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からむし織りの里(昭和村)【会津考察#45】

Village of the Karamushi texture (Showa-Village)


からむし織の里

 


 福島県昭和村はからむし織の里として知られている.からむし工芸博物館,織姫交流館,郷土食伝承館苧麻庵の3つを総称して「からむし織の里」と呼ばれる施設がある.からむしとはイラクサ科に属する植物で,苧麻(ちょま)・青苧(あおし)といわれ,これを原料とした織物が「からむし織」であり,このからむし織を織る女性を織姫と呼んでいる.からむし織は通気性があって軽く,吸湿性に優れているので,夏の被服素材として最適といわれているが,とても高価なものである.
からむし工芸博物館は,そのからむし織の全てを展示する博物館で,入場料300円,9時~17時の開館である.織姫交流館は,からむし織をはじめとする地場産品の展示販売の他に,からむし体験や生活工芸体験もできる施設となっている.苧麻庵(ちょまあん)は,郷土料理が食べられるレストランであり,10時~16時の営業(夏期),お子様メニューもあるレストランである.昭和村に来たときは,是非とも立ち寄りたい施設である.

広大な駐車場

織姫交流館
からむし織の販売のほかに,体験コーナーもある

地場産品の販売

農産物も売っている
 
からむし織の体験もできる

伝統工芸の実演もやっていた

からむし工芸博物館
中は撮影禁止なので外観のみ

苧麻庵 レストランである

苧麻庵はお座敷とテーブルが半々.清潔感ある店内である.
 
苧麻膳や郷土食膳などのほかに,お子様ランチもある.
  
左から順に,苧麻膳,郷土食膳,お子様ランチである.

世界の苧麻園として,世界各国64種類の苧麻が栽培されている.
【公共交通案内】
●会津鉄道 会津田島駅下車 車で約40分

奥会津麺’sフェスティバル(道の駅会津柳津)【会津考察#44】

Oku-Aizu noodles ‘s Festival (Roadside station Aizu Yanaizu)


奥会津麺ズフェスティバルin柳津

 


 今年(2013年(平成25)年)で3回目を迎えた奥会津麺’sフェスティバル,道の駅会津柳津で開催された.他県を含め10カ所の麺が味わえるとともに,多彩なゲストによるライブステージが行われる.只見線の利活用促進も兼ねているイベントであることから,只見線で来場した方にはサービス券の提供がある.朝はあいにくの雨模様であったが,スタートとともに雨があがり多くの来場者で賑わっていた.

ステージではライブイベントが行われている.

10カ所の「麺」を味わうことができる.

東京焼うどん

金山町ザクザクそうめん・・・何だろう?

富山ブラック麺屋いろはではTV生中継!

西会津味噌ラーメン

喜多方ラーメンに西郷山椒ラーメン

東京新宿の麺屋宗(塩ラーメン)

只見ラーメン山六食堂
 
ということで,富山ブラックを購入.うまかった!
 
麺ばかりではなくイカ焼きやドーナツなども出店.

道の駅会津柳津
【公共交通案内】
●JR只見線 会津柳津駅下車 徒歩約10分

KITTE<キッテ>(丸の内)【東京考察#319】

Kitte(Marunouchi)


丸ビルから見たKITTE
旧東京中央郵便局の面影を残す
屋上にはKITTEガーデンがある


 旧東京中央郵便局の局舎だったところに2013(平成25)年3月にオープンしたのがKITTE(キッテ)である.日本郵便が手がけた商業施設なので,その名もキッテとなっているが,ネーミングは「切手」と「来て」の2つの意味からつけられたという.ファサードなど旧東京郵便局の建物を一部保存・再生して造られており,JPタワーのうち地下1階から6階までがKITTEとしてのフロアとなる.食品販売や物販店舗,飲食店舗など計98店舗が出店しており,なかでも全国ご当地銘品フロアなど郵便局ならではの個性的なお店も存在している.丸の内にまた新たな商業エリアがオープンし,ますます魅力アップの丸の内エリアである.
 
三角形になっているフロア内である.
吹き抜けとなっていて,空からの光が降り注ぐ.

上から見るとこんな感じ.

光が差し込む5階フロア
レストランが中心である.
 
木目調で落ち着いた空間となっている.

さすが日本郵便のKITTE
東京中央郵便局,ゆうちょ銀行本店も
そのまま機能している.(1階)
 
旧郵便局長室を開放している.(4階)
窓の外には赤煉瓦の東京駅赤煉瓦駅舎が見える.
 
観光ビジネス情報センター
東京シティアイ(インフォメーション)
東京に関する様々な情報を得ることができる.
隣にオープン式のカフェが併設されている.(地下1階)

全国各地から選りすぐりのショップが集結する
「KITTE GRANCHE(キッテ グランシェ)」。

渋谷ヒカリエ【東京考察#318】

Shibuya Hikarie


渋谷ヒカリエ

 


 かつては映画館や都内初のプラネタリウムなどがあった東急文化会館であったところを再開発し,地上34階・地下4階の複合施設となったものが「渋谷ヒカリエ」である.2012(平成24)年4月にオープンした.ミュージカル劇場やイベントホールなどを設置し,東急百貨店がプロデュースした商業施設が入っており,さらに高層部はオフィスとなっている.ヒカリエの地下近くには地下鉄副都心線・東急東横線乗り入れに伴う地下ホームが建っているが,地下ホームからJR線への乗り換え通路については現在工事が進められており,これが完成すればJR渋谷駅とヒカリエが一体的となって結ばれてさらに便利になるだろう.

JR渋谷駅とは2階通路で結ばれている.
今のところ仮設のような感じ.
 
東京証券取引所で見るような円形の電光掲示板がある.
くるくる回りながらインフォメーションを流していて面白い.

地下鉄銀座線が真横を通過する.

商業施設はこんな感じ.
地下3階から5階まではShinQsとなっている.

11階にあるシアターオーブ(Orb)のエントランス
本格的ミュージカルホール

オフィスゾーンに入るにはセキュリティーゲートを通過する.

ここにもあったシースルーエレベーター

イベントホールでは
47都道府県別ギフトのデザインミュージアムを開催していた.
 
福島県は,日本三大ラーメンの一つ
喜多方ラーメンの9種食べ比べセット

眼下には,いまは使われなくなった東急東横線の
渋谷駅ホームの屋根が見える.ここも再開発される予定.(渋谷ストリーム
 
渋谷ヒカリエ前出入口は将来的に地下でつながって便利になる.

地下からの入口

夜の東京スカイツリー(展望デッキと展望回廊)【東京考察#317】

The night Tokyo Skytree (an observation deck and prospects corridor)


展望デッキの写真撮影箇所

 


 東京スカイツリーは自立式鉄塔としては世界一となる634mの高さを誇る電波塔であり,2012(平成24)年5月に開業した.オープン当初から人気が高く,展望台に上るためには,予め予約チケットを購入しておかなければならないほどだが,夜は比較的楽に展望台へのチケットが購入できる穴場の時間帯である.最終入場を21:00まで行えば22:00まで展望台にいることができ,東京の夜景もまたロマンチックである.なお,タワー下に広がる東京ソラマチは営業時間が21:00までなので,21時前ならばソラマチを先に見てから展望台に上がった方がよい.ちなみに,展望デッキは地上350mに3層(3階),展望回廊は地上450mに2層(2階)となっており,それぞれ別に入場料が必要となっている.

東武鉄道の浅草駅から向かう.
浅草駅の建物は2012年11月にリニューアルされた.
(1931(昭和6)年開業当時のものに復元)
 
東京スカイツリー駅.かつては業平橋駅だったが,
オープンをきっかけとして名称も変更され,ホームも多少きれいになった.

煌々と輝く東京スカイツリー
今日のライティングは隅田川を表す淡いブルーの「粋」
1日ごとに江戸紫の「雅」と変更する.

4階のチケット売り場前.

チケット売り場(展望デッキ2000円).

展望シャトルの状況が表示されている.
強風が吹くとエレベータが止まる.

超高速エレベータ(分速600m=時速36km)で地上350mの「展望デッキ」へ
地上から350mへは四季がテーマとなった4台のエレベータがある.
東芝製.


展望デッキは3階建てとなっている
フロア350・345・340

こんな感じで東京の夜景が広がる
 
日本航空(JAL)の飛行機がどこを飛んでいるかリアルタイムで分かるディスプレイ
しかし,残念ながら,当日は点検中であった.

ザ・スカイツリーショップ
 
地上が足下から見える「ガラス床」
耐熱強化ガラスなので割れることはない.

こんな感じで人気ポイントのガラス床
 
夜景をバックに記念撮影をする人が沢山いる
でも,夜景をバックの写真撮影は,結構難しいのではと思う.

地上350mからの隅田川と浅草
中央は東武鉄道の浅草駅.


地上450mの展望回廊へは,別途入場券(1000円)が必要.
 
地上350mから450m(到着は445m)へのエレベータ.
シースルーで外の景色も見られる.日立製.

なんと上もシースルー.
エレベータのロープと重りが見える.
乗客から「わぉ~」と声が上がるポイント.
 
展望回廊はらせん系になっていて,
445mから450mまで上り勾配となっている.
エレベータは正確には445mのフロアに到着する.
 
「ソラカラポイント」
451.2mの最高到達点にある特別な空間演出の場所.

地上450mからの隅田川と浅草
中央は東武鉄道の浅草駅.

大山祇神社の大山まつり(西会津町)【会津考察#43】

Oyama Festival of Oyamazumi god Shrine (Nishiaizu-town)


大山まつり

 


 大山まつりは,家内安全・五穀豊穣を祈願する祭りで,毎年6月1日~30日の間,大山祇神社(西会津町)で行われている. 大山祇神社は野沢の山の神として広く知られた神様で,遇拝殿が大久保集落にあり,本社は歩いて一時間ほどの大倉山八合目に,そして奥の院が山頂に祀られている.
 
駐車場から境内まで歩いて向かう

大山まつり警察本部

大山祇神社の遇拝殿参道.大久保集落にある.
ちなみに本殿は大倉山の8合目(さらに徒歩1時間).

参道には出店が.
 
大山みやげ.せんべいにあげまんじゅう.ソフトクリームもある.

大山祇神社遇拝殿

大山祇神社遇拝殿

多くの願いが書かれて納められている祈願札

神社から見た参道
 
帰りは西会津名物の味噌ラーメン.
【公共交通案内】
●JR磐越西線 野沢駅下車 大山まつり開催時は西会津町民バスによる臨時バス運行

旧喰丸小学校(昭和村)【会津考察#42】

Former Kuimaru Elementary School (Showa-Village)


旧喰丸小学校の校舎玄関

 



旧喰丸小学校は,田島から国道400号を走ってきて,
国道401号とのT字交差点を越えた右側にある.
(住所は,福島県大沼郡昭和村大字喰丸字宮ノ前1374)
 旧喰丸小学校は,福島県大沼郡昭和村にあった小学校である.1937(昭和12)年に現存する木造校舎が建てられたが,1980(昭和55)年に統廃合により昭和小学校へ統合されて廃校となった.老朽化が激しく取り壊される予定であった木造校舎であるが,坪川拓史監督の映画「ハーメルン」の舞台として撮影されることとなり,撮影完了まで取り壊しが延期されることとなった.2013年7月現在でも校舎の取り壊しは行われていないが,いずれ解体の決断が下されるときを静かに待っている感じがする校舎である.校舎の前には大きなイチョウの木があって,これもまた木造校舎にとてもよいアクセントを与えている.今回は展示会を校舎内で開催していたため,中に入ることができた.

からむし織の里フェア実行委員会の主催により,
森本紀久子展を開催していた.

玄関(入口)を入ったところ

校舎内には,当時の小学生が描いた絵画が
そのまま壁に掛けられている.
机の上に置かれているのは,今回展示の作品.

1・2年生が使っていた教室
  
昔ながらの木の机が残っている.
映画ハーメルンでは,この教室も使われた.当時のまま.

教育目標.当時のまま.

勉強のしかた.当時のまま.

映画のシーンに出てくる鳥・キツツキ?

1979(昭和54)年,廃校前当時の写真がそのまま廊下に掲示されている.
これも映画ハーメルンに出てくる.

静かに余生を送っている旧喰丸小学校なのである.
【公共交通案内】
●会津鉄道 会津田島駅下車 車で約40分
==映画「ハーメルン」の感想==
 能楽を見ているかのような静かにゆったりと流れる映画です.つまり,見る人の感性と想像力によって,それぞれ感動の場面が違ってくる映画です.じんわりと涙が溢れてくる映画でした.
本当の主人公は,校長先生であり,綾子先生であり,リツコのお父さんだと思います.大きな懐の優しさと,だんだんと消えていく寂しさと,けれど最後は心地よい充足感に満たされる映画でした.イチョウから降ってくる鶴の折り紙は,現役世代の野田へ託された願いだったのでしょう・・・,これを見て野田が微笑んでいる姿がとっても救われました.
恐らく,きっと,ミドル世代(それも女性)からじわじわと口コミが広がる映画です.繰り返しになりますが,このゆっくりとした流れが,最後に心地よい感動と満足感につながります.

物産市&Hey!ちゃん市(会津若松駅前)【会津考察#41】

Product exhibition & station square Hey!chan exhibition (The Aizu Wakamatsu station square)


会津若松駅前で開催される物産市

 


 ここ数年,夏になると会津若松駅前のタクシープールと,その隣の駅前公園を使用して「物産市&駅前Hey!ちゃん市」が開催されている.タクシープールではミニSLが運転されていて,無料で乗車することができるので,子供たちには大人気な催しである.物産市では,会津地方各市町村を始め,新潟市や米沢市からも出店があって,夏のひとときを過ごす楽しいイベントである.2013(平成25)年は7月15日に開催された.
 
会場では,ミニSLが走っている.
 
各市町村の物産市が開かれている.

ミニSLは無料で乗ることが可能.
 
駅前公園の方でも開かれている.
 
米沢と新潟からも出店.

湯川村からは「米」

あかべぇ登場!

七日堂裸まいり(柳津・福満虚空蔵尊圓蔵寺)【会津考察#40】

Naked festival in fukuman-kokuzouson-enzoji (Yanaizu town)


綱によじ登る群衆

 


 七日堂裸まいりは,柳津・福満虚空蔵尊圓蔵寺の菊光堂(本堂)の大鰐口を目指し 雪の中を下帯一つの男たちが走るお祭りで,毎年正月7日に開催されている.民衆の力で只見川に凄む竜神を追い払ったという伝説にちなんだものだといい,一年の幸福と無病息災を祈願する.奇祭のひとつに数えられている.一般客の参加も可能で,その場合は月見が丘町民センターにて着替えを行って,本堂の大鰐口を目指す.

月見が丘町民センター(宿泊・温泉施設完備)
一般客はここに集合して,下帯に着替える.

下帯はカウンターで販売している.

出陣前に気合いを入れる男衆.

ひぇ~,寒い!!

圓蔵寺到着.水で清める.

113段の石段を駆け上がると・・・

菊光堂(本堂)の中に到着.
綱を目指して群衆が群がる.

菊光堂(本堂)の中はすごい熱気で,暑い,熱い!
 
わっしょい!わっしょい!のかけ声が続き,
上を目指して綱を登る.
周りの群衆は,登るのを阻止しようとして,ひきづり降ろす.
でも,子供の場合は,逆に上へ上げるように後押しする.

上からは,後ろ側にある階段で下に降りてくる.

終了すると破魔矢などが手渡される.
   
そして,階段を下りたところで,日本酒が振る舞われる.
これで今年一年,無病息災である.

月見が丘町民センターには,
暖かい??足湯(洗面器)が用意されている.
汚れを落とすためのものであるが...
【公共交通案内】
●JR只見線 会津柳津駅下車 徒歩15分程度

皆様からのご意見・ご感想(No.41-48)[一括掲載]

No.48
年齢 = 40-49歳
性別 = 女性
地域 = 愛媛県
メッセージ = はじめましてこんにちは。
震災前の風景を検索していて、貴ブログを拝見しました。福島の友人にリンクとフォトをSNSで紹介させていただいてもよろしいでしょうか。
また、Twitterで震災前の写真をまとめたものを制作していて、よかったら「永崎海岸」の様子のリンクとフォトをご紹介させていただけたらと思いました。
パノラマ写真もつなげるの大変だったことでしょう。素敵な海の景色がまた1日も早く戻ってきますように。
突然すみません。よろしくお願いします。

【お返事】
アクセスありがとうございます.お問い合わせの紹介の件,大丈夫でございますので,どうぞご活用ください.福島を応援いただき,ありがとうございます.(2013,07,20)


No.47
性別 = 男性
地域 = 北海道
件名 = 貴ネット「会津考察」を引用させていただきました。
メッセージ = 私は北海道に住んでいますがふるさとの岩手宮古が3.11の津波に見舞われました。
私の生まれ故郷の宮古市鍬ヶ崎地区は80%の家が流され60余の死者行方不明者を出しています。ふるさとの復興を願ってブログを書いています。
貴ネットの中に「宮古」を見つけて思わずブログに引用させていただきました。連絡が後になりましたがよろしくご了承下さい。
貴ネットはていねいに、興味深く作られていて、引用もそのままの引用になりました。宮古集落の、そばの里はとくに、そば好きな鍬ヶ崎衆の復興への何かのヒントになるのでは…の思いもちょっとあります。
ありがとうございました。

【お返事】
アクセスいただきましてありがとうございます.宮古集落という呼び名は,ごくこのあたりでしか知られていないと思われ,県内では「山都の水そば」「山都そば」といった言い方の方が一般的だと思います.そういった意味で,宮古つながりという新たな発見ができて,こちらとしても嬉しく思います.引用は大変嬉しい限りですので,今後とも宜しくお願いいたします.ふるさと宮古の1日も早い復興を願っております.(2012,10,29)


No.46
年齢 = 20-29歳
性別 = 男性
地域 = 福島県
件名 = 気まぐれで…
メッセージ = はじめまして!
さらっと拝見させて頂きました。
今より3年前(06年)にいわき市に越してきて現在も在住しています。
事の発端は小さいときから親しみ深かった『クレヨンしんちゃん』の作者・臼井氏の訃報を聞き、しんちゃんの映画を原作とした映画「BALLAD 名もなき恋のうた」を折角なので映画館で見てこよう!と思ったことでgoogle先生のお世話になった矢先にここへたどり着いたのでした。(前置き長くてすいません。ちなみにキーワードは小名浜グリーン劇場でしたw)
掲載なされている情報は02~03年のモノとありましたが、どれもこれも私にとっては親しみ深く、何ともいえない気分になりメールを送る次第に至ったわけです。
さすが大田舎福島と言っていいのでしょうか、いまだにいわきの現状は管理人さんが掲載した情報とほぼ変わらぬ時間のゆったりさぶりです。いや、ここは細かく情報を判りやすく訪問者に伝えようとする管理人さんの腕が凄いのでしょう。私では到底及びません。
しかし、流れる時間に逆らえても不況に逆らえなかった大田舎いわき市。大好きだった和千荘も潰れ別の店が建ちました。夜の黄金街も今では閑古鳥がアクビを咬ますしまつです。
つい先週、会社の人と自身は十数年ぶりとなる「石炭化石館」に足を運び「歴史」というものに触発されたのかもしれませんね。地球の誕生や人類の歩み~なんて現実味の無いものを突きつけられるよりも「少し前の今あなたが住んでいる町並みの歴史」なんてものも鼻先にチラつかせられると、毎日前ばかりを見て息苦しく過ごしているのに、ふと足を止めて色んなことを考えてみたくなりますね!
これからもサイトの運営頑張ってください!

【お返事】
HP訪問いただきありがとうございます.いわき見聞録への感想をいただきまして,嬉しく思います.もう小名浜を離れて6年近くたちますので,とても懐かしいですね.和千荘がなくなっていたとは...たぶん,大きくは変わっていないのでしょうが,小さなところでは色々なことが少しずつ変わっているのでしょう.今後とも,ご活躍をお祈りいたします.(2009,09,23)


No.45
性別 = 男性
年齢 = 20-29歳
地域 = 東京都
頻度 = 1週間おき
お気に入り = 東京考察
その他メッセージ = 私は東京都心をぶらつくのが好きで、休日はよく出かけています。その際このサイトがとても役立っています。これからも東京のいろんな姿を紹介してください。楽しみにしています。

【お返事】
アクセスありがとうございます.一週間おきにアクセスいただいているとのこと,恐縮してしまいます.最近は,更新頻度が広がってしまっていますが,時間を見つけて作成していきます.東京考察のページはコツコツを作り続けて,270ページにまでなりました.これからも東京を追い続けていきますので,よろしくお願いいたします.(2008,12,08)


No.44
性別 = 男性
年齢 = 50-59歳
地域 = 福島県
その他メッセージ = 切立橋から検索してこのサイトに来ました。当方会津人なので、今度、御廟(会津松平藩の墓所)や葦名の御廟、青木山などの会津も紹介していただければ幸いです。
とても情報量の多いサイトで、頑張りに感動いたします。

【お返事】
アクセスありがとうございます.会津の良いところを情報発信していきたいと思っております.標記の施設もいつか取材したいと思っている箇所の一つですので,気長に!?お待ちいただければ幸いです.今後ともよろしくお願いいたします.(2008,10,30)


No.43
性別 = 女性
年齢 = 30-39歳
地域 = 大阪府
お気に入り = 南ア
その他メッセージ = はじめまして。アフリカ旅行記を読みたくて(アフリカに行きたくて)こちらのサイトに伺いました。行きたい時が行き時だけど、今は先立つ物が無いので、アフリカに行くぞ貯金を始めることにします。いつかは行くぞ~!!ではでは、失礼いたしました。

【お返事】
アクセスありがとうございます.南アフリカは最も都市化された都市を持つ国です.ワールドカップの開催に向けて,知名度が上がる国でしょう.日本からは最も遠い国のひとつですので,お金も時間もたっぷりと貯めて,旅行しましょう.(2008,06,19)


No.42
性別 = 女性
年齢 = 30-39歳
地域 = 福島県
お気に入り = まだまだ情報量不足かなぁ・・と思うのでまだこれと言ってお気に入りのページは無いです。
その他メッセージ = こんな僻地(失礼か・・)の特集しているHPがあるとはびっくりです。下の「福島見聞録」のコンテンツのひとつなんでしょうか?(きちんと見てからコメントしろ)
渡利はなかなか最近がんばってますよ!お店の情報とか少ないような気がします。「小麦」さん(パン屋さん)「風と木」さん(クラフトショップ・ギャラリー・喫茶)「MANA」さん(お菓子屋さん・健康志向です)などなど・・趣味で新しくパン屋さん始めた方もいらっしゃるようで、木・金の開店日行列になってる店も出来ましたよ!(店名忘れましたが・・)
更新がんばってください!

【お返事】
アクセスありがとうございます.僻地と言われれば・・・.でも,福島市渡利って一つの文化圏を感じるんですよね.まだまだたくさんの素材があることは承知しておりますが,なかなか更新する機会がなくて・・・.また,ぼちぼちと更新していきますので,よろしくお願いします.(2008.04,06)


No.41
地域 = 秋田県
お気に入り = 東京考察
メッセージ = 東京観光の事前の下調べに利用させていただきました。
写真がすこし見にくいくらいで後はすばらしい内容です。
東京モノレールの項目ご紹介くださった羽田に向かって進行方向左側の窓からの夜景は絶景でしたよ。

【お返事】
アクセスありがとうございます.次々と飛び立つ飛行機を見たくて,たまに羽田空港には足を運んでいます.そして,飛行機に乗るわけではないのですが,旅行に行った気分になって戻ってきます.東京モノレールからの景色は,なんか非日常の世界が味わえてとても好きです.モノレール独特の揺れも,非日常でいい感じです.
写真については,解像度を極力低くして掲載していますので,見づらくなっているかもしれません.サイト全部の写真を解像度の高い画像で載せてしまうと,サーバー容量が足りず,またアクセス容量の制限にひっかかってしまうため,ご了承願います.(2008,02,27)


復原された東京駅赤煉瓦駅舎(丸の内口)【東京考察#316】

Tokyo Station red brick station building (Marunouchi exit)


復原された東京駅赤煉瓦駅舎

 


 2012(平成24)年10月に東京駅赤煉瓦駅舎(丸の内口)が復原された.赤煉瓦駅舎は1914(大正3)年に辰野金吾の設計により創建され,来年(2014年)には創建100周年を迎える.1945(昭和20)年には戦災によって南北ドームと屋根などを消失し,戦後は3階建ての駅舎だったものを2階建てとして復原していた.それを今回,駅舎の耐震化工事とあわせて,歴史的建造物を恒久的に未来へ残すために,戦前の姿に戻したのである.
新しく復原された駅舎を外で見ていると,2階が3階になっただけなのかと思ってしまうが,見えない地下部分も大きく変わっている.これまで松杭による基礎で赤煉瓦駅舎はささえられていたが,地下1~2階に駐車場を新設して場所打ちコンクリート杭を用いた基礎として,さらに免震装置を設置して,さらなる大規模地震に恒久的に備えられるようにしている(そもそも関東大震災でも崩れていないので,松杭でも耐震性強度の効果は発揮していたと思われる).
東京駅赤煉瓦駅舎は,国の重要文化財に指定されている.

復原された赤煉瓦駅舎.
3階部分(小窓のところ)が復原されている.
 
丸の内北口側
ドームも復原された.
 
丸の内北口側のドーム内部

丸の内北口には,セブン銀行のATMの他に,
世界最大級の外貨両替専門店であるトラベレックス(Travelex)がある.

丸の内中央口近くにある正面.
まっすぐ垂直線上に皇居がある.

赤い矢印から上が復原された3階部分.
煉瓦の色が若干違うのが見て取れる.

東京ステーションホテル入口
一度でいいから泊まってみたい.

南方面を望む

丸ビルから見た赤煉瓦駅舎

消防博物館(四谷)【東京考察#315】

Firefighting Museum


消防博物館


 消防博物館は,江戸時代から現在までの消防に関する資料を展示している博物館で,東京消防庁の四谷消防署に併設されている施設である.1992(平成4)年12月に開館している.地下1階から地上10階までのうち8フロアーが立ち入ることのできる部分となっており,地下鉄丸ノ内線の四谷三丁目駅と地下で直結している.入館無料となっており,10階の展望休憩室には持ち込みによる飲食が可能となっているなど,小さな子供連れの家族にとって嬉しい施設である.土日祝日の午後1時45分から午後2時15分までの間には,館内を案内するガイドツアーを実施している.また,4言語の音声ガイドの貸し出しは随時行っている.開館時間は9時30分~17時まで.毎週月曜(祝日の場合は翌日)と年末年始は休館日.

新宿通りと外苑東通りの交わる四谷三丁目交差点前にある

地下鉄四谷三丁目駅に直結している.

入場は無料であるが,受付で入館証のバッチを受け取る.

まずは,ファイアー君がお出迎え.

そして,消防ヘリコプター.
消防車だけではなく,ヘリコプターも見られる.

地下1階は消防自動車の変遷.
東京に初めて消防ポンプ車が導入されたのが1917(大正6)年
大正から平成にかけて活躍した車が並んでいる.

トヨタの救急自動車

小さな子供の記念撮影用に椅子が置かれている.

地下にはミュージアムショップもある.
奥のドアが地下鉄への出入口.

いろいろな消防車に出会えて,小さな子供は大喜び.

10階には飲食物持ち込み可能な展望休憩室がある.

6階には企画展示室がある.
  
それぞれのフロアーで展示がされている

5階の屋外には,消防ヘリコプターが展示されている.
 
消防隊に変身!
防火衣を着て,消防車の運転席に乗って,記念撮影をすることができる.

隣は本物の四谷消防署.

城前団地(会津若松市)【会津考察#39】

Siromae Housing complex (Aizuwakamatsu city)


城前団地

 


 一歩足を踏み入れた瞬間,背中にゾクゾクとしたものが走った.このようなすばらしい思想を持った団地開発があって,いまだに現存しているのである.周りの人に城前団地のことを聞くと,決してよい話が返ってこない.今となっては老朽化が激しく,入居者の高齢化も進み,魅力的な居住スペースとは言い難くなってしまった感のある団地なのであろうが,建設当時としては日本の最先端をゆく設計思想が入った団地開発だったはずである.
城前団地の面積は約5.6ha,鶴ヶ城のすぐ近くの北東側にあって,さまざまなタイプの中低層住宅を中心とした団地が建ち並んでおり,市営住宅が多いのであるが,一部県営住宅や民間住宅も混じっている.さらに団地中央には都市公園が整備されており,児童センターや保育園,近隣商業施設(今は機能していない),公衆浴場(銭湯)などの施設もきちんと計画されており,1960(昭和35)年という整備年次を考えると,日本の団地の先駆けであった貴重な開発なのである.
明治時代には,歩兵部隊の兵舎があったところで,戦後は引揚者用の住宅となっていたという.その後,1954(昭和29)年に公営住宅法を受けて,国からの補助金により公営住宅の整備を始め,1960(昭和35)年の住宅地区改良法を受けて,兵舎の住宅を除却し現在の改良住宅を整備したという.
城前団地は建替計画が進められており,平成16(2004)年からは新居入居を行わないこととしているという.今後は順次取り壊しが行われる城前団地であり,この貴重な歴史的遺産ともいえる団地開発を,無くなる前にこの目にとどめておきたいものである.
参考文献:「会津若松市のまちづくりにおける城前団地(福島大学)」

2階建ての低層住宅.
1~2階が使用できるメゾネットタイプのようである.
 
2階建ての低層住宅.
  
2階建ての低層住宅.
 
3階建ての中層住宅.
 
3階建ての中層住宅.
 
3階建ての中層住宅.
  
団地の中央には「つばくろ公園」が配置されている.

保育園も配置されている.保育園は真新しい建物である.

町内会案内図

4階建ての中層住宅であるが,
1階部分は近隣商店街として店舗の入るものであった.
 
平屋建てのものもある.

市道に面した中層住宅.1階の店舗は皆休業.

風呂が設置されている部屋が少ないため,
公衆浴場も配置されている.
  
いろいろなタイプの団地が建てられている.

改造が年月を物語る.
【公共交通案内】
●まちなか周遊バス(ハイカラさん) 若松駅→七日町→鶴ヶ城北口→若松駅(逆回りは「あかべえ」)

トヨタアムラックス(東池袋)【東京考察#314】

Toyota Amlux (Higashi-Ikebukuro)


トヨタアムラックス東京


 トヨタの車を実際に見てみたいけど,ディーラーで試乗するまではちょっとな~,という場合にはトヨタアムラックスへ行くのがベター.トヨタアムラックスは池袋駅東口からサンシャインシティーに向かう途中にあって,トヨタの車がおよそ70台展示されており,運転席に座ったり車中を見てみたりすることができる展示場である.トヨタ自動車池袋ビルの地下1階から4階まで車が展示してある.一度に様々な車種を見比べることができるので,体系的に把握できて面白い.展示場の車は試乗して走らせることができないが,試乗したい場合は事前予約によるタイムレンタルという制度があって(一部車種のみ),低料金で車の試乗を行うこともできる(2012年10月現在,60分平日1,000円,60分土日祝日1,500円).アムラックスとは,「AUTOMOBILE(クルマ)とLUXE(優雅)の合成語で,優雅な雰囲気の中でゆったりとクルマを見ていただき多くのお客様にトヨタファンになって欲しい」という願いが込められているとのこと.
入場無料,開館時間は11:00~19:00,休館日は月曜日(祝祭日の場合は翌火曜日)及び年末年始.

東急ハンズからサンシャインシティーに向かう
地下道の途中(地下1階)に入口がある
  
  

展示車には仕様と価格が貼られている
 
ドライブシミュレーターもある

キッズコーナーもあるので,小さな子供がいても安心.
 
スケルトンタイプのエスカレーターがある

地下1階ではビンゴ大会が開催されていた

 

束松峠ウォーキング大会(会津坂下町)【会津考察#38】

Tabanematsu Pass walking Festival (Aizubange-Town)


束松峠ウォーキング大会のスタート地点
高寺公民館

 


 束松峠は,福島県会津若松から新潟県新発田に通じる旧越後街道にある峠で,江戸時代における参勤交代路でもあり,また越後から入ってくる塩の道であったことから,当時は大変賑わっていた峠である.旧街道沿いには沢山の史跡が残されており,地元団体である「束松峠を護る会」の活動によって旧街道の保全活動などが行われており,毎年秋には束松峠ウォーキング大会実行委員会(高寺地区公民館)主催によってウォーキング大会が開催されている.

高寺公民館に集合.受付を済ませる.
 
史跡の紹介写真が掲示されている.
右の写真は,只見川に架けられていた舟橋.高寺(舟渡)と片門を結んでいた.

最初は,アスファルトの道路を歩いていく.
 
束松事件現場.手書きの案内看板が立てられている.
元越前藩士・久保村文四郎が会津藩士・高津仲三郎らによって殺害された事件とのこと.

県道・別舟渡線を歩く.

天屋・本名の集落を歩く.
近世の越後街道がここを通るようになると,宿(間の宿)として賑わったところ.
旅籠が軒を並べて,中追馬の基地であった.
束松峠に向かって,道路右側が「天屋(てんや)」,
道路左側が「本名(ほんな)」の集落となる.

集落を過ぎると,なだらかな土の道となる.
 
地元団体の方により,案内板などがつけられている
 
よく見ないと分からないが,歩きやすくするために敷かれた石畳道.
 
一里塚.
越後街道の会津側に残る唯一のもの.男壇と女壇がある.
 
洞門の入口
1882(明治15)年,越後街道の道としてこれまでの急峻な束松峠ではなく,
藤峠(現在の国道49号)を経由にすることになった.
そこで,高寺地区民は旧越後街道の賑やかさを再び取り戻そうとして,
自力で230m程の洞門を掘った.
しかし,鉄道の時代が到来し,夢は叶えられることなく,洞門跡が残ったものである.
夢とロマンのある洞門なのである.

束松峠の頂上.標高460m.
その名の通り,かつては峠の茶屋が2軒並んでいて,あんこ餅が有名だったとか.
はるか彼方に磐梯山が望める.
 
峠の茶屋の名物だった「あんこ餅」
三本松で振る舞われる.
 
松が束ねられているから「束松」
そのひこ(曽孫)にあたる松が生えている.県の天然記念物.
 
ゴールの高寺公民館では,豚汁が振る舞われる.

ウォーキング大会で配布されたマップ
【公共交通案内】
●JR只見線 塔寺駅下車 車で約10分

猪苗代湖漂着水草回収ボランティア(天神浜)【会津考察#36】

Volunteer activity (Tenjin Beach in Lake Inawashiro ) to collect a waterweed cast ashore


猪苗代湖畔に集めた水草(天神浜)

 


 猪苗代湖の湖岸には,風に流れて毎年多くの水草が打ち上げられている.打ち上げられた水草が腐敗することにより水質悪化の一因になっているため,毎年地元団体のボランティア活動によって,水草回収の作業を行っている.ボランティア活動は「清らかな湖,美しい猪苗代湖の水環境研究協議会,ロータリー猪苗代湖水環境協議会」の主催で,9月~10月の毎週土日の午前中に行われている(土曜日は天神浜,日曜日は松橋浜).2012(平成24)年10月13日(土)・天神浜にて参加した模様をお伝えする.

10時から作業開始.作業前の集合ミーティング.
本日は,関東の大手電機メーカーのボランティア団体も参加し,総勢100名を超えた.
長靴と軍手は自分で用意する.ただし,ビニール製の手袋はもらうことができる.

作業で使用する道具は貸し出ししてくれる.

天神浜に打ち上げられている緑色の水草.
これを回収する.
 
このようにみんなで回収.結構いい運動になる.

集めた水草は,バスケットに入れる.

そして,軽トラックに乗せて搬出する.
この水草は堆肥にするとのこと.

作業は午前中で終了となる.

銀山峠ウォーキング大会(柳津町)【会津考察#37】

Ginzan Pass walking Festival (Yanaizu-Town)


軽井沢銀山跡地にある煉瓦の煙突

 


 銀山峠は,福島県柳津町の久保田と軽井沢を結ぶ銀山街道の途中にある峠である.銀山街道とは,会津若松市大町札の辻(四ツ角)から南会津郡只見町小林まで約72
㎞にわたる街道で,戦国時代後期から明治時代中期にかけて日本屈指の銀山(軽井沢銀山)から採掘された「銀」を運搬する人達の往来が盛んだった街道である.銀山は,1896(明治29)年に閉山され,それとともに峠越えの往来は減少して衰微の一途をたどっていった.地元団体の「銀山峠を復活させる会」では,この往年の賑わいを復活させようと,旧街道の利活用に取り組んでおり,毎年秋にはウォーキング大会を実施して,往時を偲んでいる.2012年秋のウォーキング大会の模様をお伝えする.
 
久保田側の入口
地元団体により,銀山峠の道標が建てられている.

緩やかな坂が続いていく
 
旧街道を忠実に歩いていく.
一部,道なき道を歩いていくところもある.
 
そして,途中整備された道路を少し歩いていく.

視界がひらけるところでちょっと休憩.
  
ふたたび,緩やかな山道へ.
急登はないので,ウォーキングしやすい.
 
軽井沢銀山を見下ろせる丘の上に,石の祠がある.
なんか,ドラクエっていう感じ.

軽井沢銀山の煙突跡が見下ろせる.
 
ひらけてくると,まもなく軽井沢となる.

軽井沢銀山は,採掘当時は大変賑わっていたといい,
福島県内で一番初めに電灯がついたのは,ここ銀山だという.
現在,坑道は閉鎖されており,建物も取り壊されているが,
巨大なレンガ造りの煙突のみが,当時のままの建造物として残っている.

これが,そのレンガ造りの煙突.
ただし,レンガの崩落がはじまっており,近づくのは危険である.
 
このような感じで,レンガが足下にゴロゴロ落ちている.

軽井沢銀山のあったところ.
【公共交通案内】
●JR只見線 会津柳津駅下車 車で約20分

サンシャイン水族館【東京考察#313】

Sunshine Aquarium


サンシャインアクアリング


 かつてはサンシャイン国際水族館と呼ばれていたが,2010(平成22)年9月より1年間閉鎖して改装工事を行い,2011(平成23)年8月にサンシャイン水族館としてリニューアルオープンしたのが,現在の水族館である.サンシャインシティー・ワールドインポートマートビルの屋上(エレベータでは10階)に位置し,コンセプトは「天空のオアシス」を掲げている.決して広いわけではないが,都心の中の,しかも屋上に位置する水族館として,家族連れからカップルまで幅広い入場者で賑わっている.サンシャインシティーという超大型のショッピング施設のひとつとして,同じ建物の中に水族館が存在しているのも,小さな子供連れのファミリー層にとってはありがたい存在である.朝10時よりオープン,料金は大人1,800円,子供900円.ちなみに,年間パスポートは大人4,000円となっている.

エレベータの10階で降りた先にある入場券売り場

左側が水族館,右側はプラネタリウムの入口.

混雑時はベビーカーを持ち込めないので,
ベビーカーの一時預かり所がある.
  
様々な水槽

生命の海・東京湾

必ずいます「おいしそう!」という人が...

水槽の前には人がたくさん.

サンシャイン名物の「マンボウ」

アクアプランツ,箱庭的で個人的に好きである.

亀さん
 
リニューアル後の見所のひとつ「サンシャインアクアリング」
サンシャイン60とプリンスホテルが背後にそびえ建つ

背後に高層マンションがある「ペリカンの丘」

ペンギンもいる

カフェも併設されている

もちろん,ショップもある

「天空のオアシス」サンシャイン水族館

会津藩奴隊【会津考察#35】

The Aizu-han Yakko tai

鶴ヶ城を出陣する会津藩奴隊
(会津まつり(2012年))

 


 白虎隊ではありません.奴(やっこ)とは,武士が外出する時の荷物を運ぶなど,いろいろな雑務を行っていた人で,主に農民や町民が雇われていることが多かったという.会津藩奴隊(やっこたい)は,この奴に扮装してお祭りなどで演技を行っている団体である.会津まつりのメインイベントである「会津藩公行列」では,朱色の顔をした奴隊が先陣をきって演舞を行うことから,見所のひとつとなっている.隊列は,前から順に「旗持ち」「先払い」「露払い」「表道具」「草履」「挟箱」「毛槍」となっており,およそ40名の隊列が会津の街を練り歩く.
2012(平成24)年の会津まつりはあいにくの雨模様であったが,沿道には多くの見物客で賑わっていた.その時の模様をお届けする.
 
会津まつりのメインイベント「会津藩公行列」の先陣をきって出陣する会津藩奴隊
鶴ヶ城から市内へ練り歩く.

<<旗持ち>>

<<先払い・露払い>>

<<表道具>>

<<挟箱>>

<<毛槍>>

沿道から声援をもらって会津若松市内を練り歩く

毛槍を投げるパフォーマンスは見せ場のひとつ
ここで拍手がわき起こる.

立木観音(恵隆寺)【会津考察#34】

The Tachiki Kannon (The Etyu temple)


立木観音堂(恵隆寺)

 


 立木観音は808(大同3)年に弘法大師が観音菩薩の霊感を受け,根がついた巨木に彫刻されたと伝えられており,国の重要文化財に指定されている.子年生まれの守護本尊となっている.像高7.4m(総高8.5m)で国内でも最大級の千手観音であり,観音像の左右には二十八部衆と風神・雷神が安置されている.また,観音堂は鎌倉時代の和洋建築物で,こちらも国の重要文化財に指定されている.観音堂内には「だきつき柱」もあって,抱きついて願い事をすれば満願成就するとして信仰を集めている.会津ころり三観音のひとつである.

駐車場脇には「仁王門を通るのが正式な御参拝です.近道はしないことです」との立て看板が.

ということで,仁王門を通って参拝へ.

参道

清浄水
約250年前に地下10mまで井戸が掘られて湧き出す天然水.

観音堂
300円の拝観料を払って,中に入ることができる.
そして立木観音像を間近に拝むことができる.
是非中に入って間近に拝むことをお勧めする.お堂が小さいので大きく見えて圧巻である.
扉をつけることができないので,観音像前面には斗帳という垂れ幕が掛けられている.
【公共交通案内】
●会津若松駅から JR只見線 会津坂下駅下車 約3.2km

法用寺(会津唯一の三重塔)【会津考察#33】

The Nakata Kannon (Kouan temple)


‰会津唯一の三重塔がある法用寺

法用寺は徳道上人が702(養老4)年に建立したといわれており,会津坂下町の恵隆寺(立木観音)に次いで会津では二番に古い寺となっている.大同年間(806-810年)の火災で焼失したが,その後は徳一大師によって再建されて恵日寺の建立まで中心的な役割をはたしていた.観音堂には、国の重要文化財に指定されている2体の木造金剛力士像が安置されている.また,会津唯一の三重塔が建っている寺でもある.

 

あじさいの咲く中,法用寺に向かう道(7月)


–本来なら金剛力士立像が立っている寺門
右側に阿形,左側に吽形となる.
けやきの一本造で彫られており,

平安時代から藤原時代における貴重なもの.
国の重要文化財に指定されており,現在は観音堂の中に安置されている.


Š観音堂.1768年の建立(推定).
金剛力士立像が安置されている.

Š観音堂から左奥に行ったところに会津唯一の三重塔がある.
福島県指定重要文化財.
現在の塔は1878年のもので,これまで二度建て替えをしている.

Ž三重塔からは会津高田の集落が望める

‰会津五桜のひとつ「虎の尾桜」
【公共交通案内】
●会津若松駅から JR只見線 根岸駅下車 約3km

中田観音(弘安寺)【会津考察#32】

The Nakata Kannon (The Kouan temple)


中田観音(会津美里町)

 


 中田観音は,会津三十三観音の30番札所で会津ころり三観音の一つにも数えられている.寺院名は弘安寺であるが,「中田の観音様」と呼ばれて多くの信仰を集めている.野口英世博士の母「シカ」も,この中田観音を信仰しており,英世博士とともに参拝した写真が収められている.堂内には,銅造十一面観世音菩薩・脇侍不動明王・地蔵菩薩立像の三体が収められており,鎌倉時代の金剛仏として,国の重要文化財に指定されている.
ちなみに,「会津ころり三観音」とは,観音堂内にある抱きつき柱にすがれば苦しまずに成仏できて家族に余計な負担をかけずにすむ,ということで「ころり」三観音と呼ばれるようになったものだという.中田観音のほかに,坂下町の立木観音,西会津町の鳥追観音となっている.

大きなわらじがお出迎え

弘安寺旧観音堂厨子(辨天堂)

だきつき柱は本堂の脇から入る

会津三十三観音巡礼地図

脇にはソフトクリーム屋がある.

駐車場とトイレも隣に併設されている.
【公共交通案内】
●会津若松駅から JR只見線 根岸駅下車 徒歩約10分

ふるさと会津工人まつり(三島町)【会津考察#31】

Aizu artisan festival in Mishima town


工人まつりの会場は
福島県三島町の生活工芸館

 


 ふるさと会津工人まつりは,全国各地からさまざまな工人が集まって,それぞれの作品である工芸品が出品され展示即売されるもので,毎年6月上旬の土・日2日間に渡って開催されている.編み組品,陶磁器,木工,染織,ガラス,皮革などの工芸品があり,出展小間数は150ほどとなっている(2012年の場合).開催地である三島町は,伝統的な手技(てわざ)を中心として町おこしを続けてきた地域で,工人まつりと同時開催イベントとして「てわっさの里まつり」を三島町の中心地である宮下地区(JR只見線会津宮下駅周辺)で開催している.2012(平成24)年は6月9~10日に開催され,あいにくの雨模様であったが,多くの観光客で賑わっていた.人気のある工芸品は早い時間になくなってしまうので,早い時間に行くのがポイントだとか.工人まつりは三島町生活工芸館で開催されているが,隣接された駐車場がないため,臨時駐車場からシャトルバスの移動となっている.主催は三島町.
 
臨時駐車場に車と止めて,シャトルバスで会場まで移動する.
臨時駐車場は3カ所ある.バスは10分間隔ほどでやってくる.
①町民グランド ②三島中学校 ③森の校舎カタクリ (写真は「森の校舎カタクリ」)

会場に貼ってあったシャトルバス運行図
一番奥にある「森の校舎カタクリ」に止めた方が,会場までの移動は短くてすむが,
てわっさの里まつりに途中下車することができなくなる.

こんな感じで会場内に小間が展開されている.
  
出展者は全国各地から参加している.
工人にとっては,この会津工人まつりに出展できるのは,ひとつのステータスとか.
  
  

ツリーイング体験 30分500円
 
露天も並んでいて,中央のテントの中で休憩をとることができる.
【公共交通案内】
●会津若松駅から JR只見線 会津西方駅下車 徒歩約15分

うつくしま・みずウォーク2012やないづ大会(柳津町)【会津考察#30】

The Utsukushima water walk 2012 in Yanaizu town


うつくしま・みずウォーク
赤べこの郷・やないづ大会

 


 うつくしま・みずウオーク2012柳津大会は,柳津町・福島民友新聞社・読売新聞社・福島中央テレビ・福島県ウオーキング協会による実行委員会の主催で2012(平成24)年6月2日に開催されたウオーキング大会である.日本市民スポーツ連盟認定大会,健やか爽やかウオーク日本1800認定大会となっている.2012年に開催される「みずウオーク大会」は,この柳津大会のほかに福島大会・三春大会・西郷大会・いわき大会の5大会が開催されており,柳津大会はその一連の大会の一つである.
今年は15kmコースが復活し,7kmコースと10kmコースとあわせ,3コースの設定となっている.私は手軽な10kmコースに参加し,赤べこ発祥の地・虚空蔵尊のある町として知られる柳津町を満喫した.天候にも恵まれ,主催者発表によると約2000人の参加であった.
 
スタートは道の駅「会津柳津」
国道252号は,参加者の車で大渋滞していた!
受付でエントリーを済ませる.

さすが,赤べこ発祥の地.
ステージ脇には巨大な赤べこがあった.

靴や帽子を忘れても,即売会が行われているので安心.
 
約2000人の参加.大勢の人で賑わった.

スタート直後,只見川の堤に向かって歩く.

只見川に沿って歩く.

田んぼの中も歩く.
 
東北電力の柳津発電所(柳津ダム)
発電開始は1953(昭和28)年8月.最大出力75000キロワット.

福島県は元気です!

婦人会によるサービス.

只見川と棚田.
赤い橋は国道252号の瑞光寺橋.
 
正面は虚空蔵尊(左写真)
只見川に沿った遊歩道を歩く(右写真)
 
そうめんの差し入れ(月見亭).

ちょっと登りが続く.

お坊さん(一休さん?)がお出迎え.
 
JR只見線の線路が見えてくると会津柳津駅.
  
会津柳津駅では,柳津名物の粟まんじゅうが振る舞われた.

粟まんじゅうの老舗菓子店では行列ができている.
 
階段を登ると,福満虚空藏菩薩圓藏寺(虚空蔵尊).

虚空蔵尊(こくぞうそん)からの眺め.

酒屋さんではビールも.

ゴール到着.
 
ゴールでは,やないづ汁が振る舞われ,
抽選会で景品があたることもある.
 
配布されたもの.
【公共交通案内】
●会津若松駅から JR只見線 会津柳津駅下車 大会当日は無料送迎バスあり

石部桜(会津五桜)【会津考察#29】

Ishibe cherry tree (One of five Aizu cherry trees)


石部桜

 


 石部桜(いしべざくら)は,会津五桜にあげられる桜(エドヒガンザクラ)の銘木であり,中世会津の領主・葦名氏の重臣であった石部治部大輔の庭にあった樹であると言い伝えらており,「石部桜」の名もここからきている.幹が8本に分かれている大樹で,樹齢は約600年,田んぼの中にぽつんと1本立っている姿はとても様になっている.東日本大震災から1年が経過した5月のゴールデンウィーク,今年は寒い日が続いて桜の開花がゴールデンウィークまで大幅にずれ込み,天候にも恵まれて多くの観光客が訪れていた.通常の見頃は4月中旬から下旬となっている.
来年の2013(平成25)年に放送されるNHK大河ドラマ「八重の桜」のオープニングの桜の木に,この石部桜が使われるらしく(今は,使われています!),テレビクルーが田んぼの中で撮影を行っていた.放映が楽しみな「八重の桜」である.田んぼの中に1本ぽつんと立つ石部桜=ハンサムウーマンとして気丈に生き抜いた新島八重(八重の桜),こんな構図ができあがるかもしれない.
 
観光客専用の市営無料駐車場
(飯盛山北駐車場,4月~11月 8:30~17:00 小型15台駐車可)
車の場合,ここに停めて歩いていくと便利
 
初めは,住宅地の中を歩く
 
そして,田んぼの中を歩いていくと・・・

石部桜に到着

田んぼのなかに1本ぽつんと立っている
桜が咲くと,ひときわ目立つ存在に
 
樹齢600年の巨木,枝分かれした幹は支柱で支えられている

周囲の田んぼは個人の所有地
警備員の人が見張りをしている
【公共交通案内】
●会津若松駅から 周遊バス・あかべぇ乗車 飯盛山下下車 徒歩約15分 (逆回りの周遊バス・はいからさんでも下車可能)

白河見聞録【#1-#13】[一括掲載]

(このページは2011年~2012年に掲載したものです)

No.13 白河よ,ありがとう(最終回)

短い期間ではありましたが連載を続けてきたこのコーナーも,今回が最終回となってしまいました.白河らしい出来事,住んでみないとわからないこと,白河の情報を少しでも多くの方に知ってもらいたくて,情報を発信しました.ご訪問してくださった方々に改めて感謝いたします.また新たな地域の新・見聞録を立ち上げますので,他ページ共々,今後ともよろしくお願いします.(2012,03)

No.12 ホームセンター「カンセキ」

新白河の白河信用金庫本部の裏手にホームセンタ「カンセキ」がある.本社は栃木県宇都宮市にあるホームセンターであり,福島県内には白河市と会津若松市に店舗を構えている(かつては会津田島にもあったが閉店となった).白河店の場合,大通りより中に入った分かりづらくて,入りにくい場所にあり,店舗の大きさもそこそこなのであるが,玄人好みの品揃えと,駐車場からもすぐに店内に入れるとあって,コアなリピーターが結構多いとのことである.そして,スマイルカードのポイントが曜日によって違っていて,土日は2倍,たまに5倍となるときがあって,年2回は10倍セール(つまり購入価格の10%付与)となるから見逃せない(2月11日を挟んだ前後数日間は10倍セールであった).灯油販売もあるので,10倍のときに購入すれば,お得感倍増である.(2012,02)

No.11 白河だるま

2月11日の建国記念日に,毎年開催されているのが「白河だるま市」である.白河藩主であった松平定信が,花市で縁起物のだるまを販売するため,お抱えの絵師である谷文晁(たにぶんちょう)に絵付けさせたものが始まりとのことで,眉は「鶴」,ひげは「亀」,あごひげは「竹」,耳ひげに「松」と「梅」を図案化しており,「鶴亀松竹梅」が特徴となっている厄除け・開運・家内安全などをかなえる縁起物のだるまである.白河だるま市は白河駅前の天神町・中町・本町に貫く目抜き通りに約700店の露天が並び,今年も約15万人の人出があり賑わっていた.
さて,白河だるまは,毎年一つずつ大きなサイズのだるまを買っていくのが慣わしとなっているそうで,どのくらいサイズがあるか調べてみると,実に18種類のサイズがある.大きいものは「特大」で高さ93cm,値段が5万円也.次に「大福」で75cm・2万8千円也.順に,「一番」「二番」「三番」「大のい」「い(35cm・5,600円)」「ろ」「は」「に」「ほ」「へ」「と」「ち(20cm・2,000円)」「り」「ぬ」「る」「小(8.5cm・300円)」と続く.慣わしに従えば,全部そろえるのには18年かかるということになる.
白河だるまは,渡辺だるま製造所と佐川だるま製造所の2カ所で作られている.一番見分けがつくのが「唇の形」だそうで,だるまの形をした白河だるま市のポスターは,毎年それぞれの製造所のものが交代で使われている.だるま市では,だるまを値切るのもOKとのことで,値切れば値切るほど福がやってくるとの言い伝えもある.だるま市が終わると,春の訪れを感じる白河の風物詩であった.(2012,02)

No.10 南湖公園

白河の観光名所といえば,小峰城とともに南湖公園があげられる.白河藩主・松平定信公が1801年に水利開発等のために築造した回遊式自然庭園で,南湖という名は小峰城の南の湖という意味でつけられたと言われている.日本最古の公園であり,日本で最初に周辺整備を行った貯水池(つまり日本最初の公園整備を行ったダム)としても知られている.1周約2kmである.周囲には,松平定信公を祀る南湖神社や,松楽亭と茶室秋水庵がある日本庭園・翠楽園もあるが,なんと言っても南湖公園名物は小粒の「南湖だんご」.松平定信公により南湖公園造築の際に,この公園を作る職人の方に振る舞われたことがはじまりとされている.南湖のほとり,南湖神社の入り口のところで,南湖だんごを販売するお店がいくつか並んでいるが,店ごとに味は若干異なっており,あん・みたらしをはじめ,ゴマ・みそなどの味が楽しめる.公園も,神社も,だんごも,すべてが白河藩主・松平定信公にちなむところが「南湖」なのである.松平家にあやかろうと,今年の初詣は南湖神社で御祈祷をしていただき,1年の無病息災,家族の健康増進,厄除け(厄年なので)を南湖で願ったのであった.(2012,01)

南湖だんご

No.9 中町小路「楽蔵(らくら)」

白河は城下町であり,奥州街道の玄関口として賑わっていた.白河駅近くの中町通りはかつての奥州街道がそのままの形で残っているところであり,その一角に蔵をイメージして2011(平成23)年6月にオープンした施設が「楽蔵(らくら)」である.テナントが9つ入っていて,喫茶コーナー「ひなのや」・渡辺だるま屋,アップルツリー(フェアトレード店)・ひだまりうさぎカードショップGACHI・白河ラーメン「いまの家」・カフェ「アル・コニーズ」・白河見聞館とおみやげ寄合い処・和食「花蕗」・農産物直売所「り菜あん」である.白河が凝縮されているところなので,白河に立ち寄った際には必ず足を運んでみることをお勧めする.だるま屋さんでは,実際にだるまを店内で制作しているところも見られる.2月に開催される白河だるま市は,この楽蔵の場所を中心に開催され,この場所でだるまが販売されるので,名実ともに白河の歴史を楽しむことができる施設である.駐車場は中町通り側に5台程度,裏側に5台程度止められるのだが,満車の時は白河駅の交番裏にある無料の市営駐車場に止めて,歩いてくることも可能である(駅から徒歩5分).
白河にきて感じたことなのだが,白河の街中にこれほど多くの歴史的な施設が点在して,蔵が多く残っている街だとは,正直白河に住むまで気がつかなかった.白河は歴史を感じさせる素材が豊富なのである.素材の生かし方とPR次第によって,福島市や郡山市の比ではないくらい,白河を楽しめる観光を演出できる街であると感じる.(2012,01)

No.8 えきかふぇSHIRAKAWA(JR白河駅の駅カフェ)

JR白河駅は1921(大正10)年に完成した三角屋根の木造駅舎である.吹き抜け部分にはステンドグラスがはめ込まれていたりと,なかなかオシャレな造りとなっている.「ステンドグラスのある赤瓦の屋根の大正ロマン漂う駅舎」として,東北の駅百選に選定されている.駅舎からホームにかけての通路や,ホームで木造の柱が立ち並んでいる風景も,駅舎とともに,なんとも歴史を感じさせてくれて心が和む.
そんな白河駅の中に「えきかふぇSHIRAKAWA」がある.オープンは2009(平成21)年9月で,白河市中心市街地活性化基本計画の白河駅舎活用事業で整備を行ったとのことである.朝はモーニングセット,昼にはランチセット,もちろんケーキセットもある.なかなかオシャレな空間で,電車やバスの時間待ち,そしてちょっとお話をしたいときに,とても便利な喫茶店である,そして,店内には白河周辺の物産を販売するコーナーもあって,なかなかお客を飽きさせない.駅前の交番裏に無料の市営駐車場もあるので,電車を利用しなくても気軽に利用することができる.
面白いメニューとして,土日限定の「白河だるまバーガー」がある.今回は平日に行ったので食べることができなかったが,次回行ったときには絶対に白河だるまバーガーを食べてみたい!営業時間は8時~19時.定休日は不定とのこと.(2012,01)

No.7 白河市立図書館が新しくオープン

2011(平成23)年7月,これまで市役所隣りにあった図書館が閉鎖となり,白河駅の西側に新しくオープンした.愛称は「リブラン-Libran」.東日本大震災の影響で4月のオープンから遅れること3ヶ月,ようやく待望のオープンとなった.新しい建物とあって,中は明るくて開放的でとても快適である.本の貸し出しは21日までとなっているが,1人あたりの貸し出し冊数は「貸出期間内に読める冊数」となっているところ,借り手側のそれぞれのニーズにあわせている(自動貸出端末もある).館内ではインターネットにつながれたパソコンがあるほか,公衆無線LANも完備されている(ただし,コンセントがないためバッテリーを充電してこなくてはならない).
2階の北側は,窓側にずらっとテーブルと椅子が並べてあるカフェのような造りになっていて,窓の外にはJR東北本線と白河駅,そしてその背後に小峰城(石垣が崩れてしまってはいるが)が眺められるのは面白い.1時間に数本しか電車はこないが,大宮の「テッパク」に子供を連れて行かなくてもここで電車を見せることが可能であり,また鉄道ファンの隠れた名所となりそうである.東北新幹線が開業する前の東北本線だったら,さぞかし色々な特急や急行が見られて面白かったと思ってしまう.
1階にはカフェも併設されているので,ちょっとしたケーキと飲み物をとることもできる.なんといっても感心したのは,いまもっとも市民の関心事である放射能や原発事故をテーマにした本や雑誌が置かれている「原発事故コーナー」という特設のコーナー(棚)が設けてられてあったこと.新聞は地元紙や全国紙のほかに,栃木県に近いということもあって栃木県の地元紙「下野新聞」も置かれていた.白河駅から徒歩5分という好立地にあって,このような図書館が白河にあることを嬉しく思った.
開館時間は平日(火~金)10時~20時,土・日・祝9時30分~18時,休館日は月曜日(祝日の場合は開館して翌日休館),館内整理日(毎月第一水曜日,祝日にあたる場合は翌日),年末年始,特別整理期間.蔵書数は図書12.3万冊,雑誌161タイトルとなっている.(2012,01)

No.6 雷の通り道「白河」

この話題,夏に更新しようと思っていたら,冬になってしまった.夏に夕立が「ザーッ」と降ると,雷がセットになって「ゴロゴロ」と鳴り出す.白河は雷の通り道であるとのこと.地元の人の話だと,特に○○地区から△△地区に雷が流れていく,××地区ではいつも雷が落ちる(なのでテレビが何台も壊れた!),などといった情報も持っている.もともと北関東地方では雷の通り道として有名で,栃木県の宇都宮は「雷都」として知られているし,群馬や茨城も上昇気流によって発生した雷が利根川沿いに東に移動していくということで知られている.白河の場合も,この群馬県や栃木県で発生した雷雲が,那須連邦からの風にのってやってくるのだという.白河のパチンコ屋にいたときのこと.いつの間にか外では激しい大雨になっていたらしく,「只今,外では落雷が発生しております.落雷による保証はしておりませんので,ご了承ください」との館内放送が流れた.白河らしい?案内サービス.夏の夕方のパチンコは,大当たり中も雷が落ちないことを祈りつつ,あまりにもすごい夕立と雷だったので,途中で切り上げて自宅に帰った夏の思い出であった.(2012,01)

No.5 フリーペーパー「ワンダフル」

ホットペッパーやシティー情報などの雑誌がない白河地方で,似たような媒体として,毎月1日に発行されているクーポン付きのフリーペーパー「ワンダフル」がある.たべる,きれい,いやし,あそぶ,くらしの5つの項目からページが構成され,それぞれお店の紹介とクーポン券が記載されている.配布している地域は,白河市・西白河郡・東白川郡(一部除く)・須賀川市・岩瀬郡・石川郡となっており,県中地方の須賀川市以南の地域が読者エリアとなっている.発行は人材・求人や広告業などを手がける(株)マザールという会社で,こちらの会社では須賀川市釈迦堂川花火大会の会場管理等も請け負っていたという.発行部数は合計約5万5千部で,そのうち約4万7千部が福島民報と福島民友の地元誌新聞折り込みによる配布となっているので,結構奥様方の目には止まっていると思われる.1月号のテーマは「新年会特集号」.全国チェーンの居酒屋から,へぇ~こんな店があるんだ,と意外な発見もあったりする.パソコンのホームページでもクーポンをゲットできるので,折り込み広告が入らない地域の方も,白河に御用のある方は調べてみる価値あり!(2012,01)

No.4 3つの大型ショッピングセンターが勢揃い

白河市の人口が約6万人,西郷村の人口が約2万人,この規模の街並みにしてはスケールの大きいショッピングセンターが3つもある.これはとても便利.なにしろ人口比にして広大なショッピングセンターなので,日曜日に行っても人口密度が低くてらくらく買い物ができる.
まず,西郷村の国道4号沿いにある「イオン西郷ショッピングセンター」.イオン白河西郷店を中心に専門店街などで構成されていて,大きな箱形の建物の中に入っているショッピングセンターである.2011(平成23)年3月にジャスコからイオンへ店名を変更している.ショッピングセンター全体の店舗面積は23,686m2である.
つぎに,新白河駅近くの国道289号沿いにある「メガステージ白河」.ヨークベニマル,ゼビオ,ヤマダ電機,ユニクロ,100円ショップなどの店舗が,駐車場を中心としてロの字型に構成されているショッピングセンターである.店舗面積の合計は17,816m2である.
さらに,メガステージ白河の国道289号向かい側にあるのが「ベイシア白河モール」である.群馬県高崎市に本社のあるベイシアグループのショッピングセンター「ベイシア」,ホームセンターの「カインズホーム」,家電の「ベイシア電器」,カー用品店の「オートアールズ」などが,それぞれ別棟で大きな建物の中に入っている.店舗面積の合計は16,093m2である.
このように,15,000~20,000m2クラスの大型ショッピングセンターが3つも存在していて,それぞれがそれほど距離も離れていない場所にある(メガステージとベイシアはお向かいさん)ので,住民としてはとても便利な白河である.それぞれのショッピングセンターの詳細は,また後日照会!(2011,10)

No.3 白河地方の総氏神様・鹿嶋神社

白河市内で大きな神社といえば鹿嶋神社である.白河駅の東方向,阿武隈川のほとりに鬱そうと茂る森(山)が見えたら,そこが鹿嶋神社となっている.770年(宝亀年間)に光仁天皇の御代を祀り、811(弘仁2)年に坂上田村麻呂が常陸国鹿島大明神(現茨城県の鹿島神宮)を勧請した神社で,白河地方の総鎮守となっている.1910(明治43)年に火災にあって建物・備品のほとんどを焼失しているが,その後再建されて現在に至っている.西暦で奇数の年には,日本三大提灯祭りの一つとして,白河提灯祭りが開催されているが,2011年の提灯祭りは東日本大震災により次年(2012年)開催することに順延された.参道には立派な杉並木が一直線にならんでいて,荘厳な雰囲気を醸し出している.そして社殿に向かう参道の途中に石造りの太鼓橋(神橋)がかけられていて,とても絵になる風景である.
そして,パワースポットとして崇められているポイントが2カ所ある.ひとつが,本殿西側に立っている樹齢1000年といわれている杉の大木(ご神木)で,さすがにでかい!もうひとつが,磐座(いわくら)と呼ばれる大きな岩で,ご神木の脇にパイプ階段があって足場の悪い山道を少し歩いていくと,紙垂(シデ)が巻かれた大岩が現れる.古代からの祭祀が行われた聖地といわれていて,なんか不思議なパワーをもらった感じになる.
駐車場はそれほど広くなく,県道から狭い道で入るしかないので,初詣時やお祭りの時はとても混雑しそうな鹿嶋神社である.(2011,10)

No.2 ゴミは指定袋に入れて

アパートの管理人さんから,「ゴミは指定の袋に入れて出してください」とのこと.これまで5回引っ越しをしているが,最近ではスーパーや市販の半透明の袋でも大丈夫な自治体が多くなっている.管理人さんも建前上話しているだけで,実際は市販の半透明ゴミ袋でみんな出しているのだろうと思いきや,ゴミ出しの日に集積場をのぞいてみると,みんな白河市民は律儀に指定ゴミ袋に入れて出しているではないか.これはまずいと思い,さっそくゴミ袋を買ってきた(全6種類,合計120枚分,計3,540円)のだが,驚いたのはその種類の多さと値段の高さ.きちんと分別すれば同じ種類の指定袋を利用してよいわけではなく,きっちり種類ごとに袋がわかれているのである.
具体的にみてみる.燃えるゴミ(大)1,100円(赤文字),燃えないゴミ(大)1,240円(黒文字),ペットボトル(大)360円(オレンジ文字),プラスチック類(大)360円(紫文字),かん類・金属類240円(青文字),びん類240円(緑文字),すべて20枚入りで,半透明ではなく中身がすっかり丸見えの透明ゴミ袋.大サイズといっても45リットルも入らないような大きさなのだが,この大きさで燃えるゴミ袋が20枚で1,100円とは,ちょいと驚きだった.値段をよく見てみると,資源ゴミとしてリサイクルできるものは240円や360円と大変安く,燃えないゴミに至っては1,240円と割高となっている.
白河市のゴミ収集は,西白河地方衛生処理一部事務組合により白河市・西郷村・泉崎村・中島村・矢吹町の5市町村をまとめて行っている.1995(平成7)年には西白河地方クリーンセンターが建設されているが,ゴミ袋の売り上げはゴミ処理経費の一部として使われているのだと思う.指定ゴミ袋を買わなければならないので,ゴミを増やさないようになったかなと少しは思うが,今のところ実情はゴミ袋が破ける寸前までパンパンに押し入れて出すようになった次第である.(2011,09)

No.1 東北の玄関口「白河」へ

白河市は東北の南の玄関口である.福島県浜通り地方の勿来関(なこそのせき),山形県日本海側地方の鼠ヶ関(ねずがせき)とならんで,奥州三関の一つに数えられる白河の関所が置かれていたところである.白河市の人口は約6万4千人,東北新幹線・新白河駅のある西郷村の人口は約2万人,あわせて約8万人となっている.白河は小峰城を代表とする歴史漂う観光素材が残り,一方で,首都圏から新幹線で1時間半程度の距離であることから,企業の工場などによる進出が盛んなところでもある.コンパクトな街並みは快適な暮らしを営む上で心地よいスケールであるように感じる.これから,白河の見聞録をシリーズで掲載します.お楽しみに・・・.(2011,08)

(このページは2011年~2012年に掲載したものです)

福島見聞録【#21-#41】[一括掲載]

(このページは2008年~2011年にかけて掲載したものです)

No.41 「福島市」よ,ありがとう(最終回)

4年間とちょっとにわたり連載を続けてきたこのコーナーも,今回が最終回となってしまいました.「福島市」らしい出来事,住んでみないとわからないこと,福島市の情報を少しでも多くの方に知ってもらいたくて,情報を発信しました.また,このコーナーには色々な方からメールや励ましをいただくことが多く,大変励みになっていました.ご訪問してくださった方々に改めて感謝いたします.また新たな地域の新・見聞録を立ち上げますので,他ページ共々,今後ともよろしくお願いします.

No.40 イトーヨーカドーのネットスーパー

イトーヨーカドー福島店では、インターネットから注文をして、当日に宅配してくれるサービス「ネットスーパー」を行っている。これがとても便利。1日3回の配達時間があって、9時までに申し込むと12:00~15:00に、12時までに申し込むと15:00~18:00に、15時までに申し込むと18:00~21:00の間に配達をしてくれる。体調が悪いときや、小さな赤ちゃんがいて外出ができなときなど、とても重宝する。配達料金は315円必要となるが、4000円以上購入すれば無料となる。4000円以上と聞くと高いように感じるが、ついつい多めに買ってしまって4000円をすぐに超えてしまう。料金の決済方法は、クレジット払いの他に、配達時の代引きもある。商品を選ぶときはすべての商品に画像写真がついているため、とてもわかりやすくなっている。ただ、気をつけなければならないのは、商品の大きさが画像からだけだとわからないので、購入してみたら超ミニサイズの醤油だった!なんてこともある。何ミリリットルといった数字もチェックして購入ボタンを押すようにしたい。また雨や雪の日などは申し込みが多いため、早めに配達数に達してしまい、申し込み締め切り時間前に×印がついてしまうこともあるので注意。(2011,02)

No.39 福島県ご当地手帳「ふくしま手帳」

福島市にある日新堂印刷所からご当地ネタを集めた手帳が販売されている.その名も「ふくしま手帳」.大きさはB6版160ページで,面白いのは1週間ごとの週間スケジュールを記入する日付欄ごとに,ご当地ネタを小さい文字で掲載しているところにある.例えば,「かつて東北のシカゴと言われた郡山市は,今では東北のウィーンと呼ばれている」,「ドクターヘリは時速約200kmで運航.福島県立医科大学から吾妻小富士までわずか約6分で到着!」,「相馬市名物「青海苔アイス」は潮の香りが漂う通好みスイーツ」などといったコメントが365日分掲載されている.それだけではなく,福島県概要や福島県お出かけマップとして県内の地図がついているほか,ふくしまキャラ図鑑として市町村ホームページなどを参考に公共性の高い物を中心として選んだキャラクター一覧が(何の役に立つかは?)掲載されている.手帳を購入すると,編集室行きのはがきが差し込まれていて,あなたの福島ネタ募集(2011年5月31日締め切り)としてご当地ネタが募集されている.ということは,来年も同じような手帳が発行されるということであり,みんなで造り上げる手帳が来年にも発行されるに違いない.価格は980円.購入は福島県内の書店の他に,インターネットでも購入することが出来る.話のタネにお一ついかがですか.(2011,01)

No.38 MAXふくしまオープン

曽根田にある旧さくらの百貨店跡地にダイユーエイトをキーテナントとする「MAXふくしま」がオープンした.1階に食品の「フードマックス」をはじめ,飲食,薬品,日用品など,2階には家具,文具類などのホームファッション,100円ショップ,バイキングレストランなどが入っている.さくらの百貨店が撤退してから約5年半の間は,5階のワーナーマイカル映画館のみが営業しており,4階以下は閉鎖されていた.これで中心市街地の活性化に一役買うだろうと思われる.
先日,平日の夕方に行ってみたところ,平日は高校生が多く利用していたように感じた.4階には自習室もあって,高校生の遊び場としても活躍しそうである.中心市街地の衰退の原因は,マイカー利用によって郊外の商業施設に皆,足を運ぶようになったためで,利用者は車を持たない学生が相対的に多くなるのは必然のことかもしれない.
そして日曜日,再度MAXふくしまに足を運んでみた.駐車場は満車で入るのに一苦労.中は大勢の人で賑わっていた.まず1階から覗いてみる.
1階はダイユーエイトMAX福島店となっていて,薬(ドラッグエイトMAX)と,食品(フードMAX)と,花(フラワーMAX),そして幸楽苑などが入るフードコートのコーナーがある.ダイユーエイトと聞くと日曜大工用品を中心に販売するホームセンターをイメージしていたが,品揃えは全く違っていると言っていい.フードMAXの品揃えはスーパーと同じである.
そして2階には,生活雑貨やインテリア,文具を売っているダイユーエイトOne’s MAXと100円ショップダイソーがある.100円ショップは想像通りの店内であるが,One’sMAXは,LOFTのような黄色を基調としたカラーで,カラフルに商品が並べられており,ユニクロの生活雑貨版といった感じがする.季節柄,クリスマスグッズを多く販売していた.2階には台湾雑貨を売っている五福もある.
3階は専門店街で生活雑貨などを売っているが,巨大室内遊園地のUS.LANDがある.入場料が必要であるが2時間で980円(子供)となっている.
そして4階は「A・O・Z」と書いてアオウゼのフロアーとなっている.アオウゼとは「みんなで会おうぜぃ!」という意味で付けられたのかと思うが,多目的的ホールや音楽スタジオなどがある市民の交流スペースとなっている.欲を言えば電気屋さんがあればよかったのになぁ,と思ったところであった.(2010,12)

No.37 バスICカード「NORUCA(ノルカ)」

福島交通の路線バスにICカードが導入された.その名も「NORUCA(ノルカ)」.郡山地区の路線バスには既に導入されていたが,今回は県北の福島市でも使えるようになったもので(といってもシステムの変更により,既に持っていた郡山地区の人もICカードの変更が必要となった),整理券を取ったりせずに「ピッ」とタッチするだけでバスに乗れるようになり,定期券としても使えるのでとても便利である.せっかくなので,JRのSuicaとしても使えるように出来ればいいのに(福島駅もSuicaが使用できる)と,素人ながら思ったのであるが,Suicaと大きく違う点は,バスICカードの場合はチャージしたときに1割分のおまけが付くところである.つまりこれまで回数券を買ったときに1枚多くついていたおまけと同じ額が,ICカードでも踏襲されているのである.そのため,このバスICカードでJRに乗れるとなると,値段の割引が違ってくるために相互利用ができないのである.JR(Suica)もバス(Pasmo)も両方乗れる東京ではどうかというと,チャージの時に割引加算額がない方式であったが,その代わりパスポイントによってバスに乗ったときにだけのポイント制度が設けられている.いずれ,Suicaのように電子マネーとしても利用できるようになると,財布の中に色々なカードを入れなくて済むようになるのでありがたい.(2010,12)

No.36 飯坂電車に乗って片岡鶴太郎美術庭園へ

福島駅から飯坂温泉までを結んでいる電車に,福島交通の飯坂線というローカル私鉄がある.地元では飯坂電車,略して「いいでん」と呼ばれている.車で行けば20分程度で飯坂まで行けるのであるが,たまにはのんびり飯電に乗ってぶらりと出かけるのも悪くはない.飯坂温泉駅の一つ手前に花水坂(はなみずざか)駅があって,そこで下車して2分ところに片岡鶴太郎美術庭園があるので行ってみることにした.
飯坂電車の福島駅は,駅ビルの北側に改札口があって,保原・梁川方面へ向かう阿武隈急行電鉄と同じホームから発車する.左が阿武急,右が飯電の線路となる.やってきた電車はステンレスの2両編成,どこかで見覚えのある車両だと思ったら,これは東急電鉄で活躍していた車両だとのこと.車内に入ってもドアの形など,東急の雰囲気がいまでも残っている.ドアが閉まり発車した.
車掌さんが,前に行ったり,後ろに行ったり,忙しい.ドアの開閉は運転手さんが行っているが,切符の回収と販売を車掌さんが行っているため,駅の改札口に一番近いドアのところで待機していて,ドアが開くとすぐに下車した乗客の切符を回収し,笛を吹くと運転手さんがドアを閉めるようになって発車,そして,乗ってきた乗客の切符を販売する.
途中で列車がすれ違う駅があるが,乗客の乗降が終わると発車時間がきていなくてもとりあえずドアは閉めてしまう.そして反対側に交換列車が来ると発車していく.これは,運行時間の遅延防止,切符回収の際のチェック判断を早めるため,引き返しの乗り換えを防止するためか.桜水駅には車庫があって,東急独特のディスクブレーキが車輪のところで銀色に光っている.桜水を過ぎるとくだもの畑が広がる田園地帯となるが,車輪が刻む線路の音が不規則に「ガタン,ガタン,ガタン・・・」と連続するところ,ローカル私鉄ならではである(つまり,線路のつなぎ目が短いということ).医王寺前,そして車窓から片岡鶴太郎美術庭園が見えると,花水坂駅となる.
片岡鶴太郎美術庭園は,飯坂に本社のある(株)松屋(県内のミスタードーナツのフランチャイズなどを行っている会社)が運営している美術庭園で,美術館のほかに,菓匠「吉兆松屋」や「松屋レストラン」が併設されている.美術館に入館するには大人950円が必要となるが,美術館に入らずにショップだけを見ることも可能である.落ち着いた和の空間を演出しており,ぶらり立ち寄るのも楽しい.(2010,10)

No.35 あぶくまの里納涼列車「ほろにが号」

福島駅を18:24に出発し,宮城県丸森町のあぶくま駅まで約30分揺られて,駅舎に併設されている産業伝承館内で,生ビールと焼肉が食べ放題となる臨時列車がある.その名も「ほろにが号」.福島駅では缶ビール2つとおつまみをもらって阿武隈急行線の電車に乗り込む.ほどよく酔いが回ったところで,あぶくま駅に到着し,蔵王高原のハーブ豚焼肉が食べ放題となる.約1時間30分の時間が経った20:33に帰りの臨時列車が発車して福島駅には21:11に戻ってくることが出来る.宴会会場には冷房が入っておらず(屋内),なかなか暑い中での納涼パーティーなのであるが,到着する頃には生ビールがすでに席に用意されていて,すぐに乾杯をすることができる.豚肉・やさいセットが食べ放題,生ホルモンはなくなり次第終了,飲み物は生ビールの他に焼酎(冷),日本酒(冷),ソフトドリンクがある.そのほか,おにぎりやアイスは有料で販売されている.途中で抽選会があったり,カラオケが行われたりと,大変賑やかなパーティーであったが,参加している客層は会社の暑気払いなどといった団体がほとんどなので,カップルなどでの参加にはちょっと不向きである.運行は,6月末から9月上旬までの毎週金曜日(設定のない日もある)で,1人3,600円,毎回定員100名となっている.食べ放題,飲み放題でこの値段はお得である.(2010,08)

No.34 JR東日本の旅行商品「TYO」

福島駅のみどりの窓口に行くと,旅行商品のパンフレットがズラズラと並べられている.JR東日本が企画している「びゅう」ブランド旅行商品のツアーとなっているが,その中で「TYO」という旅行商品がある.TYOはTokyoの略で,まさしく地方発東京方面行きの旅行商品の総称となっているのだが,新幹線で東京方面に行こうと思っているのであれば,断然このTYO旅行商品に申し込んで行った方がお得である.
TYOの旅行商品には色々なテーマが設定されていて,ホテルがついた1泊2日のコースや,日帰りのコースなどバラエティー豊富に揃えられている.例えば,ディズニーリゾートに行きたいのなら「東京ディズニーリゾートの旅」,鉄道博物館に行きたいのなら「鉄道博物館日帰りツアー」,東京の話題のスポットに行きたいのなら「東京スニーカー」,女性のエステなどが付いた「きれいになろう」,グリーン車利用のちょっとリッチな東京の旅「東京コンシェルジュ」など,様々なニーズに合わせてツアーが設定されている.
私が見た中で最もお得な商品をいくつかご紹介する.
連休の谷間の土曜日など,あまり利用者のいない日に設定されることが多い商品が「TYOトレイン」で,東京行きの新幹線は専用の臨時列車(上野9:38着)を走らせて,帰りは列車限定のやまびこ号で帰ってくるというもの.2010(平成22)年夏には,7月24日と9月25日の土曜日に設定されていて,1泊2日コースでは最も安いプランで芝パークホテル宿泊で12,100円となっていて,日帰りコースの場合は上野アトレで3000円分のお買い物券がついて10,600円(買い物券を差し引けば実質7,600円で新幹線往復できることになる)となっている.
日帰りの商品でお得なプランは「TYOでハッピー1day」という商品で,新宿プリンスホテルのランチバイキングクーポン券付きの場合は13,700円,プランタン銀座・SHIBUYA109・アトレ上野などで3,000円分のお買い物券が付く場合は14,400円となっている.買い物券3,000円を差し引くと実質11,400円で往復できることとなる.
福島駅から東京駅まで往復かかる通常の運賃は,新幹線の普通車指定席を利用した場合17,200円,JR・福島交通の高速バスを往復割引で利用した場合8,600円,さくら交通のツアーバスを利用した場合5,600円となっている.福島駅から東京まで高速バスだと約5時間もかかることを考えると,福島駅から東京まで2時間もあれば東京駅に到着することができる新幹線を利用することが時間の有効利用から考えても得策かと思われ,その場合はこのTYO商品に申し込んで新幹線を利用した方がお得である.なお,注意点としてTYO商品は2名以上となっている(TYO東京ひとり旅という商品もあるが,これは割高となっている)ことと,旅行商品への申し込みとなるため,宿泊ツアーの場合は20日前から,日帰りツアーの場合は10日前からキャンセル料が発生するという点にある.賢く利用して楽しい夏休みを.(2010,07)

No.33 いかにんじん

福島県の北部地方で伝わる郷土料理に「いかにんじん」というものがある.正直,はじめていかにんじんを出されたとき,なんの変哲もない,細く切った「するめ」とにんじんの千切りが混ぜられて皿に盛られているだけの料理だったので,なんなんだろうこれは?という感じであった.食事の時などに酒のつまみや,ご飯のおかずのちょっとした一品として出されるのである.食べてみると,これまた素朴な味,まぁ,いかと人参だな,という感じなのである.ところが,各家庭では普通に,簡単に作られている料理なので,度々出されるのであるが,そのたびに,このシンプルな味に洗脳されていき,無性に食べたくなってくる.いかにんじんの作り方は,各家庭によって異なっているが,基本は,するめと人参を細く切って,醤油と日本酒とみりんで味付けしたもの.晩秋から冬にかけて作られている.松前漬けの原形とも言われているが,家庭によってよっては,松前漬けのように昆布や数の子を入れるところもある.最近は,福島県内の物産プラザなどでレトルトパックに入ったいかにんじんも販売されているので,機会があったらお試しを.(2010,06)

No.32 FMポコのJ-WAVE(福島コミュニティーFM)

福島市を中心に放送されているコミュニティーFMが「FMポコ」である.周波数76.2MHZ,1996(平成8)年に開局し,出力は10W,高湯温泉のあたりにアンテナが立っているらしい.スタジオは置賜町にある.福島市を中心に放送されているFM局であり,地元情報発信として貴重なFM局であるが,車通勤をしていないため,なかなか地元番組を聞く機会が持てない.休みの日に車で遠出するときは,たいてい福島市外に向かうため,FMポコにダイアルを合わせていると,すぐに市外になって聞こえなくなってしまうため,最初からふくしまFM(全県放送のFM局)を選んでしまう.だからといって,FMポコの放送を聞いていないかと言えば,ラジオを聞くことが好きな僕としては,そんなことはなく,夜の時間帯に東京のJ-WAVEと同時放送されている番組をよく聞いている.特に休みである土日の夜は電気を消してフトンにごろんとなりながら,このFMポコ(つまりはJ-WAVEなのであるが)の番組をまったりと聞くのが,リラックスできてストレス解消になる.
お気に入りの番組を2つほど紹介します.
土曜日の21時からは, ジャズピアニストの小曽根真さんがパーソナリティーとなっている「OZ MEETS JAZZ」.毎週テーマ毎にジャズの演奏を流して,わかりやすく紹介する1時間の番組で,小曽根真さんの軽快なトークがまた聞いていて心地よい.ジャズファンにとっては,遠くのジャズライブハウスまで行かなくとも,毎週気軽にジャズが聴けて嬉しい番組である.
日曜日の21時からは,八木亜希子さんがパーソナリティーとなっている「東京コンシェルジュ」.六本木ヒルズなどを開発した森ビルディングが提供で,東京の新しい話題やエンターテイメントなどの情報を,J-WAVE本社スタジオのある六本木ヒルズから伝える番組で,旬の話題やコンサート,歌舞伎まで,東京のエンターテイメントなどについてゲストを迎えながら紹介している.コマーシャルの時に入る「東京コンシェルジュ」とフランス語っぽく入るジングルなんか聞いていると,「さすがぁ~オシャレだなぁ」と感心してしまうが,東京のレアな情報も含めて知ることが出来て面白い.番組終了の時間になるとBGMが流れるが,これを聞くと「あ~,また休みが終わってしまったか~」と寂寥感がこみ上げて眠りにつくのであった(この番組は,現在はFMポコでは放送されていない).是非,布団に入って電気を消してお試しを.(2009,10)

No.31 ペットワールド「アミーゴ」がオープン

南沢又の西道路沿いにペット専門店となる「ペットワールドアミーゴ」がオープンした.ダイユーエイトのホームセンターでもペット類は取り扱っていたが,さらに商品を充実させたペット専門店となっている.犬や猫はもちろんのこと,熱帯魚,鳥,ハムスター,うさぎ,そして,は虫類までもが販売されており,非常に珍しい種もあるので,店内を歩いているとさながら小さな動物園に来たように感じる.熱帯魚に関して言うと(かつて飼っていたのが唯一これ!),グッピーやネオンテトラといった定番のみならず,赤いシュリンプ(小エビ)など珍しいものもあり,また水草も様々な種類が販売されているので,見ているだけでも飽きずに楽しめる.熱帯魚は,おとなしいものや凶暴な性格などがあって,一緒の水槽で飼うことができるものとできないものがあり,また,水草は成長が早いものや水質管理が必要で成長に手間がかかるもの,すらっと長いものや横に広がっているものなど,特色やデザインなどがいろいろあって,自分だけの美しい水中の世界を創造したい衝動に駆られてくる.値段を見てみると,犬や猫は1匹10万円,高級魚は数万円など,ペットの値段もなかなか高いんだな,と感じた.(2009,10)

No.30 花見山とまちなか周遊バス「ももりん号」

今年も花見山のシーズンがやってきた.桜が満開となる4月中旬の週末は,大勢の人で賑わう福島市である.2009年は4月11日・12日であった.4月中は交通規制がかけられて,花見山のある渡利周辺は一般車の通行制限や駐車禁止があり,マイカーできて花見山を見る場合は,あぶくま川河畔にある親水公園に車を置いて,JRバス東北のシャトルバスに乗り換えて移動しなければならない.周辺は大渋滞となる.また,福島駅からは福島交通の臨時バス「花見山号」が約20分おき(最も混雑する週末は,増発されてピストン輸送となる)に運行されており,マイカーで来るよりも電車バスを利用した方が,アクセスは便利であるように思う.
春になると約20万人以上が訪れる花見山であるが,この観光客を福島市内へいかに誘導するかが課題となっていた.花見山は見るけれど,あとは他へ行ってしまうといった具合である.そこで,今年から福島市内の観光地を回るまちなか周遊バス「ももりん号」が4月の期間限定で運行を開始した.9:15~16:45までの運行で30分間隔(12~13時は60分間隔),御倉邸や福島競馬場,古関裕而記念館,花の記念館,県立美術館などを,反時計回りにぐるりと走って結んでいる.4月12日の日曜日に乗車したときはボランティアガイドも車内に乗車して観光地を案内しており,福島市内の新たな発見があって大変よいものであった.通常は大人300円で1日乗り放題となっているが,今日(12日)は特別キャンペーンだったからなのか,花見山から福島駅に向かうバスに乗車するときにスタンプラリーのパンフレットとともに,無料で乗車できる優待券を配布していた.古関裕而記念館や花の記念館も,今年4月から入館無料となっており,ぶらりと散策しやすくなっている.さらに福島駅前の仮設花見山案内所では,1000円のチケットを販売して周辺の加盟飲食店で特典付きの食事クーポン券(1000円)としてランチが食べられるキャンペーンをやっていた.JR福島駅の発車メロディーも古関裕而氏が作曲したものに変更されており,福島市が一丸となった観光PRの気運を感じた.(2009,04)

No.29 茶房「ダンケシェーン」

中合デパート2番館の3階に茶房「ダンケシェーン」がある.このダンケシェーンは,福島駅東口から置賜町に向かう路地で開いているアイスクリーム屋が出している喫茶店で,このアイスクリーム屋は夜遅くまでオープンしていることから,サラリーマンにも人気があると巷で言われているお店である.このアイスクリーム屋が出している中合内にある喫茶店(茶房),どのメニューも美味しそうなのであるが,お薦めはトーストセット(700円)である.小さく正方形に切られたパンが4つ,そして,サラダと飲み物(コーヒーか紅茶)が付くが,このパンがとても美味しい.出来合いの味といった感じではなくて手作りパンの味で,バターの塗られたパンとジャムがたっぷりのったパンがそれぞれ出され,決して大きなサイズではないが,小腹が空いたときにはちょっとした軽食となる.コーヒー・紅茶はおかわり自由なので,これまた嬉しい.ケーキセット(700円)やパフェ,クロワッサンなども美味しそうで,百貨店の中にある喫茶店としては値段も手頃なので,買い物帰りに立ち寄ってお茶するのもたまにはよい.(2009,02)

No.28 オンドルがある焼肉店「アンドン」

福島の飲み屋街といえば置賜町.ここにある本格的な韓国焼肉のお店が「アンドン」である.入口を入ると韓国語の自動案内で「アニョアセヨー.○○○」と声が流れ,まるで韓国に来ている雰囲気となる.出される料理も韓国の味そのままのようで,韓国の人も懐かしの味付けを食べに足を運んでくるに違いない.そして,なんといっても特に冬,嬉しいのは「オンドル」が完備されている点が素晴らしい.オンドルとは床暖房のことで,韓国ではどこでも見られる暖房形式である.ポカポカの床の上で焼肉を食べることができるのである.韓国の冬は寒いので,薪や藁を燃やして床下に熱を供給する床下暖房が普及していた.今では温水式の床下暖房となっているが,それを福島市で体験できるのは非常に興味深い.ちなみに,壺漬けカルビが美味しかった.(2009,02)

No.27 伊達の蜜桃(モモのシーズン到来)

福島といえばフルーツ王国,サクランボ,リンゴ,なし,ブドウ,モモ.その中でも人気が高いのが「桃」である.桃は今が一番の収穫期.7月から9月にかけてが桃のシーズンであるが,中でも甘くて人気の高い「あかつき」と呼ばれる品種は,8月上旬から下旬にかけて,まさに今が旬なのである.
さて,福島市の北に接する伊達市にあるJA伊達みらいでは「伊達の蜜桃(だてのみつもも)」として,期間限定の甘さにこだわった桃を出荷している.糖度が最高となる期間に店頭に並ぶもので,あかつきの中で糖度が15度以上の桃を厳選し,千個に1個の割合でしか出荷されないとか.地元のJA直売所や通信販売でも販売しているが,ヨークベニマルのスーパーでも2個売りで売っていた.この蜜桃は8月中旬頃にしか手に入らない.買って食べてみた.やはり,甘い.桃は,いつ食べても美味しい.食べる1~2時間前に冷蔵庫でちょっと冷やして食べるのが一番美味しい食べ方となる.ちなみに,福島で桃が本格的に栽培され始めたのは約100年前の明治30年代とのこと.残り少ない桃の収穫時期に,もっともっと桃を食べようっと!(2008,08)

No.26 福島わらじまつり

毎年8月上旬に福島市で開催されるお祭りが「わらじまつり」である.今年(2008年)は8月1日(金)と2日(土)にわたり開催された.江戸時代から300余年の伝統がある「信夫三山暁まいり」に由来して開催されるのが「福島わらじまつり」で,初日は,長さ12m重さ2tの日本一の大わらじを会場に奉納したあと「平成わらじ音頭」にあわせて華やかな踊りが続く.わらじ踊りは福島市内の企業などがチームをつくって踊りに参加しており,1時間毎に1部(18時~)と2部(19時~)で構成されている.そのあとには,色とりどりのコスチュームを着た若者やサークル団体などによってヒップホップの軽い音楽に合わせて自由に踊る「ダンシングそーだナイト」が続く.2日目には,わらじ競争とダンシングそーだナイトの第2部が繰り広げられ,暑い熱い夏の祭りが催される.駅前通りと信夫通り(国道13号)の交差点には,大型液晶ビジョンがついたステージが設けられ,「わらじ~!わらじ~!」と大きなかけ声と共に,熱気ムンムンの踊りが繰り広げられる.踊りそのものもそんなに難しい感じではなく,市民が気軽に参加できるようなもので,青森のねぶたや,秋田の竿燈などのような「見せる祭り」というよりは,市民が参加して自らが楽しむタイプのお祭りであった.わらじ踊りは最後の5分間だけ,一般の観客も参加することが可能となっている.
また,わらじ祭りに引き続き,3日(日)に山車フェスタが開催された.市政100周年を記念して昨年行われた山車フェスティバル,福島市内の各町内会の山車が勢揃いするとあって,こちらも迫力ある山車の練り歩きが今年も見ることができた.(2008,08)

No.25 吾妻小富士の雪うさぎ(残雪)

福島県と山形県にまたがる吾妻連峰(吾妻山).その中の吾妻小富士の山肌に,春になると雪解けとともに徐々に姿を現すものがある.それは「うさぎ」である.地元では「吾妻の雪うさぎ」と呼ばれており,春の訪れを告げる風物詩であるとともに,農家の人々が種まきを始める時期であることから「種まきうさぎ」とも呼ばれているという.うさぎの耳がピンとたったような残雪姿は,寒い冬から暖かい春へ向けて,気持ちを明るくさせてくれるものである.これから,様々な花が咲き乱れ,草木が芽吹いてくるのである.桜の名所として有名となった「花見山」も桜のシーズンへ向けた準備が着々と進んでおり,賑やかで華やかな季節がもうすぐやってくる躍動感が伝わってくる.ところで,この雪うさぎをモチーフとしたお菓子が,福島市にある丹治製菓から発売されている.その名も「あづまの雪んこうさぎ」.100%果汁のフルーツゼリー(やや硬めのゼリー)をホワイトチョコレートでくるんだもので,ゼリーの酸味とチョコレートのマッチが面白い.チョコレートでくるんでいるのであるが,お茶にも合うお菓子である.白桃とリンゴの2種類がある.6個入り630円でインターネット販売も行っている.(2008,03)

あづまの雪んこうさぎ

No.24 福島フォーラム(映画館)

福島市には2系列の映画館がある.ひとつはワーナーマイカル福島であり,曽根田の旧さくら野百貨店5階にあって1998(平成10)年にオープンした比較的新しいシネコンである.そしてもうひとつの映画館が,同じく曽根田に昔からある「福島フォーラム」である.ワーナーマイカルが完成したときは,時代に取り残されたような雰囲気のフォーラムから客足が遠のいたときもあったと思うが,3ヶ月以内に3回来場すると1回無料となるポイントカードの発行や単館ムービーの上映などで映画ファンの心を繋ぎ続けている.特に単館映画・B級映画の上映に関しては,福島県内で最も多くの作品を上映していると思われ,映画ファンとしてはありがたい限りである.大資本の映画会社が製作したストーリーが,必ずしもメッセージ性の高い内容になっているかといえば,そうとも言えず,お金をかけれなくても内容の濃い映画がある.単館映画にはそのような作品が多い.決してオシャレで綺麗とは言えない映画館であるが,頑張ってもらいたい映画館である.無料駐車場あり.FAXサービスあり.スクリーンは72席から153席まで合計6つあり,3つの建物に分かれている.(2008,2)

No.23 焼き鳥文化

無性に食べたくなるときがある焼き鳥.福島市にも数多くの焼き鳥店が存在しており,「福島焼き鳥党」という名の,焼き鳥を食べて焼き鳥を語る市民の会が設立されているほど,焼き鳥を愛している人が多く住んでいる.昨年の9月末には福島競馬場において,全国やきとり連絡協議会に加盟している全国7都市の名物やきとりを中心に一同に集めて販売した「第1回やきとリンピック」が開催され,多くの人で賑わっていた(来年は室蘭市で開催予定).また,今年の1月末には福島市やきとりキャンペーンソング「やきとりじいさん」のCDが発売され,焼き鳥の話題に事欠かない福島市である.そんな福島市の焼き鳥であるが,私が連れて行ってもらったことのあるお薦めの店を2つほどご紹介する.
1店目は「とも江」.福島銀行本店の裏手にある小さな焼鳥屋で,夕方5時過ぎるとすぐに店が満席となってしまう.メニューはドイツ語で表現された6種類の焼き鳥(全て豚)と酒のみ,それ以外では最初にお通しとして漬け物が出されるだけで,まさに串に刺さった焼き鳥通にはたまらない店である.熱燗はアルマイトで温められた日本酒が出され,熱燗党にはこれまたさらに,たまらないらしい(私は焼酎党である).もう1店は「鳥安」.東北電力の裏手奥に入っていった陣馬町の一軒家で営業しており,全国やきとり協議会の発起人となった方が店主を務めている.焼き鳥もさることながら,鳥わさや鍋,鶏の焼き物,水炊きなど鳥料理全般を扱っており,味の評判は高い.焼き鳥のPRに関して,精力的に活動をされているお店のようである.
商業や経済を牽引している郡山市に対して,福島市は県庁所在地・官公庁街としての性格が高い街であり,東京の新橋駅前的なサラリーマンの要素が高い地域なのかもしれない.それが焼き鳥文化の形成に多少なりとも寄与してきたのかなとも思う.ただ,最近は女性にも焼き鳥が人気となっており,福島焼き鳥党の党首も,公式ホームページによると女性である.福島市にお出かけの際は,やきとり文化を煙と共に是非どうぞ.(2008,02)

No.22 峠の力餅小旅行(奥羽本線峠駅)

12時54分,米沢行きの2両編成普通列車が福島駅を発車した.これから板谷峠を越えて米沢まで向かう奥羽本線の電車である.福島から米沢までの普通列車は1日6往復のみ,普通列車だけで見ればローカル線の部類に入る区間である.(同じ線路を走る山形新幹線は米沢まで停車せずに峠を登っていく).庭坂駅を出発すると右カーブとなって右手に福島盆地を眺めながら,上り勾配となって景色が一変し,峠へ挑むこととなる.板谷峠は新幹線開業前までは4連続のスイッチバックの駅(赤岩駅・板谷駅・峠駅・大沢駅)があったことで知られており,そのうちの一つである峠駅(山形県)では,駅前にある峠の茶屋がホームで「峠の力餅」を販売していることで全国的に有名な駅である.この峠の力餅の歴史は古く創業は明治27年,奥羽本線が開通したのは明治32年であった.当時の峠駅は蒸気機関車の給水・石炭を補給する駅として設けられた.板谷峠の勾配は最大38‰(パーミル)で,現在のJR線では最高勾配となっている.技術が進んだ今となっては,新幹線の開業によってスイッチバックも廃止されたが,峠の力餅のホームでの販売は現在でも細々と続けられているのである.
13時23分,峠駅に到着した.大きなスノーシェルターに包まれたホームは昼でも薄暗い.停車時間はわずか30秒,「ちから~もち~」と叫びながら販売員の声がホームと車内に響いていた.峠駅で下車しない人にとって,この短い時間で車内から降りて力餅を買うには,駅に着いたら素早くホームに降りて購入しなければならない.峠の力餅をホームで販売しているのは,9時~18時頃に到着する3往復のみである.値段は12個入りで1000円.
さて,私は米沢まで乗り通したのではなく,峠駅で下車した.というのも,13時28分に福島に戻る普通列車が反対側のホームにやってくるのである.ゆっくりと力餅を購入し,販売の人と共に反対側のホームに電車がやってくるのを待っていた.福島駅13時57分到着,小一時間の力餅の旅であった.家に帰って,上品で柔らかい真っ白な力餅をほおばった.(2008,01)

峠の力餅

峠駅ホーム

No.21 円盤餃子

餃子といえば宇都宮を思い浮かべるかもしれないが,実は福島にも餃子の専門店が多いことは,全国的にあまり知られていない.福島の餃子は戦後に満州から引き上げてきた人々によって飲食業を始めたのがきっかけで,現在まで受け継がれているのだという.福島市商店街連合会ではふくしま餃子の会における「ふくしま餃子めぐりマップ」を作成(15店舗が掲載)し,福島市の名物としてPRを図っている.福島市の餃子店の多くでは,薄く引いた油でさらりと「焼く」というよりは,たぷたぷの油に餃子を浸して「揚げる」といった感じの餃子で,フライパンの丸い形に餃子をきれいに並べて,そのままひっくり返して円形のお皿に盛りつけることから「円盤餃子」とも呼ばれる.まるで花びらのようである.あつあつでカリカリの餃子を酒のつまみとして一杯やるのが,福島流餃子の食べ方である.円盤餃子のお店は夕方からの営業しているところが多く,注文も一皿単位である.餃子とライスといった雰囲気ではない.(2008,01)

(このページは2008年~2011年にかけて掲載したものです)

鳩の街通り商店街【東京考察#312】

Town mall of the Hatonomachi street


鳩の街通り


 「鳩の街」と聞くと平和を連想するほのぼのとした名称であるが,ここは近くの玉ノ井(現東向島5~6丁目)と同様に特殊飲食店街,いわゆる赤線地帯として栄えていたところである.1958(昭和33)年に売春禁止法が施行されて,玉ノ井と同様に全ての業者が廃業し,今ではその赤線地帯としての面影はほとんどなくなって住宅や商店街となり,鳩の街という名称が残っているのは,この商店街とその道路名(鳩の街通り)のみとなっている.
鳩の街通り商店街は,鳩の街通りに連なる商店街であるが,道幅も戦後からそのままの狭さで,「昭和レトロの街」としてPRをしている.一歩路地裏にはいると,迷路のように入り組んだ道路が残り,街歩き・路上観察・散歩ファンにとっては,なかなか奥深い地域である.

車がやっと通れる狭い道路に商店が密集している.
しかし,シャッターを下ろしたままのお店も多い.

昭和レトロな感じ

左側の部分は,かつてお店をやっていた感じ.

かつて電気屋さんだったところもシャッターが閉じている.
SONYの「NY」の看板がかけている.

国道6号・水戸街道からみた鳩の街通り商店街

東向島1丁目側の電柱.
反対側は向島5丁目.

向島百花園【東京考察#311】

Mukoujima flower garden


向島百花園の入口


 向島百花園は,江戸時代の1830年頃に骨董商を営んでいた佐原鞠塢が,草花鑑賞を中心として開園したものであり,四季百花の乱れ咲く園という意味でつけられたとされている.梅の名所として知られる向島百花園であるが,今では四季を通じて花が咲くようになり,江戸時代から今に残る花園としては唯一のものである.1938(昭和13)年に東京都に寄付され,1978(昭和53)年に国の名勝・史跡に指定されている.面積10,886m2,開園時間9時~17時(入園は16時30分まで).入園料大人150円.

都立向島百花園

梅が咲き始めている
  
江戸時代の開園当初は,梅360本が植えられていた.

園内には石碑が29基ある.撮影時は修復中だった.

池もある

東京スカイツリーも見える.

お休み処もある

梅洞水(井戸)

谷中七福神めぐり(天王寺・護国院・不忍池弁天堂)【東京考察#310】

The Yanaka Seven Gods of Good Luck traveling


七福神

 


前のページへ(No.309 谷中七福神めぐり(修性院・長安寺))
 谷中七福神は江戸最古の七福神と言われている.七福神めぐりとは「恵比寿」・「大黒天」・「毘沙門天」・「弁財天」・「福禄寿」・「寿老人」・「布袋尊」の七神が祀られている寺社をめぐって,家内安全や商売繁盛,縁結びなどの「万幅招来」を祈願するために,室町時代に京都から始まって,江戸時代に全国に広まり,お正月に参拝するものである.この期間には御神体を御開帳し,御朱印を授けてもらえる.七福神は人々に幸福をもたらす神として古くから信仰の象徴とされていて,この谷中七福神巡りを終えたあとの心のすがすがしさ,心のスッキリ感は何とも心地よい.
谷中七福神の御開帳,御朱印は,1月1日(元旦)~1月10日まで(2011年以降.かつては1月15日まで実施していた),時間は9時~17時まで行われる.谷中七福神御朱印和紙1000円をまずは購入(各寺で購入できる)し,各寺で御朱印を受ける際に200円ずつ納める.総距離は約5kmとなっていて,単純に計算すると約1時間30分で歩けそうであるが,寄り道などしていると結構時間の経つのが早くて,最低でも時間は3時間程度を見ておいた方がよい.(時間が短いと,御朱印をもらうためだけに急いで歩いているだけの感じがしてしまい,歩くことが楽しめなくなると思う)


長安寺→天王寺 (約0.3km 約6分)

長安寺から天王寺までは谷中霊園の中を歩いていく

霊園内の天王寺駐在所にて左に曲がる

谷中霊園・ソメイヨシノの桜並木の中を歩く
静かな環境の中,両側には墓地が広がる
<毘沙門天・びしゃもんてん>
⑤天王寺・てんのうじ
ご利益:威光

天王寺.実は,日暮里駅の横(の坂の上)にある.

毘沙門天が祀られている毘沙門堂
このお堂は1961(昭和36)年に完成した.
1957(昭和32)年の放火によって焼けてしまった五重塔の残材で建てられている.

釈迦如来座像がある.
江戸時代には,徳川幕府公認の富くじが行われ賑わっていた.


天王寺→護国院 (約0.9km 約17分)

谷中の街を歩いていく.

谷中らしい建物が見られる

<大黒天・だいこくてん>
⑥護国院・ごこくいん
ご利益:富財


護国院の正式名称は「東叡山護国院大黒天」と呼ばれ,別名「東叡山釈迦堂」である.
寛永寺の子院となっており,1630年に開基した.

護国院本堂


護国院→不忍池弁天堂 (約1.1km 約21分)

ゴールを目指して,ひたすら歩く.
上野高校前の専用歩道橋.
だんだん日も暮れてきた.

上野公園に入ると,あと少しだ.
 
レンガ造りの古い建物の横を通り,
清水坂を下がっていく.

森鴎外居住の跡となっている鴎外温泉
(水月ホテル鴎外荘)

上野動物園のモノレールが見えてくると,
不忍池弁天堂はもうすぐだ.

不忍池の真ん中に島があり,そこに弁天堂がある.
<弁財天・べんざいてん>
⑦不忍池弁天堂・しのばずのいけべんてんどう
ご利益:愛敬

参拝の行列ができていた.
午後5時で閉まってしまうので,御朱印を先にもらって列にならんだ.
17時まであと20分となっていた.

不忍池弁天堂 本堂

甲府鳥もつ煮の屋台には行列ができていた



全部揃った,谷中七福神御朱印和紙.
田端駅を14時に出発し,終了したのは17時であった.

お寺でもらえる地図
JR田端駅でも,JRのパンフレット地図が配られている.