「江東区」タグアーカイブ

木11乙 東陽町駅⇔潮見駅[都バスで東京発見]

東陽町駅と潮見駅を結ぶ路線

木11乙 東陽町駅⇔潮見駅(経由)新砂二丁目・新東京郵便局 深川営業所

路線keyword:明治通り,ウッディランド東京(東京木材センター)


東陽町駅から新砂一丁目までは、木11甲系統に沿って走り、そこから右に折れてJR潮見駅までを結ぶ路線である。新砂一丁目までは、木11甲系統と同じルートを走る。
新砂一丁目を出ると、新砂二丁目交差点を右折し、砂潮橋を渡って潮見に入り、JR京葉線の高架橋を見て右折すると、終点潮見駅に到着する。潮見には東京木材センターがあり、林野庁東京営林局による木に関する展示場「ウッデイランド東京」が存在する。

木11甲 東陽七丁目⇔新木場循環[都バスで東京発見]

東陽町と木材の貯木場・新木場を結ぶ循環路線

木11甲 東陽七丁目⇔新木場循環(経由)東陽町駅・新木場駅 深川営業所

路線keyword:新木場(貯木場),東京ヘリポート,夢の島,明治通り


木11系統は東陽町駅・新木場駅と新木場・若洲を結ぶ路線であり、貯木場を中心にぐるりと循環する木11甲系統、新砂一丁目から右折して潮見駅までを結ぶ木11乙系統、そして、新木場よりさらに南に位置する若洲キャンプ場までを結ぶ木11折返系統が存在する。

東陽七丁目・東陽町間は非常に本数が少なく、1日に数本しか運行されていない。
東陽7-東陽町駅 未乗

東陽町駅を出ると永代通りを東に走り、団地やマンション等の高層住宅を眺めながら、右手に江東運転免許試験場を見て、境川交差点を明治通りへ右折する。
沿線には大倉庫・工場が立ち並び、渋谷・新宿・池袋の明治通りとは全く違った景観を見せる。左手に新東京郵便局・東京小包郵便局を見て、夢の島大橋を渡る。橋の上からは、プレジャーボート等が係留されている夢の島マリーナを左手に見ることができる。
橋を渡ると、夢の島となる。夢の島は、東京都内の生ごみの処理場として、昭和32(1957)年に埋め立てが開始され、昭和42(1967)年に終了した14号埋立地のことである。一時期「ゴミの島」などと揶揄されたこともあったが、現在は、熱帯植物園、マリーナ、第五福竜丸展示館、夢の島公園、総合体育館などが存在し、「夢の島」はレクリエーションの場として定着している。「夢の島」という名称は正式な町丁目名であり、住所も「東京都江東区夢の島……」となっている。首都高速湾岸線、JR京葉線の高架をくぐると、新木場駅前となる。
新木場駅からは循環ループ運行となり、第一貯木場・第二貯木場を中心として右回りに走っていく。新木場は、それまで木場に集中していた木材業者を、水上交通の不便さと防災上の観点から移転させてできた木材流通基地である。
新木場一丁目、新木場東と過ぎ、左手に管制塔が現れると、東京のヘリコプターの基地である東京ヘリポートとなる。バスは右折し、車窓には角材の積まれた山が現れる。窓を開けると木の香りが車内にまで漂ってくる。そして新木場三丁目となる。
左折するとバスは最徐行し、上下に規則正しく小刻みにガタガタ揺れながら右カーブを走る。スピード防止のため、道路路面にバンブと呼ばれる凹凸が付けられているのである。たまに通過するなら楽しめるが、毎日通過する運転手や乗客にとっては気の毒な存在である。
左手に砂町南運河が広がった。向こうに見える陸は若洲である。雑草の茂る空き地も多く、埋立地特有の荒涼さも感じられる。
再びバンブを通過して右に曲がり、南千石橋を渡る。左右を見渡すと、水に浮かぶ木材を見つけることができる。そして、しばらく走ると新木場駅となり、バスは再び明治通りを戻っていき、東陽町を目指して走っていく。

都07 錦糸町駅⇔門前仲町駅[都バスで東京発見]

JR総武線と営団東西線とをコの字型に結ぶ都市新バス路線

都07 錦糸町駅⇔門前仲町駅(経由)亀戸駅通り・境川 葛西営業所

路線keyword:門前町,砂町,運河・水路,木場,貨物小名木川駅,グリーンスター


JR錦糸町駅前のバスターミナルを出ると、国道14号線・京葉道路をJR線と平行に東へ進む。亀戸駅前にてバスは右折し、明治通りへと入る。今度は南へと進路を変える。
都営地下鉄西大島駅を過ぎ、周囲にはマンションや団地などの高層住宅が多く目に付く。そして、北砂三丁目バス停付近に来ると、右手に聞き慣れない「小名木川駅」と書かれた看板が通り過ぎた。JR貨物の専用駅であり、昭和4(1929)年に開設された、木材の運送を主に行う貨物駅である。
この付近の地名を眺めると、北砂、東砂、南砂、そして新砂と、「砂」の名前が多いことに気づく。この辺り、かつては海岸の寄り洲(風波などによって砂が吹き寄せられてできた洲)であって江戸初期に新田開発された地であるという。
日曹橋交差点にてバスは右折し、永代通りを西に進む。この路線はきれいなコの字を描くようにルートが設定されている。左手には、都内に三ヶ所ある運転免許試験場のひとつである江東試験場が現れる。そして東陽町駅前となる。
バスは地下鉄東西線の上を走り、かつては木材の貯木場があり、江戸時代より材木業者が集まって賑わっていた木場となる。勿論「木場」という地名もそこからきているものである。現在、木場は移転しており、ここより南東に位置する14号埋立地に新木場として貯木場が存在している。
この界隈は水と関わりの深い地域である。運河や水路が道路のように縦横に貫いているのが分かる。昭和初期までは海にも近く、魚介採取を職業とする漁師も多かった。八月には江戸三大祭りの一つである”水かけ祭り”が行われる富岡八幡宮前、毎月1・15・28日の縁日には屋台で賑わう深川不動前を過ぎると、かつては深川富岡門前仲町、蛤町等と呼ばれていた門前仲町に到着してバスは終点となる。保存会のメンバーによる木場の角乗りや深川の力持ちが見られるのは、南に流れている大横川に架かる黒船橋付近においてである。

海03 東京テレポート駅⇔ 環境局中防合同庁舎[都バスで東京発見]

臨海副都心から中央防波堤ゴミ埋立処分場までを結ぶ路線

海03 東京テレポート駅⇔環境局中防合同庁舎(経由)テレコムセンター駅 深川営業所

路線keyword:中央防波堤,ゴミ処分場,埋立地,臨海副都心


ゴミ処分場(埋立地)の合同庁舎に勤める東京都環境局職員や来訪者のために設置されている路線であるが、合同庁舎の1階には処分場やゴミについての展示がされており、その見学のために利用する人もいる。中央防波堤埋立処分場は近未来的なお台場・臨海副都心の南側に位置するが、ここに降り立つとかつての13号埋立地(いまのお台場である)を彷彿させるような埋立地特有の殺伐とした風景が広がっており、首都東京の環境問題を考える上でも、お台場にショッピングやレジャーで来た人に是非寄ってもらいたい場所である。
東京では昭和初期よりゴミの埋立てが行われてきたが、処分場が満杯になる度に海側へ海側へと処分場が広がっていき、その変遷は、潮見(8号地)から始まって、夢の島(14号地)、若洲(15号地)、中央防波堤内側埋立地(このバスの終点、合同庁舎が建っている所)、羽田沖(羽田空港拡張による沖合展開工事部分)と続けられ、現在埋立てが行われているのが、合同庁舎の南側に位置する中央防波堤外側埋立処分場である。この中防外側埋立処分場も平成15年には満杯になるということで、さらに南側の新海面処分場が新たなゴミ埋立地として設置されている。しかし、この新海面処分場は東京湾における最後の処分場として考えられており、この新海面処分場までも満杯になってしまうと、東京都ではゴミの処分場が無くなってしまうことになる。遠い将来、東京湾はなくなってしまうかもしれない。
あまりにもきれいに整備された東京臨海高速鉄道の東京テレポート駅のロータリーを出発すると、パレットタウンの世界最大級の大観覧車、そして美しいワイヤーの張られた斜張橋を見て、巨大なビルと巨大な駐車場に囲まれている臨海副都心をバスは走っていく。
船の科学館前で左に曲がり、テレコムセンター駅で新交通ゆりかもめと接続すると、バスは右折し、青海埠頭へと入っていく。ここには、外貿(外国貿易)定期船埠頭があり、四角い巨大な倉庫群が壁のように立ちはだかっており、緑や朱色のコンテナが山のように積まれている光景が続く。近未来都市・お台場とはがらりと風景が変わる。
そして、青海埠頭から中央防波堤内側処分場の埋立地までを結ぶ第二航路海底トンネルへ入る。
海底トンネルを出ると、ススキなどの背の高い雑草が広がり、かつての何もなかった13号埋立地(お台場)を彷彿とさせる。左に曲がると、建物が見えてきて終点となる。
バスを降りると、腐った生ゴミの臭いがツンと鼻をつく。合同庁舎の隣には、粗大ゴミ破砕処理施設やゴミを分別してリサイクルに回す施設などが広がっており、消費社会の末路を全身で感じ取ることができる。

海02 新木場駅⇔東京港フェルーターミナル[都バスで東京発見]

新木場駅、国際展示場駅から長距離フェリーの出航するフェリー埠頭までを結ぶ路線

海02 新木場駅⇔東京港フェリーターミナル(経由)国際展示場駅 深川営業所

路線keyword:フェリー埠頭,臨海副都心,東京ビッグサイト


東京港から出航する長距離フェリーは、ここから出航する。臨海副都心・お台場の南側に位置するのであるが、お台場のファッショナブルな近未来都市的な風景とは一変して、埋立地特有の殺伐とした物流地区が広がっている。物好きな観光客以外、あまり訪れる人もいない。
新木場駅を出たバスは、左手に貯木場を見ながら、臨海副都心を目指して西に進む。H鋼や電線リールなどの工事用資材が野積みされ、殺伐とした風景が続く。すすきが繁り、かつての13号埋立地を彷彿させる風景も見られる。りんかい線東雲駅となる。
正面に巨大な近代的高層ビルが現れると、雰囲気ががらりと変わって、近未来的な風景となる。そして、国際展示場駅となる。
左手に逆三角形の東京ビックサイト(国際展示場)が通り過ぎ、フェリー埠頭への唯一の橋である有明埠頭橋を渡って、フェリー埠頭に上陸する。地番では江東区有明4丁目となっている。
また雰囲気ががらりと変わって、大倉庫の建ち並ぶ異様な空間となる。沖縄行きフェリー乗り場入口停留所を通過する。コンテナが山のように詰まれ、トラック(コンテナ車)のオンパレードとなる。暴走族にとっても格好のレース場のようであり、その対策としてバンブと呼ばれる凹凸が道路に設けられている。このバンブが「これでもか!」と思えるほど設置してあるので、バスはスピードを上げることができず、ガタガタ揺れながら走っていく。
フェリー埠頭の最南端にターミナルがあり、バスは終点となる。釧路・苫小牧・高知・徳島・北九州へと、フェリーが出航していく。海を眺めると、現在廃棄物による埋め立てが進んでいる中央防波堤廃棄物処分場が見える。

海01折返 門前仲町⇔ 東京ビッグサイト(国際展示場)[都バスで東京発見]

門前仲町・豊洲と臨海副都心・東京国際展示場とを結ぶ路線

海01折返 門前仲町⇔東京ビッグサイト(国際展示場)(経由)豊洲駅 深川営業所

路線keyword:東京ビッグサイト(東京国際展示場),臨海副都心,有明


門前仲町から有明一丁目までは海01系統・門前仲町・品川駅東口線と同じルートを走る。
左手に下水処理場の銀色のカプセル型の建物が現れるとバスは左折して、高速湾岸線を横切って有明南地区に入る。開発テーマは「文化の出会う交流のまち」であり、東京ビッグサイトを核とした街づくりが行われている。
フェリー埠頭入り口にて左折し、ゆりかもめ(東京臨海新交通)の高架橋の下を走る。右手には東京ビッグサイトの逆三角形のひっくり返ってしまいそうな奇抜な建物が徐々に近づいてくる。東京ビッグサイトは、晴海見本市会場の約1.5倍の広さを誇る展示ホール、会議施設などのコンベンション施設が集中する施設である。無料で屋上に登ることができ、臨海副都心を海からの風にあたりながら眺めることができる場所である。
左手には東京ファッションタウンビルが現れ、ビル内にあるワンザ有明ベイモール吹き抜け部分に設けられている落差35mのシャワーツリー(滝.毎時0分に天井から降ってくる)は有名な観光スポットとなっている。そしてバスは終点東京ビッグサイトの1階バスターミナルに到着する。

海01乙 東京テレポート駅⇔ 青海流通センター[都バスで東京発見]

青海埠頭・青海流通センターへの通勤アクセス路線

海01乙 東京テレポート駅⇔青海流通センター(経由)船の科学館駅 深川営業所

路線keyword:青海埠頭,臨海副都心,青海流通センター,船の科学館


臨海副都心のさらに南側・青海埠頭への通勤アクセスを考慮して設定された便であるが、本数が極端に少なく、乗車するときは時刻を調べておく必要がある。かつては門前仲町からの直通便だったが、平成8(1996)年の臨海高速鉄道東京テレポート駅の開業により区間が短縮され、東京テレポート駅発となった。
バス停行先や路線案内図では「青海流通センター」となっているのだが、バス方向幕やバス停時刻表には「青海埠頭」となっている。都営バスの場合、同じ場所を表しているのにもかかわらず、行先方向幕・バス停・路線案内図それぞれに記載されている名称が若干違っている場合がけっこう存在する。その地域に馴れていない場合、うっかりためらって乗り損なうこともあるので注意する必要がある。
真新しくて閑散としている東京テレポート駅前広場よりバスは発車した。土曜日だからなのか、乗客は私一人である。左にフジテレビ本社屋の建物を見て左折し、右手にレインボーブリッジ、デックス東京(商業施設ビル)が現れて、ゆりかもめ・台場駅前となる。お台場海浜公園、ホテル日航東京を右手に眺めながらバスは左折し、船の形をした船の科学館が右手に現れるとゆりかもめ・船の科学館駅前となる。
左手には空地とその空地の中心に唐突に立ち並ぶ街路樹の並木を眺め、大きく左にカーブしてテレコムセンタービル前となると、ゆりかもめ・テレコムセンター駅前となる。テレコムセンター駅前からは、青海地区南に存在する企業の送迎バスも発着しており、バス停に群がる人々は、ほとんどが企業送迎バスを待っている人々である。
テレコムセンター前交差点を右折するとすぐ左手に東京港青海サービスセンターがある。ここにはトラックドライバーのために朝6時30分から営業をして朝定食等を用意しているレストランと仮眠がとれる休憩室が入っている。もちろん誰でも朝定食を食べることができる。
ここから先は周囲の景観ががらりと変わる。近未来的なオフィス・商業ビルが立ち並ぶ地区から、コンテナや巨大な大型倉庫が建ち並ぶ埋立地特有の風景に変わる。外国籍のコンテナが多く、「EVERGREEN」「UNIGLORY」「WAN HAI」「HAN JIN」……などと書かれた色とりどりのコンテナが多く積まれている。
中央車線はゴミ処分場となっている中央防波堤廃棄物処理場へ続く第二航路海底トンネルに向かう車線となる。建設残土を積んだトラックや都のゴミ収集車が絶え間なくトンネルへ吸い込まれていく。一般車はこのトンネルを通って中央防波堤埋立地に行くことはできず、トンネル入口には監視員の小屋が建てられている。バスはトンネル左の側道にはいって突き当たりでUターンし、ワールド流通センターの巨大な建物の前に来て終点となる。道路脇には背丈程ある雑草が生い茂り、埋立地特有の無味乾燥とした情景を醸し出している。現在、臨海副都心としてきれいに整備されているところも、かつてはこのような風景が広がっており、船の科学館(1974年開館)を見学した時などはよく蚊に刺されたものである。

海01 品川駅東口⇔門前仲町[都バスで東京発見]

臨海副都心を貫く近未来都市を快走する路線

海01 品川駅東口⇔門前仲町(経由)有明テニスの森・東京テレポート駅 深川・品川営業所

路線keyword:臨海副都心,東京港(海底)トンネル,首都高速湾岸線,お台場,有明地区


今話題のスポット・臨海副都心を横断する乗りごたえ充分な路線である。非日常的な空間を体験したくなったら、是非ともこの路線に乗ってみることをお薦めする。
門前仲町を出発すると越中島になり、左に曲がって東京商船大学前を通る。高層住宅の多い塩浜を過ぎて、枝川で右折し、豊洲で左折して、東雲となり、運河に囲まれた埋立地の四角い土地の上をバスは次々と渡っていく。運河を渡るたびにバスはかまぼこ型になっている橋を登っては降りるということを繰り返す。運送会社等の倉庫群が多くなってきた。
東雲で右折すると、いよいよ臨海副都心となる。副都心とは、都心部への業務機能の集中を分散させて多心型都市構造への転換を図るために設けられた地区のことで、池袋、新宿、渋谷、大崎、上野・浅草、錦糸町・亀戸、そしてこの臨海副都心の7つが副都心として指定されている。東京都市博覧会の中止決定以降、景気の低迷も影響して、臨海副都心開発の見直しについての議論が行われ、就業人口10万6千人、居住人口6万3千人の街から、7万人が働き、4万人が生活する街を開発することに変更された。開発目標年度は21世紀初頭を目指して国際化・情報化に対応した機能を整備する計画である。
さらに細かく臨海副都心を探ってみると、有明北地区、有明南地区、台場地区、青海地区の4つの地区に分かれており、それぞれテーマを設定して開発が行われている。ちなみに臨海副都心全体のテーマは「国際化、情報化に対応した未来型の副都心」となっている。左手奥に東京ビッグサイト(東京国際展示場)の逆三角形の建物が遠望でき、新交通システムの水色の高架橋が見えて、バスは有明北地区にさしかかった。
有明北地区の開発テーマは「うるおいゆたかな生活のまち」であり、中高層住宅やテニスの森などの公園・スポーツ施設を整備して人々が快適に生活できるような街を目指している。48面のテニスコートを有する東京都有明テニスの森、東洋一の規模を持つドーム型センターコートである有明コロシアムを右手に眺めながら、東へと進む。
左手に最新の設備を誇るクリーンセンター(下水処理場、清掃工場)を見て、首都高速のジャンクションをくぐり、のぞみ橋で運河を渡ると台場地区となる。開発テーマは「くらしを楽しむにぎわいのまち」であり、有明北地区同様生活に重点を置いた街づくりを展開しており、レインボーブリッジがベランダから眺められるという高層住宅や、人工浜が広がるお台場海浜公園、デックス東京等の商業施設やホテル日航東京等のビルが建ち並んでいる。フジテレビ本社も来年(1997年)の春に移転する予定であり、ビルの上部に丸い銀色の球体をはめ込んだ奇抜なデザインの建物が既に完成している。臨海副都心ではあちこちで奇抜なデザインの建築物を見ることができる。右手にはレインボーブリッジを背景にしたお台場海浜公園か見える。
6万トンの豪華客船クイーンエリザベス号と同じ形・大きさにした建物であるという船の科学館(1974年開館)を右手に見て、国際的な情報の受発信の機能を有する東京テレポートの中心的施設であるテレコムセンター前となる。首都高速湾岸線より南側は青海地区であり、開発テーマは「世界とむすぶ情報のまち」となっている。業務施設を中心とする開発地区である。いたるところ空地が目立ちち、その所々に高層ビルが建っており、空地の中には街路樹だけが植えられた歩道の道筋がはっきりと見て取れる、不思議な空間が広がっている。滅多に見れる光景ではない。青海地区をぐるりと周回して東京臨海高速鉄道東京テレポート駅のロータリーに入る。バス本数の半数程が東京テレポート駅での折返し便となる。
東京テレポート駅を出ると、バスは13号地ランプより首都高速湾岸線に入り、東京港トンネル(13号地海底トンネル)を快走し、大井埠頭へと渡る。大井ランプの料金所を通って高速を降りる。高速を走る都バスはこの路線のみである。他の都バスと同じ料金であるから、何だか得した気分になる。
ここからは品98系統と同じルートを走る。大井・品川火力発電所前を通り、天王洲アイルのビル群を見て、終点品川駅東口に到着する。

虹01 浜松町駅⇔ 国際展示場駅(東京ビッグサイト)[都バスで東京発見]

浜松町駅から臨海副都心・お台場までレインボーブリッジを渡って結ぶ路線

虹01 浜松町駅⇔国際展示場駅(東京ビッグサイト)(経由)お台場海浜公園駅・船の科学館駅 目黒・深川営業所

路線keyword:レインボーブリッジ,お台場,臨海副都心,東京ビッグサイト,世界貿易センタービル


今や一大観光スポットとなってしまったお台場までを結ぶ路線である。お台場までのアクセスとしては新交通システムのゆりかもめが思い浮かぶが、この浜松町駅からのバスの他に、品川駅東口(レインボーブリッジ経由)、東京駅南口(銀座4丁目経由の快速バス)からそれぞれ運行されている。バスの方がすいていて座れるので、ゆっくり景色を見ることができるに違いない。
発車は世界貿易センタービル1階の高速バスターミナルから発車する。夜の発車を待つ高速バスがずらりと止まっている。
JR線のガードをくぐり、車を積んで寝台に乗れる列車の駅であるカートレイン浜松町駅を右手に見る。三宅島や八丈島・小笠原諸島への乗船口である竹芝桟橋で右に曲がる。新しくリニューアルされ、真新しい再開発ビルが建ち並ぶ。
運河を渡り、左手にレインボーブリッジが現れると、隅田川やお台場への水上バスのりばのある日の出桟橋となる。はとバスなどの大型観光バスが数多く停車している。
バスはお台場・船の科学館駅まで、ゆりかもめの高架にそって走っていく。大倉庫群の建つ芝浦埠頭を走り、レインボーブリッジにさしかかる。レインボーブリッジは2層構造となっており、上が首都高速道路、下が一般道路とゆりかもめとなっている。このバスは下の一般道路を走っていくのであるが、これらは橋への勾配やカーブのアプローチがとれないため、ぐるりとループ状に1周走って坂を上り橋にのっかるルートをとっている。左手にフジテレビ本社、天王洲アイルのビル群をみて、ぐるりと右回りに1周し、レインボーブリッジに入る。
非常に眺めはよい。といってもフェンスや橋の構造物で視界が遮られることもあるが、晴海埠頭や東京港が一望できる。江戸時代の砲台が配備されていたお台場が右手に見て、橋を降りるとお台場海浜公園駅となる。臨海副都心お台場の説明は別ページに譲る。
臨海副都心の近未来的な風景のお台場をぐるりと走り、逆三角形型の建物が右手に見えると東京国際展示場・ビッグサイトとなる。ここ止まりのバスが多い。そして、国際展示場駅となる。レインボーブリッジを渡るから「虹01」と名づけた系統番号は、なかなか洒落ている。

東京港フェリー埠頭ターミナル【東京考察#27】

The Tokyo harbor ferry terminal



徳島・新門司までを結ぶフェリー(おーしゃんのーす)


 東京港から出港するフェリーは、東京ビッグサイト南側に位置するこの有明フェリー埠頭から出航する。那智勝浦・高知、徳島・新門司とを結ぶ航路が存在するが、かつては北海道の苫小牧、釧路航路も存在していた。現在、北海道へフェリーで向かいたい場合、茨城県の大洗港から室蘭、苫小牧まで向かうことができる。
近未来都市・お台場からすぐ近くのところにフェリー埠頭は存在しているが、辺りの雰囲気は一変して、埋め立て地独特の殺伐とした光景が広がる。まず、観光でこの埠頭にやってくる人はいないだろう。交通のアクセスも悪く、新木場・国際展示場駅から海02系統の都営バスが、1時間に1本程度走っているのみである。



乗船名簿等を提出する窓口


海を眺められる待合室


埠頭とターミナルからのびるタラップ


東京湾で釣りをする人々


台切シャーシとは下の写真のことを言うのか?


遠くにお台場の観覧車とビル群が見える


ブルーハイウエイラインのさんふらわあ号

 

お台場(レインボータウン)【東京考察#1】

Odaiba (Rainbow Town)

写真
大観覧車と菜の花畑
Map

 


 今や「お台場」は東京の観光名所のひとつとなっており、国内はもとより海外からの観光客も足を運ぶところである。昨年には世界最大級の観覧車が完成し、ますますレジャーランド化しているお台場である。しかし、東京都が開発したこの臨海副都心、もともとは業務地区と居住地区と商業地区がバランス良く配置された都市を描いて計画されたものであるが、近年の不況により企業の進出が少なく、かつての「太陽に吠えろ」が放送されていた当時の新宿副都心(超高層ビルの立ち並ぶ地域、もとは淀橋浄水場であった)のように、だだっぴろい空き地がただただ広がる光景が見られ、出鼻をくじかれた感のする開発である。



フジテレビと空き地


ゆりかもめと空き地


 東京都の借金は臨海副都心開発によるものが大きなウエイトを占めている。なにしろ、インフラストラクチャーに非常にお金がかかっているのである。島内(お台場は建設残土等によって埋め立てられてできた島である)の道路下には地下鉄の規模とおなじような共同溝が網の目のように張り巡らされ、その中には電気・ガス・上水道・下水道はもちろん、ゴミ収集管なども埋設されており、ゴミは大きな掃除機のようなバキュームでゴミ収集場までパイプで吸い上げる方式がとられている。電柱はもちろん立っておらず、きれいな街並みが形成されているが、ヒューマンスケールで建物が配置されておらず、歩いて各施設をまわろうとすると、ちょっと歩き疲れる距離である。(つまり、机上で線を引いて計画された街なので、人間の生活する尺度・スケールで建物や道路(街路)の配置がされていないのである。この問題はお台場に限ったことではなく、世界の計画されて作られた都市(キャンベラやブラジリア、筑波学園都市など)でも同じことが人工都市の問題として議論されている)



空き地を利用して開催される有明フリーマーケット


ぞくぞくオープンする遊興施設(アクアシティお台場)


 業務・オフィスの進出が少ない代わりに、レジャー産業である室内テーマパークや13スクリーンの映画館、車のショールームなどが進出しているため、お台場がレジャーランドの様相を呈しているのである。そんな中で文化が育ち、土日には空き地を利用したフリーマーケット等が開催されている。入場料300円を取られるが、中に入ると、自動車の横で古着やおもちゃなどを地面に並べてセールしており、こんな汚いクツを誰が買うのかと思ってしまうものもあるが、貴重なブランドの品物なのだろうか、たぶん購入していく人がいるのであろう。古CDやプラモデル、茶碗などの食器類、いろいろなものが売られている。
このような都市景観を体験できることは、世界的にみても非常に希である。大きな建物と大きな空き地、ゆりかもめの新交通システムに乗って少し高い位置からこの両極端な街を眺めていると、つくづく異空間にいるような非現実的な感覚を体験することができる。あと20年も経つと、ニューヨークのマンハッタンのような地区に変貌しているのであろうか、今の新宿副都心が成熟したオフィス街になってきているように……。


夜の観覧車