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十条銀座商店街(北区)【東京考察#212】

Jujo Ginza shopping district (Kita-Ward)


十条銀座


 十条銀座商店街は,荏原銀座(品川区)と砂町銀座(江東区)と並ぶ東京三大銀座のひとつと言われる商店街である.十条駅西口の北に広がる十条銀座商店街は昭和13年に組合が発足し,昭和52年に全覆式のアーケードが完成,平成10年にリニューアルされ,多くの人々で賑わっている.何といっても,「安い」ことが魅力であり,ブラブラ歩いていても財布に優しい買い物ができる.商店街に存在する店の種類を列挙してみる.美容室・理髪店・日用雑貨・飲食店・菓子・パン・食料品・酒たばこ・茶のり・化粧品・クスリ・靴履物かばん・時計メガネ宝飾・玩具スポーツ用品・医療・呉服・紳士服・洋装洋品子供服・家電家具・寝具・文具・書籍・パチンコ・ゲーム・携帯電話・不動産・金融機関・キャッシュローン・・・・・これらの店が一本の道に凝縮しているのが銀座商店街なのである.十条駅周辺には,アーケードのある十条銀座商店街の他にも,十条中央商店街(演芸場通り)や十条富士見銀座商店街,十条仲通り商店街などの商店街も並んでおり,これらの商店街がくっついて一大商店街を形成しているのである.十条銀座商店街は,さらに細かく,駅前・本通1区・本通2区・本通3区・東通り・西通り・フジサンロードに分割されている.

十条駅から広がる十条銀座商店街
アーケードで覆われている
 
アーケードからは太陽の光も入るので,
日中は明るいし,雨に当たる心配もない
 
魚屋や八百屋など,食料品も1つ1つの店で買う
大型スーパーが無い時代は,これが普通だった

このセーターは399円.

バーゲンなどをしていると人が集まる

富士見中学校・十条中学校 体育衣料指定店
学校の体操着や帽子などは,近隣の商店街に指定店があってそこで買う.

「もったいない。」捨てる前にご相談ください。
リサイクルセンターの店
 
総菜屋も数多くあるので,夕飯のおかずも心配ない

懐かしい! ジャボニカ学習帳!

甘味処「だるまや」 団子や豆大福が美味しい
お菓子も販売している
 
10円小饅寿(こまんじゅ)
1個10円の饅頭を売っており,1パック10個から販売している.
パック代として10円かかり,紙箱になると別に箱代がかかる.
それでもこの値段は安い! いつも行列ができている.
  
帝京大学医学部病院方面に向かう仲通り商店街
冬に「おでん」は合う
 
十条銀座を環七方面にいくと富士見銀座となる

昔はこのような街の電気屋さんがあって
取り付けや修理などをお願いできて便利だった
最近は,専ら大型量販店である.
 
十条中央商店街と十条銀座の境には,埼京線の踏切がある

ドラマのロケが行われていた

十条駅東側に広がる演芸場通り(十条中央商店街)
住宅密集地である

篠原演芸場
昭和26年にオープンした大衆演劇の劇場
東京で最も古い大衆演劇劇場

いろいろな施設[ぶらっと!王子1丁目#3]

★ギャンブル(パチンコ・宝くじ)

パチンコ「ジュラク」

王子No.1の人気店.開店1時間前から大行列ができる.最近,換金率3.0円,終日無制限となり,ますます絶好調となった.客を楽しませる玉の出し方をしてくれる.1階は全て現金機,地下がCR機,2階がスロットとなっているが,現金機だからといって侮れないのがジュラクである.

宝くじ売場(ジュラク前)

王子には宝くじ売場が3ヶ所ある.そのうち2ヶ所はこのような窓口販売となっている.(もう一つはサンスクエア内マクドナルド隣)王子駅中央口改札前は四角い販売ボックス内での売り場となる.さらに,みずほ銀行が誕生して,富士銀行だったところに宝くじ売場がオープンした.

スロット専門店「王子龍龍」

かつてはゲームセンターであったが,数年前にスロット専門店に衣替えした.今となっては,王子でも人気No.1のスロット店となり,開店前には行列ができている.ホームページでは1時間ごとに台データが公開されており,お客本意のメダルの出し方をしてくれる.3階は北斗の拳だけが100台ほど導入されていた.

★文化商業施設

北とぴあ

国鉄用地の跡地に建てた,北区の文化施設である.区内で一番高い建物で,最上階(17階)には無料の展望所が設けられており,新宿副都心や東京ドーム,荒川隅田川などが一望できる.さくらホールをはじめ,プラネタリウムや結婚式場,音楽バンドの練習ルームなど施設は充実しており,かつては北区堀船にあったキリン工場(1998年閉鎖)から直送されていたキリンシティー・ビアホールもある.

王子シアター・100人劇場

王子にも映画館がある.100人程度収容のものがホテルシアターの3階に2つ並んでおり,東映系の邦画が中心.春と夏には恒例のアニメ祭りが開催され,団地の多い王子周辺から家族連れで賑わう.タイタニックは人気があるからなのか公開から半年以上たって公開された.
しかし,ホテルシアターは閉館となり,ホテル自体も取り壊されて,今はマンションが建設された.

王子小劇場

かつてのサトウデンキ(現鑑定倶楽部)の地下1階に100名程度収用できるフリースペース「王子小劇場」がある.劇団の公演スペースとして利用されており,王子の文化向上に一役かっている.2階には物語Bar「狐の木」があったが,こちらも今は閉店していて存在しない.サトーデンキでは,「地域に役立つ交流の場」としてこのようなビル(スペースタマゴ)を建てており,王子の街づくりに貢献しているように感じた.ところが,本業の電気屋は閉店してしまい,物語Barも閉店してしまった.

サンスクエアビル

駅前に建つタワーと建物との2棟からなる日本製紙(旧十條製紙)グループが運営する遊興ビルであり,王子のプレイスポットである.かつては製紙会社のアイスホッケーチームが練習することもある年中滑れるスケートリンクが2階にあった.ボーリング場,ゲームセンター,美容室,ピアノ教室,英会話教室,焼き肉屋,テニススクール,ゴルフ打ちっ放し場,ビリヤード(今もあるのか?石神井川を越えた離れ棟にあった),東武ストア・・・,ありとあらゆるものが詰まっている.
最近外装がリニューアルされて,大きな時計がつくようになった.オーロラビジョンでもつければ,もっと都会的になったのに.

国立印刷局王子工場展示室

王子工場では主に郵便切手を作っている.昔は無機質な塀の続くところだったが,塀が壊されてこの印刷局の展示室が造られることとなった.王子工場の歴史やお札や切手の話などを展示している.さらに,政府刊行物を展示販売しているので,白書などを購入したいときはよい.日曜日は閉館日,入場無料.

★宿泊施設

ホテルロンドン

駅北口の目の前に位置する.1階には「ビッグベン」という喫茶店があり,上から下までロンドンずくめである.果たして内装までも・・・? このホテルは,ビジネス客も受け入れているらしいので,試しに泊まってみては・・・.今は,ホテルリンドンとなって,ビジネス客も泊まりやすい雰囲気になっている.

ショップ[ぶらっと!王子1丁目#2]

★ショップ・お店

不二家

ペコちゃんで有名な不二家.いまはなくなった.

パン屋「MEIJIDO」

王子でもおいしいと評判のパン屋.人気のパンは即売れ切れ.特にできたてのフランスパンは人気だとか.2階には喫茶があって,朝のモーニングセットでは,パン屋のクロワッサンなどチョイスすることができる.値段も安くお勧めのモーニングセットである.日曜は休み.

パン屋「リトルマーメイド」

サンスクエア前にあるパン屋.日曜日もやっているので,気軽に買うことができる.

スーパー「ほりぶん」

この派手な外観,東武ストアと並んで,王子の2大スーパーである.昔からこの外観であるので,近隣住民も気にしていない.買った物を入れるビニール袋も黄色の半透明な袋なので,黄色へのこだわりはすごい.ラジカセから聞こえてくる,ガラガラ声のアナウンスも特徴的.
しかし,残念なことに2013(平成25)年5月に閉店となった.あの黄色い袋も見られなくなった.
(厳密にいうと,所在地は王子2丁目である.)

飲食店[ぶらっと!王子1丁目#1]

東京都北区王子1丁目界隈の街並み紹介です。


★コーヒーショップ

スターバックスコーヒー

最近爆発的人気となっているスターバックスコーヒー.ついに王子にもオープンした. エスプレッソをベースにしたコーヒーで,キャラメルマキアートなどが人気.他のコーヒーショップでもキャラメル入りのコーヒーを販売するほどになっている.

プロント

昼はコーヒーショップ,夜はちょっとしたバーとしてお酒が出されるお店.黄色を基本としている店内であるが,窓際のガラスはオープンにすることができ,ちょっとしたオープンカフェになったりもする.

ドトールコーヒー

サンスクエアービルの1階(というか半地下)にあるおなじみのドトールコーヒー.マクドナルドの横を歩いて奥までいかないと店が見えないので,一見するとここにドトールがあることを発見するのは難しい.その後,キーコーヒー系列のお店に変更している.

★ファーストフード他

モスバーガー

日本生まれのファーストフード店.高速バス降車停留所の前にある.トマトのあっさりしたテイストがハンバーガーに合う.

ケンタッキーフライドチキン&大戸屋

ケンタッキーが王子に出来たのは以外と古くない.その2階にはかつてはピザ屋が入っていたのであるが閉店してしまい,その後家庭的な定食で有名な「大戸屋」が開店した.大戸屋になったとたん,2階が繁盛するようになった.客は正直である.

マクドナルド

昔から(僕が王子と関わるようになって物心ついたときから・・つまり30年前か)この場所にマクドナルドがあった.いまでこそ王子駅周辺には,モスにケンタッキーにスタバなどと店が増えたが,かつてのファーストフードはマクドナルドだけだった.そのため,かつてのマクドナルド王子店の売り上げは都内でも優秀であったといい,土日などは長蛇の列ができていた.

新生・マクドナルド

最近のオシャレなカフェブームが影響したのか,マクドナルドもちょっとオシャレにリニューアルされた.これによって客の滞在時間が延びてゆっくりカフェを楽しむ人が増えたという.

ミスタードーナツ

王子シアターの映画館&ホテルの1階にある,おなじみのドーナツ屋.24時間営業ではない.ホテルシアターが取り壊されたため,現在は閉店し,マンションになっている.

吉野屋の牛丼

王子にもありますよ,吉野屋が・・.
ここでは,朝だけに限定されている定食を24時間販売しており,納豆定食,焼き魚定食,とろろ定食などをいつでも食べることができる.休みの日などに午前10時まで駆け込む必要がなくなった.
そして,最近は女性も入りやすいようにと,カウンターの他に4人テーブル席や仕切を設けて,オシャレなレストラン風に内装ががらりと改装された.吉牛ではない雰囲気になった.

★飲食店

 カレーハウス「じゃんご」

創業30年近くなるカレーハウス.全て手作りのカレーは,飽きがこなくて,何度でも食べたくなる味である.詳しくは,リンク先のページへどうぞ.

割烹「扇屋」

王子の玉子焼きで有名な割烹.歴史の古い老舗である.かつての扇屋は音無川沿いに建つ,風情ある建物(たしか木造のようだった気がする・・)であったが,現在は近代的なビルの中に収まっている.現在は閉店となった.

割烹「扇屋」の玉子焼き販売所

さて,その玉子焼きであるが,西川書店の隣に,お持ち帰り専用の玉子焼きを販売している.玉子焼1/2で630円也.店が閉店となった今も,名物の卵焼きだけは販売を続けている.

スパゲティ専門店「赤いどうくつ」

まだパスタではなくスパゲティと呼ばれていた時から営業を行っているお店.今の新しいビルとなる前(10年以上前)は,中二階のような場所に店があって,天井が低く隠れ家みたいで,窓をのぞくと池袋駅行きの都バスが見れたりして,まさに洞窟といった昭和時代の喫茶店のような感じだった.以前の雰囲気の方が好きだったが,今の店構え(2階部分)となっても,味は変わっておらず,お薦めはショウガ味の「あさりしめじ」.小学生のとき,これがスパゲティか!と感動したメニューである(小学生の時は給食で出されるミートソースがスパゲティだと思っていた).時々売れ切れているときがある.

焼き肉「白頭山」

平日のランチでは8~900円程度で,ボリュームある焼き肉が食べられる.北本通りを王子2丁目方面に向かっていき,ヨダヤ酒店を過ぎて薬屋を右に曲がる.

中華レストラン「Sバーミヤン」

すかいらーく系列の中華ファミレス「バーミヤン」のファストカジュアルレストランとしてオープンしている「Sバーミヤン」がマクドナルドの隣りにオープンした.(現在はすき家になっている)かつては,クレープハウスユニがあって,よくチョコナッツクレープを買っていた.初めてクレープを食べたのがここだったっけ.

月島もんじゃ「おしお」

王子で本場月島のもんじゃが食べられる店.デザートのあんこ巻やあんず巻をやっているところも,もんじゃツーにはたまらない.もんじゃの作り方はこちら.
かつてはソバ屋だった.天ざるなどは揚げたての天ぷらがだされるそば屋だったので,個人的には好きだった.柳田公園近く.ホテルシアター(今はない)の奥.

広島風お好み焼き「宮島」

こちらは,本場広島のお好み焼きが食べられる店.ソバが入って本格的な広島風である.お好み焼き以外でも鉄板焼きのメニューがそろっており,会社帰りにビールのおつまみにも最高である.ホテルシアター(今はない)の隣り.

レストラン「柳屋」

昔からやっているレストラン.昭和時代の洋風レストランといった趣で,なんといってもお奨めは,ポークのショウガ焼きとハンバーグがセットになった「ポークソテー・ハンバーグ定食」と,デミグラスソースがかかった「チキンソテー定食」であった.
しかしその後,都合によりしばらく休業しますとの張り紙と共に閉店し,現在はビルが解体されて更地となってしまった.

★モーニングのとれる喫茶店

ビッグベン

ラブホテル・ロンドン(現在は,ホテルリンデンにリニューアル)の1階にある.モーニングセットは,イギリスパンとサラダ・飲み物・ゆで卵・さらにジュース(トマト・オレンジ・ミルクの中から一つ)が付いて450円.王子で一番お得なセット.日曜は休業だったが,今は営業をしている.

カトレア

北本通りのビル地下にある喫茶店.モーニングセットは卵やサラダを付けないと400円程度である.卵は大型Lサイズのゆで卵がだされ,サラダのドレッシングは自家製のようで特徴がある.日曜日もやっており,午前10時前までは,どういう訳かパチンコや競馬をやる男たちが集まっているお店である.
ところが,現在は喫茶店は閉店し,パスタ屋に変わっている.

★ラーメン小径

ラーメン屋がたくさん

勝手に「ラーメン小径」と読んでいるのであるが,4件が建て続けに軒を連ねている.一番新しいのが「おくむら屋」でこってりの豚骨味でこれがおいしい.隣の「一龍」は出前をやってくれる昔ながらの店.さらに隣の「大将ラーメン」は奇抜な緑色の「これが大将ラーメンだ!」いう看板を掲げており,学割を行っているカウンターだけの店.ちょっと離れて米沢ラーメンの「愛愛」があり,細ちぢれ麺でライスがサービスでついてくる.
大将ラーメンは,讃岐うどん店に変更しているが,その後もぞくぞくとラーメン店が変わっており,今後も情勢が見逃せない「王子ラーメン小径」であった.

飛鳥山公園のあじさい(飛鳥の小径)【東京考察#173】

The hydrangea at Asukayama park


飛鳥の小径


 「あじさい」とは,ユキノシタ科の落葉低木で花弁はとても小さく,花びらのように見えるのはがく片と呼ばれる部分で,それが球状の青紫色の花房をつけているものである.漢字では「紫陽花」と書く.北区の飛鳥山公園のJR線路脇(別名「飛鳥の小径」と呼ばれる)には,梅雨時になると色々な種類のあじさいを眺めることができ,梅雨時の風物詩となっている.

飛鳥の小径で見られるあじさいの種類

あじさいにも色々な種類がある.

カメラを向ける人も多い

JR線の線路脇にあじさいの小径が続く
 
まっすぐ歩くと,飲食街「さくら新道」へ

岩淵水門【東京考察#116】

Iwabuchi lock(Arakawa spilway)


真っ赤な色が鮮明な,旧岩淵水門


 岩淵水門は,都内の治水を考える上で無くてはならない施設である.
岩淵水門から下流の,現在の隅田川は,昔の荒川の本流であり,大雨が降るたびに都内で洪水を引き起こしていた.そこで,洪水調節を行うために明治44年から新しく人工的に作った放水路が,現在の荒川(放水路)なのである.つまり,岩淵水門から河口まで約22kmの荒川は,全て人工的に作った川なのである.荒川土手を眺めていると,ラインの整ったスッキリしすぎるほどの川筋が自然の結果できたものでないことを実感するに違いない.この工事のために,1068haの土地を買収し,約1300戸の家が移転した.
その放水路完成時に,新しい荒川放水路と本流であった荒川(現隅田川)との分岐点に設けられた水門が「岩淵水門」である.赤い水門は9m幅のゲートが5門ついており,一番右岸側の5号水門だけが背の高い大きなタイプとなっている.この水門によって,大雨が降ったときに隅田川への流入を防いで,流下能力のある荒川放水路へ水を導くことができるようになり,都内の洪水がなくなるようになったのである.
ところがその後,施設の老朽化や洪水調整能力のアップにより,新しい岩淵水門が昭和50年から建設され,昭和57年に新しい青い色の水門が完成し,機能の役割が引き継がれた.古い岩淵水門は役目を終えたのであるが,土木遺産としての価値が高いこともあって,周辺の整備とともに保存されることになり,現在でも間近まで近寄って往年の水門を眺めることができる.


現在の新岩淵水門


周辺はデッキ等を配し公園として整備している
釣りを楽しむ人が多い


荒川土手は貴重なオープンスペース
野球の練習場となる.
大雨時はここに水が流れることにより,洪水を防ぐ.


ゴルフ場にもなっている荒川土手


旧岩淵水門 背後は埼玉県川口市

 
水門の管理をはじめ,荒川下流の全ての管理建設業務を行っている
「国土交通省荒川下流河川事務所」は,岩淵水門の脇にある
荒川知水資料館」(入場無料)もある.


荒川を航行する船
黄色い橋は国道122号の新荒川大橋


堤防上の道は,サイクリングやジョギング,散歩の人で賑わいがある


新岩淵水門から見た隅田川
(つまり隅田川の始まり)

飛鳥山公園と3つの博物館【東京考察#41】

Asukayama Park and three museums (at Oji)

 

 飛鳥山公園は北区民のシンボルである。JR京浜東北線や東北本線に乗っていると、鬱蒼とした緑が車窓に広がるのがわかる。公園の歴史は古く、徳川8代将軍「吉宗」が庶民の行楽のために桜の木を植えたことからはじまる。それ以来、桜の名所として、花見シーズンになると夜な夜な宴が繰り広げられるのである。王子にある小学校の写生大会や低学年の遠足は、必ずといっていいほど飛鳥山公園であった。首都高速中央環状線(王子線)の工事で、公園の上空を高架橋で渡す計画があったが、区民や環境団体の反対を受けて地下トンネルに工法が変更され、飛鳥山の自然環境は守られることになった。現在、トンネル工事は鋭意施工中である。



野外ステージがある

  
「せせらぎ」では子供が水遊び        D51と昔の都電


バトミントン


桜のトンネル

 
災害用給水所(都市の公園は災害の本部になる)


 飛鳥山には1998(H10)年3月に開館した3つの博物館がある。
王子は明治時代から製紙会社(王子製紙)の工場があったところで、その跡地に紙専門の博物館として世界にも知られている「紙の博物館」があったが、首都高速の工事によって王子駅東側にあった展示館を飛鳥山に移転した。それがまずひとつ。北区の自然や歴史を紹介した「区立飛鳥山博物館」、実業家・渋沢栄一に関する史料を集めた「渋沢史料館」の3館である。それぞれがこじんまりとした博物館であるが、3館を巡ると結構な時間になる。紙の博物館については、紙ができるまでをわかりやすくパネルやビデオで展示されており、一見の価値がある。飛鳥山博物館では、北区の生い立ちや歴史について知ることができ、蝋人形の飛鳥山劇場の仕掛けは「王子の狐」に引っかけていて面白い。渋沢史料館の2階からは、隣の旧渋沢庭園の青淵(せいえん)文庫を眺めることができる。

ちょっと余談になるが,製紙会社の沿革について記してみたい.現在,北海道の苫小牧にある王子製紙は,この王子に存在したから付けられた名前であり,王子製紙の創業者は渋沢栄一である.明治時代に苫小牧に移転したのち,戦後になって過度経済力集中排除法によって「十條製紙」「本州製紙」「苫小牧製紙」に分割され,今の王子にある施設を引き継いだのは十條製紙であった.その後,十條製紙は合併によって「日本製紙」となり,苫小牧製紙は「王子製紙」の名前を復活させて本州製紙と合併し,現在に至っている.駅前のサンスクエアビルは十條製紙(現日本製紙)グループが引き継いで運営しており,かつてはスケートリンクも存在していた.つまり,今の王子周辺にある製紙関係の施設は「日本製紙」であり,「現王子製紙」ではないのであるが,複雑に分割・合併を繰り返してきた製紙業の歴史を辿ると,製紙会社は「王子」から出発したことになるのである.

    
左から、「渋沢史料館」、「区立飛鳥山博物館」、「紙の博物館」


飛鳥山から明治通りの反対側(歩いていくとなると、駅前の歩道橋を越えて回らなければならない。王子駅北口の公園側)に音無親水公園という素晴らしい公園がある。日本の都市公園100選にも選ばれ、音無橋のアーチと音無川のせせらぎが心を和ませてくれる。玉子焼きで有名な割烹扇屋もこの近くにあり、江戸時代には扇屋から音無川の渓谷と紅葉が眺めることができる行楽地であった。音無川は、石神井川の飛鳥山下を通る隧道の通水によって豪雨時以外は使われることがなくなっていた河川であった。


音無橋と音無川(実際は塩素の入った循環水が流れている)

 
音無親水公園


花見で宴が盛り上がる

王78 王子駅⇔新宿駅西口[都バスで東京発見]

ただひたすらに環七通りを走る東京23区内都営バス最長距離の路線

王78 王子駅⇔新宿駅西口(経由)豊玉北・高円寺駅入口 杉並・練馬営業所

路線keyword:環七通り(環状七号線),青梅街道,各種ファミリーレストラン,単調退屈


東京都23区(特別区)内の都営バスで最長距離(18.3km)を走る路線である。新宿と王子を結んでいるのだが、高円寺・豊玉北・東十条と環七通りをぐるりと迂回して結ぶルートとなっており、乗り通す乗客はまずいない。しかも、走る道路が青梅街道・環七通り・北本通りといった幹線道路であり、沿線風景も変化に乏しく、さらに交通量の多さ・渋滞の激しさでは悪評高き環七通りをひたすら走るとなれば、よほどの物好きでない限り本路線を乗り通す乗客はいないだろう。王子駅・新宿駅間の所要時間は約1時間となっているが、道路渋滞によっては2時間もかかってしまうことがある。
新宿駅西口路線バスターミナルを出発すると、左手に新宿エルタワー、裾の広がる安田火災海上ビル、新宿野村ビルの超高層ビル群が現れ、青梅街道を高円寺まで西に向けて走る。中野坂上で山手通りと交差し、相撲の二子山部屋が近くにある鍋屋横丁商店街を抜け、営団地下鉄丸ノ内線東高円寺駅を過ぎると、環七通り・高円寺陸橋となって、バスは右に曲がる。順調に走ればここまでおよそ20分である。
環七通りに突入である。東京には1号から8号までの環状道路が造られている。1号線から順に、内堀通り・外堀通り・外苑東通り・不忍通り・明治通り・山手通り・環七通り・環八通りとなっている。この中でも特に「かんなな」と呼ばれる環状七号線(環七通り)は東京湾部分を除く全区間において環状線が整備されており、東京都心部を通過したい自動車(例えば横浜から大宮に行きたい車)にとっては環状道路を使うことにより、都心部の密集した市街地を通ることなく短距離・短時間で通過することができる。そのためにトラック等の交通量も多くなるのであり、環状道路は交通政策上も重要な道路である。環七通りと郊外へ延びる放射状の幹線道路との交差点には、陸橋が設けられており、信号待ち等によって環状線を直進する車のスピードが落ちないように設計されている。
一般的に路線バスの停留所はそのような陸橋の下の側道部分に置かれていることが多く、陸橋の上を路線バスが走っていく姿はあまり見かけないが、本系統は陸橋下の停留所には停車せず、陸橋の上をバスが走っていく。
野方にて西武新宿線の下をくぐり、豊玉北を過ぎたあたりで西武池袋線の陸橋を越える。羽沢で西武有楽町線新桜台駅前となる。
沿線の風景はこれといった特徴があるわけでもなく、街路樹と車・トラックのひしめく道路が続くだけで退屈極まりないが、環七沿線に多く見られるある施設をつぶさに眺めてみると結構暇つぶしになる。それは、ファミリーレストランとガソリンスタンドである。特にファミリーレストランは、「デニーズ」や「ロイヤルホスト」等といったメジャーな店舗から、聞いたこともないマイナーな店舗まで、多種多様な店が次々と後ろへ過ぎ去っていく。おそらく、東京で営業しているファミリーレストラン企業のほとんどの店舗を環七沿線で見られるのではないかと思うほど、ありとあらゆる店が現れていく。
常盤台で東武東上線の下をくぐると、環七通りは右にカーブするが、その左手に赤提灯を並べた立ち食いラーメン屋「土佐っこラーメン」が現れる。夜になると赤提灯には明かりがついて、路上に車を止めてラーメンをすする客の姿が絶えない。この地点が先頭になって渋滞が起こることもあり、道路には、「夜間の違法駐車取締りを強化します-板橋警察署」と書かれた看板が立っている。
大和町にて高速道路(上側)と中山道(下側)と交差する。大和町交差点は大気汚染度が都内ワーストワンという記録を持つ交通量の激しい場所であり、都営地下鉄三田線板橋本町駅前でもある。
バスはさらに環七通りを東へ進む。JR埼京線を越え、なだらかな下り坂を走りながらJR京浜東北線と東北・上越新幹線と交差し、隅田川手前に位置する北区神谷町の宮堀陸橋にてようやく環七通りから北本通りへと右折する。そして、王子五・四・三・二丁目と王子のオンパレードとなって終点王子駅前に到着する。

草64 池袋駅東口⇔浅草寿町[都バスで東京発見]

池袋・王子・浅草を明治通りで結ぶ路線

草64 池袋駅東口⇔浅草寿町(経由)王子駅・日本堤 巣鴨営業所

路線keyword:明治通り,池袋,飛鳥山,吉原大門,浅草公園六区,浅草雷門,都電と併走


池袋・王子・浅草と、電車では乗換なければならない地点を明治通りで結ぶ比較的利用価値のある路線であり、休日には若干本数が増える。池袋・浅草間には、この他に巣鴨駅・白山・千束を経由する草63系統が存在する。
池袋駅から王子駅までは王40系統と同じルートを走る。王子駅前を出発するとこのバスは溝田橋交差点で右折して王40・王57系統と別れるが、明治通りも右に曲がっているので、通り名称は変わらない。石神井川を小さな橋で渡り、梶原で都電荒川線と交差する。この路線は、都電の線路と平行に走って行くわけではないが、都電が結ぶ地域と同じ地域を結んで走っている。
右手にひっそりと佇むJR宇都宮・高崎線の尾久駅舎が現れる。注意をして見ないと気づかずに通り過ぎてしまう。駅の後ろにはJRの操車場が広大に広がっており、運が良ければ夜の発車を待つ東北方面への寝台列車をちらっと眺めることができる。
京成線新三河島駅を過ぎ、左手に荒川区役所前に広がる公園を眺め、バスは中小工業と住宅が混在する下町の中を走っていく。この辺りの明治通りは、渋谷駅前・新宿伊勢丹前・池袋駅前の明治通りとは全く異なった趣を呈す。
大関横丁で国道4号・日光街道と交差し、三ノ輪二丁目で明治通りは左斜め前に別れていく。バスはここで明治通りに別れを告げ、土手通りを南に走っていき、山谷地域に接している日本堤を通過する。そして、遊郭で有名だった吉原の裏手に位置する吉原大門となり、吉原大門交差点の昭和シェル石油ガソリンスタンド前歩道に「見返りの柳」が小さな石灯籠と共にぽつんと一本立っている。バスは高速で走り抜けていくので、車内から見るときは目を凝らして右手を眺めていなければ見過ごしてしまう。吉原(新吉原)は明暦3(1657)年に日本橋人形町あたりに存在していた旧吉原の遊郭を現在の千束四丁目に移転して形成された遊郭であるが、昭和33(1958)年の売春防止法の施行によって吉原遊郭は消滅した。現在は特殊浴場(ソープランド)街が形成されている。
浅草二丁目で往路復路が別れ、このバスは右に曲がる。駅前にバスターミナルのないところでは、バスをループ運行させて折り返させるルートとすることが多く、浅草の場合も繁華街が広域に広がっていることもあって、ループ運行をする路線が多く存在する。左手に浅草寺(浅草観音堂)の裏を一寸眺められ、西浅草三丁目交差点を左折し、左手に花やしき遊園地をこれまた一寸眺めて浅草公園六区となる。花やしきは江戸時代には花園で賑わったところで、昭和28(1953)年に日本初のローラーコースターが登場した遊園地である。
浅草公園六区の「六区」とは、明治15(1882)年より始まった浅草公園の築造・整備(全6区画に区分して整備)における区画番号のことである。その中でも第6区画は興行街として整備され、そのまま「浅草公園六区」という名称が東京の娯楽の代名詞のようになったのである。バス停の名称に「浅草公園六区」という名が今でも残されていることに拍手を送りたい。映画館は明治40(1907)年頃から登場し、現在も残る浅草六区の映画街が形成された。1本左手奥に入った道沿いに映画館が建ち並んでいる。
浅草の繁華な雰囲気となってバスは国際通りを直進し、右手には浅草ビューホテルの高層ビルが現れ、ROXビル前にて浅草一丁目のバス停となる。そして、地下鉄銀座線田原町駅前である終点浅草寿町に到着する。
浅草寿町発の池袋駅東口行は、浅草二丁目まではループ運行となる。浅草の見所の多いところを通過するので、浅草二丁目までを記載する。
浅草寿町を発車し、隅田川に架かる駒形橋を右手に見るとバスは左折する。正面には浅草雷門が現れ、「雷門」と黒字で書かれた大きな赤提灯が門にぶら下がっている。雷門は五穀豊穣を祈願して天慶5(942)年に建てられたもので、風神・雷神が安置されている。現在の雷門は昭和35(1960)に復元されたものである。雷門正面に突き当たると右折し、賑やかな商店街を走る。吾妻橋・隅田川橋めぐりの水上バスのりば・金色の炎のオブジェを右手に見ながらバスは左折し、松屋デパート・浅草駅前となって浅草松屋前(東武浅草駅)停留所となる。浅草寺に通じる二天門バス停を通って、浅草二丁目バス停となる。バスはそのまま直進して池袋に向かう。

王57 赤羽駅東口⇔豊島五丁目団地[都バスで東京発見]

豊島五丁目団地の居住者が多く利用する通勤通学路線

王57 赤羽駅東口⇔豊島五丁目団地(経由)北区神谷町・王子駅 北営業所

路線keyword:豊島五丁目団地,北本通り,王子五丁目団地


この路線は王子駅を境にして性格が変わる。王子駅・豊島五丁目団地間は団地の住人や豊島四丁目にある職場・工場への通勤者が多く利用してかなり混雑するが、王子駅・赤羽駅間は北本通り沿線の住人が主に利用してそれほど混雑はしない。乗客が多いのは、王子駅から豊島五丁目団地までの区間である。
国際興業バスが多く走る赤羽駅東口を発車すると、ロータリーをぐるりと旋回してUターンする。しばらく走ると地下鉄南北線赤羽岩淵駅前となって右折し、国道122号線・北本通りを王子へ向けて走る。東北自動車道が川口インターで首都高速とつながる以前は、都心と東北道とを結ぶ、さらに交通量の多い道路だった。道路下には地下鉄南北線が王子まで平行して走っている。
荒川放水路と隅田川とを分水する岩淵水門のある岩淵町を過ぎ、緩やかな右カーブによって、いつの間にか東から南へと方向が変化していく。右手に建替工事中の清掃工場の煙突が現れ、左手はこのバスの営業所・北車庫となって、何台もの都バスが並んでいる光景が目に入る。工場が多く存在している。
環七通りの宮堀陸橋をくぐり、団地やマンションが多く目につくようになると王子五丁目・王子神谷駅前となる。右手に現れている高層住宅群は公団の王子五丁目団地である。ここからは王子のオンパレードとなる。王子三丁目より商店街となって、右手にバスターミナルが現れて王子駅前となる。
このバスはバスターミナルには入らず、降車専用停留所にて下車客を降ろし、道路突き当たりを左折した別の停留所で乗客を乗せる。王子駅からは団地へ帰宅する人々で、車内は混雑する。王子駅からはバス便も増発される。南北線開業前は赤羽からの便が多かったが、現在は半減されてその分が王子駅始発の便となった。
王子駅から終点の豊島五丁目団地までは、王40系統と同じルートを走る。豊島五丁目団地は、日産化学工業王子工場の跡地に、日本住宅公団(現、住宅・都市整備公団)が昭和47(1972)年に団地開発をしたところである。団地内にバスの操車場が設けられており、当時としては珍しいものであった。