatsu station)

Highway Bus

[Aizuwakamatsu Station – Koriyama Station – Iwaki Station]
[会津若松駅 – 郡山駅 – いわき駅]

Fukushima Transportaion 福島交通
Aizu Bus 会津バス
Shin Joban Kotsu 新常磐交通

No reservation required 予約不要

JAPAN RAIL PASS
JR East-South Hokkaido Rail Pass
JR EAST PASS (Tohoku area)
×
TOHOKU HIGHWAY BUS TICKET
Aizu Gurutto Free Pass (会津ぐるっとカード
▲:Available section Inawashiro – Aizuwakamatsu – Kitakata
×
Koriyama Station Bus Stop Guide
Aizu Wakamatsu Station Guide
Koriyama Station Bus Terminal
Highway Bus (Photo is Aizu Bus at Koriyama station)

[Aizu Wakamatsu – aizu yanaizu – Aizu Miyashita – Aizu Kawaguchi – Tadami – Koide / JR Tadami Line] Timetable

TRAIN
JR Tadami Line(JR只見線)

[Aizu Wakamatsu – Aizu Bange – Aizu yanaizu – Aizu miyashita – Aizu kawaguchi – Tadami – Koide]
[会津若松 – 会津坂下 – 会津柳津 – 会津宮下 – 会津川口 – 只見 – 小出]

JR-EAST – East Japan Railway Company JR東日本

tadami-line_20200314

JAPAN RAIL PASS
JR East-South Hokkaido Rail Pass
JR EAST PASS (Tohoku area)
TOHOKU HIGHWAY BUS TICKET×
Aizu Gurutto Free Pass (会津ぐるっとカード
▲:Available section Aizuwakamatsu – Aizu Yanaizu
JR Tadami Line (Photo at Tadami Station in winter)
Tadami Station(Heavy snow zone in winter)

東京五輪オフィシャルショップ(ジュンク堂書店)【郡山見聞録#119】

 ジュンク堂書店郡山店(うすい百貨店9階)に期間限定で,東京オリンピックオフィシャルショップがオープンしている.ストラップやエンブレム,バックや文房具など,かなり充実したラインナップである.
 期間は今年(2020年)の9月末まで開催しているので,足を運んでみてはいかがでしょうか.

郡山細沼教会【郡山見聞録#118】

郡山細沼教会(プロテスタントの教会)

 郡山細沼教会は,プロテスタント教会として1910(明治43)年に日本基督教会郡山教会として設立され,現在の礼拝堂は1929(昭和4)年に建築されているが,1956(昭和31)年の火災によって一部復旧工事がされた.

 国の有形文化財に登録され,ステンドグラスとパイプオルガンがある歴史が感じられる礼拝堂となっている.

 結婚式を挙げることも可能で,ホテルなどの近代的な建物の中にある疑似教会で結婚式をあげるよりも,本物の歴史ある教会で素晴らしい雰囲気の中で行った方が感動もより大きいと感じる.

 礼拝式は毎週日曜日の10:30~. また,毎週金曜日の12:00~15:00には教会を開放しているので,自由に内部を見学することも可能.

 郡山市教育委員会による案内看板.

窓の形も特徴的.

外からちょっと覗けるステンドグラス.

ステンドグラスの裏側.

 内部の写真は撮影しなかったので,お時間のあるときにご訪問ください.お願いすれば,急で細い階段をあがった塔屋の部分の3階の部屋も見学することが可能.

魚つかみ取り体験(緑の村)【会津考察#55】

磐梯山の伏流水でとても冷たい.

  猪苗代町の磐梯山麓にある緑の村(水族館のあるところではなく,もう少し奥の方に行ったところにある)で,7月から8月にかけて魚つかみ取り体験ができる.

 磐梯山から流れてくる伏流水のためとても冷たい.靴下を抜いて池に入ると,とても冷やっとする.イワナやヤマメ,ニジマスを手づかみで捕ることができる.

 料金は,入場料は無料でバケツを貸してくれる.捕まえた魚の数で料金がかかるシステムで,ニジマス350円/1尾,イワナ・ヤマメ500円/1尾,焼き代100円/1尾,唐揚代100円/1尾となっている.掴んだ魚は必ず購入しなければならないので,食べられる分だけ捕まえよう.

まずは受付でバケツをもらう.

 ニジマス池かイワナ・ヤマメ池か選ぶ.途中で行き来することが可能なので,お好きな方からどうぞ.

 水深は浅いので小さな子供でも大丈夫.

 捕まえた魚はバケツの中へ.

 捕まえた魚は炭火で焼いてもらう.

 焼き上がり.見た目は焦げ焦げのようにも見えるが,塩がかかっておりとても美味しい.

 夏休みの子供たちで大賑わいであった.

天栄米【郡山見聞録#117】

天栄米は,美味しいお米作りを目指して栽培されているお米である.天栄米栽培研究会では毎月定例会を開いているといい,約30名のメンバーが日夜努力を重ねている.

米・食味分析鑑定コンクール国際大会の総合部門では9年連続金賞を受賞している.

天栄米には栽培方法などの違いによって,3種類存在し,「漢方環境農法天栄米(無農薬,有機栽培によるもの)」「ゴールドプレミアムライス特別栽培天栄米(除草剤を1回のみ使用したもの)」「天栄米ゆうだい21」がある.

粒が大きく,もちもちとした食感,粘りが強く冷めても美味しい米との評判で,人気が高い.ただ1kgで1200円程度,10kgで12000円もしてしまうのだから,毎日食べるお米としてはとても贅沢な品である.

天栄村内の宿泊施設で食べられるほか,天栄村内の道の駅などで購入することができる.


天栄米1kgとパンフレット.


炊いてお茶碗に

県中地域物産展~かぼちゃんステーション(S・PAL1階)【郡山見聞録#116】

駅ビルのエスパル1階(北側の一番奥)に期間限定で「県中地域物産展」がこぢんまりと開催されている.もともとはマツモトキヨシがテナントとして入っていた一角で,次の店舗が埋まる間までの期間限定でオープンしているようだ.

ちょっと謎なのが「かぼちゃんステーション」と書かれていること.エスパルのホームページでは,「かぼちゃんは、かぼちゃんミュージアム、かぼちゃんステーション、かぼちゃんスタジオ、かぼちゃんミニスタジオの四区画で分けられた複合的店舗です。 様々な展示やワークショップ、音楽教室やダンスレッスン、イベント日には、石井農園のかぼちゃんまんじゅうなど、美味しくて体に良い物が盛り沢山です。」と書かれている.
かぼちゃんとは? 人の名前? イベントの名称?

物産展では,郡山市の甘酒や天栄村の天栄米,古殿町のこんにゃく,田村市のあぶくまの天然水など,品数はさほど多くないが,コンパクトに物産が並べられており,その場で購入することができる.

とにもかくにも,2019(令和元)年8月末頃までの期間限定とのことなので,駅への買い物ついでに,ぶらりと立ち寄ってみてはいかがでしょうか.


かぼちゃんステーションの物産展


かぼちゃんミュージアムで開催されている作品展

磐梯フィッシングロッジ(旧磐梯釣り公園)【会津考察#54】

Bandai fishing park

磐梯フィッシングロッジは,かつては磐梯釣り公園という名称だったところで,猪苗代町の県道猪苗代塩川線沿いにある管理型釣り堀である.ルアー・フライを利用する大きめの池と,餌づりができる小さな池2つがあり,時間ごとに利用料金が決められている.

ルアー・フライエリアでは,ニジマス,スチールヘッド,ブラウントラウト,ジャガートラウト,ヤマメ,イワナ,イトウ,コーホ(銀鮭)などが放流されており,持ち帰れるのはニジマス,スチールヘッド,コーホの30㎝以下のサイズとなっている(その他はリリース(放流)となる).
餌づりはニジマスのみとなる.

小さな子供のいる釣りビギナーの家族連れなどは,餌づりの池でそれなりに釣れてワイワイ賑やかに楽しんでいる.一方,ルアー・フライの池はそれなりの腕がないとなかなか釣れない.釣りビギナーである我が家では,子供のルアー釣り練習の場として一匹も釣れなかったのだけれども楽しんでいる.

料金も良心的だし,対応もとても親切なので,子供連れでも気兼ねなく楽しむことができる.連休などの混雑時は,常連さんがスタッフとして手伝っている.営業時間8:00~20:00(ナイターは夏季のみ).レンタル竿もある.
5月連休は,桜シーズンと重なり,花見をしながら釣りを楽しめる贅沢な空間となっている.


チケット売場などがある建物
カレーライスやラーメンなど軽食も食べられる.ルアーも販売している.


ルアー・フライエリアの池.背後の磐梯山と桜が美しい.


同じく,ルアー・フライの池.


魚が来ているんだけれど・・・素人では釣れないんです.


家族連れに人気の餌づりエリア.ニジマスのみ.


連休とあって多くの人で賑わっている.


隣には,釣り池を眺めながらコーヒーを飲めるカフェ「comaya」がある.赤ちゃん連れにもやさしいカフェ.

風が吹くと,桜吹雪がすごい.

動画で桜吹雪をどうぞ!

ますつり公園(にじます亭)【白河見聞録#14】

ますつり公園は,にじますの養魚場(林養魚場)として1935(昭和10)年に創業したのが始まりで,戦後,養殖池の一部を釣り池として解放したものである.最大300名が同時に釣りを楽しめるという.

家族連れで気軽ににじますやいわな釣りを楽しむことができ,釣った魚はレストランで調理して提供してもらえる.ただし,釣った魚はリリース(放流)することができず,全て買い上げなければならないので,食べられる分(持ち帰れる分)だけ釣り上げないといけない.3人なら3匹程度か.竿は1本100円.

意外と簡単にすぐに釣れるので,釣りを楽しみたい子供には,ちょっと物足りないかもしれない.

釣った魚は.にじます 150円/100g,いわな 250円/100gの料金で買い上げることになる.今回は大小4匹釣って,魚代1734円であった.

そして,料理をしてもらう場合は加工代として,塩焼き 100円/1匹,フライ 100円/1切(1人前),お刺身 100円/1人前かかる(税抜き).
一見すると「安い」と感じるが,ポイントは「1人前(1切)あたり」となっているところ.3人いれば300円となり,「塩焼きとフライと刺身を3人分作ってください」となれば,100円×3人前×3種類=900円となる.ライスは150円.
今回は,塩焼き2匹,フライ4切,刺身3人前,ライス1つで,1050円.魚代とあわせると2884円となる.

さすが新鮮なにじますだけあって,味は大変おいしかった.釣り堀を囲んで日本庭園もあるので,釣りをしなくても,散策だけでも楽しめる公園である.入場料は無料.もちろん食事のみも可能である.営業時間9:00~18:00(冬期間は17:00).水曜日定休.福島県西郷村にある.

ますつり公園(にじます亭)入口

ますの釣り堀.湧き水が水源で透明度が高い.

4匹GET!

釣った魚を料理に.塩焼き2匹,フライ4切,刺身3人前.

ジュンク堂書店(うすい百貨店9階)【郡山見聞録#115】

うすい百貨店の9階フロアに広がる本屋が「ジュンク堂書店」である.なんといっても福島県内最大規模となる65万冊以上の蔵書を誇るお店で,雑誌から専門書まで幅広く取り扱っている.

かつて,1999(平成11)年から2010(平成22)年9月までは「八重洲ブックセンター・郡山うすい店」であったが,閉店した翌月にジュンク堂書店となって再オープンした.

ここに来れば欲しい本が手に入る.色々な種類の中から,自分に合った本を選ぶことができるので,とても重宝する.インターネットが発達した時代でも,実際に自分の目で見て買うことができる大きな本屋は,絶対に必要である.
ここは,朝から晩まで,ずっといても飽きない,そんな本屋である.


高いところまで並べられる本棚


雑誌コーナー

ブリューゲル展(郡山市立美術館)【郡山見聞録#114】

画家一族150年の系譜「ブリューゲル展」が郡山市立美術館で開催されている.ブリューゲルは16世紀の半ばに活動した画家で,子供や孫に才能が受け継がれて150年にわたり優れた作品を作ってきた.

欧米の個人のコレクションが今回公開されたもので,作品数(キャプションナンバー)は101(品),第1章から第7章まで(宗教と道徳,自然へのまなざし,冬の風景と城砦,旅の風景と物語,寓意と神話,静物画の隆盛,農民たちの踊り)で構成されている.日本初公開となるため多くの人が訪れる特別展となっており,昨年(2018年)1月23日から上野の東京都美術館(東京展)で始まったのを皮切りに,これまで愛知展,北海道展,広島展と開催され,最後に福島展(郡山)となっている(東北唯一の開催).

そんなすごい特別展が郡山で見られるとあって,いつもよりも多くの人で賑わいを見せていた美術館であったが,それでも東京の人気のある展示ほどの芋洗い状態ではなかったので(今はそうであり,3月は混雑するかもしれない),ゆっくりと観覧することができてよかった.

また子供でも絵に興味が持てるように,展示されている絵画を見てクイズに答える「家族で楽しむブリューゲルクイズ」があって,答えを応募用紙に書いて応募するとブリューゲル×スマーフグッズがあたるというイベントも行われている(中学生以下対象).生き物や動物の好きな子供にはとてもよいクイズである。

出口にはミュージアムショップがある.レアで購入したくなる品が並べられている.虫の好きな息子は,トンボのキーホルダーを購入した.

開催は2019(平成31)年3月31日まで.9:30~17:00.入場料大人1,500円,高校・大学生900円,中学生以下は無料.郡山駅から路線バス(東部ニュータウン行き)と臨時バス(郡山市立美術館行き)も運行されている(土日祝はおよそ25分~50分間隔.所要時間約10分).

美術館1階ホール

第7章は撮影OK.「農民の婚礼(6点連作)」

スーパーフィッシング(釣り堀)【郡山見聞録#113】

昆虫から水生昆虫へ.水生昆虫から釣りへ.息子の興味が魚釣りになってきて,ついに釣り堀デビューを果たした.アミューズパーク郡山のスーパーフィッシングでは屋内で釣りができる.

全天候型屋内釣り堀で,「すわり池」「五目釣り池」「ミニ池」の3つから選んで釣りをすることができる.

すわり池は,大物マゴイが釣れる池で,最も広く人気が高い.釣った魚の数や大きさによってポイントがたまっていき,80cmの大物の鯉やナマズ,チョウザメもいる釣り堀.ナマズやチョウザメはほとんどつれないが,鯉はそれなりに釣れる.40cmを超える鯉を釣ったときには網に入れてバシャバシャ暴れるので,汚れても良い服装で行かないといけない.餌も3種類から選べる(練りえさ・固形のえさ・粉の餌.さらにまき餌もついてくる).2時間1,500円.

五目釣り池は,ビギナーや子供にお勧めで,鯉・ナマズ・チョウザメのほかに金魚がたくさん泳いでいる池で,その名の通りなんでも入っている五目釣りの池.金魚は持ち帰ることも可能.

ミニ池は,小さな子供にお勧めの金魚だけの池.こちらも持ち帰り可能.

やり方がわからないときは,お店の人に聞くと丁寧に教えてくれるので,遠慮なく聞いてみるとよい.建物の外観は古めかしいので入るのを躊躇するかもしれないが,入ってみるとそんなに気にならずに遊ぶことができる.
アミューズパーク郡山には,釣り堀以外にも,バッティング・ボーリング(超安い,1ゲーム100円!)・卓球・ビリヤード・クレーンゲーム・猫りすウサギカフェ・宝探し(砂利の中から宝石を探す)・バーベキュー(猫りすウサギカフェの真ん中にある.臭いが・・・)があって,この混沌とした遊び場がまた面白い施設である.

五目釣り池(スーパーフィッシング郡山)

野口英世記念館【会津考察#53】

Hideyo Noguchi Memorial Museum

千円札の肖像となっている野口英世.黄熱病の研究者として有名であるが,福島県猪苗代町で生まれ育った野口英世の遺品や資料を紹介している博物館が「野口英世記念館」である.国道49号線沿いにあるので,車で会津にやってくると目にとまる施設である.周辺には世界のガラス館や喜多方ラーメンなどがある.

野口英世記念館の歴史は古く,開館は1939(昭和14)年となる.2015(平成27)年に全館リニューアルされて,子供も一緒に楽しめる,魅力ある展示内容に生まれ変わった.館内にある生家は,建てられてから200年近くが経つが,当時のまま保存されて公開されている.野口英世の大きな功績を知る施設として,是非一度は訪れておきたい.


記念館は国道49号線沿いにある.


車は国道沿いの猪苗代町営無料駐車場に停められるが,雪がないときは裏側にも駐車場がある.


入口


チケットカウンター・受付.大人600円,子供300円.


まずは,外にある生家を見てくださいと言われる.


築200年近くたつ生家.当時のまま.1823(明治44)年建築.


英世直筆の「忍耐」と刻まれた碑


英世(清作)が1歳半のときに火傷した囲炉裏.当時のまま.


東京に上京するときに決意を刻んだ床柱.
「志を得ざれば再び此地を踏まず」


2階の展示スペース.映像シアターもある.


英世の生涯を4つの時代にわけて紹介している.猪苗代・会津若松→東京→アメリカ・デンマーク→中南米・アフリカ.自ら研究を行っていた黄熱病にかかって亡くなる.


母シカの直筆の手紙.英世は一度だけ里帰りが叶っている.
「はやくきてくたされ」


いろいろな角度から英世の素顔を紹介している.


野口英世のカラー写真.白黒でしか見たことがなかったのでこれは新鮮.


野口英世ロボット.いろいろな対話を楽しめる.


英世が研究していた「細菌」についても学べる.


映像で遊び感覚で学べる.


生家と銅像.銅像はロックフェラー医学研究所より開館記念として1930(昭和5)年に贈られたもの.


白衣を着て記念撮影ができる.


記念撮影.パチリ.

感動と涙があふれてくる,そんな博物館である.