宜蘭へ[歓迎光臨!ようこそ台湾へ#3]

台湾鉄道で宜蘭へ

チケット(1人片道172元)

宜蘭(ぎらん)は台北駅から台湾国鉄の東部幹線に乗って,特急で1時間30分ほど走ったところにある街である.チケットは前日に台北駅で購入し,指定席を予約していた.台湾国鉄の指定席列車には,特急にあたる「自強號(Tze Chiang Hao)」,急行にあたる「莒光號(Chu Kuang Hao)」,快速にあたる「復興號(Fu Hsing Hao)」がある.今回乗車したのは急行の莒光号.最初は特急に乗りたかったが,既に満席だったため急行を手配した.急行と聞いて,昔の日本の4人掛けクロスシート車を想像したが,車内はリクライニングシートの冷房車であり,特急とほとんど変わらない感じであった.走行スピードが遅いようである.
途中,川の流れる渓谷を走ったり,車窓に海が広がったりし,変化のある景色を楽しむことができた.

宜蘭

宜蘭駅(宜蘭車站)
街の中
昭応宮
中心街の商店街

宜蘭は,18世紀後半から福建省の客家人の入植によってひらけた街である.地図を見るとわかるのだが,かつては円形の城壁に囲まれた街であり,今は城壁跡が道路となっている.宜蘭から日本最西端の島・与那国島までは僅か150km程度である.こうみると,日本と台湾は非常に近いことがわかる.

昼食

友愛大飯店(ホテル)の最上階レストラン
台式炒麺
海鮮豚骨烏龍麺
國宴三寶
デザート(甘い)
宜蘭の街

宜蘭駅からちょっと歩いたところに16階建ての友愛大飯店というホテルがある.下は百貨店となっており,商店が入っているが,最上階に中華レストランがあって,そこで昼食をとることにした.最上階からは宜蘭の街が一望できて,眺めが最高であった.

台湾の料理はどれも口にあう.味付けもちょうど良い.店員さんは英語しか話せなかったが,台湾のローカル料理として勧めてくれたのが「國宴三寶」という料理.三品のっているのであるが,魚のすり身を揚げたものなど,ローカルフードであった.

ちなみに台湾で「お飲み物は?Drink?」と聞かれると,「ウーロン?」と店員さんが言うので,つい「はい」と答えてしまうのであるが,せっかくなので実はジャスミン茶を飲みたいと思っている.でも,ジャスミン茶を現地の言葉で何と言っていいのか,また,なんと言っているのかわからないので,つい今回もウーロン茶を頼んでしまった!(かつて,与那国島へ行ったとき,ジャスミン茶が出されたので,こちらの文化はジャスミン茶なんだと思う)

宜蘭酒造博物館(宜蘭酒廠)

宜蘭駅から歩いて20分ほどのところに,宜蘭酒工場がある.これは日本統治時代に建てられたもので,宜蘭は米の産地であり,豊富に地下水が湧くことから,お酒の産地としても有名だとか.大型バスでやってくる台湾国内の観光客で賑わっていた.写っているアイスは,紅芋から作られるシャーベットだとか.暑い台湾で冷たいシャーベットはおいしかった.

帰りは台北まで高速バスで

左上がちぎられているのは改札済みの証し
快適な高速バス
3列シートの車内
重役クラスの肘掛け?

宜蘭から台北まで,鉄道では海岸線沿いを遠回りするが,2004年に高速道路の「雪山トンネル」が開通したことにより,北宜高速公路によりショートカットしてアクセスできるようになった.13kmにもわたるトンネルの供用は台湾では初のことであったため,当初は安全上の観点から小型自動車しか通行が認められていなかったが,2007年に大型乗合自動車の通行が可能となり,現在の高速バスが運行されるようになった.

帰りは,その開設まもない高速バスで台北に戻ることにした.この高速バス,車両が新しいこともあって車内は快適で,昼行便なのにゆったり3列シート(1人+2人の配置)となっており,さらに2人席の場合は幅の広い肘掛けがついていて,足かけもあり,テレビ放送もついているという豪華さ.この区間の快適さでは高速バスに軍配が上がる.なお,車内には非常脱出時の防護マスクなどが備えられていた.