「■福島県の文化」カテゴリーアーカイブ

BANCHAN WORLD の福島県内をテーマにしたカテゴリーです.

磐梯山登山(八方台ルート)【会津考察#14】

The Mt.Bandai mountaineering ( Happoudai route )


 磐梯山は,会津の人々にとって心に刻み込まれているランドマークである.標高は1819m,猪苗代町,磐梯町,北塩原村の3町村にまたがっている山で,別名会津富士,会津磐梯山とも呼ばれている.磐梯山は活火山であり,806(大同元)年と1888(明治21)年に大噴火を起こしているが,806年の噴火の時に磐梯山頂部分がふっとんで,当時は3000m程あった富士山のような姿だった容姿から,現在のように櫛ヶ峰と赤埴山と磐梯山からなる3峰の形になった.そんな磐梯山は,日本百名山のひとつでもあり,シーズンになると多くの登山客で賑わっている.特に頂上からの360度大パノラマの眺望は素晴らしく,裏磐梯湖沼群や猪苗代湖,会津盆地などの絶景を眺めていると,それまでの苦労がいっぺんに吹っ飛んでしまう.
登山ルートは全部で6つあるが,若松方面の磐梯町と裏磐梯とを結ぶ有料道路・ゴールドラインの途中にある八方台登山口からの登山は,最も標高差が少ないため,多くの登山客の一般的なルートとなっている.初心者でも大丈夫なルートである.なお,五色沼自然探勝路のようなハイキングコースではなく,あくまでも登山となるので初心者コースといえどもそれなりの準備をして登山に臨むようにしたい.頂上までは2時間~2時間半程度でつく.弘法清水についたときの清水の冷たさ,山小屋でのナメコ味噌汁の塩味,頂上での絶景を味わうと,充足感で満たされる.

磐梯山ゴールドライン
有料道路は入場時に料金を支払う.普通車730円(2007年現在)
八方台登山口は,有料道路の途中にある.

八方台登山口の駐車場
約50台が止められる.トイレもついている.
磐梯山方面と猫魔ヶ岳・雄国沼方面への登山口.
 
八方台登山口
いよいよ磐梯山への登山開始である.
 
しばらくは緩やかなブナ林を進む
まだまだ余裕.ここで無理すると,あとが大変となる・・・.
 
約30分でひらけて「中の湯」となる
硫黄の臭いが立ちこめており,かつては「磐梯温泉中の湯」の温泉旅館があった

登山道脇には,硫化水素の鉱泉がアワとともに噴出している
熱くはなく,噴煙もない.

中の湯旅館跡は,今でも廃墟のように建っている.
その前には温泉湧出箇所があって,
今となっては底が泥となっている露天風呂があり,
野湯秘湯ファンが服を脱いで入っていたりしている.
(登山道から丸見えである)
どういうわけか,カゴとオケが置いてある.
しかし,硫化水素ガスの濃度が高くなると危険なので,
あまり近づかないほうが賢明である.


八方台登山口から中の湯まで1.1km
これから先の弘法清水まで1.7kmと書かれているので,
(写真はちょっと先の裏磐梯登山口との分岐で1.6kmとなっている)
「な~んだ,あとちょっとだ!」と安心してはいけない.
ここから急登がはじまるのである.
弘法清水までは,約1時間かかる.
 
自分のペースで無理せず登りを続ける
  
途中,視界が広がるところがある.
ここは火口壁の頂部となっているところ.
眼下に広がるのは裏磐梯の檜原湖・小野川湖・秋元湖
ロープ柵のところで眺めると,銅沼(手前下)や火口原・火口壁が見える.
一休み,ひとやすみ.

急登が終わると,ちょっと下りがあったりして平らな道となる.
木の根っこを跨いで歩いていく.ブナやダケカンバの樹林帯である.

だんだんと大きな樹木が少なくなっていき,笹の中を歩いていく.

途中,ちょこっと頂上が見える箇所がある.
「まだ,あんなに登るの~」とげんなりしてはいけない.
冷たい清水の飲める「弘法清水」まではすぐそこなので,
あとひと踏ん張り,がんばろう.

右に行くと弘法清水直行,左に行くとお花畑経由となる.
お花畑経由でも約100m遠いだけで弘法清水に行けるのだが,
眺望のよいお花畑は帰りにゆっくり経由することにして,
もう一踏ん張り,弘法清水へ直行することとする.


弘法清水
右側の塩ビ管から清水が出ている.
売店が2つある.

コンコンと湧く「弘法清水」
こんな高いところに清水が湧くなんて不思議である.
ちなみに,弘法清水は4合目であり,頂上は5合目である.
噴火前の磐梯山によるものか.

弘法清水には鐘が置いてあり,登山途中で鐘の音が近づいてくると,
弘法清水が近いんだな,と感じさせてくれる.
昔は鐘のところに
「気軽にあいさつ.Let’s say Hello」
と書かれた木の札が掛けられていた.
 
奥にある「弘法清水山小屋」でなめこ汁を食べた.
これがうまかった.会津の味噌とナメコと姫竹が入ったもの.

弘法清水から裏磐梯の眺望は最高である.
体力を取り戻して,頂上まであともうちょっとである.


弘法清水への入り口脇に,頂上までの登山道がある.
頂上までは約25分.一気に頂上まで登る.
  
急登が続く.でも時々,裏磐梯・猫魔の絶景が見れる.
ガレた石が多くなってきた.頂上までもうすぐだ.

もしかして???
 
頂上到着.
頂上はガレ場となっていて,祠がひとつ建っている.


背景の湖は「猪苗代湖」

こちらは,会津盆地方面


弘法清水から見たお花畑コース
背景の湖は裏磐梯の「檜原湖」
下りはこちらを経由した

また違った景色が広がる.
シーズンには様々な花が咲くという

お花畑からは,弘法清水の売店小屋と山頂が見渡せる

櫛ヶ峰が望める
裏磐梯の荒々しい火口壁の頂上周辺

なお,磐梯山は,裏磐梯側の火口原の荒涼とした風景,
爆発の凄さを感じる火口壁の荒々しさも魅力のひとつである.
その火口原や火口壁を見ながら登山する裏磐梯・川上ルートもある.
ただし,裏磐梯・川上ルートの火口壁を登りきるコースはきついので,
弘法清水まで登らなくても,銅(あか)沼や火口原まで歩くだけでも,
素晴らしい風景が堪能できる.
火口壁の頂部から裏磐梯方面の下を撮影した写真.
左上が銅沼で,中央の緑が点在しているところが荒涼とした火口原
転げ落ちたら真っ逆さま・・・である.
(なお,この風景は今回の通常のルートでは見られません)

【公共交通案内】
●八方台登山口までの路線バスはなし (猪苗代駅または裏磐梯高原からタクシー利用)

切立橋(隠れた歴史的遺産)【会津考察#13】

The Kittate Bridge


切立橋

 


 猪苗代湖から流れてくる日橋川(にっぱしがわ)の会津若松市(旧河東町)と喜多方市(旧塩川町)と磐梯町の3市町の境に,切立橋(きったてばし)と名付けられたアーチ橋がかかっている.春になると桜が満開となるところでもあり隠れた名所でもあるが,桜のみならずこの切立橋そのものも,実は隠れた歴史的土木遺産として価値のあるものである.
切立橋は,1925(大正14)年に東京電灯(株)(現東京電力)の猪苗代第四発電所建設時(橋のすぐ前の山頂に水力発電所がある)に資材輸送用の線路を敷設した際に日橋川に架けられたもので,磐越西線の広田駅からこの発電所間を結んでいた. 
 この橋は,1890(明治23)年にドイツで製作され翌年に九州鉄道(現JR九州)の鹿児島本線矢部川(福岡県)に架けられていたが,列車の荷重増加に耐えられなくなって引退することになり,この地に移設され転用された.当時の猪苗代水力電気(株)(東京電灯の前身)の社長・仙石貢氏が,かつて九州鉄道の社長でもあったということで,ここに転用されたとのことである.この橋はドイツから日本に11橋輸入されたが,現存する橋はここも含めて僅かに2橋となっているという.ちなみに残りの1橋は,栃木県足尾にある古河橋で,現在は歩道専用橋となっている.
製作はドイツ「ハーコート社」,長さは49m,ボーストリングトラス橋という種類であり,部材をボルトで連結組立するプレハブ橋(現場で組み立てるものをプレハブという)といった特徴がある.所有管理は東京電力猪苗代電力所で行っている.


静かなところで余生を送っている切立橋
 
横からみたところ

6tまでの乗用車は通れるが,コンクリートの床版の上に木が敷いてある.
雨が降ると,通常でもブレーキをかけるとスリップする.
落ち葉の季節は要注意.止まれないと県道に出てしまうので,最徐行で運転を.
 
上流側(左)と下流側(右)
下流には,第四発電所から落とされる水を放流する吐口があって,
そこから下流はおどろくほど水量が増加する.
水質のきれいな猪苗代湖から流れてくるので,水はとてもきれい.

向かいの山には猪苗代第四発電所(水力発電)の施設がある

 

橋の真ん中には,ささやかながら案内板が取り付けられている
でも,この静かな環境が,余生を送るのにはよい環境なのかもしれない.

 
このボルト接合が時代を感じさせてくれる

橋中央の上部に「丸いスピーカーみたいなもの」がぶら下がっているが,
これが何の役目を果たしていたのか不明.ランプ(照明)だろうか?

X型に組まれているトラス部材

桜の季節になると,また美しい橋となる.

橋の親柱には「東京電力株式会社」の橋名板がある
所有は東電だが,一般車も通行することが可能で,
橋の奥へ進むと鬱蒼とした林となるが,登り坂で抜けると,
ひらけて田畑の広がる柏原集落となり,
まっすぐ進むと農道となってJR広田駅に向かうことができる.

【公共交通案内】
●会津バス 西若松駅→神明通り→若松駅→大和田鍛冶屋前→島(1日4往復 要ダイヤ確認) 島停留所下車 若松駅からバス約30分,下車後徒歩約30分


 

柳津悠々紀行#2(柳津町)【会津考察#12】

The Yanaizu YuYu trip ( Yanaizu-machi in Kokuuzouson )
~ 虚空蔵尊のある門前町・2 ~

赤ベコ博物館
ベコとは牛のこと.赤ベコ発祥の地,柳津ならではである.
(残念ながら,訪れたのが朝早かったので,オープンしていなかった)

会津桐の直売もやっている.
会津の良さは酒の良さ「花春」の黄色い看板をみると,会津に戻ってきたな,と感じる.
地元福島のTVでは,昔から花春のコマーシャルが流れていた.

街なかの点景.
あわまんじゅう,くりまんじゅう元祖の店・岩井屋

まんじゅう屋の湯気
朝8時過ぎの風景

ほっとinやないづ
「まちなか」

パンフレットなどが置いてある情報ステーション.といっても無人であるが,いすが置いてあって中で休憩することができる.

催し物案内も掲示されている

洋服屋の前にもまちなかギャラリーが.

道の駅「柳津」で売られている「あわソフトクリーム」.本物のあわソフトクリームは,写真右のように真っ黄色ではなく,淡いクリーム色(写真下).ここまで黄色いとちょっと別な「モノ」のようでリアルである.

魚渕
弘法大師が虚空蔵尊を刻んだ木屑を只見川に入れるとウグイに姿を変えたという伝説が残されている.
ウグイは淡水魚で,ハヤ・マルタ・アカハラなどとも呼ばれ,一般には群れる習性をもたないが,ここ魚渕では群れていることから,国の天然記念物に指定され,禁漁区として保護されている.

川霧が立つのも柳津らしさ
一般的には,気温が下がり川の水が温かいときに起きる現象.しかし,ここ只見川ではその逆が多いとか.背後に虚空蔵尊が見え,幻想的で美しい風景となる.

吊り橋もある
川霧が立ちこめている.

只見川ラインくだり。40分 1000円(小さく手前に見えるのが船)

赤く塗られたアーチ橋も,柳津の景観に強烈なインパクトを与えている.国道252号線に架かるもので,柳津橋と瑞光寺橋の2つあり,どちらも同じ形式で統一されている.1973(昭和48)年の完成.背景のお寺が虚空蔵尊.

午前10時頃になると,立ちこめていた川霧もなくなって,日差しが強くなってきた.ゆったりと流れる只見川をみながら,悠々とした時を刻むヒューマンスケールの飾り気ない街・柳津をあとにすることにした・・・.

柳津悠々紀行#1(柳津町)【会津考察#11】

The Yanaizu YuYu trip ( Yanaizu-machi in Kokuuzouson )
~ 虚空蔵尊のある門前町・1 ~

柳津と書いて「やないづ」と読む.「津」と名の付くところは,昔から水との関わりが強いところが多い.「津」とは船舶の停泊する船着きという意味があり,ここ柳津も街の中に只見川が悠々と流れ,明治時代までは柳の大木が川岸に茂っていて,船やいかだの発着所であったので「柳津」の地名が付いたと言われている.
柳津町は,会津若松から約25kmほど西に向かったところにある.807(大同2)年に開基した福満虚空蔵尊(圓蔵寺)の門前町として,参詣客でにぎわってきた歴史ある街である.そして,只見川が流れ,温泉が湧出し,斎藤清画伯が晩年住んでいた柳津は,ヒューマンスケールの空間が広がっている街だと直感できる.華々しく観光地化されていない,只見川に寄り添って時を刻んできた,心癒される街並みを歩いてみることにした.
会津柳津駅
日本一のローカル線として有名な只見線が走っている.会津若松から昔ながらのディーゼルカーが,エンジンを轟かせながらゆっくりと走っている.1日6往復.温泉宿のある街中心部まで歩いて15分程度で着く.
ローカル線のホームは旅情があってよい.本数は少なくて不便かもしれないが,時間に追いまくられている現代において,そんな忙しい生活とは無縁な,只見線の旅もアプローチとしてお薦めである.
駅前に置かれているSL「C11-244」
昭和18年に製造され,約30年間働いたあと,昭和48年11月に現役を引退し,この場所で余生を過ごしている.復活の話もあったに違いない.
駅の待合室に貼られていた「柳津ウォークマップ」
柳津はコンパクトな街なので,歩いて十分に回ることができる.歩いて回れる規模こそが,ヒューマンスケールの街並みである.
柳津町の案内板
観光ポイントには同じタイプの看板が置かれていて,土地勘のない観光客にとってはありがたい看板であった.
駐車場から虚空蔵尊へ向かう道
あじさいがしっとりと咲いていた
満虚空蔵尊(菊光堂)
全国的にも有名な正月7日に行われる「七日堂裸まいり」は,この菊光堂の中で行われる.大鰐口を目指し,男たちが綱をよじ登って競い合う祭りは,迫力がある.(中にはいると,「綱によじのぼらないでください」とかかれた張り紙が貼ってあった.普段もよじ登ろうとする人がいるのだろう)
海運 撫牛
虚空蔵菩薩は,丑と寅の守り本尊でもある.会津の民芸品である「あかべこ」の発祥の地として有名である.
菊光堂から眺める風景
只見川が流れ,そこにかかる赤いアーチ橋が見える.手前には吊り橋も架かる.
柳津の名物のひとつ「あわまんじゅう」店からは,まんじゅうを蒸すときの蒸気があちこちで出ている.店の中では,土産物として並べるためのまんじゅうづくりで,朝早くから忙しい.
今から180年前,柳津を様々な災害が襲ったとき,災害に「あわ」ないようにとの願いを込めて,虚空蔵尊に奉納されたのが,あわまんじゅうのはじまりとされている.朝の出来たてはうまい.
農産物直売所「ふれあい市」
地元でとれた野菜や花などを,100円から販売している.虚空蔵尊の仁王門へ登る階段の登り口前にある.大がかりな朝市ではなく,こじんまりとして手作りといった感じがして,生産者との距離が離れず新鮮な野菜を買える.浴衣でもふらっと立ち寄れる.
路線バスは坂下(ばんげ)から走っている.(会津)坂下では,(会津)若松駅からの便に接続している.
街中のストリート
ヒューマンスケールの空間となっているが,ときどき自動車が走り抜けていくので,街なかを歩いて散策するには,ちょっと落ち着かない.
まちなかスタンプギャラリー
店先や宿の入り口に斎藤清画伯の絵を飾って,スタンプラリーをやっている.街なか散策をしていて発見した.自動車では決して気が付かないユニークな取り組みである.

温泉の玉?
柳津温泉の源泉を玉の上から少しだけ流しているモニュメント.触ると暖かく,舐めるとしょっぱい.柳津温泉は昭和62年に柳津町が虚空蔵尊の境内で掘削したところ,地下700mから塩化物泉の温泉が湧き出たもので,比較的新しい温泉である.柳津は,それまでの宿坊から温泉街へと変化した.
このモニュメントも,歩いてみないと気づかない.

虚空蔵尊の仁王門への階段
虚空蔵尊への浴衣での参詣は禁止されている.温泉の玉,わかりますか?
柳津の大清水(弘法清水)
虚空蔵菩薩をつくられた弘法大師が,コンと杖をたたくと,冷たい清水が湧き出るようになったと伝えられる清水.干ばつや地震のときも,決して涸れることがなかったという.

野菜などを洗える場所もある.右上のかごに入っているのは「あさつき」だった.この施設は平成13年に完成した.

花ホテル「滝のや」
このホテルでは月1回程度の講演会(花ホテル講演会)を開催し,地元住民や柳津に興味のある方々とともに,地域を盛り上げようとしている.日帰り入浴も可.

会津鉄道のトロッコ列車【会津考察#10】

The lorry train of Aizu railroad


湯野上温泉駅に停車中のトロッコ列車

 


 ゴールデンウィークや観光シーズンになると会津鉄道のトロッコ列車が運行される.会津浪漫の花号・星号・風号と,時期によって名前を変える.
会津鉄道は会津若松から湯野上温泉・芦の牧温泉・田島・会津高原尾瀬口までを結ぶ第三セクターで,旧国鉄時代の会津線から転換された路線である.会津高原尾瀬口からは野岩鉄道を経由して,東武鉄道の鬼怒川温泉へ抜けることができるので,北千住・浅草までが1本のレールでつながっていることになる.
トロッコ列車に乗るためには,乗車券のほかにトロッコ整理券(大人300円)を購入すれば乗車ができ,車内には小さいながら売店もあるので,ビール片手にのんびりと南会津への車窓を楽しめる.なお,撮影は5月のゴールデンウィークのときのものである.

トロッコ会津浪漫星号・会津田島行きに乗る
 
トロッコ列車は3両編成で,
それぞれが違った仕様(内装)の車両となっている.
どのタイプの車両に乗るか,整理券を購入するときに決める.
トロッコ席・展望席・お座敷席の3タイプ
 
こちらは展望席で,最も座席がよいタイプ.
運転席から前方が展望できるのであるが,
田島に向かうときは逆方向となっている.

こちらはトロッコ席で真ん中の2両目となる.
ガラスを外すこともできるが,寒いときはこのようにつけたままとなる.
トンネル内では天井に星が広がる演出がある.
 
こちらはお座敷席.掘りごたつ式となっていて,居心地がよい.
今回,会津若松駅からの乗客は全5名で,全てお座敷席を選んでいた.

2両目にちょっとした売店があって,
飲み物やお菓子を買うことができる.栃もちを買った.

大川の渓谷が車窓に広がる

西若松駅から湯野上温泉駅まで,ツアー客でトロッコ席は埋まった

トンネルに入るとトロッコ席の車両では,
プラネタリウムが点灯する.

橋の上では一旦停車するサービスもある
 
茅葺き屋根の湯野上温泉駅には囲炉裏もある

終点会津田島駅
  
田島駅で売っていた駅弁.おいしかった.
弁当を買って野岩鉄道・東武鉄道と乗り継いで東京まで行ける

陶磁器の街・会津本郷【会津考察#9】

The town and Hongo of the earthenware


インフォメーションセンター前

 


 会津本郷焼は,1593(文禄2)年に会津藩領主の蒲生氏郷が,若松城の改修を行うにあたり城郭の屋根を瓦葺きとするために,播磨国から瓦工を招いて黒瓦を製造したのが始まりとされている.その後,保科正之が尾張国瀬戸生まれの陶工を迎えてから,本格的な陶器の製造が開始された.1993(平成5)年に,通産省(現経産省)より伝統的工芸品産地として指定を受けている.(会津本郷焼事業協同組合のHPより)
街は非常にコンパクトなので,各窯元めぐりをするのにも十分歩いて回れるが,インフォメーションセンターでは無料のレンタサイクルをやっているので,自転車で街中を巡るのもよい.地図を見ると「瀬戸町」といった地名があって,陶器の街だなと思わせてくれる.
 
インフォメーションセンター
2階は会津本郷焼歴史資料展示室となっている.
無料のレンタサイクルを貸し出してくれる.
窯元が入った会津本郷焼散策マップもある.

インフォメーションセンター前の県道

会津美里町誕生記念「第2回会津みさと祭り」として
「風と土の芸術祭」が行われていた.
まちなかのあらゆるスポットに本郷焼が展示されていた.

会津本郷陶磁器会館
組合に加盟している14窯元の作品を展示販売しているところ.
本郷焼はここで購入するとよい.
会津本郷焼事業協同組合もここにある.

陶磁器会館には窯元案内図がある
  
まちなかの狭い路地裏には,各窯元がある.
手ひねりや絵付け,見学を行っているので,それぞれの窯元に問い合わせるとよい.

【公共交通案内】
●会津バス 若松駅→本郷→関山 (日中は90分間隔で運行 若松駅から約30分)
●JR只見線 若松駅→会津本郷駅→只見→小出 (1日7往復 日中は本数ない 若松駅から約12分)

大内宿【会津考察#8】

oouchi-juku


茅葺き屋根の残る大内宿

 


 大内宿は,会津若松と日光今市とを結ぶ会津西街道の宿場町として,江戸時代の宿場の雰囲気を残している場所である.集落全体がそっくり茅葺き屋根として残っており,1981(昭和56)年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている.今はシーズンになると多くの観光客が訪れるようになり,軒先で名産品やおみやげ,そばなどの飲食店を営むようになっている.毎年9月1日の防災の日には,消火栓の一斉放水訓練が行われ,この放水の様子を眺めるのは圧巻である.今回はちょうどその時に訪れたので,その模様もお伝えする.ちなみに,来年(2008年)は9月1日が日曜日とのことである.

バスは一応走っているのだが,
朝1本と夕3本の4本のみ.地元住民通学用のダイヤとなっている.
観光客は自家用車か観光バス,もしくは,
会津鉄道湯野上温泉駅からタクシーでくるしかない.

駐車場は有料で,普通車300円となっている.
大内宿整備保全協力費として集められている.
 
放水訓練中の模様.
放水は,9月1日の午前10時から3分程度行われる.
2008年は日曜日開催とのこと.
 
普段,消火栓はこのようにコンクリートの箱の中に納められ,
上には木製の蓋がかけられている.

電柱など一切ない.江戸時代の空間が体感できる

軒先でお土産品などを売っている

起き上がり小法師も売っている
 
民家の先には,山からの水が流れていて,
ラムネやジュース,缶ビール,キュウリやトマトなどが冷やされて,売られている.

しんごろう餅
店先で無料のお茶を飲みながら座って食べることもできる.

ねぎ1本で食べる「ねぎそば」の店
大内宿では,1軒1軒微妙に扱っているものが違うので,
それぞれ回ってみると楽しい.

茅葺き屋根の民家

子安観音へ向かう階段を上がると,山の中腹から大内宿の全体を眺めることができる.

【公共交通案内】
●会津鉄道 湯野上温泉駅下車 タクシーで約15分(片道2000円程度
※路線バスは地元住民通学用のダイヤとなっており,観光客には不適.

祝賀山車フェスティバル[福島市制施行100周年記念事業]

福島市制施行100周年記念事業のひとつとして,市内各所に存在している山車(だし)を駅前中心部に集結して練り歩く「祝賀山車フェスティバル」が2007年6月30日の夜に開催された.合計38台の山車(だし)が集結した.山車とは祭礼の時に飾り物をして引き出す車のことで,もともとは「出し物」の意で,神の依代として突き出した飾りに由来するのだという.国道13号線を全面的に通行止めにして祭りが行われ,市内各町内の山車が国道13号線に集結して,大きなかけ声と太鼓の囃子とともに練り歩く様子は,大いに盛り上がるものであった.
各町内の山車は色々な形,そしてお囃子のリズムがあって面白い.街路樹の樹木に当たらないように,山車の先端の部分をいちいち折りたたむのは,見ていて大変そうであった.山車の提灯の灯りも,発電機を積んで電球にしているものや,本物のロウソクを灯しているものなどあって,ロウソクを灯しているものは,ゆらゆらと光りが揺れるので風情が感じられるものである.旧長崎屋前の交差点では,最後に飯坂温泉の3台の山車による飯坂ケンカ祭り(岸和田のだんじり祭りとともに日本三大ケンカ祭りのひとつとされており,毎年10月第1土曜日に開催されている)のぶつかり合いも再現され,迫力ある山車の押し合いが見られた.

(撮影年月日:2007(平成19)年6月)


これから始まる祭りに向けて,準備している山車.国道13号を全面的に通行止めにして行われた.

駅前にある「中合デパート」では,クリアランスセールバーゲンの宣伝も行っていた.これだけ人が集まるのだから,絶好の広告チャンスである.普段の土日もこれだけ人出があればいいのにと思う.

矢剣町の山車.山車の上には人が乗っている.太鼓とお囃子が祭りを盛り上げる.

旧長崎屋の2階デッキ部分には,山車をみるための人だかりができていた.

土湯温泉のこけし山車.「かわいらしい」と評判だった.

国道13号にずらっと揃って練り歩いている.いろいろな山車があって面白い.

日が暮れると,提灯の灯りがより映える.

この山車は,街路樹を通るたびに,上に伸びている提灯を折りたたんでいて,練り歩くのには大変そうだった.

提灯がぞろぞろ.

飯坂ケンカ祭りの山車.両者の山車がぶつかり合ったところ.

春の花見山~福島の桃源郷~

春になると全国から人々が集まってくる花の名所が福島市にある.その名も「花見山」.写真家の故・秋山庄太郎氏が「福島に桃源郷あり」と毎年訪れていたという場所で,全国各地からカメラマンが数多く訪れている.桜をはじめ様々な花が咲き乱れており,ロウバイ・ウメ・サンシュユ・マンサク・レンギョウ・サクラ・ハナモモ・ボケ・モクレンなど,次々と花が咲き続いていく.
花見山は,福島市中心部から南東約4kmにあり,昭和の初め頃に養蚕の合間に花木を育てて,それを販売するようになったのがきっかけで,花木を増やしていくようになった.農家の方が「きれいな花を皆さんに楽しんでもらいたい」という善意により,昭和34年から土地を開放しているのが花見山であり,入場無料,春の里山からは吾妻連峰も見られ,まさに福島の桃源郷なのである.

(撮影年月:2007年4月)


新幹線のりかえ口には,「花見山は東口方面へ」と手書きで書かれた案内板が掲示されていた.一度のりかえ用の自動改札を通り過ぎ,在来線のコンコースを歩いて,東口へ向かう.

「ようこそ,花もみもあるふくしまへ」福島駅コンコースもサクラで満開

春のシーズンになると,
花見山までの臨時バスが運行される

2010年の臨時バス運行予定
3月27日(土)から4月30(金)まで

毎日運行している路線バス案内はスクロールして最下段をご覧ください

午前9時前だというのに,バス乗り場はこの行列! 臨時手荷物預かり所もあって,手ぶらで花見山散策を行うことも出来る.

花見山号の臨時乗車券.片道250円 往復500円.往復を買うと,帰りの周遊バスでは乗り降り自由となる.(写真2007年は片道230円であった)

臨時バスの運行は,3月末から4月末にかけての時期である.運行本数はかなり多くて,1時間に3本程度走っている.

花見山号の臨時バス

サクラにラッピングされたバスがやってくる.車内でも,花見山などに関する案内テープが流されて,観光客には嬉しい心配りがされている.

春のシーズンになると,大型バス駐車場にはずらりとバスが並ぶ.渡利地区の狭い住宅地の中を縫うように走ってくるので,周辺住民の方に感謝する次第である.

駐車場脇には,ちょっとした物産を販売するところがある.仮設トイレも設置されている.

正面に見えているのが「花見山」.駐車場からはちょっと歩いて向かう.

だんだんと,サクラが咲き乱れるようになってきた.

三脚を持ったカメラを担いでいる人も多くみられる.それぞれの構図で,花を撮影している.

とにかく人出が多い.でもサクラは美しい.

いろいろな色が競演している

黄色のレンギョウも.

菜の花も咲き乱れ

一眼レフの本格的なカメラを抱えて,最高の一瞬を求めて,ファインダーをのぞく.


ここからが,花見山公園なのである.
ここまでは,民地に咲き誇っていた花を,道路から眺めていたもの.

ふもとでは,無料で杖・ステッキを貸し出している.黄色い服を着た人は,ボランティアガイドの方々である.登山道の分かれ道などに立っていて,案内をしている.

花見山は「山」である.
頂上まで行くルートは,60分で戻ってくるコースとなっている.ハイヒールではちょっと無理!

サクラのトンネル

左上に小さく写っている「あずま屋」が頂上.あともうちょっとである.

頂上からの眺望.福島市街が一望できる絶景である.


路線バス案内(毎日運行)
福島駅東口8番乗り場より「渡利南回り」行き(1時間に1本程度)
「花見山入口」バス停下車:徒歩20分程度(住宅地の細い道を歩いていきます)

お秀茶屋(奴郎ヶ前の味噌田楽)【会津考察#7】

Ohide-chaya(The miso dengaku)


歴史のある田楽・お秀茶屋
営業時間:10時から17時頃
(材料がなくなったら終了)

 


 お秀茶屋の味噌田楽は,無性に食べたくなるときがある.若松にきたときは,時々立ち寄って食べている.
「お秀茶屋」は,創業が延宝年間(1673~80年)の歴史ある茶屋で,東山温泉に向かう東山街道沿いにある.なんといっても,名物は甘い味噌を塗って囲炉裏でじっくりと焼き上げる「田楽」で,自家製餅・揚げ豆腐・身欠きにしん・こんにゃく(秋は里芋となる)の4種類6本の田楽セット(735円(2007年現在))となっている.田楽は,戦国時代において,串に刺して田圃などで焼いて食べたのが始まりと言われており,田楽という言葉も,田圃で食べる楽しみというところから付けられているという.この店には,山下清画伯が度々訪れていたといい,現在でも,有名人が数多く訪れて,店内には写真やサイン色紙が貼られている.
ちなみに,奴郎ヶ前と書いて「やろうがまえ」と読む.お店には「元祖・奴老ヶ前」と記されていて,「老」の字が用いられている.

店内の様子.暖かいときは,池の鯉を眺めながら,
縁側で食べることもできる.

壁に貼られているメニュー
田楽の他にも,くるみ餅やそばなどもある.
田楽だけでは物足りない場合は,ソバも一緒に注文すると良い.

田楽は,囲炉裏の炭火で焼かれる
ご主人は16代目.

これが,田楽セット
素朴な味わいで,時々無性に食べたくなる味なのである.
串が炭火ですすけているところも,「普段着のまま」といった感じでよい

ざるそばもあります.
柔らかいそばといった感じ
 
店の脇にある狭い道路を登っていったところに
専用の駐車場がある.

その道路脇にはお地蔵さんがある
かつて,近くの河原には会津藩士用の処刑場があった
罪人達の供養のために設置されたものが残っている
(参考文献:新寿堂HP

【公共交通案内】
●まちなか周遊バス「ハイカラさん」  若松駅→鶴ヶ城→奴郎ヶ前→飯盛山→若松駅(逆回りなし.8時~18時頃.30分間隔)
●飯盛山・鶴ヶ城循環(飯盛山先回り) 若松駅→飯盛山→奴郎ヶ前→鶴ヶ城→若松駅
●鶴ヶ城・飯盛山循環(鶴ヶ城先回り)  若松駅→鶴ヶ城→奴郎ヶ前→飯盛山→若松駅

ハイカラさん(まちなか周遊バス)【会津考察#6】

The bus which tours through the inside of the city in Aizu wakamatsu

まちなか周遊バス「ハイカラさん」
エンジ色と深緑色の2種類走っている

 


 平成13年7月より,会津若松市内の観光施設を周遊できるバスとして運行開始されたのが,まちなか周遊バス「ハイカラさん」である.レトロ調のボンネットバスを導入し,補助ステップや車いす用のリフトなども備えられている.車いすを利用するときは背後部のドアが開くようになっている.ドライバーは女性が乗務しており,城下町特有の細い路地裏道路を,大きなハンドルを握りながら運転している.
1回大人200円,ハイカラさん専用1日乗車券は500円,ハイカラさんと路線バス(市内中心部限定)も乗れる1日乗車券は700円で販売しており,若松市内の観光名所をひと通り巡りたいのであれば,1日乗車券を購入してハイカラさんを乗り継いでいけば,大抵の見所は観光することができる.
運行ルートは左回りの1方向運行(運行当初は両方向だったが,現在は本数を増やして1方向運行に変更されている)で,午前8時~18時頃まで30分間隔,朝夕は東山温泉も経由して走る.(現在の右回り運行は赤色の「あかべえ」で運行されている.)

「ハイカラさんのりば」では多くの観光客が並んでいる

ボンネットバスが整備中のときに走る中型バスタイプの周遊バス
このバスでも満席になるので,ちいさなボンネットバスでは
満員で乗りきれない時もあるのではないかと思う

1日乗車券は,駅前にある会津バス観光案内所で購入できる

ハイカラさん車内
コンパクトなつくりである
【公共交通案内】
●まちなか周遊バス「ハイカラさん」 若松駅→大町四つ角→七日町→野口英世青春通り→市役所→鶴ヶ城→県立博物館→御薬園→武家屋敷→(東山温泉)→慶山→飯盛山→若松駅(逆回りは「あかべえ」で運行.8時~18時頃.30分間隔)

会津若松駅バスターミナル(高速バス)【会津考察#5】

Aizu wakamatsu station Bus terminal


駅前にあるバスターミナル

 


 会津地方では,会津乗合自動車がバス事業を行っており,地元では「会津バス」と呼ばれている.高速バスや長距離路線バスは,駅前交差点を渡ったバスターミナルから発車する.「市内循環線」や「神明通り・米代」,「まちなか周遊バスハイカラさん」は,駅前バスのりばからの発車となる.高速バスの歴史はそれほど古くなく,磐越自動車道が開通したあとの1996(平成8)年に,それまで特急バスとして国道49号線を走っていた郡山・いわきとを結ぶ路線を高速バスとしたのが始まりで,東京新宿行きは1999(平成11)年より運行され,現在は,東京新宿・仙台・郡山・いわき・福島・新潟・野沢とを結ぶネットワークが形成されている.会津バスの路線バスは,前乗り前降りで乗降口が前1カ所のみなので,乗るときは降りる人が終わってから乗車することになる.
なお,福島県民は「会津若松」のことを,会津を付けずに「若松」と呼ぶ.バスの行き先案内板も「若松駅」と表示されているが,「若松駅」=「会津若松駅」のことなのでご安心を.
福島県高速バスネットワーク(時刻表リンク)一覧

会津若松駅とバスターミナルの途中にある「会津バス観光案内所」
バスに関する情報はここで集めることができる.バス1日乗車券はここで購入する

駅前バス乗り場
市内1・2・3・4・5・6コース/会津大学・居合団地・松長団地/
飯盛山回り・鶴ヶ城回り循環/神明通り・米代/周遊バスハイカラさん
上記のバスはこちらから発車する

ターミナルの中は冬でも暖かい

高速バスのりばは,ターミナルを裏口から出たところにある

予約不要の高速バスは,行き先別に列をつくって並んでいる

会津バス(前乗り前降り)
 
懐かしの会津バス

会津若松駅【会津考察#4】

Aizu wakamatsu station


お城をイメージした会津若松駅

 


 会津若松駅は,1899(明治32)年に岩越鉄道の若松駅として開業し,1917(大正6)年に現在の「会津若松」という名称になった.
郡山と新津を結ぶJR磐越西線をはじめ,只見・小出とを結ぶJR只見線(究極のローカル線で通し運行は1日3本のみ),田島・会津高原尾瀬口とを結ぶ会津鉄道(元国鉄会津線で,会津高原尾瀬口からは野岩鉄道・東武鉄道と接続し,春日部・北千住・浅草へ乗り継ぐことができる)が発着している.
磐越西線は,この駅でスイッチバックする形となっているため,郡山方面と喜多方・新津方面とでは同じ方向に発車する構造となっている.この構造を利用して,2台のSLの同時発車イベントが行われたときもある.駅構内には円形の転車台が現役で車庫として活躍しているため,磐越西線ではSL運行が可能となっており,時々SLの勇姿を眺めることができる.線路沿線にカメラマンが多くいるときは,SLが運行されている日である.運行されている日には,SLの汽笛が会津盆地に響き渡っている.(SLの汽笛は,結構遠くまで聞こえる)
現在の駅舎は,鶴ヶ城の改修に併せて,お城をイメージしたデザインにリニューアル(2001(平成13)年)された.発車メロディは,「AIZUその名の情熱」が流れている.

磐越西線はスイッチバック式なため,串刺し式で終点となる
電車は磐越西線専用の455系電車
新幹線開通前は「急行ばんだい号」として活躍していたもの
(平成19年7月より車両が変更となり,今は走っていない)
NTT東日本-福島より提供されている駅構内ライブ映像はこちら

1番線ホーム
特急あいづ号はここから発車していた

改札口では「あかべぇ」と大きな「起きあがり小坊師」がお出迎え

改札口も赤く塗られている
 
改札口を出ると,目の前に観光案内所がある
 
観光案内所の隣にはパンフレットが数多く置かれている.
会津若松市のみならず全会津の観光パンフが置かれているので,
旅行者はここで情報収集することができる

銘品館では会津のおみやげを買える

一會庵では,会津の郷土料理を食べることができる
 
待合室の奥には,立ち食いソバ屋の「立ちあおい」がある
右は「にしん天そば」.お金がなくて会津の郷土料理を食べたいときは,これに限る.
この立ち食いソバ屋には,中高生へのコロッケ1個サービスの得点がある.

もちろん駅レンタカーもある
 
駅前にある白虎隊士の像
記念撮影をする人が多い


改修前の会津若松駅
看板が多くて雑然とした感じだった
昔 

郡山見聞録【81-85】[一括掲載]

以下の記事は2006~2007年に掲載したものです)

No.85 「郡山」よ,ありがとう(最終回)

4年間とちょっとにわたり連載を続けてきたこのコーナーも,郡山を離れることになり,今回が最終回となってしまいました.「郡山」らしい出来事,住んでみないとわからないこと,郡山の情報を少しでも多くの方に知ってもらいたくて,情報を発信しました.まだまだ,お伝えしたいことは沢山あるのですが,時間切れです.
また,このコーナーには色々な方からメールや励ましをいただくことが多く,大変励みになっていました.ご訪問してくださった方々に改めて感謝いたします.さて,今度は何処の「見聞録」を発行することになるのでしょうか!!?.引越作業が落ち着いたら,新見聞録を立ち上げますので,他ページ共々,今後ともよろしくお願いします.
では,最後に,「郡山」よ,ありがとう・・・・・.(2007,06)

No.84 ネギ嫌いに嬉しい「比内やサスケ」の親子丼

親子丼には,タマネギがどっさり混ざっているのが普通である.玉子とタマネギと鶏肉が密着し,食べるときに分けて食べづらいので,ネギ嫌いにとって親子丼はあまり乗り気になれない食べ物である.しかし,うすい前のなかまち夢通りから,ビルの中に入って通っている芭蕉小路を進んでいったところに蔵造りの建物があって,その中で比内地鶏を中心としたメニューを提供する店が「比内やサスケ」である.昼は親子丼専門店,夜は比内地鶏メニューを中心とした居酒屋となる.この店は築100年経過している蔵の中で営業をしており,店内のインテリアも赤松を使用するといったこだわりを見せており,店内は落ち着いた雰囲気となっている.ここの名物が「親子丼」なのである.炭火で焼いた鶏肉と,半熟の玉子がマッチして,非常に上品な親子丼が出されるのであるが,なんといっても大変嬉しいのは,「ネギが入っていない!」ということなのである.玉子と炭火の香ばしい鶏肉の,まさに親子のみが,絶妙なハーモニーで味わうことができるのである.親子丼も色々な種類があって,地玉子2個を使用した「あっさり味親子丼」,地玉子3個を使用した「究極の親子丼」,上質の肉を使用した「極上の親子丼」,玉子が嫌いな人のための「照り焼き丼」,すき焼き風にした「極上鶏すき丼」など,好みに合わせてメニューを選ぶことができる.いずれもネギが入っていないところが,大変嬉しい限りである,ネギ嫌いにとっては・・・.(2007,06)

No.83 365mania(フリーペーパー)

365mania(サン・ロク・ゴ・マニア)とは,郡山で発行されている月刊のフリーペーパーで,「郡山人の、郡山人による、郡山人のための情報誌」である.4月(2007年)より,巷で発行されているフリーペーパーのような本の体裁となり,ホットペッパーのように郡山市内各所にラックを置いて配布している.毎月1日の発行で,発行部数は70,000部,協賛している各店舗にも設置されている.ホットペッパーほどの店舗の情報量はないが,なんといっても読み応えのある点は,郡山で編集しているので,巻頭の特集やインタビューなど郡山に関する記事が掲載されていて,地元ネタを詳しく知ることが出来るところにある.「365」は,この「365マニア」のフリーペーパー,「365ブログ」,そして「365カード」と呼ばれる加盟店での共通ポイント制度の3つで構成されている.加盟店になって協賛をしないと,その店の情報は掲載されないようであるが(フリーペーパーなので),郡山にある商業施設が全て「365」に加盟するようになれば,読み応えのあるフリーペーパーになるに違いない.本の体裁は見劣りしない内容でフルカラーとなっており,郡山で完結するフリーペーパーがあったことに嬉しくなった.(2007,04)

No.82 丸井郡山店閉店決定

若者向けファッションを中心に販売していた○|○|(丸井百貨店)郡山店が,来年(2008年)2月を目途に閉店する方針となった.新聞報道(福島民報)によると,売り上げの伸び悩みやテナント関係の課題,老朽化した店舗面積も狭いため改装効果も薄いことなどが理由として挙げられている.郡山店は昭和50年にオープンし,8階建て,売り場面積8800m2,駅前の一等地である交差点前に建っている.郡山(というより福島県内)では,若者向けのデパートとして数少ない存在で,GAPなどの若者家族に人気のショップや,充実した時計売り場などがあり,丸井に行けばわざわざ仙台や東京に行かなくても,ちょっとしたカジュアルな品物は揃えることができる店だった.新宿伊勢丹で欲しいと思っていた商品が,郡山丸井で見つけることができたりしていたので,丸井が閉店してしまうことは,郡山の若者ファッション文化にとって大きな痛手となることは間違いない.郡山店は,丸井の店舗の中では最北に位置しており,東北では唯一の店舗であった(現在,仙台に出店を計画しているという).そんなことからも,郡山に丸井があるということは,郡山の都市としてのステータスにもなっていた.
近年の丸井は,東京近郊の店舗(津田沼・所沢・川越・戸塚・川口など)を相次いで閉店させる一方で,百貨店の競合激戦地となっている新宿においては,新宿3丁目にシネコンを備えた丸井シティーを2館オープンさせるなど,店舗の再統合を行っているようである.地方(東京近郊)の売り上げの小さい店は閉鎖して,激戦地への投資を重点的に行っている感じである.しかし,津田沼や所沢など,1時間も電車に乗れば新宿などの都心にでれるのであればともかく,高い交通費を払って仙台や東京まで時間をかけなければ行けない郡山とは,商業圏としての都市のバックグラウンドが違うような気もする.
駅前の中心市街地を活性化させる議論が活発になっているが,ますます市街地の空洞化が懸念される残念な出来事である.年始恒例のスパークリングセールも,来年で最後なのである.

No.81 ピカピカ光るビッグアイ

ビッグアイ(Big-i)は郡山駅前に建つ,福島県で最も高いビルである.郡山市街地からは大抵どこからでも見ることができ,市民にとってのランドマークとしても役立っている.そんなビッグアイが,夜になると「ピカピカ」光っているのである.ビッグアイを外から見ると,最上階のふれあいパーク内にある球形のプラネタリウム(宇宙劇場)部分が,英語の小文字の「i」の点の部分になっていて,ビル全体が「i」の文字にデザインされている.その「i」の点の部分が,夜になるとピカピカ光るのである.光るのは,毎時00分,15分,30分,45分の15分おきで,時間になると,球形の部分にスポットライトやカラフルなライトが当てられて,チカチカリズミカルに瞬くのである.決して明るい光りではないので,なかなか目立たなくて気づきにくいのであるが,よーく見ていると,宇宙の幻想を思わせるような光りの競演が1分間程度行われているのである.また,00分の時には,違ったバージョンの光りの競演も見られ,ちょっとしたところに遊び心のあるビッグアイなのであった.
ちなみに,このことに気づいたのは,郡山ビューホテルアネックスの最上階13階にあるバー「スターロード」のソファーに座って,郡山駅方面の煌めく夜景を眺めながらカクテルを味わっていたときに,瞬くビッグアイが望めたのである.この店は,カクテルの他にも各種ワインやウイスキーなど色々なお酒を味わえるが(勿論,メニューにないカクテルも自由に作ってもらえる),カクテル1杯1000円程度~,ワインもそれなりの値段がする(ハーフボトル有り)ので,郡山で最も贅沢なバーの1つと言ってよい店である.ビッグアイのピカピカ光りの競演は,ひっそりとそして贅沢な空間からしか,味わえないのであった.

(この記事は2006~2007年に掲載したものです)

会津盆地の見渡せるドライブコース【会津考察#3】

The scenic route which can survey Aizu-bonchi


広域地図

詳細地図

 


 会津若松市や喜多方市は,周りを山々に囲まれた盆地である.この会津盆地(年配の方には「あいづだいら」という人もいる)を車の中から見渡せるお気に入りのドライブコースを紹介する.地元の方なら誰でも知っていると思われるが,観光ルートとして大々的に宣伝はしていないので,初めての方は地図を見て迷わないように.ここにくると,会津盆地が見渡せて,天気が良いときは,新潟県との県境にある飯豊山も望むことができる.
磐梯河東インターから,県道会津若松裏磐梯線に入って会津若松方面に向かう(国道49号で会津若松に向かってはいけない).途中の大きなカープから会津盆地が2回程望める.そして,松長団地から居合団地にかけての市道からは,低標高になって会津若松市街の街並みが身近に見える景観が望める.周囲が住宅団地の場所では,騒音などに配慮しましょう.

会津若松市街が一望できる
【公共交通案内】
●居合・松長団地循環  若松駅-北滝沢-居合・松長団地-会津大学-若松駅(逆回りあり)
※居合団地から松長団地にかけて,坂を走っていくときに上の景色が見れます.(バス30分間隔.両回り方向合わせると15分間隔で運行)

冬の飯盛山【会津考察#2】

Mt.Iimori in winter  (Iimori-yama)


正面に見える飯盛山

 


 飯盛山は,幕末の戊辰戦争において白虎隊士19名が自刃した最後の地となったところである.詳しい話は,幕末を描いた多くの書物が出ているので,そちらに譲るとして,僅か16~17歳の少年達が会津の為に戦って自決した話が,多くの感銘を呼んで,現在でも全国から訪れる人々による墓前の線香の煙が絶えないという.飯盛山には,白虎隊記念館やさざえ堂,戸の口堰から流れる用水の洞門などがあり,自刃した山腹からは鶴ヶ城が望める.
なお,冬は雪と氷に覆われて,山腹まで登っていけないので,夏に訪れることをお奨めする.詳しいレポートはまた夏にしたいと考えている.

飯盛山への入口
手前にみやげ物店,奥に階段がある

階段はごらんのとおりの「つるつる」
白虎隊記念館の隣り(左側)にはやや緩やかな参道があるので
そちらのルートで山腹(上)まで登ることができる
ただ,いずれにしても大雪が降ると登るのはきつい

飯盛山 動く坂道
夏にはエスカレーターが山腹まで動いている

ふもとの「白虎隊記念館」
こちらは通年でオープンしている
テレ朝系でジャニーズが主演する「白虎隊」のドラマが放送されたこともあり,
若いカップルなども含めて訪問者が増えているとか.

酒井峰治と愛犬クマの銅像
【公共交通案内】
●まちなか周遊バス(ハイカラさん) 若松駅→七日町→鶴ヶ城→飯盛山下→若松駅(逆回りは「あかべえ」)
●居合団地・松長団地循環(中島町経由) 若松駅→飯盛山下→中島町→居合・松長団地→会津大学→若松駅(逆回りあり)
●飯盛山・鶴ヶ城循環(飯盛山先回り) 若松駅→飯盛山→武家屋敷→鶴ヶ城→若松駅(逆回りあり)

磐梯山(会津磐梯山)【会津考察#1】

Mt.Bandai (Aizu-Bandaisan)

 


 磐梯山は,会津の人々にとって心に刻み込まれているランドマークである.標高は1819m,猪苗代町,磐梯町,北塩原村の3町村にまたがっている山で,別名会津富士,会津磐梯山とも呼ばれている.磐梯山は活火山であり,806(大同元)年と1888(明治21)年に大噴火を起こしている.
806年の噴火の時に磐梯山頂部分がふっとんで,当時は3000m程あった富士山のような姿だった容姿から,現在のように櫛ヶ峰と赤埴山と磐梯山からなる3峰の形になった.写真を見ると3つの山頂からなっていることがわかる.
1888年の大噴火では,泥流によって村が埋没するなどの被害がでて多数の死者をだしている.その時に川が堰き止められて,檜原湖や小野川湖,五色沼といった裏磐梯湖沼群が形成された.
磐梯山は,表から見る女性的な容姿の磐梯山と,噴火口が見える荒々しく男性的な容姿である裏磐梯の2面の表情を見せ,全国各地からその美しい自然の姿を見に,多くの観光客が訪れている.春夏秋冬,様々な表情を見せる磐梯山である.磐梯山は日本百名山にも選ばれ,夏は登山者で賑わい,冬には磐梯山を取り囲んで整備されているスキー場へくるスキー客で賑わっている.

磐越自動車道の高速道路から見える磐梯山
郡山から猪苗代へ走っていくと,トンネルを抜けて緩やかな下り坂と左カーブにより
磐梯山が徐々にフロントガラスに現れてくる.
この自動車からのシークエンス景観はお見事!といえる程の,
感動的な動く景色である
【公共交通案内】
会津若松駅と東京新宿・郡山・いわき・福島・仙台を結ぶ高速バスの車窓から眺められます(特に若松駅行きの右側席)

猪苗代湖天神浜から見える磐梯山
この姿は「表」磐梯である

会津若松市(河東町より)から見た磐梯山
右側の小さな白い山が磐梯山である.
会津若松市までくると猫魔ヶ岳(左)が大きく見えて,
磐梯山は小さくなってみえるが,
これも場所によって,その姿を変える.

No.14 磐梯山登山(八方台ルート)へ

会津考察(Aizu Guidance)

会津の街を写真と共にコラム形式で紹介. 会津は心のふるさとです.会津人は「ならぬことはなりませぬ」の精神で,戊辰戦争以降,ゆっくりとした時の刻みの中で,会津文化を守ってきました.そんな会津を紹介します.

各ページは以下のリンクからご覧ください.
会津考察サイトマップ

郡山見聞録【61-80】[一括掲載]

(このページは2006~07年に掲載したものです)

No.80 高速バスの早割・ネット割(あぶくま号・新宿行)

高速バスにも飛行機のチケットのような,早割やネット割があるのをご存じだろうか.JRバス各社が共同で運営する「高速バスネット」という予約サイトがあり,ここからチケットの購入をすると,購入した日に応じて早期割引が適用され,さらにクレジットカード決済を行うとネット割引が適用されるというものである.この割引は,JRバス全路線で設定されているというわけではなく,一部の路線に限られている.
福島県内発着でこの割引制度が実施されている路線は,福島・郡山駅-新宿駅新南口を結んでいる「あぶくま号」のみとなっている.割引率も路線毎に違っていて,あぶくま号の場合,21日前まで購入「早割21」で20%,14日前までの購入「早割14」で15%,7日前までの購入「早割7」で10%,クレジットカード決済をする「ネット割」で5%となっている.注意したいのは,一度予約購入したチケットの便変更がきかないこと(変更したい場合は100円の取消手数料を払って一旦取り消してから再度購入という手続きになる),早割の割引は普通片道運賃に対しての割引になっているため,往復割引だけで10%割引となっていることを考えると,早割7の恩恵は片道利用のときだけになることが挙げられる.クレジットカード決済のネット割で購入した場合は,WEB乗車票を印刷して持参するか,携帯電話のWEB乗車票を表示して,乗車時に決済で使用したクレジットカードを乗務員に提示して乗車することとなる.
なかなか前もって乗車券が購入できない方にとっては,乗車するバスの始発バス停発車時刻の2時間前まで購入できる往復割引(10%引き)のネット割(5%引き)を利用すること(合わせて14.5%引きとなる)が,実質的に多く利用する割引率ではないだろうか.ちなみに,郡山駅-新宿駅までの普通片道運賃は4,000円(往復8,000円)なので,往復割引では7,200円,ネット割を使うと6,840円となる.ネット購入を利用する場合は個人登録(無料)が必要となる.

No.79 休日の郡山駅前の歩き方

ブログでも記載してますが,私なりの休日の郡山駅前の歩き方を紹介します.郡山駅前にぶらつきにきたときは,大抵ルートが決まっています.まず,中央大町バス停でバスを降りるのがお昼ころなので,昼食を近くのレストランなどでランチします.それから,まずうすい百貨店に入ります.エレベータで10階の八重洲ブックセンターまで行き,1時間くらい雑誌の立ち読み,それからエスカレーターで順々に降りていき,興味のあるところでフロアーを歩く.デパ地下の食品売り場を回って「うすい」はおしまい.
続いて,丸井デパートへ.丸井は8階の時計売り場が充実しているので,いいなぁーと羨望のまなざしでガラスケースを覗いて,店員からは「ご希望の商品をお出ししましょうか」と言われますが,買うつもりは全くないので,「結構です」と断ります.エスカレータで降りていき,5万円くらいするコートなどを眺めながら下の階へと向かいます.
街頭で配られるティッシュをもらって,ピヨピヨ音がしている横断歩道をわたりアティーへ.昔は西武百貨店だったアティーも,いまでは専門店街として定着しています.アティーに入るテナントは,高校生やヤングをターゲットにした店が多く,僕のような30代のお兄さん(ということにしておきましょう)にとっては,ちょっと目当ての品があまりない店なのですが,7階にある100円ショップと8階のインターネットカフェにあるマッサージチェアーは,よく利用させてもらっています.お金があるときは1階の宝くじ売り場で,スクラッチ5枚を買い付けます.
駅ビルの中にある食品街ピボットに入り,一番右奥にある魚屋「北辰」まで歩きます.この魚屋は鮮度がよいものが多く並べられていて,郡山では定評のある魚屋です.値段もそれなりにしますが,この魚屋で買ったものは非常に美味しいです.肉屋も色々な種類を量り売りをしてくれるので主婦にとっても重宝されているとか.
さらに外に出て,ヨドバシカメラへ.女性がアクセサリーやバックなどに目がいくのと同じで,男はオーディオやパソコンなどの電気機器製品に目がいくものです.ポイントカードも使わなければなりません.ヨドバシも,コジマやヤマダ,ケーズなどとの競争が激しいのか,近年のヨドバシでも当日価格の張り紙を貼って価格競争を繰り広げていますが,原則的に全国のヨドバシと値段が同じなのがヨドバシです.本日限りの値札が貼ってある欲しい商品を見つけると,夜に車で再びわざわざ買いに来たこともあります.
駅に戻って,ちょいと歩き疲れたので,ドトールで好物のロイヤルミルクティーを飲みます.新幹線の改札口前にあるので,これから旅立つ人々に混ざりながら,ちょっと旅の気分を味わって,ロイヤルミルクティーを飲むのでした.
JRのびゅうプラザと,ちょっとアーケードに戻ってHISに立ち寄り,最近の旅行業界の動向を知るために,旅行パンフレットを集めます.
再び駅に戻って,改札口を通り過ぎS-PALへ.この駅構内にあるテナントも,人出が多い場所です.お気に入りはフレグランスを沢山並べてある専門店.僕の使用しているオードトワレも,ここには置いてありました.また,あまり知られていませんが,1階の一番の奥には,洋服を直してくれる店があり,コートのボタンがとれたときに15分105円でつけてもらったことがあります.マッサージもあります.
最後に,ビッグアイのモルティに入り,6階の市民広場で今日の新聞と雑誌を読んで,バスの発車時間まで時間を潰すのでした.これが,ほぼフルコースとなります.でも,まだまだ楽しい店は沢山ありますよ.郡山には何もないという人もいますが,まんざら郡山駅前もじっくり探せば捨てたもんじゃぁ~ありません.

No.78 郡山駅前までの休日の買い物は路線バスで

休みの日の郡山駅前周辺の交通渋滞はひどい.みんな車で買い物にやってきて,駅周辺の駐車場に止めるために,道路が混雑しているのである.特に午後から夕刻にかけての渋滞はひどく,とにかく車がノロノロと走っていくことが多い.こんなとき「どうせ道路が混んでいるのだから,バスに乗ったって同じだ!」と思っていたら大間違い.実は,バスはスイスイと走っていくことが多い.駅前や国道4号・うねめ通りなど片側2車線以上の車線があるときに有効なのであるが,バスは混雑しているときは空いている方の車線を走っていき,必要に応じて割り込んで走っていってくれるのである.駅前から安積町までの国道4号はバス優先レーンもある.小さな乗用車も大型のバスにウインカーを上げて割り込んでこられると,ライオンに襲われる子猫みたいなもので,素直にバスを割り込ませている.そのため,乗用車では通過に時間がかかる列をなしている渋滞も,バスは空いている車線を走っていって,ギリギリのところで車線変更して割り込んで走っていくので,スイスイなのである.荷物がかさばらない買い物ならば,駅前にはバスで行くことをお奨めする.慣れればバスの買い物も苦にならないものである.ただし,さくら通りは1車線でスイスイ走れないので,さくら通り経由のバスに乗らなければならない場合は諦めましょう!

No.77 薄皮茶屋(柏屋本店2階)

郡山市を代表する和菓子・薄皮饅頭を作っているのが柏屋である.駅前アーケード街の中町(中央大町バス停前)に本店があり,その2階にある甘味処が「薄皮茶屋」である.甘味処であるが食事もとることができ,小豆を使用したおこわや味噌おにぎりを江戸時代の弁当仕立てにしたメニューなど,なかなかユニークな和の料理を味わうことができる.まず,店に入って席につくと,お茶の他に薄皮饅頭1個がサービスで出される.店内には囲炉裏もあって,雰囲気はとてもよい.柏遊おこわ膳では,柏の葉っぱの上に2種類の小豆おこわのおにぎりと煮付けなどが出される.江戸時代のさっぱりとした味の和定食といった感じである.もちろんあんみつや焼きだんごなどもあるので,和の甘味処としてのメニューも欠かせない.さらに,この店内では「薄皮饅頭手作り体験(大人420円)」を行うことができ,自分たちの作った饅頭をその場でふかした出来たてを食べることもできるのである.手作り体験は10時~17時まで,薄皮饅頭の日(こんな日まであったのか!)である第3日曜日は無料で手作り体験ができる.また,毎月1日の午前6時~8時までは「朝茶会」が開かれており,無料で誰でも参加して出来たての薄皮饅頭と会話を楽しむ茶会が開かれている.ちょっと時間があれば,茶屋の和食を堪能してみるのも悪くない.

No.76 郡山駅前ビッグツリーページェント

今年もクリスマスイルミネーションの季節がやってきた.2006年12月1日の金曜日より,これまで開成山公園で行われていたクリスマスイルミネーションの装飾が,今年は駅前広場で開催されることになった.その名も「ビッグツリーページェント・フェスタ IN KORIYAMA」.駅前広場のケヤキや樹木・植え込み,タクシー乗り場の屋根,,アーケードの中などに約6万個の電球(LED含む)をつけて飾られる.11月22日の夜に駅前を通ってみると,試行的に青色発光ダイオードの装飾や,カラフルな色のイルミネーションが点灯されていて,幻想的な駅前空間を創造していた.青色の発光ダイオードは昨年に引き続き,イルミネーションカラーの流行のようである.12月16日(土)と17日(日)には,音楽イベントも開催されるとのことで,大いに盛り上がるクリスマスイベントが駅前で開催される.昨年開催された開成山公園のビッグツリーページェントに行ってみたが,だだっぴろい公園の一部の樹木にイルミネーションがついていて,公園の空間の広さとイルミネーションイベントを行っている範囲とのアンバランスさが,かえって寂しい感じになっていたので,駅前の建物の密集した狭い空間で,びっちりとイルミネーションを点灯するほうが,イルミネーションの感動は大きいように思われる.駅前だとバスなどの交通の便がいいので,公共交通を利用することで行きやすい.12月1日の夜が楽しみである.点灯時間は17時から22時まで.来年以降,順々に明かりの数を増やしていき,最終的には駅前全てのツリーを明るくするとのこと.

No.75 みどり書房・TUTAYA「桑野店」リニューアルオープン

うねめ通りと国道49号線の交差点から少し希望ヶ丘側に入ったところの,かつてケーヨーD2のホームセンターだったところに,みどり書房とTUTAYAがリニューアルオープンした.以前は国道49号線の交差点角にあって,店内も駐車場も手狭で車で入るのに渋滞を引き起こしていて,なかなか足を運ぶのにも億劫になる店構えであったが,うねめ通り向かい側のケーヨーD2が撤退したので,広々としたところに移転することになったのだろう.店内は,東日本最大級の広さを誇る規模で,このような本屋を待ち望んでいたところである.
みどり書房は,雑誌から専門書まで幅広いジャンルを取り扱っており,1日いても時間が潰せそうなところである.絵本などの児童書コーナーも充実しており,子供連れでも楽しめる本屋である.店内にあるタッチ画面の検索を利用すると,出版されている本を検索することができ,その中で在庫のある本は書棚番号が表示されるようになっている.TUTAYAも,レンタルから販売までを広い店内でカバーしており,初日から5日間は100円レンタルをやっていることもあって,ほとんどのDVDは貸出中でなくなっていた.
郡山で生活していると,近くに充実した本屋がないことがちょっと不満であったが,これだけ広い本屋で,しかも専門書も取り扱っているので,情報を得るうえで非常に嬉しい限りである.いくらインターネットが普及していても,信頼できる情報の質と量として考えると本や雑誌にかなうものはない.うすい百貨店の上階にある八重洲ブックセンターでも,かつては広い売り場面積で専門書を取り扱っていて気に入っていたが,うすい百貨店経営再建の時に規模を半分くらいに縮小してしまい,普通の本屋と変わりなくなってしまった(それでも,雑誌は面白そうな珍しい本が並べてあるので,時々立ち寄ってみたりする.特に東京や大阪に関する情報は八重洲ブックの方が多い気がする).
また,ドトールコーヒーの系列で,イタリアンエスプレッソを基調とした「エクセルシオールカフェ」も併せてオープンしており,ちょっと疲れたらカフェでコーヒーを飲みながらひと休みすることもできる.(ここでは「メープルロイヤルミルクティー」も飲める!) エクセルシオールカフェは福島県内で初オープンとなる.
午前9時から午前0時までオープン(カフェは22時まで)となっている.日曜日にはイベントも開かれていおり,駐車場が広くなっても休日の日中は混雑していて,かつての旧店舗の駐車場が臨時駐車場になっていたりする.こんどは,うねめ通りの反対側(希望ヶ丘から朝日町に向かう側の車線)が駐車場に入りきれなくて並んでいるようである.

No.74 北桜祭(日大工学部の学園祭)

日本大学工学部(郡山市田村町徳定)は,昭和22年より設置されている工学系4年制大学である.1966(昭和41)年より「第二工学部」から「工学部」へ名称を変更し,1993(平成5)年には情報工学科を開設している.ちなみに,船橋と駿河台にある工学系の日大は「理工学部」となっている.毎年10月下旬には「北桜祭(ほくおうさい)」と呼ばれる学園祭が開催され,この時期になると,郡山駅前のアーケードなどにはポスターが貼られるようになる.今年で第56回目を迎えることとなった.場所は,安積永盛駅から徒歩15分の阿武隈川ほとりの,広大なキャンパス構内である.
正門から入ると,まずは各団体による出店がずらっと並び様々な飲食物を販売している.メインストリートを進むと,10トントラックの半扉を開放して造ったメインステージが現れて,カラフルな衣裳をまとった若者達による「YOSAKOIそーらん踊り」が繰り広げられていた.本館の脇にある1号館では,各教室で展示が行われている.どこの学園祭でもそうだが,やる気のあるブースとそうでないブースとがくっきりと分けられていて,自分の大学時代を思い出してなんだか懐かしくなった.その展示のひとつである「建築研究会」では,建築設計競技会への出展作品を展示しており,ライトの落とされた展示室では,その展示に関して学生が熱心に説明してくれて,感心してしまった.そういったブースでは必然とお客さんも多く入っている.
2006(平成18)年に新しく完成した70号館ではオープンキャンパスを行っていて,各学科の体験コーナーなどが行われていた.地上42mの最上階・9階は,安積野を360度見られる大パノラマの円形多目的ホールとなっており,簡単なジュースを飲むことができた.天気のいい日には遠くの山々も見られる抜群の眺望であり,大学でなければちょっとしたデートスポットとなりうる場所である.夜になると郡山市中心部の夜景がきれいに見えるに違いない.
30周年記念館では工学部60年の歩みと題して,かつての写真が数多く展示がされていて,ちょっとした歴史を知ることができた.
大学構内は,広々とした空間に講義棟や研究棟が建ち並んでおり,このようなアカデミックな独特の雰囲気は個人的に好きである.一方,大学の周辺に目を向けると,ワンルームのアパートが密集して建てられており,道幅も車1台がやっと通れるようなところで,これほどまでに過密にアパート群が建てられているとは知らなかった.これだけ近いと,集団生活している寮と変わらないかも知れない.まさに「日大村」の様相を呈していた.

No.73 安積歴史博物館(旧福島県尋常中学校本館=現安積高校)

「安積歴史博物館」は,安積開拓が行われていた明治17年に設置された福島県唯一の尋常中学校の洋風建築校舎で,創建された場所に当時のままの建物で残るものとしては全国でも珍しい施設となっており,国の重要文化財に指定(1977年)されている.この建物は建設されてから約120年が経過していることになる.福島県尋常中学校とは,現在の県立安積高校(県内有数の進学校.質実剛健が教育方針で,自由自主の精神が強い.平成13年より男女共学となり服装もなくなって自由となった.地元では略して「あんこう」と呼ばれている)であり,この安積歴史博物館は安積高校の隣り(というか安積高校そのもの)に存在している.安積歴史博物館は,安積高校創立100周年を記念して整備されたものである.
館内は1階と2階の教室に17テーマの展示がされており,初めは安積開拓事業から始まる.全体的に,安積開拓の歴史の展示というよりは,安積高校の歴史といった内容になっており,安積高校の学校教育の歴史や,本校から輩出された朝河貫一(歴史学者)や今泉亀徹(角膜臓器移植の先駆者),久米正雄(作家)などの著名人の紹介が詳しく展示されている.
「安積に学びし人々」のコーナーでは,2教室分を使っていままでの卒業生の卒業写真を年次別に展示しており,安積高校卒業の知り合いがいる場合は,ここにくれば過去の初々しい頃の写真を見ることができる(恋人でもない限り,わざわざそれだけが目的で来ることはない).階段なども全て木製となっており,滑り止めがついていないので,つるつると滑りやすくて注意が必要である.「安積で学んだ教室」では,机とイスがくっついた昔の木製机が並んでおり,映画のワンシーンを見ているようである.施設の中でも,背中がゾクゾクしたものは,ローソク用の大きなシャンデリア(今はローソク型電球が点灯している)が2つ吊り下げられた「講堂」である.広々とした講堂には,古い建物とはミスマッチな金属パイプの椅子がずらりと並べられていたが,これは現在でも安積高校の学年集会などで使用されているからとのこと.映画のワンシーンでも使えそうな空間である.ちなみに,安積高校のスクールカラーは紫色,誇りと伝統の感じられる学校であった.入場料は300円.開成館から歩いて10分程度のところにある.

No.72 開成館(安積開拓発祥の地)

「開成館」とは,明治に入って行われた安積開拓の中心となる「福島県開拓掛」の事務所が置かれた建物で,明治7年に建築されたものである.県の重要文化財に指定されている.福島県開拓掛の役目が終わった後も,郡役所や県立農学校・桑野村役場・市営住宅などとして利用され,一時は荒廃していた建物であるが,昭和41年に補修復元が行われて,現在のような安積開拓の歴史を紹介する展示施設として保存されるようになった.この開成館の建っている「開成3丁目」は,安積開拓の中心を成していた地域であり,ここでは「開成館」の展示と併せて「安積開拓官舎(旧立岩一郎邸)」・「安積開拓入植者住宅(旧小山家・旧坪内家)」が展示保存されている.安積開拓入植者住宅は,上級クラスの建物と下級クラスの建物が展示されており,特に旧小山家の建物は,ほぼ当時の建物がそのまま保存されているので,家の中に入るとあの独特のいろりのすすけた臭いがして,昔の生活が嗅覚からも感じ取ることができる.郡山の発展と安積開拓は切っても切れない関係なので,安積疎水のことも含めて郡山の歴史が知りたいときは,開成館に行くことをお奨めする.入場料210円.
場所は,国道49号の麓山通りと交差する交差点(交番があるところ)を入ったところにある.
郡山駅からバスの場合は,(麓山経由)大槻・休石・山田原・御霊櫃峠行,または(市役所・柴宮経由)運転免許センター行に乗車し「開成館」で下車.約30分間隔で走っている.麓山経由に乗ると昔の開拓で中心だったところ(堂前・金透小学校・麓山公園・安積疎水事務所・五十鈴池)を,市役所経由に乗ると現在の中心地(中央大町・虎丸・市役所)を走るので,それぞれご参考にご旅行を.

No.71 東北新幹線のブレーキング

郡山に住んでいると,どこか遠くに出かけるときには東北新幹線に乗る機会が多いと思う.新幹線に乗っていて気になることがある.それは駅に到着する前のブレーキのかけ方(制御方法)についてである.
新幹線のブレーキ制御はATCと呼ばれる自動列車制御装置がつけられていて,運転席に示されたスピードよりもスピードが出ていると,運転手がブレーキをかけなくても自動的に制限速度以下までブレーキがかかる仕組みとなっている.新幹線の場合は,駅に到着する約5km手前より自動的にブレーキがかけられて段階的に速度が下げられる.まずは210kmまで下げると停車駅からの規定の距離に近づくまでしばらくそのまま走っていく.続いて160kmまで下げるとまたしばらくそのまま走っていき,そして次には110kmまで下げてまたまたしばらくそのまま走っていく.さらに70kmまで下げてまたまたまたしばらくそのまま走っていき,最後は時速30kmまで落として,やっとホームに滑り込みゆっくりと進んでいく.ここまでは,全てATCの自動制御となっているので,運転手にはどうすることもできず,時速30kmからホームの停止位置までのブレーキ操作で,やっと運転手がハンドルを操作して止めるようになっているのである.
時速160kmのブレーキがかかると車内放送が流れ出すので,席を立つ乗客の人がいるのであるが,デッキにいくとなかなか到着しないので,しばらく待たされることになる.もっと,サクッととめられないのかな,時速200km以上も出す新幹線なので安全を期してそのようなシステムになっているのかな,と思ってしまうが,ただ単純に東海道新幹線の開業当時のシステムをそのまま用いているからにすぎないらしい.
ところが,現在は「デジタルATC」と呼ばれる新型の制御方法が古川-八戸間で既に導入されていて,その他の区間でも今年度(2006年度)中には導入が決定されているという.このシステムになると,スピードと現在位置を把握しながら最適な制動距離を考慮した信号を示すことができるので,今までのような段階的なブレーキではなくて停止するまでスムーズに一気にブレーキをかけつづけることが可能になるということである.恐らく次のダイヤ改正時に変更されるのではないかと思われる.駅に到着する前の,あの独特な新幹線のブレーキングも間もなくなくなるということである.

その後,10月中旬に新幹線に乗ったところ,ブレーキをかけ始めていないのに到着の車内放送が流れ始めた.いつもは最初のブレーキがかけられたときに流れるのに,おかしいな?と思っていたら,一気に時速70kmまでスムーズなブレーキが行われているではないか! ダイヤ改正を待たずに,デジタルATCは既に導入されたのであった.そのためか,今までは駅に到着するとすぐ発車していたのに,スムーズなブレーキのおかげで時間短縮したために発車時間まで余裕ができたらしく,ちょっと待ってから発車している感じである.

No.70 須賀川市釈迦堂川全国花火大会

お盆の過ぎた週末の土曜日,毎年恒例の花火大会が須賀川市で行われている.今年(2006年)も19日に盛大に行われた.今年初めて見に行ってきたが,見応えのある花火大会であった.須賀川駅前から歩いてすぐの釈迦堂川と阿武隈川の合流点に位置する「市民スポーツ広場」が打ち上げ会場となって,約10000発の花火が午後7時から8時45分の間に次々と打ち上げられる.郡山市や矢吹町・白河市からも見物客が大勢やってくるので,普段は1時間に1本程度のJR東北本線も.当日は10~15分間隔ぐらいの本数で臨時列車が運転されていた.須賀川駅前から花火大会会場までは,約100店ほどの露天が並び,お盆最後の締めくくりとして,盛大に花火大会が行われているのである.約20万人の人出で賑わうという.
花火大会当日は,須賀川駅前で大会プログラムが配られており,打ち上げられる花火の名前と番号が全て記載されている.そして打ち上げが始まるとスピーカーからプログラム番号と花火の名前が呼び上げられてから花火があがるので,どの種類の花火が上がっているのかがよくわかるようになっている.花火教室では,花火の玉の大きさ,打ち上がる高さ,上空で花開く花の直径などを,小さい順に説明していって実際に打ち上げていき,花火の大きさを体系的に知ることが出来て興味深い.4号玉(4寸)・5号玉(5寸)・7号玉(7寸)・10号玉(尺玉)・15号玉(尺5寸),そして20号玉である2尺玉(直径60cm)が順々に上げられるのでとても面白い.2尺玉は,上空500mまで上がって幅500mも広がるらしく,打ち上がり初めの「ボン」という音も,他の玉とは違うズッシリとした重い響きがあって,時間をかけて上空まであがると大輪の花を咲かせるといった感じである.
全国選抜の尺玉の競演が3部にわたって打ち上げられる他,2尺玉が5玉もあげられ,ナイヤガラも2本,ラストのフィナーレでは尺玉の20連発と,息の切れることなく次々と豪華な花火が打ち上げられる花火大会であった.この花火大会が終わると,今年もお盆が無事終わって秋に向かう一抹の寂しさが心の中に残るのであった.

No.69 エコ定期券(環境定期券)

エコ定期券という制度をご存じでしょうか.これは,通勤定期券(通学は不可)を利用している人が,その利用者とその家族(同居に限る)が一緒にバスに乗る場合は,1人あたり100円でバスに乗れ,さらに定期利用の区間外で利用する場合にもどこまで乗っても1人あたり100円で乗ることができるというものである(ただし自社区間に限るし,高速バスは乗れない).利用日は土・日・祝日に限定されており,中心部における渋滞緩和を目指して,休日のお買いものなどになるべく公共交通を利用してもらい,大気汚染の低減にも寄与する地球に優しい制度なのである.これは,福島交通だけで実施しているのではなく,福島県の路線バス各会社(新常磐交通や会津バスなど)でも行っている.これを利用すれば,家族4人が郡山駅周辺に買い物などにいく場合,往復600円(本人は定期券利用とした場合)で行くことができるので,駐車場料金2時間分の値段と同じことになる.福島県では自家用車で移動することが生活の習慣となっているので,バスに乗って出かけるといった発想が浮かびにくいが,東京などに住んでいると電車やバスで移動するのが当たり前なので,慣れてしまうとバスで出かけるのはあまり苦にならないと思う.
もともと環境定期券は,1984年にスイスのバーゼルで公共交通を利用することを申告した自動車の通勤者を対象に,大幅な割引額の定期券を発売したのが始まりで,続いてドイツなどヨーロッパ各国で導入されているものである.バス事業者には市や州からの補助が入っている.このヨーロッパの環境定期券は,休みの日の家族割引ではなくて,通勤定期券の本人への割引のみということであるが,大幅な割引と持参人式にしたところ,1~2割の利用増加があったという.ちなみに運賃の割引率はかなり高くて,普通に支払う運賃額が1ヶ月30日間で1万円かかるとすると,1,500~3,500円程度で購入できるようになっているので,本当に大幅な割引となっている定期券なのである.
なお,福島交通(福島県内の路線バス会社)のエコ定期券の制度は平成18年9月30日までとなっていたが,更に1年間期間が延長されて平成19年9月30日までの制度となっている.是非とも近年の環境負荷の低減という意味合いからも,半永久的に実施してもらいたいと思うのであった.正直,この制度を利用している人がいるのか,はたして何人の人が知っているのかは疑問であるが(降りるときに,運転手に告げると最初は「はぁ?」といった顔をされることが多いので,ほとんど利用している人はいないと思われる),利用者がいなくても環境対策として続けてもらいたい制度である.同じ会社の路線は定期を持っていればどこまででも1乗車1人100円なのである(高速バスはのぞく).

No.68 埼玉県へ新路線・高速バス「あだたら号」

埼玉県・東京北部・千葉県に用事のある方には朗報である.平成18年7月25日より,郡山駅と東武伊勢崎線の新越谷駅(埼玉県)とを結ぶ高速バスが運行されることになった.1日6往復,料金は片道3,000円で往復割引(5,400円)もある.福島交通と東武バスとの共同運行で,時間は3時間20分.東京・新宿まで走っている「あぶくま号」の高速バスは,新宿駅まで行かなければ乗車することができず,埼玉や東京北部・東京東部・千葉方面から高速バスを利用する人にとっては,時間のロスが大きかった.
この新越谷駅に着目した点が注目される.新越谷駅が起終点となっているメリットは,埼玉県や東京北部に用事がある人にとっては,なんといっても郡山へ帰るときの時間ロスが少なく,さらに首都高速を走らなく総運行距離が短いこともあってか料金が安くなっている点にある.新越谷駅は東武伊勢崎線の駅であるが,同時にJR武蔵野線・南越谷駅(駅名は違うが実は東武線と同じ場所にある)が走っており,北千住や草加・春日部はもとより,新座や浦和・船橋・習志野などからもアクセスが容易なのである.浅草まで急行利用で約35分・350円であり,都心まで500円も出せば行けてしまうのである.
さらに平成18年3月の東武鉄道のダイヤ大改正も大きなポイントとなる.この大改正は大手術といってもいいほどの大きな改正が行われ,地下鉄半蔵門線との相互直通乗り入れの便数が大幅に増加し,いままで準急として走っていた種別を急行に名前を変えて,さらに急行は10分間隔で半蔵門線との直通乗り入れに変更したのである.半蔵門線は錦糸町や大手町・表参道・渋谷,渋谷からは東急田園都市線に乗り入れて二子玉川・長津田・中央林間まで,乗換なしで便利に行くことができるのである.新越谷から渋谷まで約60分,350である.
予約制となっているが,当日空席がある場合は現金での乗車もできるようになっている.興味のあるところとして,どのような経緯があってこの路線が開設されることになったのか,知りたいところである.東北出身の人は,東京北部や埼玉県に住居を構えている人が多いので,知名度が上がれば結構利用者が多くなるのではないかと思われる路線である.また,土日などの休日は,新宿行きの高速バスは満席で予約が取れないのであるが,新越谷行きは当日でも余裕で予約がとれて,しかも1人で座席を占有できるほど空いているので,都心での乗換が面倒でなければ利用価値はある.
その後,8月1日より新宿から発車する「あぶくま号」の下り便にも王子駅で乗車できるようになった(郡山福島行きと会津若松行き).これも新越谷線の開通を意識してのことであろう.

No.67 夜の駅前に徘徊する「カラス族」

最近,郡山駅前の風紀でちょっとした問題となっているのが「カラス族」と呼ばれる人々である.福島民報新聞の論説にも掲載されていたが,夜になると郡山駅前の広場に黒いスーツを着た若い男性群が複数でたむろして,若い女性を飲食店や風俗店にスカウトするために立っているのである.ひどいときには駅構内にまで入っていき,しつこく勧誘をするので,駅員に駈け込んで助けを求める女性がいたり,構内放送で「ただ今,しつこい勧誘が駅構内で行われていますので,ご注意ください」などといった放送が流されたりしていた.(だいたい,東京でさえこんな放送が駅構内で流されることは聞いたことがない.初めて郡山に訪れた人がこんな構内放送を聞いたら,驚くに違いない.) 高校生達も「いま,外に出るとやばくねぇ~.こぇ~よ」などと会話をしていたりしており,駅構内から外に出たとたん,治安の悪い外国を歩いているような,そんな雰囲気が感じられる夜の郡山駅前なのである.女性に限らず,男性でも駅前の飲屋街などを歩いていると,飲食店や風俗店などへの勧誘がしつこく行われるので,いずれにしても心地よい空間ではない.市民からの苦情も相次いでおり,郡山市でも独自の条例を施行するための検討に入り,警察でも重点的に取り締まりを強化しはじめているという.大都会では,ある一角にこのような治安の悪い地区というのがどこにでも存在しているのであるが,郡山の場合,駅前から全地区がそのような雰囲気を持っているので,夜の街も安心して歩けるような都会であって欲しいと願うのであった.

No.66 2つの郡山ビューホテル

郡山ビューホテルは,ハイセンスで海外からのゲストにも対応しているシティホテルである.「ホテルはまつ」とともにちょっとした高級感のある安心してゲストに紹介できるホテルであり,フロントには両替レートのボードや航空機の時刻表が置いてあり,郡山市の中でも貴重な国際感覚のあるホテルである.「ホテルはまつ」がマダム御用達といったイメージなのに対し,ビューホテルは都会的な洗練されたイメージがあり,駅から近いこともあって,いろいろな会合やホテルウェディングとしてよく利用されている.
そんなビューホテルであるが,郡山市には2つ存在しているのをご存じだろうか.なかまち夢通りのうすい百貨店奥の中町にあるホテルが「郡山ビューホテル」,駅前大通り沿いの明治安田生命のところにあるホテルが「郡山ビューホテルアネックス」である.名前の違いは,アネックスが付くかつかないか.どちらも同じ会社なため,最初に郡山に訪れた人にとっては間違えやすい.中町にあるホテルの名前が「ビューホテル」で止まっており,「郡山ビューホテル本館」とか「郡山ビューホテルメイン」などと,あとに固有名詞が続けば,どちらのホテルかが判別できるのであるが,「今度の総会はビューホテルで行います」などと言われると,どちらのビューホテルか実はわからないのである.ちなみに「アネックス」の意味は,「付加する」とか「別館」ということだとか.今では,どちらかというと別館であるアネックスの方が,駅からも近いし洗練されている感じがするけれど,いずれにしても郡山ビューホテルをご利用の際は,どちらのビューホテルか確認して来館いたしましょう.なお,ホテル内にあるレストランはいずれも味に定評があり,一度でいいのでアネックス上階にある鉄板焼き「海山」で最高級の2万円ほどするディナーを食べることが,僕の人生最大の夢であると思っている今日この頃でした.参考までに,ビューホテルの本社は浅草公園六区近くにある,浅草ビューホテルである.

No.65 JA農産直売所「愛情館」

焼肉店牛豊の隣りに,JA(農協)の直売所がある.ここでは,県内で生産された野菜をはじめ,花や肉,おもちなどの加工品が直売で売られている.野菜は,各方面のJAから届けられたプラスチックの容器がずらずらと並べられており,その中に生産者名のシールが貼られた新鮮な野菜が種類多く置かれている.地産地消であって鮮度が高いので,けっこう買い物に訪れる女性たちが多い.よもぎ餅などもあって,たまに訪れてみるのも楽しい.夕方5時には閉まってしまうのでお早めに.土日も営業している.

No.64 五百川パーキングエリアの手打ちそば

パーキングエリアの話題をもうひとつ.知り合いから情報提供があったので早速足を運んでみた.新潟・会津と郡山とを結んでいる磐越自動車道の五百川パーキングエリアに,ラーメンやそばを食べられるスナックコーナー(食堂)があるが,ここのそばのメニューにはわざわざ「手打ち」と書かれていて,他のパーキングのそばとはちょっと違うことがPRされている.大抵,PAやSAでそばを注文すると,立ち食いそばと同レベルの歯ごたえがゴムのようなそば(会津で美味しいそばを食べ慣れてしまうと,「そば」というよりは「そば風味」と言いたくなってしまうようなそばである)が提供されることが多い.しかし,ここ五百川PAのそばを注文してみると,これがなかなかいけるそばなのである.どちらかというと田舎そばの系統であるが,そばの色つやもよくてスナックコーナーのそばにしては美味しいそばである.値段は立ち食いソバ+200円といった感じで,ちょっとはお高くなっているが,それでもざるそばが約500円なので,小腹が空いたときの休憩には,五百川PAの手打ちそばを食べるのもよい.
ちなみに,PAの広場に看板が掲げられているのだが,これによると五百川の由来は,南北朝時代(1300年代)に京に住む公家の娘の萩娘が不治の病になっていたとき,不動明王の夢知らせに「都から五百本目の川岸に霊泉があり,それに浸れば病は治る」と聞いて,現在の磐梯熱海温泉地内に辿り着いたとこからこの名がついたという.磐梯熱海温泉街の中には五百川が流れているのである.

No.63 長登屋のおっぱいプリン

東北自動車道の阿武隈パーキングエリアの売店(上りでのみ確認)に行くと,おみやげコーナーに福島桃のゼリーと並んで,長登屋のおっぱいプリンが並べられている.パッケージには女性の絵柄が描かれていて,ちょうど胸のあたりに丸形のプリンのプラスチック容器を2つ並べて「おっぱい型」にして売られている.おもわず「にやり」としてしまう.長登屋は名古屋市に本社を置く,菓子や食品などを製造販売するメーカーであるが,磐梯熱海にゆべし工場があって,その工場でおっぱいプリンも作られていて,あぶくまパーキングエリアの売店で売られている.もともと「おっぱいプリン」は,在庫があまってしまったプリンをなんとか売ろうとして作られたのが始まりで,発売当初は雑誌やテレビで紹介されるほど話題を呼んだ商品であったらしい.名古屋限定だとか東京限定だとか,各地方限定のおっぱいプリンがあるようで,それぞれ個性ある柄のパッケージ包装で売られている.あぶくまPAで売られているのは,おっぱいプリンPart2というもので,Part1は既に販売中止になったとか.Part2は,Part1よりも中の女の子がかわいくなっているらしい.

No.62 路線バスメールサービス実験開始

国土交通省郡山国道事務所内に設置されている「郡山都心交通マネジメント検討会」により,路線バスの到着をメールで知らせたり,携帯電話から運行状況を確認できるサービスが実験で実施されている.東北では初だという.実施している路線は「コスモス循環」路線の1系統のみ,さらに平日のみのサービス実験となっている.コスモス循環は郡山駅前を出発してうねめ通りを先回りする西の内回りと,文化通りを先回りする池ノ台回りとあるが,循環路線であるが故に走行距離が長くなり,さらに市内の渋滞に巻き込まれて,遅れて到着することが多い路線であり,そんな路線での実験となっている.各バス車両にはバスの位置を確認するためのGPS端末が取り付けられている.サービス内容は,①バス停と出発時刻を登録しておくと,そのバスが5つ前のバス停を出発したとき,または到着3分前になるとメールで携帯に通知してくれるというものと,②携帯でアクセスするとバスが今どこの区間を走っているのかを確認できるというものである.登録している目的のバスがバス停に近づくとメールで知らせるというサービスは,地方都市であまりバスの本数が多くなく,毎日利用するバスの時刻が決まっている場合には非常に有効なサービスであり,強風がぴゅーぴゅーと吹き荒れる冬の郡山では,メールが来てから家を出るなどといったことが可能になる.全路線でサービスが受けられるようにしてもらえると,サービスの向上にもなるし,公共交通を利用する人も増えるかも知れない.利用するには携帯電話から登録が必要であるが無料となっている(http://www.doco-alpha.jp/busmail.html).ちなみに東京に走っている東京都交通局の都バスでは,全路線のバスの位置を携帯電話で見れるサービスをすでに実施していて,大変便利である.

No.61 地産地消の焼肉店「牛豊」

はっきり言って「うまい!」 内環状線沿いの朝日2丁目に,JA全農福島畜産部による直営の焼肉店「牛豊(ぎゅうほう)」が昨年(2005年)8月にオープンした.福島県産の黒毛和牛を出すところなど本物志向の旨さが評判を呼んでいる.「地産地消」をモットーに,店内で出される肉は全て福島県産の「福島牛」「あぶくま煌牛」「麓山高原豚」などを提供しており,肉に限らず野菜も福島県産を使用しているというこだわりよう.さすがは「JA全農福島」の成せる技といったところである.値段が高いといった評判も聞く.しかしメニュー単品を見ていると高く感じるが,焼肉の盛り合わせ(2~3人前)+ライスセット(スープ付き)+サラダバー+ワンドリンクを注文すれば,1人当たり約3,000円程度で済む.肉はジューシーで,肉厚が厚くて,とろけるような舌触り(リブロース・豚ロース)と,これだけおいしい肉を食べたのは久しぶりであった.福島牛の質を求める焼肉を楽しみたいのなら「牛豊」は是非お奨めである.サーロインステーキ250gで5,500円など高いメニューもあるが,郡山ビューホテルアネックス・レストラン「海山」の鉄板焼き牛肉ディナーセットでさえ1万円以上はするので,それと比較したら安いのかも知れない.地産地消に目をつけたところが素晴らしい.

(このページは2006~07年に掲載したものです)

湖南港_Konan Port[猪苗代湖!ぐるっと一周・浜紹介]

湖南港は,猪苗代湖の南岸に位置しており,翁島港と同様に江戸時代より塩・魚・米などの運送用として利用されてきたが,現在は主に観光港として利用されている.
この港は福島県の地方港湾として存在しているので,翁島港とともに管理は福島県で行っている.

【昭和39~40年度】
桟橋・物置場の整備,観光遊覧船の発着場として利用
【昭和63~平成元年度】
観光船の大型化による水深不足に対処するため,既設桟橋の先端に延長40mの桟橋を整備
【平成2~4年度】
プレジャーボート用の浮桟橋102mを既設桟橋の両端に整備

翁島港_Okinajima Port[猪苗代湖!ぐるっと一周・浜紹介]

翁島港は,猪苗代湖の北岸に位置し,湖上遊覧船の発着場として,観光の拠点となっている.
江戸時代には湖南とを結ぶ湖上交通ルートがあり,塩や魚・米などが運ばれていた.現在の桟橋は,昭和62年度に架け替えにより整備されたものである.

磐梯観光船により運航されている観光船「はくちょう丸」.他に「かめ丸」もある.かつての記憶ではかなりユニークな案内をする船長が乗っていたが・・・.


観光船の乗れる長浜近くの翁島港から,国道49号線を少し会津若松寄りに走ったところに,翁島港マリーナがある.
このマリーナは福島県も出資している第三セクターが管理する公共施設であり,水上オートバイなどの利用ができる.保管ヤード・クレーン・給油所・クラブハウスなどが備わっており,水上スポーツの拠点となっている.

駐車場には,ボートを牽引するキャリアーをつけている車が多く止まっている.

マリーナレイク猪苗代のクラブハウス内.
「出港届け.必ず記入!」とコメントの入った加山雄三のサイン(日付入り)が置かれている.

天神浜_Tenjin Beach[猪苗代湖!ぐるっと一周・浜紹介]

天神浜は,小平潟天満宮があることから名付けられた浜である.

小平潟天満宮は,学問の神様である菅原道真を祀る神社で,日本三大天満宮と言われていたほど,天神様として近隣の信仰を集めていたものであった.野口英世の父の実家が小平潟だったので,英世(清作)が小さいときにはよく参拝していたという.

学問の神様を祀ってあることから,合格祈願の絵馬が並んでいる.

浜はこぢんまりとした感じである.デートには最高か?

ちょっとした海の家(というよりは小さな売店)もある.夏場のみ営業.

天神浜には,民営のオートキャンプ場も併設されている.

磐梯山が見えるときはこんな風景になる.

もう1枚,磐梯山と猪苗代湖


◆角川日本地名大事典より◆
小平潟ともいう.耶麻郡猪苗代町,猪苗代湖の長瀬川河口北岸にある湖岸.磐梯朝日国立公園のうち.長瀬川の河口にできた突出三角州の湖浜で火山岩類の細砂礫より成る.湖岸より2~3kmまで水深2.5mの遠浅が続くため水泳の好適地.猪苗代八景の1つに数えられており,シーズン中には広大な松林の中にキャンプ村やバンガロー村が開かれにぎわう.近くに菅原道真を祀る小平潟天満宮があり,境内には室町期の連歌師猪苗代兼載の句碑がある.

長瀬川_Nagase River[猪苗代湖!ぐるっと一周・浜紹介]

長瀬川は,猪苗代湖に流入してくる唯一の河川で,酸性度の高い水質となっている.猪苗代湖が酸性湖であるのもこのためである.
長瀬川は裏磐梯の檜原湖から流れてくるが,裏磐梯から流れてくるときは中性の水質である.途中で安達太良山系から流れて合流する酸川(すかわ)が硫酸酸性の強い水質(Ph.3程度)なため,猪苗代湖に注ぐときには強い酸性となっている.

強い酸性のため,河床の石の色が赤茶色になっている.

長瀬川で水遊びなどをして,白いTシャツなどに水がつくと,すぐに水のついた部分が赤茶色に変色してしまう.そのくらい酸性度が高い.

白鳥浜_Hakucho Beach[猪苗代湖!ぐるっと一周・浜紹介]

冬になると白鳥が訪れる白鳥浜.荒涼とした景観がなんとも美しい.雪の降る冬に訪れてみたい浜である.

白鳥浜を店内から大きなガラス越しに見渡すことができる喫茶店コーヒーショップ「市松」.コーヒーもおいしいが,僕のお薦めはミルクティー.牛乳から入れる本格派ロイヤルミルクティーである.(現在は閉店してしまい,セブンイレブンとなっている)

湿原のような荒涼とした風景が魅力である.

三城潟_Sanjogata[猪苗代湖!ぐるっと一周・浜紹介]

三城潟は,猪苗代湖北岸にある集落名でもあり,野口英世の生まれた地でもある.野口英世記念館は,すぐ裏手の国道49号線沿いにあり,世界のガラス館とあわせて多くの観光客が訪れている.
猪苗代湖岸の三城潟は,浜が整備されているわけでもなく,アシが茫々と生い茂るところである.サイクリングロードが整備されている.

猪苗代湖をきれいに保つための活動として,猪苗代自然を守る会などの人々によって,栄養塩類(リンや窒素)を吸収するアサザという植物を湖岸に植える活動を行っている.

ヨシが茫洋と広がる荒涼とした感じがいい

ヨシだらけ

ヨシの島?

サイクリングロードが整備されている

長浜_Naga Beach[猪苗代湖!ぐるっと一周・浜紹介]

 長浜は,志田浜に次いで観光客には馴染みのある浜である.国道49号沿いに位置し,夏にははくちょう丸やかめ丸の猪苗代湖観光船が発着し,冬になると白鳥が飛来する.

駐車場に車を止めて,ぶらっと浜を散策することが出来る.穏やかな猪苗代湖である.

これが噂のはくちょう丸.隣りにある翁島港の桟橋から発着する.磐梯観光船により4~10月に運航され,大人1000円で35分の翁島めぐりコースを楽しむことが出来る.むかし乗ったときの記憶では,船長の案内がとてもユニーク?(というか,会津のずーずー弁でただがなり声をあげているだけのすごいもの)であったが,今もそうなのかは不明である.一度おためしあれ.

無料駐車場.国道49号線のすぐ脇にある.公衆トイレはあるが,みやげ物屋はないので,おみやげを買うには志田浜がよい.

猪苗代湖は,琵琶湖,霞ヶ浦,サロマ湖に次ぐ,日本第4位の面積を誇る湖である.また,猪苗代湖に流れてくる川は,酸が強いため,酸性湖となっており,そのためプランクトン等が繁殖しにくく,透明度の高い湖でもある.
国道49号(この番号を見ると「49なんて」といつも思う)沿いから湖を眺めることができるが,中でも長浜は,冬になると白鳥が飛来して観光客でにぎわう湖畔である.
一番右の大きな白鳥は「遊覧船」で,翁島周辺をぐるりと35分で遊覧します.船長さんの「がなり声」が響きわたるすごい遊覧船だったが,今はどうなのか・・・?

白鳥とマガモ 冬の動画

小石ヶ浜_Koishiga Beach[猪苗代湖!ぐるっと一周・浜紹介]

 小石ヶ浜は,会津レクレーション公園の近くに位置しているが,小さな看板がでているところを曲がって砂利道を走っていくと浜が広がる小さな浜である.車で浜まで乗り入れられるが,キャンプを行う場合はお金を払う必要がる.

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小石ヶ浜には大きな石が「どかん」と浜に存在している.「小石」というよりは「大石」である.

浜まで車が乗り入れている.

キャンプ場利用料金が書かれた看板.

県道からはこの看板のところを入っていく.ちょっとわかりづらい.

中田浜_Nakada Beach[猪苗代湖!ぐるっと一周・浜紹介]

中田浜は,会津若松市に存在し,湖水浴場と併せてレジャーボートを係留する中田浜マリーナがあり,そこではライセンススクールなども開催している.

中田浜.「なかだ」と読む.

それぞれの浜によって,広がる山の形,風景がちょっとづつ変わっていくのも楽しい.

レジャーボートやヨットが係留されている.中田浜は湾になっているので係留しやすい地形なのだろう.

崎川浜_Sakka Beach[猪苗代湖!ぐるっと一周・浜紹介]

崎川浜と書いて「さっかはま」と呼ぶ.川崎浜と間違えてしまいそう.湖西側の浜は会津若松市に存在している.

シーズンになると狭い道路沿いに車がズラズラと駐車する.駐車場は有料駐車場なので,どうしても路上駐車が多くなる.(郡山市側は無料が多い)

おだやかな湖水浴場が続く

郡山市側の浜に比べると看板やトイレ・駐車場などの施設整備がちょっと少ない感じ.

秋山浜_Akiyama Beach[猪苗代湖!ぐるっと一周・浜紹介]

秋山浜は,県道を奥に進んでいったところにあり,湖南の浜の中ではもっとも奥にある穴場的な浜である.

穏やかな湖岸線である

お盆中だったので,家族連れの湖水客で賑わっている.監視台も備えられている.

犬も湖水浴(黒い犬が見えますか?)