
上野駅の低いホームは,別名「地平ホーム」とも呼ばれているが,かつては東北・上越方面への上野駅始発の列車が多く発車していた,13番線から17番線のことを指す.
17年前となる2008年に東京考察#252で取り上げていたが,当時よりも,より一層,閑散としたひと気のないホームとなっていて,このまま行けばもっと縮小されて閉鎖されてしまうのも時間の問題なのではないか,と思えるほどである.
上野東京ラインの開通により,それまで上野駅発着となっていた宇都宮線や高崎線,常磐線の電車は,直通で東京駅やその先の東海道線に乗り入れることが可能となって,上野駅・東京駅間で乗り換えなくても便利に行くことができるようになった.その結果,朝夕のラッシュ時間帯を除いて上野駅発着の列車がなくなり,ホームも閑散となってしまった.
水戸やいわきまで行く常磐線の特急ひたち号も品川始発であり,優等列車で残るのは,高崎や草津へ向かう特急「草津・四万号」と「あかぎ号」などである.
ただ,かつて北斗星や寝台列車などの優等列車が発車していた13番線は,2024(令和6)年8月1日に「PLATFORM 13」としてリニューアルが行われた.

中央改札口からまっすぐ来ると低いホーム(地平ホーム)になる.写真は中央改札口を低いホーム側にある中2階の通路から撮影したもの.

日中は発着する列車がなく,歩いている人がまばら.

車止め越しに線路を見ると,ここは終着駅なんだな~,と感慨に浸れる.

日中は列車の発着がない.電光掲示板も消灯.

石川啄木の歌碑は有名.
「ふるさとの 訛なつかし 停車場の 人ごみの中に そを聴きにゆく」
大都会に出て,簡単に故郷に帰ることができない状況で,故郷の言葉を聞きにいってまた元気になる・・・

低い(地平)ホームから,高架ホームを見られる場所がある.上に写る電車は常磐線12番線ホーム.

かつては常磐線の特急が発着していた16番線・17番線であるが,今は上野駅発の臨時列車を除いて使われなくなった.

17番線の脇には,東北新幹線ののりかえ口がある.新幹線のりばは,エスカレーターで地下深く降りていく.

三相の像.この像は,1958(昭和33)年10月10日の上野駅開設75周年記念式典に出席した朝倉文夫氏から,誕生日が同じだったことを知って深く喜んで,記念のために台東区を通じて贈られたもの.

13番線は,寝台車などの優等列車が発着していたホームであるが,2024(令和6)年8月1日に,PLATFORM13としてリニューアルされた.
壁には全 17 面に渡るプロジェクターが設置され,映像アート作品やコンテンツムービーなどを放映することで,多様な空間演出が可能となるとのこと.


しかし,人は・・・誰もいない.

クルーズトレイン「四季島」のラウンジも13番線に設けられている.