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奥会津(只見線)二次交通マップ&時刻表【会津見聞録#12】

とても乗りやすい!とは言い難いのであるが,只見線の駅に接続している路線バスなどの二次交通について,マップにまとめてみた.

只見線から会津鉄道までを結ぶバス(ワゴンタクシー)が走っており,只見駅から会津田島駅までの路線は,会津田島駅で東武鉄道の特急リバティに接続して浅草まで,1回の乗り換えで行くことができ,これは首都圏と只見を結ぶ新たなルートである.

玉梨八町温泉から東京に向かう場合も,温泉宿に宿泊して朝7時44分発の川口駅行きの会津バスに乗り,只見線で只見駅まで乗車,只見駅から9時10分発の自然首都・只見号に乗って会津田島駅で乗り換え,10時46分発の特急リバティーに乗れば,浅草に14時15分に到着する.

只見線沿線の温泉宿に宿泊して奥会津を満喫していただければ,心が癒やされることでしょう.

この資料は自由にコピー・配布・二次使用していただいて構いません.

奥会津・只見線 二次交通マップ&時刻表[PDFファイル]

奥会津・只見線二次交通マップ(JPEGファイル)

春の只見線(雪と桜の車窓・その2)小出→会津若松【会津考察#59】

田子倉の車窓.まだまだ雪が残っている.
只見線の位置図(国土地理院地図を元に作成)

 只見線は会津若松駅を起点として小出駅まで,福島県会津地方と新潟県魚沼地方を結び,中山間地の自然の中をゆっくりと走る,延長135.2kmのローカル線である.

 区間によっては1日に3本しか走っておらず,さらに列車の接続を考えると,全線乗り通すには極めて難易度の高い究極のローカル線であると言える.

 それ故に,昔ながらの生活や美しい自然の風景を見ることができ,時間と効率を追い求める現代において,このゆっくりと流れる車窓を眺めながら,只見線を旅するスタイルは,至極贅沢な旅であると言っても過言ではない.

 日本有数の豪雪地帯である.春になると待ちわびていたように,植物や動物たちが一斉に活動を始める.今年(2022年)の冬は大雪に見舞われ,まだ積雪が残っている.田子倉では雪が見られ,柳津では桜が咲いているのである.

 そんな只見線に乗ってみました.小出から会津若松まで,車窓からの風景などをお楽しみください.

<前ページ>春の只見線(雪と桜の車窓・その1)会津柳津→小出【会津考察#58】


 長岡駅の駅ビルでへぎ蕎麦とカツ丼のセットを食べ,折り返し小出駅に向かった.今日は只見線往復の旅.小出駅で折り返しの只見線に乗るまで2時間半ほどの時間があったので,長岡駅まで足を伸ばし昼食をとってからとんぼ返りをするところだった.長岡駅での滞在時間は約40分間であった.

 ちなみに,只見線経由で郡山に向かうと,長岡12:34発→郡山18:36着で4,510円.乗り換え案内で検索すると新幹線大宮経由で長岡12:43発→郡山15:06着で14,250円.只見線経由の場合は3時間多くかかるが,約1万円安いということになる.

 13時15分,小出駅を出発した.

 入広瀬を出て,大白川駅に到着する手前左側に真っ赤なスノーシェッドが現れる.国道252号にかぶさる柿ノ木スノーシェッドである.雪崩から道路を守るために作られた構造物で,鋼製の部材は赤く塗られている.この色合いと線形が鮮やかで美しい.
 手前に流れている川は破間川(あぶるまがわ).ここから少し上流に上がったところに破間川ダムがあり,春になると「雪流れ」という流氷のような現象が見られるとのこと.見てみたい.

 只見駅で代行バスに乗り換えて,会津川口駅に到着.駅の中には金山町観光情報センターがあって,手作りのおにぎりが売られていた.土日には人気のヒメマス寿司も販売されている.

 会津水沼駅を出ると左手に見えるのが上田(うわだ)ダムである.重力式コンクリートダムで堤高34m,堤頂長283.7m,1954(昭和29)年に竣工した水力発電用のダムである.

 只見川は第二次世界大戦後,国土総合開発法に基づいて只見特定地域総合開発計画の対象地域に指定され,水力発電による電源開発が進んだ.
 春の雪解け水と上流と下流の高低差を利用し,数多くの水力発電用のダムが建設され,只見川はそのほとんどがダムの湛水域となっている.
 車窓から見える景色は,ほとんどがダムの湖水面であり,渓谷をさらさらと水が流れるといった風景はほぼ見られない.

 第3只見川橋りょうから見える風景.山腹に見える構造物(シェッド)は国道252号.自然環境の厳しいところを道路も鉄道も走っている.

 続いて,宮下ダムが現れる.こちらも重力式コンクリートダムで堤高53m,堤頂長168.5m,1946(昭和21)年に竣工した.只見線沿線にあるダム群の中では最も古い.
 ダム堤体の下流に水力発電所がある.ダム堤体手前に導水トンネルの流入口があって,県道と只見線の下を通って発電所まで導水されている.

 桜が満開である.

 春の只見線は,桜から雪まで一度に風景を楽しむことができる.

会津宮下駅の古い駅名看板.

第2只見川橋りょうからの眺め.右は国道400号.

第1只見川橋りょうからの眺め.中央右に見える鉄塔あたりに,道の駅「尾瀬街道みしま宿」から登っていく展望台がある.

塔寺駅を出ると飯豊山が見え,視界が開けて会津盆地に入る.これまでの山に囲まれた風景から一転,開放的なものとなる.そして,会津坂下駅に到着となる.

17時21分,終点,会津若松駅に到着した.

春の只見線(雪と桜の車窓・その1)会津柳津→小出【会津考察#58】

会津若松駅に停車中の只見線
只見線の位置図(国土地理院地図を元に作成)

 只見線は会津若松駅を起点として小出駅まで,福島県会津地方と新潟県魚沼地方を結び,中山間地の自然の中をゆっくりと走る,延長135.2kmのローカル線である.

 区間によっては1日に3本しか走っておらず,さらに列車の接続を考えると,全線乗り通すには極めて難易度の高い究極のローカル線であると言える.

 それ故に,昔ながらの生活や美しい自然の景色を見ることができ,時間と効率を追い求める現代において,このゆっくりと流れる車窓を眺めながら,只見線を旅するスタイルは,至極贅沢な旅であると言っても過言ではない.

 日本有数の豪雪地帯である.春になると待ちわびていたように,植物や動物たちが一斉に活動を始める.今年(2022年)の冬は大雪に見舞われ,まだ積雪が残っている.田子倉では雪が見られ,柳津では桜が咲いているのである.

 そんな只見線に乗ってみました.車窓からの風景などをお楽しみください.


朝の柳津駅ホーム.今朝は小雨の降る天気だったが,ホームの桜は満開で風に吹かれて花びらが舞っていた.7時04分発会津川口行きの列車を待ちます.(会津若松駅は6時05分発です)

 柳津駅前は桜の名所である.C11-244型の蒸気機関車(SL)が静態保存されている.

 柳津駅からは3名の乗車だった.ひとりは旅人,もう一人は高校生である.無人駅なので車掌さんから切符を購入するが,ローカル線でもSuicaでの精算ができるのは素晴らしい.さすがJR東日本!といったところである.

 小出駅では折り返しの列車まで時間が空いている.時刻表を開いてみると在来線で長岡まで往復できることがわかった.今日は長岡まで足を伸ばしてみることにした.

 6時37分に宮下駅に到着した.交換列車を待つために10分ほど停車する.駅舎に向かうためには急な階段を降りて線路を直接渡る.懐かしい施設である.

 只見線は1971(昭和46)年に全線開通して,今の形になった.

 まず,1926(大正15)年に会津線として,会津若松ー 会津坂下間が開業する.続いて,会津柳津までが1928(昭和3)年に,会津宮下までが1941(昭和16)年に開業する.
 そして戦後,会津川口まで1956(昭和31)年に延伸開業するが,会津川口から先は,水力発電用ダムの建設のための貨物専用鉄道として電源開発(株)により建設され,1957(昭和32)年からは貨物専用の輸送を行った.この区間で営業旅客するのは,1963(昭和38)年からとなる.

 一方,新潟県側は只見線として,1942(昭和17)年に小出ー大白川 が開業する.そして,福島県との県境(大白川ー只見間)が開通したのは,1971(昭和46)年8月29日.この日を境に,小出ー大白川間の只見線の名称を,会津線と呼んでいた会津若松-只見間にも適用して,新たな只見線が誕生した.

 この日からの「おかげさまで只見線開通50周年」なのである.

 宮下駅を出てトンネルを抜けると,パッと只見川の視界が開けて早戸駅となる.ここは霧の幻とかいて霧幻峡(むげんきょう)と呼ばれ,川霧が幻想的に発生して人々を魅了する.
 今日は残念ながら霧は出ていないが,霧幻峡では,対岸の三更(みふけ)地区から出ていた渡し舟が再現され,観光舟として乗ることができる.写真右側はその舟付き場(護岸)となっている.

 早戸駅から水沼駅にかけて,左側に国道と只見川が併走する区間がある.車窓からだと気がつかないが,ここの道路には工夫が凝らされていて,車が時速50km/hで走るとカントリーロードのメロディーが流れる.
 夏だと窓をあければメロディーが聞こえてくるのかもしれない.

まもなく細越橋梁を渡る.8径間連続コンクリートアーチ橋.

 そして,メロディーロードが終わるところで「細越橋りょう」を渡る.8径間の連続コンクリートアーチ橋で,1939(昭和14)年に竣工.選奨土木遺産として土木学会から認定されている.

 只見線には数々の土木遺産がある.選奨土木遺産とは,土木遺産の顕彰を通じて歴史的土木構造物の保存に資することを目的に公益社団法人土木学会が認定する制度で,只見線鉄道施設群として,2021(令和3)年9月17日に認定された.

 認定された施設は16橋梁と1トンネルで,施設名は次のとおり.
●橋りょう
 大川(会津若松市)
 宮川(会津美里町)
 滝谷川(柳津町・三島町)
 第一只見川、第二只見川、大谷川、阿寺沢、第二左靭、山中沢、第三只見川(三島町)
 細越、第四只見川、第五只見川、第二西谷(金山町)
 第八只見川(只見町)
 第四平石川(新潟県魚沼市)
●トンネル
 六十里越(只見町・魚沼市)

 上井草橋が見えてくると,まもなく終点の会津川口となる.今日は風もなく水面が穏やかで,逆さまに橋の姿が写っていた.

 会津川口駅から只見駅までの間は,2021(平成23)年の新潟・福島豪雨による災害により橋梁が流され,代行バスによる運行となっている.今年(2022(令和4)年)の秋に全線再開通を控えており,代行バスの運行もあと僅かとなっている.

 只見町に入ると,まだまだ雪が残っている.天気も悪くて霧が立ちこめており,春の陽気まで「まだまだ」といった感覚になる.写真は叶津川橋梁.カーブを描きながら叶津川を渡っている.そして代行バスは9時05分,只見駅に到着した.

 駅の待合室には,暖かい色合いの只見町インフォメーションセンターがある.ここで只見周辺の観光情報を入手することができる.
 駅前には,会津鉄道の会津田島駅までを結ぶ定期路線ワゴン「自然首都・只見号」が出発を待っていた.只見駅前9:10に出発すると田島駅で乗り換えて,東武鉄道の浅草駅に14:15に到着する.東京から只見へは,東武鉄道の特急を利用するという方法もあることに気がついた.

 只見駅9時30分発の小出行き.次の大白川駅までは29分間ノンストップで,長いトンネルを走って行く.田子倉トンネルは約3.7km,六十里越トンネルは約6.4km,福島県から新潟県へ,県境をゆっくりゆっくり走る.

 田子倉トンネルと六十里越トンネルの間に,少しだけ外を走る明かり部がある.田子倉はまだまだ残雪が多い.
 写真の建物は田子倉無料休憩所.夏のみの開設だが,24時間利用可能で簡易水洗トイレがついており,浅草岳の只見沢登山口の近くとなっている.昔は近くに田子倉駅があったが今は廃止されているため,この無料休憩所に只見線から降りて行くことはできない(只見駅から歩いて行けば別だが・・・).

 10時41分,上越線の小出駅に到着した.
 折り返し只見行きの列車は13時15分発であり,約2時間30分ほど時間が空く.時刻を調べてみると,長岡駅まで往復できる電車があり,約40分ほどの時間の内に昼食をとれる.長岡駅で昼食をとって戻ってくることにした.

<次ページ> 春の只見線(雪と桜の車窓・その2)小出→会津若松【会津考察#59】 

からんころん茶屋の「まかないや」(火・水曜限定のランチ弁当)(三島町)【会津見聞録#11】

 JR只見線の会津宮下駅から徒歩1分,三島町観光協会の案内所観光交流館「からんころん」の中に,コーヒーなどが飲める茶屋がある.
 そこでは,毎週火曜日と水曜日には,曜日限定でランチ弁当の販売を行っている.この茶屋は,町内の方がオーナーとなって営業を行っている.

 「からんころん」の外観を見ても,ランチ営業をやっているようには見えないのであるが,中に入って奥に行くとランチメニューのボードが出ていれば営業中の証である.

ランチメニューの案内ボード

 メニューは日替わりである.弁当として販売しているが,そのまま弁当を店内で食べることも可能で,その時には水が出される.

天丼
ガパオライス
サラダ丼
ルーロー飯
タケノコとミートボール入りの「グリーンカレー」

 値段は700円.ボリュームを求める男性には少し物足りないかもしれないが,味と質は確かでありとても美味しい.弁当として出されることがどこにも記載されおらず,持ち帰れるのか不安になるかもしれないが,持ち帰りと伝えればビニール袋に入れてくれる.


隔週の土・日曜日の茶屋では,そばを味わうことができる.

奥会津から発信!【会津見聞録#9】

 今年(2020(令和2)年)の4月より,奥会津地方で勤務することになりました.会津地方に住むのは実に6年ぶり.以前は会津若松市に居住していましたが,今回は奥会津地方に居住します.

 この「会津見聞録」では,テキストのコメントを中心に,気軽に会津地方(#9以降,しばらくは奥会津です!)の情報を発信してまいります.生活も落ち着いてきて,気がつけばすでに11月となってしまいましたが,ようやくこのコーナーへの更新がはじまります.(最近,息子の釣りに付き合っていて,更新も息子の釣り情報がメインとなっていた感じでした!)

 この地域は,日本一のローカル線である只見線をはじめ,霧のかかる只見川,味わいのある小さな温泉群,金山の炭酸水,そして奥まで行けば田子倉湖,と観光資源も多くある地域です.

 一方で,福島県内でも過疎化が進んでいる地域でもあり,高齢化率も高く,中山間地の課題を抱えている地域でもあります.

 只見線の会津宮下駅や会津川口駅に行くと,国籍別にシールをはるボードが置かれており,昨年までは台湾やタイなどから多くの外国人観光客の皆様が来ているではありませんか!
 これほどまでに只見線に外国の方が来ていたとは驚きでした!

 ただいまコロナ禍の中で,高齢化率の高い奥会津地方ではありますが,これまで感染者を出すこともなく,日常の生活を続けております.

 そんな奥会津地方をメインに見聞録をお送りします.どうぞお楽しみに.

只見線の線路を横切るように参道がある「三島神社」(三島町)

[Aizu Wakamatsu – aizu yanaizu – Aizu Miyashita – Aizu Kawaguchi – Tadami – Koide / JR Tadami Line] Timetable

TRAIN
JR Tadami Line(JR只見線)

[Aizu Wakamatsu – Aizu Bange – Aizu yanaizu – Aizu miyashita – Aizu kawaguchi – Tadami – Koide]
[会津若松 – 会津坂下 – 会津柳津 – 会津宮下 – 会津川口 – 只見 – 小出]

JR-EAST – East Japan Railway Company JR東日本

tadami-line_20200314

JAPAN RAIL PASS
JR East-South Hokkaido Rail Pass
JR EAST PASS (Tohoku area)
TOHOKU HIGHWAY BUS TICKET×
Aizu Gurutto Free Pass (会津ぐるっとカード
▲:Available section Aizuwakamatsu – Aizu Yanaizu
JR Tadami Line (Photo at Tadami Station in winter)
Tadami Station(Heavy snow zone in winter)

ふるさと会津工人まつり(三島町)【会津考察#31】

Aizu artisan festival in Mishima town


工人まつりの会場は
福島県三島町の生活工芸館

 


 ふるさと会津工人まつりは,全国各地からさまざまな工人が集まって,それぞれの作品である工芸品が出品され展示即売されるもので,毎年6月上旬の土・日2日間に渡って開催されている.編み組品,陶磁器,木工,染織,ガラス,皮革などの工芸品があり,出展小間数は150ほどとなっている(2012年の場合).開催地である三島町は,伝統的な手技(てわざ)を中心として町おこしを続けてきた地域で,工人まつりと同時開催イベントとして「てわっさの里まつり」を三島町の中心地である宮下地区(JR只見線会津宮下駅周辺)で開催している.2012(平成24)年は6月9~10日に開催され,あいにくの雨模様であったが,多くの観光客で賑わっていた.人気のある工芸品は早い時間になくなってしまうので,早い時間に行くのがポイントだとか.工人まつりは三島町生活工芸館で開催されているが,隣接された駐車場がないため,臨時駐車場からシャトルバスの移動となっている.主催は三島町.
 
臨時駐車場に車と止めて,シャトルバスで会場まで移動する.
臨時駐車場は3カ所ある.バスは10分間隔ほどでやってくる.
①町民グランド ②三島中学校 ③森の校舎カタクリ (写真は「森の校舎カタクリ」)

会場に貼ってあったシャトルバス運行図
一番奥にある「森の校舎カタクリ」に止めた方が,会場までの移動は短くてすむが,
てわっさの里まつりに途中下車することができなくなる.

こんな感じで会場内に小間が展開されている.
  
出展者は全国各地から参加している.
工人にとっては,この会津工人まつりに出展できるのは,ひとつのステータスとか.
  
  

ツリーイング体験 30分500円
 
露天も並んでいて,中央のテントの中で休憩をとることができる.
【公共交通案内】
●会津若松駅から JR只見線 会津西方駅下車 徒歩約15分

冬の只見線(ローカル線)【会津考察#23】

JR Tadami line in winter (Local line)


究極のローカル線・只見線

 


 只見線は,福島県会津若松(あいづわかまつ)駅から新潟県小出(こいで)駅まで,135.2kmを結ぶ日本でも有数のローカル路線である.只見から小出までの区間には国道252号線が並行して走っているが,冬期間は道路が通行止めとなり,鉄道が唯一の交通機関となることから,国鉄再建法による赤字ローカル線廃止の対象から除外となった路線である.1972(昭和46)年に全線開通している.秋の紅葉はすばらしく,只見川に沿った山間をのんびりと走り,冬には2m以上も雪が積もる只見を通る.会津若松から小出まで,途中には大きな都市もなく,時速60km程度のスピードでマイペースで走っていく.乗り通すと約4時間もかかる.国鉄時代からの赤字ローカル線の雰囲気を残す路線として,全国からファンがやってくるのである.スピードと効率化が求められている時代に,この只見線の雰囲気を味わってみるのも,たまにはいい.

会津若松駅の時刻表
小出まで直通するのは1日3往復のみ
必然的に,連絡がよく景色が見られる列車は,昼の13:08となる.

3連休の中日とあって車内は満席
2両編成のうち,1両はロングシートの場合もある.
 
只見川沿いを走っていく.
電源開発で行った水力発電のダムにより水が貯められている.
  
会津宮下や会津川口,只見などといった沿線で核となる駅では,
列車交換などのため10分程度の停車時間がある.
車内の乗客も降りて,写真を撮影したりする.
 
豪雪地帯には欠かせない除雪機械
ホームの雪を掻くためのハンド式除雪機械である.

停車時間中,子供達も大はしゃぎ
お兄ちゃんにやられた仕返しに,今度は妹がお兄ちゃんを雪の中へ!
子供を連れて乗り通している家族も多かった.
 
美しい只見川の風景の中,のんびりと走っていく.
 
こちらは線路の除雪車
前のアームにより細かい作業ができそう
 
車内は非冷房車.扇風機のスイッチがある.懐かしい.
 
只見に近づいてくると,雪の量も多くなる.
駅舎待合室の屋根の積雪もごらんのとおり.
ちなみに只見(蒲生)の警戒積雪深は280cmだとか.
2m80cmまでは普通の積雪ということになる.
  
  
只見線の雪景色
 
只見駅

只見駅の外にある防雪柵

除雪で積み上げられた雪の山
 
田子倉湖と田子倉駅 冬期閉鎖の駅

田子倉駅をでると六十里越トンネルで新潟県へ.
夕刻となり,梅酒で乾杯!
 
17:42小出駅到着
長い旅でした.

【公共交通案内】
●本数
会津若松から小出まで,直通する列車は1日3往復