初台・新宿・飯田橋・秋葉原と都心を東西に結ぶ路線
秋76 新宿車庫⇔秋葉原駅東口(経由)新宿駅西口・飯田橋 新宿営業所
路線keyword:峡谷のような神田川,牛込界隈,秋葉原電気街,歌舞伎町
秋葉原駅東口バスのりばは、営団地下鉄日比谷線秋葉原駅近くの小さな公園の前に存在する。新宿車庫・飯田橋間の折返し便が多数存在する路線であるが、日曜の日中には秋葉原等への買い物客を考慮して、全便全区間の運行となっている。
秋葉原駅を発車すると、右手に電気街、左手に神田川に架かる万世橋を見て中央通りを横切り、高い位置に架けられているJR総武線のグリーンの鉄橋下を通り抜ける。バスは飯田橋まで、神田川・JR総武・中央線に沿って走っていく。
左手に美しいアーチの形をした聖橋と神田川、そしてその奥にJR御茶ノ水駅が見えると、御茶ノ水駅停留所となる。御茶ノ水駅から順天堂大学前を通り過ぎると、左手には深く掘られた峡谷のような神田川と、その崖っぷちに走るJR線、崖上にそびえ立つビルディングが眺められ、東京ではあまり見られない一風変わった風景となる。この辺りの神田川は、江戸時代において駿河台の北側を開削して江戸城の外堀にしようと人工的に掘られたものである。
水道橋となり、右手に後楽園・東京ドームの正面入口と後楽園ゆうえんちのパラシュートが現れ、続いて後楽園の黄色いビル、青いビルが現れる。
飯田橋となり、左手に飯田橋駅と再開発ビルが現れて、飯田橋交差点を右斜め前方の大久保通りへ右折する。ここからは2車線の道路となり、坂が多くなる。
坂を上ると右手に東京厚生年金病院が現れ、続いて神楽坂となる。この辺りの地図を開いてみると、町名が細かく分割されていて、なおかつ丁目がないことに気づく。昭和37(1962)年に住居表示に関する法律が施行されて、町名の改正や地番整理が行われたが、この地域は昔から続く町名がそのまま踏襲され、変更されなかった。バスは、地下鉄の交通が不便な新宿区東部の牛込界隈の住宅街の中を走っていく。
若松町にて左前方の道に入り、東京女子医大病院と臨海副都心への移転を間近に控えたフジテレビ本社が近くに存在する河田町となる。このバスは両者の正門前は通らない。
抜弁天を通り、大久保一丁目にて明治通りに左折する。新宿駅から飯田橋へ向かうバスは明治通りを通らず、歌舞伎町の新宿区役所前を走るルートとなる。
新宿五丁目で靖国通りに右折し、大繁華街・新宿歌舞伎町の賑やかな街並みとなる。派手な看板の立ち並ぶ歌舞伎町を突っ切り、JRの大ガードをくぐって左折すると、バスターミナルの広がる新宿駅西口の広場となる。バスは小田急百貨店に沿って西口広場を走り、小田急百貨店に隣接する京王デパート前に来ると新宿駅西口停留所となる。右手には新宿副都心の超高層ビルが幾つもそびえ立っている。
バスは初台にほど近い新宿車庫まで運行する。新宿駅にて若干の乗客を乗せ、国道20号・甲州街道へと右折する。正面には新宿パークタワーの3棟の超高層ビルが、左手には文化服装学院が現れる。新宿パークタワーへ行くビジネスマンは西参道で降車する。
初台交差点にてバスは右折し、左手に新宿オペラシティータワーが現れると、右手に新宿車庫が現れて終点となる。新宿車庫は、背景に都庁や新宿パークタワー等の超高層ビル群が立ち並んでいる景観の中に、都営バスがズラリと並んでいる光景が見られる、都会的な風景画が楽しめる場所である。
平成12年12月、大江戸線の開通により廃止された。