(このページは2012年~2014年に掲載したものです)
No.8 一世を風靡した「わけわかまつ!」
今から20年以上も前だろうか,会津地方の小中高生の間で大流行した言葉が「わけわかまつ~!」である.意味は,「訳わかんな~い!」「わけわかめ!」と同じく,意味が分からない,訳がわからない,といった時に使われるのであるが,ちょっとした会話の落ちに突然「わけ,わかまつ~!」と叫ぶので,なんだかこっちも「わけ,わかまつ~!」っていう感じ.
訳がわからないの「わからない」と,会津若松の「若松」をかけた言葉で,この流行語は恐ろしいほど会津地方に伝播していった.例えば,
先生「はーい,これから抜き打ち数学テストを行う!」
生徒「えー,わけわかまつ~!」
今となっては,ほとんど死語に近い言葉となっているが,ユーモア溢れるご当地ギャグとして,「ならぬものはなりませぬ」と同様に,後世に受け継いでいって欲しいものである.(2014,02)
No.7 漢字4文字の市「会津若松市」
証明書を申請するとき,懸賞にハガキで応募するとき,病院で初診にかかるときなど,住所を書く機会はよくある.福島県会津若松市○○○大字○○字○○・・・・,この会津若松市を書くとき,4文字を書かなければならないのは,結構億劫だったりする.市中心部ならまだいいが,合併した旧町村部など大字や字のつく地域では,漢字がずらずらと並んでおり,もっと簡単に記載ができないものか,とつい思ってしまう.そこで,同じような思いをしている人がいるのかと思い,全国に漢字4文字以上の市がいくつかるか調べてみると,市は20市,町村では27町村が存在していて,全国1742市町村のうち,47市町村の住民は同じ思いをしているに違いない(ちなみに福島県内では,会津坂下町,会津美里町の2町が該当する).会津若松というネーミングはとても気に入っているので,それはそれで良いのだが,会津若松市内で完結する書類などのときは,わざわざ「会津若松市」と書かず,「市内」と2文字だけ記入してしている次第である.
ちなみに,漢字4文字以上の市はこちら・・・五所川原(青森),陸前高田(岩手),由利本荘(秋田),会津若松(福島),常陸太田(茨城),常陸大宮(茨城),那須塩原(栃木),那須烏山(栃木),東久留米(東京),武蔵村山(東京),富士吉田(山梨),北名古屋(愛知),近江八幡(滋賀),河内長野(大阪),大阪狭山(大阪),大和郡山(奈良),大和高田(奈良),安芸高田(広島),山陽小野田(山口),四国中央(愛媛),土佐清水(高知),豊後大野(大分),豊後高田(大分),薩摩川内(鹿児島)(2014,02)
No.6 会津若松の除雪は本当に下手なのか?
よく会話の中で「南会津や裏磐梯・猪苗代の方は除雪がきれいなのに,会津若松の除雪は下手だ」などという声を耳にする.床屋に行っても,飲み屋の会話でも聞いたことがある.これは,会津若松の気象条件と交通量によって,どうしてもそうなってしまうのではないか,と感じる.
まず,南会津や裏磐梯・猪苗代は気温が低くて除雪し終わっても道路の雪が融けることがないため,よほど気温が一気に上がらない限り,シャーベット状のザケた雪となることが少ない.そして,車の量が少ないため,除雪した後の道路もそれほど痛まない(というか汚れない?)で済む.
一方,会津若松市内では,標高が200m程度なので日中の気温が高くなり(0℃を超える),除雪したあとの路面の雪がすぐ融けてしまう.そして,交通量が多いため,シャーベット状の雪のひどさにさらに輪をかけてしまう.また,市ではトラックで運んだ雪を捨てる排雪場所を3カ所設けているのだが,城下町特有の狭い道路も多くあり,大雪が降ってしまうと排雪に時間がかかってしまうのである.つまり,会津若松の除雪が下手なのではなく,会津若松の気象や交通条件などによって,どうしても降り積もった雪の状態が悪くなってしまうのである.毎朝早くから出動している作業員の方には,頭の下がる思いである.(2014,02)
No.5 大雪の降り方にも違いが・・・
年に数回はドカ雪となる会津地方である.その大雪の降り方には大きく分けて2つの種類があるように思う.
一つは,西高東低の冬型の気圧配置となり,天気図の等圧線が本州に何本もかかるときである.シベリアからの湿った空気と上空の寒気によって気温が下がり,細かくてサラサラの雪がシンシンと降り積もるタイプ.雪が降った直後は,降り積もった雪もフワフワなので,スコップでかくのも楽なのであるが,気温が低いため,かいた雪がなかなか融けてくれない.
そしてもう一つは,春によく見られるのであるが,太平洋側に低気圧が通過して,関東やいわき地方でも雪が降るもので,こちらはボタボタと大粒の雪で,水分を含んだ重たい雪で,雪かきするときも腰に力を入れて運ばなくてはならず,一苦労な雪である.しかし,気温が高いため比較的融けるのも早く,日の当たるところにおいておけば,数日であっという間に融けてしまう雪である.
いずれにしても大雪はいやなのであるが,大粒で湿った重たい雪が降ってくると,春ももうすぐだなぁ~,もう一踏ん張り!という思いにさせてくれる,そんな雪であった.(2014,02)
No.4 田中茂風呂ショップ
会津若松を車で走っていて,時々目に入ってくるものに「田中茂風呂ショップ」という看板がある.何の商品を取り扱っているのかは想像がつくのであるが,気になるのはそのネーミング.おそらくオーナーが「田中茂」さんなのだろうが,名字の田中だけにとどめずに名前をつけており,それも本当に「ふつー」のお名前(すいませんm(_ _)m),そこに風呂ショップという,これまた「ふつー」に名前をつけており,単刀直入でわかりやすくていい.横文字風にして,「タナカバスショップ」にすると大型バス販売ディーラーと間違えてしまうし,「田中風呂センター」だと日帰り健康センターの入浴施設と間違えられかねない.「田中バスセンター」にいたっては駅前バスターミナルになってしまう.田中さんは日本に多くある名字なので,差別化を図るためにあえて名前をつけたのかも.そう考えると,もっとも的確なネーミングとして,この「田中茂風呂ショップ」に落ち着いたのだろう.ホームページで調べても情報が載っていなく,お店には一度も足を運んだことがないのであるが,車を運転していると,つい気になってしまう「田中茂風呂ショップ」なのであった.(2013,12)
No.3 分別によって違うゴミステーション
会津若松市のゴミ分別は,大きく分けて7種14分別に分けられているが,ゴミの分別によってゴミ集積場(ステーション)の場所が違うので注意が必要である(地区による.特に市街地部で違う場合が多いようである).燃やせるゴミ・燃やせないゴミ・古紙類は「ごみステーション」に出して,かん類・びん類・ペットボトル・プラスチック製容器包装は「資源物専用ステーション」へ出すのである.なぜこのように2種類に分かれているのか,ここからは推察なのであるが,ごみステーションより資源物専用ステーションの方が数が少ないのであるが,資源物回収については回収する総量が燃やせるゴミなどに比べると少ないので(回収も原則週1回~月2回),回収地点を少なくして効率よく収集するためなのではないかと思われる.
紛らわしいのは古紙類で,古紙の収集日は資源物と同じ週1回となっているのだが,資源物専用ステーションではなく,ごみステーションに出すこととなっているのである.そのため,週1回の資源物のゴミ出しの日には,まず段ボールや新聞紙などの古紙類をごみステーションまで運んで,次に,びんかん類やペットボトル,プラスチックのゴミを資源物専用ステーションまで運ぶという,手間のかかるものとなっている.
資源物専用ステーションでは,ゴミを捨てるための専用の大きなケースを,自治会で割り当てられた担当者が朝早くセッティングするルールとなっている(資源物ステーションでは,プラスチック以外はビニール袋から取り出して専用のケースに入れなければならないため,このように専用のケースを自治会でセッティングしているのである).引っ越した当初は,このごみステーションと資源物専用ステーションの違いが分からずに,出す場所に戸惑った次第である.同じように思う人が多いためか,ごみステーションに「ここに資源物は出さないでください」といった張り紙を多く見かける.(2013,12)
No.2 アピオとアピタ
「昨日,アピタに子供と行ってきた」とか,「今度の日曜日,アピオでイベントがあるんだって」という会話が交わされる.この「アピオ」と「アピタ」,初めは同じ施設なのかと思いきや,このふたつ,全くの別物なのである.まず,アピオから.
アピオの正式名称は「会津アピオ」であり,会津若松インターチェンジの西側に広がる物流団地のことである.1998(平成10)年から施設がオープンしており,団地内には,リオン・ドール 会津アピオ店,レオクラブ TSUTAYA 会津アピオ店,ブックオフ 会津アピオ店,ドトール 会津若松アピオ店,サンドラッグ 会津若松アピオ店,マクドナルド 会津アピオ店,カワチ 会津アピオ店,コスモ石油 アピオSS,ケーズデンキ by Denkodo 会津若松本店,西沢書店,プラネット,ビビホーム大和一,東邦銀行会津アピオ支店,会津アピオ郵便局,福島銀行ATM,会津信用金庫ATMなどの店舗が存在している.隣接地には,ユニクロ,西松屋,イエローハットなどもある.基本的に独立店舗なので,それぞれの店に行くには,車に乗って駐車場を渡り歩く必要がある.
次にアピタ.こちらは愛知県に本社を置くユニー(株)が展開している大型ショッピングセンターで,西若松駅の西側,神指町のオリンパス工場近くにある.イオンモールなどがない会津若松にとっては,テナントの多く入る唯一の大型ショッピングセンターであり,週末は子供連れの家族が多く訪れるスポットとなっている.家族で行くところがないと,「とりあえず,アピタに行ってみようか」という程,小さな子供を持つ親にとってはありがたい存在で,店内も広々としており,いくら走り回っても大丈夫である(!?).(2013,12)
No.1 おかえりなさい「会津若松」へ
実に34年ぶりに住むことになった会津若松市.幼稚園まで住んでいたときと,良くも悪くも,あまり大きく変わることもなく,ゆっくりと会津の時を刻んでいます.歴史・文化の色濃く残る会津若松市は,人口約12万5千人.鶴ヶ城をはじめ,飯盛山・御薬園・東山温泉など,数多くの観光施設が存在して,多くのお客様を迎え入れています.東日本大震災後の原発事故により,福島県全体が放射能汚染されているように捉えられがちですが,会津地方は放射線量も低く,訪問についても心配する必要はありません.これから,会津若松地方の見聞録をシリーズで掲載します.お楽しみに・・・.(2012,06)
(このページは2012年~2014年に掲載したものです)